あらすじ
刑事たちの昭和は終わらない。
真犯人が見つかる、その日まで。
1974年に起きた一家惨殺事件。
未解決のまま50年――。
アパートで見つかった、一体の死体によって事件の針は再び動き出す。
嵐の夜、夫婦とその娘が殺された。現場には四人の実行犯がいたとされるが、捕まったのは、たった一人。策略、テロ、宗教問題……警察は犯人グループを追い詰めながらも、罠や時代的な要因に阻まれて、決定的な証拠を掴み切れずにいた。50年後、この事件の容疑者の一人が、変死体で発見される。
現場に臨場した藤森菜摘は、半世紀にも及ぶ捜査資料を託されることに。上層部から許された捜査期間は一年。真相解明に足りない最後の一ピースとは何か? 刑事たちの矜持を賭けた、最終捜査の行方は――。
感動、スリル、どんでん返し……。エンタメの妙味が全て詰まった、超ド級の警察サスペンス
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ちょっと分厚い本でしたが
読みごたえがあって面白かったです
昭和、平成、令和と繋がる事件を追う
刑事たちの執念と
様々な事件がつながっていく面白さ
長い年月なので
時々、ページを戻りながら
事件を確認したり
人物を確認したりしなければならなかったけれど
ワクワクしながら読めました
Posted by ブクログ
【あらすじ】
令和。刑事藤村菜摘は28歳刑事。高齢男性が自宅で亡くなった現場に行く。彼は昭和40年代から天才的な相場市で鳴らした桜井信吾。保証人は、富岳銀行頭取の木原則夫。
藤村は昭和49年に起こった。佃島一家4人殺傷事件の捜査を任される。この事件は時効が成立していない。後半に市販格の男が病に倒れ、公判が停止したからだ。
昭和編、若い刑事湯浅は科学的な方法を使って、一家殺傷事件を解決しようとする。吉川澄一、吉川線の名付け親にもなった人物の著作を参考に、犯罪手口の分析方法を取ろうとしている。結局主犯格の九重は逮捕できたが、共犯者は分からなかった。
【感想】
時代が昭和・平成・令和とまたがる。時は戦時中の話から始まり、地域も満州・函館・東京・横須賀と広く、あらすじをまとめきれない。事件が起こったのは戦後函館。警察組織が作られる?前でほとんど資料がなかった。函館一家殺傷事件から始まり、児童養護施設経営者親子の行方不明、佃島一家殺傷事件、建設業の男性の放火殺人など、結構血生臭い内容になっている。犯人たちは、少数で組織だったわけでもないのに、なかなか尻尾をつかませない。そんな中で個性的な捜査員たちが、しぶとく、それこそ足で稼いで真相に近づこうとしている。その途中で定年退職し、亡くなってしまった人もいる。どの時代の捜査員も熱があって、犯人逮捕を諦めていない。
話はこんがらがっているのに、ぐいぐい読み進めてしまう。各時代ごとの実際にあった大きな事件とも絡まっていて、まるで本当にあった事件を追ってるような気になってしまう。多分、この作品は後にも残る作品になるんだろう。読み終わった後、ミステリーの傑作を読んだなとしばらく放心状態になった。結末分かっていても、再読するつもり。
一気読みをおすすめ!
紙の本にすると550ページ近いということで、買うのをためらったが、いざ読み始めるとスイスイと読める。連休などのなるべく時間のある時に一気読みしてほしい。
文章も特に難解な言葉を使わず、かといって軽くならず。人間関係が複雑なので、読みやすい文章はありがたい。
昭和、平成、令和と受け継がれていく刑事達の執念…。
鎌田・湯浅コンビがいい。
令和の事件パートは鎌田刑事の訃報から始まるのだが、彼が存命の間に解決して欲しかったと思う。もし鎌田刑事が真相を知ったらどう感じただろうか。
本書に出て来る社会的に大きな事件(オウム真理教、幼女連続殺害事件、三菱重工爆破事件、洞爺丸の事故など。昭和の事件については知らない人も多いだろう)や、身近な当時流行のカルチャーなども巧みに取り入れられているので、実在の事件のように思えてくる。
