小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ吉田先生の作品は国宝に続き、二つ目。
国宝が本当に面白かったからこそ、吉田先生の次の作品に手を出せず…新しい感覚…余韻がすごくて国宝の世界から外に出られないみたいな?映画ももちろん劇場でしっかりみた。
しかしながら、こちらは書店で見かけて、綺麗な青色に惹かれてついつい購入。だから前情報はほとんど入れずに読むことができた。
アラサー女にしっかり刺さるお話。たぶん主人公たちと同世代だからこそ、すごく身近に感じられた。
私にもこういう思い出欲しい。陳腐な言い方だと愛の逃避行なんだけどね。最後まで読んで、また最初の再会の場面が読みたくなった。
一番好きなのは、久遠のお兄さんかな〜!
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「天使のにもつ」を読んで、続編にあたるこちらを読んだ。課題図書にもなっていた「天使のにもつ」よりもっと大人向けな深刻さを感じられる内容だった。筆者の作品はこちらで二作目だが、何か強い使命感のようなものを持って保育園や親子の愛といったテーマを扱っているように思った。フィクションの小説でありながらノンフィクションルポを読んでいるような気持ちにもなった。2人の保育園児がいる私にとって考えさせられる内容であった。とにもかくにも愛情を伝えよう、自分は愛されてると思わせられるようにしよう、と改めて思った。そして夜間保育園という園があることを知り、そこで働く人々や子供を預ける人々に思いを馳せる機会となった
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ルイ16世の処刑、恐怖政治、食糧危機、第一帝政、復古王政と不安定な社会情勢で、ブルジョワジーと貴族が織りなす、金と虚栄心にまみれた泥沼の社交界が舞台。
金に執着せず、2人の娘を一心に愛する父性愛の塊であるゴリオ。
田舎の若者らしい良心をもち、パリの社交界の泥沼のなかで出世欲からくる悪と善良さの間で葛藤していくラスティニャック。
この2人を中心に、社交界の泥沼な人間模様が巧みに描き出されている。
っていうか、ゴリオの父性愛ってもう自己中心的すぎ!
娘に依存しすぎ!これを養育といってよいわけがない。
そして、社交界の汚さ。ラスティニャックの良心も、もう捨て去られる寸前…。
バルザックといえば、人物再登場なる技法を初めて使った人でもある、近代文学の祖ともいわれる人。
実はこのラスティニャックは、バルザックの別作品「あら皮」で青年として登場している人物だとか。
それを、ゴリオ爺さんで若者として再登場させているわけですね。
気になる! ラスティニャック、お前の良心は一体どうなったんだ。
たぶん、当時の読者も気になったに違いない。
こうやってバルザックは巧みに、読者を自分の別の作品に誘導したのではないかと思うのです。
わたしも読みたい。人間喜劇を全巻読みたい。
ただ、この手のものはやっぱり邦訳によって読みやすさも違ってくるし、そしてもうこの人間喜劇、全巻手に入れることのほうが難しいのですね。
ざんねん。 -
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★5 追い詰められた人々が守りたかったものとは? 極限状態の愛と選択を描く、濃厚な人間ドラマが好きな人へ!
