あらすじ
人生の最後に食べたいおやつは何ですか――若くして余命を告げられた主人公の雫は、瀬戸内の島のホスピスで残りの日々を過ごすことを決め、穏やかな景色のなか、本当にしたかったことを考える。ホスピスでは、毎週日曜日、入居者がリクエストできる「おやつの時間」があるのだが、雫はなかなか選べずにいた――食べて、生きて、この世から旅立つ。すべての人にいつか訪れることをあたたかく描き出す、今が愛おしくなる物語。
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Posted by ブクログ
命に限りがあると知った時、その大切さを知る。
限りある「今」を大事に生きる。
我々は時にそれを忘れる。
感涙はしなかった。
でも、心の奥底がほんのり温かくなる様な作品だった。
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生きているだけで幸せだ、人生をどう生きるべきかについて再考させられる作品。とても悲しい話だけど、とても綺麗な描写で心が洗われるような気持ちになった。
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私は妙に強がってて理屈が全てと思っているところがあるから、自分の死を恐れるってことはあまりなかったし、受け入れられると思ってた。私が主人公の立場だったら、思いもよらぬタイミングで死を宣告されたら、身体はどんな風に反応するんだろう。
あってもなくてもいいけど、あると心を豊かにしてくれる「おやつ」 おやつの時間を楽しみに生きる人生って、なんだか素敵だ。
私もライオンの家みたいに、温かくて海があって、自然いっぱいな場所で人生の最後を迎えたいなって贅沢な願い。
初めての小川糸さんだった。読みやすくて温かくて他の作品も読んでみよう。
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2019年発行の小川糸さんの小説。
「余命を告げられたとき、暖かい場所で、毎日海を見ながら残された日々を過ごしたい」(主人公・雫)
自分だったら、どんな場所を望むだろうと思ったり、でも、病を、大好きな父(叔父)に知らせない雫の気持ちは今一つ理解できなかったりする。
表紙の絵は六花と一緒に小舟に乗り、沖に漕ぎ出している雫の姿と「助産院に似ている」と雫が感じた青い屋根のライオンの家。
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食堂かたつむりに続いて2作品目です
何度も涙が出ました
とても大好きな作品です
ホスピスで最期を迎える、
死を受け入れるとは
こういう事なのか、と物語を通して
考えることができました
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人生の最後にこんな素敵なホスピスで過ごすことができたら、幸せだなぁと心から思った。
病気になって死が迫っていることが分かってから、疎遠になっていた父にも連絡せずに瀬戸内のホスピスに入ることを決めた雫。
そこで出会う人々の人生、そしてそこで1週間に1度出てくる誰かがリクエストした思い出のおやつ、何もかもが沁みた。
最後は泣きながら読みましたが、心温まるお話だった。
今普通にしていること、出来ていることは普通ではなく特別で素晴らしいことである。と気付かされた。
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素直に生きること。死ぬことを認め、腐らず真っ直ぐ自分になる。
死ぬほうも、見送る方も一人の人間の中に色々な見方を持って捉えることが出来、揺らぎ続ける。全ては紙一重で温かく日々を送ることはできる。
仕事でも、プライベートでも多くの人を見送ってきて、多くのことを考えてきたけど、日々に忙殺され大切なことを見失うことは多い。そんな中で死を通し、ニュートラルで優しく強く生きること心へと導いてくれる物語でした。
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はぁ⋯。
今年一涙しました。
病院の待ち時間に読むのはヤバかった。
人も景色も佇まいもみんなが優しい。
今あるすべてのことが当たり前ではなく感謝すべきことなんだよね。
雫さんもマドンナも全ての人物が素敵です。
Posted by ブクログ
ありきたりな言葉だけど、生きているって当たり前じゃないなって思った。末期癌の終末期の話なのに、暗さを感じず、最期まで丁寧でゆっくりした時間の流れを感じた。「死」がやわらかいものに感じれる不思議な物語だった。
Posted by ブクログ
いゃ〜、この作品に出会えて良かった!
私、内容をはっきり覚えてなくて、なんとなく優しい物語?くらいで出張のお供に持ってきたのですが、本当に「生きる」「生き切る」というのを考えるとても良い機会になりました。
一昨年長らく難病を患っていた父との別れを機に自分の死生観というものを意識することが増えました。なんとなくまだ畏れを抱いていたことに気づきもしたし、この作品を読んで突然死よりもずっといいと思いました。
ピンピンコロリは全死亡の4%なんです。今、生かされていることに感謝して大切に生きたいと思いました。
本日、ブク友の松子さんオススメの梟書茶房という素敵な空間でこの作品を読めたことに感謝です♪
ちなみにこの作品はシークレットブックではありません^_^
オススメです!
