【感想・ネタバレ】最後の一色 下のレビュー

あらすじ

本屋大賞受賞作家が描く、戦国巨編!

織田信長に丹後を支配するように命じられた智将・長岡(細川)藤孝、猛将・忠興親子は、決死の覚悟で一色五郎と戦う。
味方にも秘策を明かさぬ一色五郎が進もうとする先は、果たして織田家の壊滅か、一族の破滅か。
戦国時代最後の怪物が覚醒する。

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事実は小説より奇なり

作者が綿密な調査を尽くして書かれた小説のようで概ね史実だろう。しかし、長岡忠興は知っていたが一色五郎を私は知らなかった。この二人を操っていくのがなんと織田信長。最後まで私は物語の展開に振り回された。それは、本質的に純粋で一途な漢(おとこ)のぶつかりあいで心理描写も鋭く描き出し深い感動を与えてくれた。その感動から何を学ぶかは千差万別。是非身を投じてみることをお勧めしたい。

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

遂に読み終わってしまいました…。
大容量の上下巻でしたが、達成感より読み終わってしまった悲しみの方が強いです。

下巻では、上巻の最後に本能寺の変が起こり、事態が急変。織田信長に丹後を支配するよう命じられた智将・長岡藤孝、猛将・忠興父子が決死の覚悟で一色五郎と戦います。
誰にも測ることのできない器量を持つ五郎と、猛将と称されるがどこまでも純粋な忠興。この2人の結末が気になり過ぎて夢中でページをめくりました。

戦国時代と言えば、戦。何かあれば戦。揉め事も領地争いも戦。そんなイメージの中読み進めたためか、この2人の主人公に何度も胸を打たれてしまいました。
憎く、討つために存在するような2人が時代と共に進む先は…。そして、さらにその先は…。
ネタバレになるので、これ以上細かいことは言えませんが、僕は一色五郎のファンになりました。そして呼んだ方もきっとなることでしょう。

恥ずかしながら、和田竜さんの作品は初めてでしたが一瞬にして惹かれました。『村上海賊の娘』も和田竜さんの作品とのことでさっそく買ってしまいました!

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

生死をかけたライバルのストーリーでした。
知略と謀略を張り巡らせて如何に相手を出し抜くかが問われるかの時代において、自身の信念を最優先に貫いた非合理的な選択のカッコよさが堪りません。

嫉妬から尊敬への感情の変遷でグッときた後には、すぐさまお互いに国を背負ったジレンマがやってきて、読む側としてはどんどんやるせなくなっていきます。

このライバルぶりの素晴らしさを例えるならば北斗の拳でもあるしドラゴンボールでもある。
まさしく2人は強敵(とも)でした。

上巻の前置を経て、下巻で圧倒的に面白くなりました。村上海賊の娘同様に、丹後を訪れる際は一色に想いを馳せることになるでしょう。
散々伏線を張った稲富の活躍にも大注目です。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

 最後の忠興のセリフに目頭が熱くなった。
 戦友であり、好敵手である。
 二人が互いを認め合ったのはまさしく友情だったが、時代が両方を生かすことを許さなかった。

 待ちに待った和田竜12年ぶりの新作。
 舞台は丹後国、時代は本能寺の変の前後。
 前作までの派手な戦のシーンがほとんどないままストーリーが進むが、最後の最後に見せ場がある。
 戦国史上、まれにみる大名同士の一騎打ちを描く。

 信長の期待を受けて丹後国の平定に国入りした長岡忠興が戦で見たのは異様な男の姿だった。
 丹後国守護一色家当主、一色五郎は左目が大きい風貌に加え、敵の死体を足場に川を渡る残忍な戦法で長岡家を押し戻した。

 同い年の一色五郎と長岡忠興。
 京で行われた閲覧式においても、五郎はその傲岸不遜な快活さから、逆に信長に認められる。
 一方、忠興にしてみれば、自分よりも数歩先を行く五郎が気に入らない。

 五郎と忠興、丹後国を二分する領主としてお互いに命がけで戦う敵同士だったが、本能寺の変をきっかけに共闘することになる。

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2026年01月06日

Posted by ブクログ

史実としても勉強になり、物語としても面白い。
類稀なる才能もうちにある憐憫の情に負けてしまう一色五郎の生き方に感動しました。愛と友情と主従の絆の物語でした。

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々の歴史小説、というかオビ買い。
いや、だってあの織田信長をさして、”珍しゅうもない。ざらにいる男よ”とか書かれたら気になるでしょう。まんまと釣られてしまいました。
よくみたら、”のぼうの城”の著者さんで、非常に好きな作品だったので期待も高まる。