■あらすじ
アメリカのペンシルベニア州、ラストベルト地帯にある街ロックスバーグ。優秀な頭脳を持ちながら吃音の息子をもつシングルマザー、亡くなった母を想いつづける自閉症の若い男性、音楽の才能がありながら借金と腐れ縁に苦しめられる女性。
寂れた街で生き抜く彼らが、なぜ"死体"と向き合わなければならなくなったのか…
■きっと読みたくなるレビュー
★5 深く深く人間を描いた犯罪小説。日本人の好みにも合った内容なので、普段は海外ミステリーを読まない人にもぜひ手に取ってほしい一冊。
本作は時代に取り残された街で、様々な因果によって汲々と生きざるを得ない人々を描いていく。視点人物は3人で、それぞれの物語が交互に展開していくのですが、そのすべてに”死体”が関わっているのです。
当然ながら犯罪に手を染めることになるのですが、そこまでして彼らが守らなければならなかったものは何だったのか… を追っていくという物語。
視点が順番に変わるのって読みづらくない?と思われるかもしれませんが、ちゃんと読者を惹きつけるプロットが組まれているのでご安心を。むしろえぇぇっ? って思うような展開が次々とやってくるので、ページをめくる手が止まりませんよ。
まず本作の読みどころは、3人の背景とその丁寧な描写ですね。さらにそこへ切迫した状況が押し寄せてくる。ギリギリで生きているのに、なんでこんなにもヤバい状況なんすか… と頭を抱えたくなるほどなんです。次々と対峙する危機的状況を切り抜けられるのか、ハラハラドキドキ感が止まんない。
気持ちが痛いほどわかるのは、息子思いのシングルマザー、カーラ。犯罪なんて良くないのだけれど、よく頑張ったね… と言いたくなってしまう。
応援したくなるのは自閉症のリード。周りからは厄介者扱いをされているかもしれないけれど、きみの信じる道を行けばいい。あなたは近い将来、大物作家になるはず。
説教したくなるのは歌手志望のリズ。あんた隙が多すぎるのよ、もっと狡猾に生きなさいよ。まぁでも彼女にも幸せになってほしいなーと思ずにはいられなくなる。
そして本作一番のポイントは、彼らがなぜここまでしなければならないのか?という部分。自分を犠牲にしてでも信じなければならない何かがある。それは愛する人、約束、夢、プライド、信条など様々。
たとえ追い詰められても守りたいものってあると思うし、それはとても尊いものだ。でも、犯罪を犯してはならないのです。
給料は上がらないのに物価ばかり上がっていく今の日本にも、同じように追い詰められている人たちがたくさんいるんじゃないすかね… 犯罪に手を染めてしまう人の横顔が見える物語でした。
■ぜっさん推しポイント
本作で一番好きなのは、リードの心情描写ですね。ピュアで圧倒的な力強さがあり、私の心臓にまっすぐナイフを突き刺してくるんすよ。こうした文章に触れていると、気取った言い回しなどよりもずっと心に伝わってくるものだと実感しました。 -
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流石池井戸潤。
期待通り、いや期待以上の高揚感を与えてくれる最高の作品でした。
小さい会社を経営している自分としては熱い想いを受けて、更にやってやろうという気持ちにさせられました。
明日から自分の会社の事をブティックと呼ぶようになるでしょう。
僕はホントに池井戸潤の作品が好きで、畏れ多いですが登場人物の理念とでも言いましょうか、自分自身と通ずるところが多く、普段言葉にしてる事をセリフとして見る事が多々あります。
他者の言葉として考えた時に再度自分が本質的に何を意識しているのか整理する事ができ、彼の作品は自分にとってのビジネス書のような存在でもある気がします。
前置きが長くなりましたが、全ての人にオススメ出来る良作です。
きっと続編が出ると信じているので楽しみに第二弾を待ちたいと思います! -
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朝井リョウさんの作品を読むのはこれで2作目です。
表紙から、宗教的な作品なのかなと思いながら手に取ったのですが、中身は思っていた宗教的な作品ではなく、むしろ様々な着眼点をもった現代社会の内容で非常に興味深かかったです。
途中MBTI診断とやらが出てきて、意味不明な4つの文字の羅列から全く解読できず、ネットで調べて自分でも診断したのは面白い発見でした。仲のいい人にMBTI診断のことを聞くともう2年前に流行ったことだよ、なんて言われ、時代に全くついていけてないなと気付かされました。朝井リョウさんのアンテナはすごいなと思いました。
途中のチャーチマーケティングの視点はとてもおもしろく読ませていただき、アイドル市場はあまりわからないが昨今のちいかわをはじめとするキャラクター市場なんかもこの類なんだろうなぁと思いながら読み進め、めちゃくちゃ面白かったです。
最後親子がどうなったか知りたかったのですが、そこまでは書いてなくて、終わり方が全て想像に委ねられた感じですかね?
視野を狭くすることの楽しさはわかります。 -
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濃密だけれどどこか危うい七つの短編。
誰の心にもある、言葉にするのが難しい気持ちというものを本当に上手く書いてくれていて。自分の頭に長年積み重なってきた澱のようなものが解かれてほぐされていくような感触だった。それは女性特有の感情だったり、もっと言えば個人そのものの秘めたる想いかもしれないけれど。きっと私が思うように、他の人もこの短編たちを読んだらそう思うんじゃないかなと確信できるような感じ。
甘くて哀しくて優しくて厳しい気持ち。
どのお話も良かったけれど、愛の夢とか、十三月怪談の2つが特に好きでした。
川上未映子の作品がめちゃくちゃ好きな理由が目一杯詰まってる本でした。
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