是非ドラマ化してほしい。
Posted by ブクログ
犯人の目星が着いているのに、こんなにページ数が必要なのか…と、思っていたが、後半に行くに連れてページを進める手が止まらなくなっていた。昭和や平成のパートでは、日本史の勉強をしている気分になった。鎌田のキャラが好きだった。
良一が可哀想で仕方がない。
Posted by ブクログ
昭和から3つの時代を跨いだ壮大な事件の捜査記録であり、その情報量の多さや歴史的背景など読み応えがある傑作です。
凶悪な事件と個性的な刑事たちの捜査と推理、被害者の心理描写など惹きつけられる要素が多々あります。
昭和から平成にかけての凶悪な事件などが背景に描かれており、昭和生まれとしてなかなか興味深い内容でした。
Posted by ブクログ
とにかく分厚い。購入時は、読み切れるか不安だったが、読み始めたらあっという間。
情報量は多いのに、淀みなく読み進められる文章に感動すら覚えた。
文章だけでなく、内容もとにかく厚い。
各章や各時代で主役(目線)の人物が代わるのに、物語は途切れることなく続いていく。
個人的には、めずらしく、映像化を望む。
ネトフリなどで、数話に分けて濃く描いていただきたい。
Posted by ブクログ
久しぶりの小説。
昔は小説の中の出来事はほぼ、自分が生まれる前の出来事で、ノンフィクションだと意識したことはなかった。でも、この小説を読んで、題材になる出来事が自分が生まれてから起こっていること、それが題材として活かせるくらい年数が経っていることに驚いた。
大好きな警察小説。
泥臭い捜査も、残酷な描写も小説だからこそ。
時代が行き来しても複雑になりすぎていないところが読みやすく、読んでる最中の違和感を後に丁寧に描写し、読後はすっきりとできた。
Posted by ブクログ
これは。。。
途中まで松本清張作品を読んでいる気分に浸れた。しかし物語が終盤に差しかかるにつれ、そのくびきを解き放ってさらに違う次元の大作に変貌していった感覚。
とことん泥臭い執念むき出しの捜査に加えて、背景にエイズ薬害訴訟やオウム地下鉄サリン事件などを重苦しくストーリーに絡ませてきて、なんかもう歴史だったですか?的な凄まじい試みが見られた。
リアリティがズッシリ詰まって、スルメ噛んでるというか気づいたら鰹節を噛んでたという感じ!(わからん)
Posted by ブクログ
1974年に起きた一家惨殺事件が未解決のまま50年。昭和~平成~令和と3世代の刑事のリレーによって真相究明まで導く550ページの超大作。
読みながら歴史の勉強(復習かな?)にもなり、飽きずに最後までいけましたよー。
こうゆう刑事ものは途中から何となく、あいつが主犯で、あいつが共犯で、おれがあいつであいつがおれでと読めてきますが、これは中々読めませんでしたね~恐れ入りました。
映画化は無理だろうとは思いますが、Netfrixで40話ぐらいでまとめてくれれば面白いかも。とにかくガス人間の失敗は認めて欲しいものです。
Posted by ブクログ
1974年に起きた一家殺傷事件。未解決のまま50年経ち、この事件の容疑者の一人が変死体で発見された。真相への手がかりは、刑事の捜査ノート。3つの時代、4人の刑事。時を超えて結びついた、執念の捜査が始まる-。
2025年に数々の賞を受賞した553ページの大作。とにかく登場人物が多くて、一気読みすれば違ったかもしれないけれど4〜5回に分けて読んだ私は、何度も冒頭の人物紹介のページを振り返る羽目に。映像化すれば解決するけれど、小説ならそれぞれの人物の描写がもっと濃ければと思った。
(B)
Posted by ブクログ
令和六年二月二十一日
私は当時、葛飾警察に所属する二十八歳の刑事だった
アパートの一室から変死体が見つかった
そう通報を受けて、またか、という気持ちで現場へ向かった───
令和の時代に起きた変死体事件
この事件事態はさして珍しいものではなかったはずだった、、、
しかし、この一体の死体により未解決だった事件の針が再び動き出した!