のぼうの城もそうだったが、登場人物の描写がものすごく巧み。歴史小説なので、当然、その時に登場人物がどう話したか、どう感じたか、などは想像で書くしかないわけなのに、本当にこのように言い、考えていたのではと錯覚するほどで、一気に引き込まれて読んでしまう。痛快の一言。

主人公の一色五郎が、通常時や戦では悪鬼のような強さと軍略を持ちながら、心底に優しさを持ち土壇場で情に流されてしまう、その危うさをギリギリのところで保っている人物として描かれていて、とにかく魅力的。それと対照をなすもう一人の主人公、長岡忠興も、周りから将来を嘱望されるだけの才はありながらどうしても五郎に及ばず、自分もそれを自覚するが故に、最後の最後に心ならずも謀略に頼ってしまう心理描写があまりに巧み。
オビの”ざらにいる男”とされた信長の描写についても、天下をつかむ直前で弛緩してしまった心の隙が見事に描かれていて、信長の終焉を読み切り、哀れみすら感じていた五郎の凄みを余計に感じさせてくれる。

歴史の結末は決まっているので一色五郎はどうしても最後に討たれる結果になってしまうのだけれども、一読者ながら、どうか死なないでほしい、と願わずにいられないほど。もしかしたら作者も、忠興と同じく、信長の下で五郎と忠興が駆ける姿を見たかったのかも、というのが忠興の叫びに込められていたのか。
これほどの器量を持つ五郎なら、堂々と合戦で斃れる結末にしたかったろうと思うけれども、謀殺と史実で決まっている以上、作者としては五郎らしい最期を用意したいと悩んだ結果、ああなったのか。残念といえばそうだが、五郎が優しさゆえに敗れる姿は史実という枠の中ではこれ以上のものは無かったかも知れない。最後の”似てやがる”は、ああ、このような人だったか、と(変な表現だが)納得せざるを得なかった。

唯一、疑問になったのが”一色家の業報”にかかわる話。前半の五郎の軍略がこれに寄っているところが多く、心理劇の様相を呈するのだが、種明かしされるとちょっと肩透かしの感もあり、梶之助の気持ちもわからないではない。さすがに業報のことは創作だと思うので、五郎がひたすら耐えた理由をそこに求めるのはうーん、という感じがする。まあ、最終的にはものすごく面白かったので、とりあえずよし。

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2026年01月03日

Posted by ブクログ

#最後の一色 下
#和田竜

巻末の主要参考文献は101冊。12年ぶりの新作も納得の膨大な調査量。丹念に拾い集めた史実を創造力で繋ぎ合わせて、圧巻の戦国エンターテイメントに仕上げた。
非情な戦国の世で、忠興と五郎の関係がたどり着いた先。涙無しには読めなかった。

#読書好きな人と繋がりたい

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2025年12月29日

Posted by ブクログ

戦乱の世を舞台に、一色五郎と長岡忠興の激突が鮮烈に描かれる。物語は下巻で一気に加速し、その結末には深い余韻が残る一冊でした。
史実でありながら、これほど胸を打つドラマがあったとは。

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2025年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

戦国時代に詳しくなくても、まぁタイトルから終わりは察せられましたが…。

一色五郎は正しく”怪物”であるんだけど、下巻に入ると彼の人間らしさが見えてくる。
でもそれは彼の弱さでは決してない。一色五郎の”怪物”らしさは、言ってしまえば能力の高さに起因するんだろう。一足飛びになるから(家臣のような)只人には理解できないけど、それは人間らしさが根底にあることと矛盾しない。

一方で忠興も、(その時代の)”当たり前”から乖離していく。
”怪物”にはなれなかったけど、己が為したいことを為していく将の器。中盤から一色五郎と通じ合えたのは、互いの在り方を互いが理解したからじゃないかな。

ただ結末として、”怪物”は”怪物”であるために討たれ、”只人”は”只人”であるために生き残った対比。時代の残酷さというか、優れているから勝てるわけではないのが歴史の難しさだなぁ。
忠興が一色五郎を騙し討ちしたのは、その時代からすれば当たり前のことなんだけど、その当たり前から最後まで外れることが出来なかったのが、忠興が”怪物”になれなかった証左なのが虚しいね。(そして”怪物”になれなかったからこそ、国人たちは忠興の方を見ない。うん、これはもう堂々巡りになってしまったなぁ)