それは、昭和、平成、令和と時代を跨ぎ、犯人を追い求め、真相を明らかにしようとする刑事たちの熱い物語である
それぞれの時代が変わることで操作方法や価値観も変わるのだろうが、やはり事件解決に必要なのは刑事たちの泥臭い捜査と執念
実際の事件でも数々の未解決事件があると思います
泥臭い捜査と執念でひとつでもいいので未解決事件が解明されることを願いたいです
Posted by ブクログ
昭和49年春に起こった佃島一家殺傷事件。
一人生き残った息子の良一は私とほぼ同じ年齢で、一家団欒の様子や当時の風景などイメージしやすかった。
捜査担当の鎌田や湯浅からも昔の刑事ドラマのような熱量が伝わってくる。今さらながら指紋の鑑定にも数日かかる上、DNA鑑定も防カメもない時代、刑事の勘というのがいかに重要であったかということが二人の捜査から思い知らされた。
さまざまな事情で捜査本部は縮小され、平成、令和と草加、藤森へとバトン(捜査ノート)が渡され解決に至る。
『百年の時効』のタイトル通り事件が第二次世界大戦、戦後の復興、バブル崩壊やオウム真理教事件などの社会背景も絡めながら展開されるのもよかった。
人の絆とか怨みとか執念とかが濃密でこれも昭和という時代を感じさせる。
Posted by ブクログ
昭和編の勢いがとても良かった。
最初は反りが合わなかった鎌田と湯浅が、衝突しながらも次第に信頼を深め、熱心に捜査へ没頭していく姿が魅力的だった。
一方で、平成編以降は事件と登場人物が一気に増え、物語の把握が難しくなった。
要所に散りばめられた伏線を忘れながら読み進めてしまい、全体像をつかむのがいまいちになってしまった。
また、どの事件が時効を迎えていて、どれが時効を迎えていないのか、その整理にも混乱してしまった。
「百年の時効」は“現在が昭和百年”という意味で、事件と百年が関連していると予想していた分、少し残念だった。
とはいえ、これほど広大な物語をきちんと畳み切った作者の手腕には、すごさを感じる。
Posted by ブクログ
2024年が昭和100年に当たるのか。昭和平成令和の事件だけでなく満州時代から続くものを繋げ未解決なら次の世代に引き継いでもらう。足で稼いだ貴重な資料を埋もれさせず、体感でなければわからない空気感って大切。そういう気概が今の警察にも引き継がれていると思いたい。DNA鑑定など思いもつかなかった時代の靴下を残していた湯浅、いいコンビだった鎌田。鎌田に結末を知ってほしかったな。事件も登場人物も多く一気読みのほうがわかりやすい、けど長かった。
Posted by ブクログ
★執念の裏側をもうひとつ知りたい★50年の時をまたぎ4人の刑事が引き継いで殺人事件を解決していく。時間の流れ、登場人物の多さと関係性、事件の背景のつくり方といい、筆力と構成力に優れた大作。冒頭の屋根裏のネズミの伏線も効いている。
ただ、犯罪側・捜査側ともに、これだけの時間を貫く執念をもう少し読みたかった。小心者の木原がどうやって親元にもぐりこんだのか、銀行でどう出世階段を駆け上がったのか、藤森は捜査をバトンをどんな責任感で引き継いだのか。木原については心情を全く書かないならそれも一つの手法だろうが中途半端に思えた。1つの事件に2つの犯罪というミステリー以上に、この物語は心情に訴えるストーリーが中心だろう。(横山秀夫の「64」は謎解きとしてはそこまでではないにしろ、登場人物のそれぞれの思いの強さに圧倒された)
また、登場人物が多いだけに、造形を読者に早めにイメージしやすくする必要がありそうだ。ハーフの鎌田の外見は最初に少し触れているが、途中に詳述され、思っていたのと違うと感じた部分もあった。
Posted by ブクログ
星4.2
昭和に起きた一家惨殺殺人事件。
未解決に終わった事件を50年後、ある事件を切っ掛けに再び解決に向けて動いて行く警察小説です。
結構分厚いですが、面白いので苦にはなりません。
読後感も良かったのですが、内容をあまり覚えてなく、点数が思ってたより低めになってしまいました。
Posted by ブクログ
凄惨な事件の描写が多数出てきますが、意外とサラッと読めました。昭和・平成・令和とそれぞれの事件の謎が面白く、それが徐々に繋がっていって解けた時にはスッキリしました。1か所ひっかかったのは、ある人物の車の使用年数。質素な表現をするにはちょっと長すぎかも、と思ってしまいました。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
何人もの刑事の手を渡って引き継がれる事件。
登場人物が多すぎて表を見ながらでないと理解が難しかったけど、最後はすっきりまとまっていた印象。
長いけど重厚で読後感は良い。
Posted by ブクログ
昭和49年の事件に端を発して、未解決事件を追い続ける刑事たちの物語。
百年というのは、昭和100年のこと。
厳密には昭和25年に発生した事件から続いている。
どこかで読んだことのあるような歴史小説と大河小説と刑事ものがいくつか組み合わされた感じではありますが、プロットもそれなりに上手く作られていて、長編ではあるけど最後まで一気に楽しめます。
読み終わっても犯人達の動機については違和感が拭えないところはあるけど。
Posted by ブクログ
評判が良かったから期待しすぎたのか、期待したほどではなく残念。
昭和から令和にかけて繋がった事件と捜査ということで、大作だし熱量も感じるんだけど読んでいて疲れる。
登場人物も魅力的な人がいないせいか、ゴチャゴチャしている感じが否めない。
ちょうど奥田英朗作『普天を我が手に』を読み終えたタイミングだったから、昭和の時代特有の空気感や満州のあれこれを知っていたから良かったものの、これだけを読んだら今以上に置いてきぼりな感じがした気がする。
それにしても木原則夫はいろいろとうまくいきすぎではないか?
Posted by ブクログ
質も量もずっしりとしていて、読後の余韻が抜けない。
ものすごい警察小説だった。
ストーリーの中心にあるのは50年前の未解決事件。
昭和、平成、令和と時代を経て刑事は代替わりしながらもずっとその事件を追い続けている。
関係者達も歳を重ねていく中、また新たな事件が起きたり、さらに過去の事件との繋がりが見えてきたり…。
昭和の時代に遡ると戦争や満州なども関係してきて、ものすごく読み応えがあった。
時折リアルな事件も出てきて、まるでノンフィクションでも読んでいるかのような迫力があった。
刑事達の事件にかける思いや、仕事への矜持などがひしひしと伝わってくる。
ストーリー自体も圧倒的だったが、それぞれの刑事達の人柄も魅力。
あまりに中身が濃すぎて、正直全ての人物関係やそれぞれの事件の繋がりを把握はしきれなかった…。
ちまちま時間をかけて読んでしまったけど、たっぷり時間が取れるなら一気読みしたかったな、という一冊。
Posted by ブクログ
ページ数もなさる事ながら、重厚感のある内容でした。途中ダレる事もなく、時代の移り変わりと共に警察官の視点が変わっていき。最後の藤森の描写は、謎が解き明かされると分かっていても、ドキドキしながら読んでいました。特に、秘書の逢坂の部分は、作者の思わく通り神谷だ!と勝手に思い込んでしまいました。木原の入れ替わりや、実は佃島事件は2グループの犯行だったこと、満州にまで話が絡むところが話に重厚感を持たせていたのかもしれません。
きっと2回目読んでも新たな発見がありそうです。
Posted by ブクログ
最近読んだ新聞の記事で、著者がコロナ禍の中でこのまま死んだら悔いが残る、挑戦するしかないとの危機感から、小説を書き始めて54歳でデビュー、体力も気力もあるうちに悔いのないようにたくさん書きたいとあった。
それにしてもこの本は553ページもあり、へたな辞典より分厚く、私には読むのが大変だった。
Posted by ブクログ
このミス2026年4位。
昭和49年の一家殺人事件を3代にわたる刑事の執念で解決していく。非常に読みごたえもあり、面白くはあったが、全体的にもう少しコンパクトになったのでは。最後の解決もちょっとご都合主義的で、また最後の殺人の動機もしっくりこない。ただ全体的には面白かった。鎌田さんにも真相を知って欲しかったかな。
Posted by ブクログ
長篇❣️1家殺しの事件で男の子だけが助かる。母に抱かれ守られて生き残った男の子。時効が撤廃されるが年月が立つうちに情報は風化していく。一方でDNAなどの捜査技術もあがり、事件時は調べられなかったことが可能に。事件が心残りな刑事が、何十年もかけ調べ、若い刑事に事件をひきついでいく執念!犯人も年をとり、亡くなる前に事件がかいけつするのか?時効はなくなったがタイムリミットが近ずく…
Posted by ブクログ
自分の読解力のせいかあまりのめり込めなかった
横山秀夫の64を少し思い出した
警察の内幕が描かれるところ
未解決事件が取り扱われるところ
そのあたりが似ている
百年の時効の大きな謎は、父親に対する復讐にも関わらず、母親を滅多刺しにして殺したのは誰か
という点だろう
この謎があまりクリアにならないまま解決になだれ込む
あまりにも殺人が多くないか?
パズラーではない
ここまで事件を起こさないと描けなかったか?
母親殺しも伏線はあるけど読後感は良くない
読みやすい小説ではあるけどどうかなあ
Posted by ブクログ
読んで最も印象に残ったのは、事件そのものよりも、「時間が人を変えても、執念までは簡単には消えない」ということだった。
昭和、平成、令和と時代が変わり、捜査する人間も入れ替わっていく。それでも、過去の刑事たちが残した記録や思いが、次の世代の刑事へと引き継がれていく。その姿には、単なる犯人探しとは違う重さを感じた。
40代になった今読むと、若い頃には気にも留めなかった「仕事を次の世代に残す」ということの意味が、少し分かる気がする。自分が最後まで答えを出せなくても、誰かがその続きを引き受けてくれる。そんな仕事のあり方に、どこか羨ましささえ感じた。
長い年月を経ても消えないものがある。それは事件の記憶だけではなく、人が仕事に込めた意志なのかもしれない。読み終えた後、事件の結末以上に、そのことが心に残った。
長いので心して読むように。