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2025年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻から下巻へ、気持ち高ぶり焦燥気味に駆け抜ける
ヤバい、面白すぎる

日和見の時代にあって、命令に従うだけではなく、忠信とも忠心とも呼べる思いが人を突き動かす
敵味方を超えて人間関係が築かれ、立場を越えた信頼や尊敬が途轍もない力でこちらに迫ってくる
生きた刹那に抱く「一瞬の心」の尊さを描き出し、時代を超えて人間関係の可能性を示して

筆者自身が度々登場するユーモアや、死の間際に浮かんだのが敵ではなく妻の面影だったというディテール――そこに作品への多大な愛が込められていて、読者はそれを受け止め必死になり、「むぅ」と呻り倒す

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2025年12月11日

Posted by ブクログ

戦国時代は現代の感覚からかなり乖離した精神状態であり、今の感性や倫理観、死生観などが想像以上に実利的であると感想を持った。
その中で一色五郎と彼に対抗する長岡忠興の複雑な感情の揺れが、読者に切ないまでに迫ってくる。
後半からの五郎を謀殺する場面のハラハラするテンポの良さは、次のページを急ぎ捲り物語に引っ張られるように読み続けていた。
「最後の一色」のタイトルで結論は分かっているのに、和田竜氏の物語は最後まで読み手を興奮させてくれていた。
大変満足し尚且つ大変面白い小説だった。

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

上巻は突如現れたとてつもない一色家の後継者に度肝を抜かれ、惑わされ、振り回されていたが、後半から器の大きさと深さが現れ始め、どうすることもできない壮絶な最後に下巻では感動してしまった。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

一色五郎が実在の人物なのか、どこまで史実に基づいているのか、お願い最後はハッピーエンドで、と胸を苦しくさせながら毎日読む。
何度wikiを開いて、良き結末の可能性を探したか笑

一色五郎の魅力にやられただけでなく、細川忠興もただの悪役でなく、これもまた複雑で魅力的な人物として描かれる。
その作者の技に、ただただ翻弄されて、これぞ読書の喜び、というものを堪能した。

まだ思い出すと胸が苦しい。

歴史小説好きの母にプレゼントしたいけど、感受性の強い母は最後読めるかな。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

最後の70ページ+は、もはや読めなかった。この物語を終わらせたくない、この男たちの結末がこのようにあってはならない、人間の愚かさ、美しさ、無常さ、様々な想いが交錯する結末まで、見事和田竜は調べ切り、描き切った。心、いや身体、体内にぐさっと衝撃を残す一冊を、村上海賊の娘に続き、著者は残した。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

五郎と忠興の関係性、五郎と忠興の妹である妻との関係性の深さ、やりきれなさ、時代の流れに逆らえぬ残酷さに涙がこぼれました。
小説なのだから史実は違うかもしれない。
でもそんな人間関係があったなら五郎さんも少しは報われるだろうか、と願わずにいられないような物語でした。
戦国時代、とても熱かった。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

五郎の人物像からすると、忠興の家臣におさまるというくだりは釈然としなかったが、五郎vs忠興という描き方は十分楽しめた。
一色というと、信長の野望に登場する弱小大名というイメージしかなかったが、実に魅力的に描かれている。和田先生らしいテーマの捉え方だと感じた。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

下巻は上巻で気になった考証となる書物からの引用が減って、特に後半は物語に集中できて、ページをめくる手が止まらなかった。
が、主人公、一色五郎の戦略の根拠が自ら考えた作戦ではなく、一色家の言い伝え=“業報”だったのいうのがなんとも拍子抜け。いや、実際そういう時代だったのかもだけど、でもそこに委ねる?って。
さらにもったいなかったのは、終盤に向けてきっちりと盛り上がったにも関わらず、メインキャストの2人、一色五郎、長岡(細川)忠興がなんとも甘すぎた。最後の〜と題名に付いているのだから一色家が勝つことがないとわかっていても、その甘さで物事の決着がつくのは、盛り上がった分物足りなくも感じてしまった。
ほんと⭐︎4つでおもしろかったのでおすすめしたいけど、それだけにエンタメに突き抜けて楽しませて欲しかったかなぁ、と。

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2026年01月04日

Posted by ブクログ

プロローグ

一色五郎と長岡忠興
方向性は違うが、お互い不器用で愚直な漢
何故、二人は、この戦国の世で出会ってしまったの
だろうか

好敵手
友情
家族

謀略
寝返り、、、
様々な要素が本書に詰まっている

そう思いながら本書を閉じた!


本章
『最後の一色 下』★4.5
ライバルである長岡家の当主、忠興の苦悩と葛藤
そして、主人公である一色五郎の潔さと良くも悪くも天から見初められた天賦の才が絶妙に絡み合う様を見事に描き切った歴史小説

忠興が五郎を家臣として迎えるべく、頭を下げるシーンは胸熱であったし、
最後の対決となった、袈裟斬りの暗殺のシーンと
五郎の最後の一言、言葉には痺れまくった

真に良い歴史小説であった

“天晴〰”っと云いたい!!!



エピローグ

本日、読み終わりと同時に仕事納めであった
今年という年は、自身にとってどのような歴史と
なるのだろうか!?

去年、一昨年とさほど変わりない年だろう

悲しいかな、そう思った Ω\ζ°)チーン



                     完


あとがき

今年のラスト!
黄色と黒のアイツがやって来る
ブルース・リーかキル・ビルか!?
はたまた第三者なのか!?
今年を締めくくるのは、あやつだーーーッツ!!!

って、誰だよ!?
まっ、誰でもいいか(¯―¯٥)\ζ°)チーン、、、、、、、、



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2025年12月26日

Posted by ブクログ

感想
五郎がそこまで見通せたのに、史実で有名でないということはどこかで下手こいたかな。

忠興と五郎の痺れるような綱渡りの神経戦は?

ほとんど綿考シュ録かと思いきやすごい文献の数だな。


あらすじ
信長が討たれ、藤孝に明智家から剛力の依頼がくる。藤孝は即隠居し、息子の忠興に家督を譲り、判断を委ねた。忠興は藤孝の意図に反して、明智家には与しない判断をする。

一方、一色家にも与力の誘いがきたが、五郎はこれを断る。五郎は一色家の業報を信じ、一色家に仇なすものは非業の結末が訪れるとし、信長の死を予見して耐えていたのだった。五郎はこれを好機と見て、長岡家の宮津城に攻め込む。

しかし、忠興が光秀の加悦城を攻めると五郎に告げると、光秀に味方する訳にはいかない事情から、一度兵を引き、忠興と共に加悦城を攻める。五郎は加悦城を攻めた折に銃で撃たれて、重体に陥る。

五郎が重体に陥る中、秀吉が光秀を倒し、世の中は目まぐるしく動いていた。そんな中、忠興も弓木城を攻めずにいた。五郎は何とか目を覚まして宮津城に攻め入ろうとするも藤孝の子の訃報を聞いて引き返す。忠興は一人で弓木城に向かい、五郎に家臣になってくれるように頼む。

五郎はこれを受け入れ、二人共喜ぶも、藤孝は五郎の器量の大きさにいずれ長岡家は滅ぼされるだろうと呟く。忠興は、家臣の進言を受け入れ、婿入の儀に応じて、五郎を討つ。

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2025年12月18日

Posted by ブクログ

後半、前半ではちっちゃい漢だった忠興が見事に盛り返し、読ませたねえ~ さすがです。しかし、資料解説が多過ぎるのは好きじゃない

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

物凄く長い期間の話かと思いきや、恐ろしく短い期間の濃密な史実とその時代に翻弄された一色五郎、忠興。時代が違えば立場が違えば2人はいい友達になれたんじゃないか?
タラレバばかりが過ぎる。
戦国時代を生き抜くために必要な能力が何なのか、今となってはわからない。
でも人は誰かのために頑張れるのだと、むしろ、その誰か…が無ければ頑張れないのだと思わされた。
どんな時代も器量のある人が人を魅了するんだな。
今の時代に必要とされる器量とは何か?
考えさせられた。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻終わりから雲行きが怪しくなっていく展開。誰を主とするか、誰に忠誠を誓うか。
はたまた何を守るか。
最後まで読み終えると、一色五郎という男に惚れずにはいられないはずだ。妻を守り子を守る優しさだけではない。堪えて堪えて、丹後を守ろうとする精神的な強さが天晴れと言わざるを得ない男。一色五郎がもし野望を持っていたら、天下を取ったのは彼かもしれない。そう思ってしまうくらい強き男だと思う。一色五郎ロスです。

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2025年11月16日

シリーズ作品レビュー

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