そちらはまたの機会に
Posted by ブクログ
読むのに結構時間かかりましたが...
読んでよかった泣
ミルクレープのくだりで涙でました...
自分の最期に食べたいおやつは
なんなんだろう??
雫さんみたいに ごちそうさまって
言えるような人生を歩んで行きたいなと思いました。
小川糸さんの本初めて読みましたが
他も読んでみたいなーと思いました。
Posted by ブクログ
言わずと知れた小川糸さんの感動作。
私、やらかしてた!
ずっともう読んだと思い込んでた!
たぶん、他の何かと勘違いしてた。
島のホスピスにやってきた雫、33歳。
そこで出会った人々、景色、食べ物、おやつ。徐々に本来の自分に戻り、死を受け入れていく。
あまりにもあっけなく雫ちゃんは衰弱して
亡くなってしまうんだけれど、
この本の中に散りばめられた言葉の数々は、永遠に読み手の心に残る。
死の直前まで人は変われる。
思いっきり不幸を吸い込んで、
吐く息を感謝に変えれば、
あなたの人生はやがて光り輝く。
幸せな人生とは
どれだけ
まわりの人を笑顔にできたかってこと。
引用といっても、
私の記憶で変換されてるけど、
心にささる言葉が溢れていたな。
私の母が癌で亡くなる前、
モルヒネの作用で意識が
あちらとこちらへ行き来しながら、
ペラペラと喋り続けたことを
思い出した。
小川糸さん、
やっぱりすごい作家さんだなあ。
こんな風に死を描けるとは、
同時に生を語れるとは!
余韻にひたりつつ、
自分の来し方を振り返ったり、
この先のこと、
今のこと、
しっかり考えたい。
本質的に大切なことを
この一冊が教えてくれたと思うから。
Posted by ブクログ
癌が見つかり、手遅れの段階までいっていることが発覚した33歳の主人公。
主人公の希望で、瀬戸内海の近くにある、海の見えるホスピス「ライオンの家」に住むことになった。
そこに住む人や、地域の人、主人公の家族に触れ合いながら色々な人生や考え方などを知り、主人公の死に対する考え方や自らの人生などについて振り返り、穏やかに亡くなる物語だった。
丁寧な言葉で書かれているため、読んでいて ほんわか するような、不思議な気持ちで読み進めた。この物語の世界観が好きで、少しでも長く浸りたいと思い、ゆっくり時間をかけて読んだ。
人生や死などについて、少し前向きな気持ちになれた。
しかし、親が許可しているとはいえ、未成年が献杯として1口だけだが、飲酒しているのは どうかと思った。
それ以外は、☆7つ付けたいくらい、とても良い物語だった。
映画やドラマになってもいいなと思った。
また、いつか読みたいと思った。
Posted by ブクログ
数少ない読み返したい本、文庫本で買って良かった。主人公が余命宣告され死を受け入れない様子が伝わってくる。主人公と同世代なので、この歳で死と向き合って生きている人がどれだけいるだろうかと考えさせられる。
今後の自分の人生に百点満点をつけるまで行かなくても、後悔ないように日々生きていきたいな、と思える作品。また歳を重ねてから読んでみたい。
ライオンのおやつ
悲しい話ですが、いつかは誰もが逃れられない運命をどのように迎えるのか。考えられるきっかけになります。せっかく受けた生命をどのように終えるのか。自分も考えました。
感動しました
素敵な話でものすごく感動しました。色々考えさせられるので読んで、考えて、泣いて、の繰り返しでした。おすすめです。
集大成
とても重くてとても悲しいけれど,同時にとてつもなく綺麗で力強い集大成。
未知の解放感。
ろうそくの炎のような生き様。
遠い未来ではなく,光り輝く今を生きるお話。
生と死
誰にでも訪れる死。
誰も経験したことがない死。
死んでいく人側からの目線で生と死の狭間や死ぬ瞬間を細かく書いている本を初めて読んだ。
ほんとに最後はこんな感じなのではなかろうかと思わされる本だった。
美味しかった
彼女の本は、食べることから力を貰って生きる話が素晴らしいが
食べるのがしんどいタイミングで、この本に出会えて
弱ってる人への優しいお粥が、本当に美味しそうで
早速土鍋を使って、お粥を炊いた。
出会えて嬉しい一冊でした。
本屋で気になっていたけれど、なかなか手が出なかった本。
読んで大正解だった。涙が止まらない、けれど読み終わったときに何とも言えない爽快感が残る本だった。きっとこれからも読み直したくなる本だと思う。
今を大事に生きたいと思える本だった。
涙でぐずぐずです。
引き込まれるように読み進めて行って、気がついたら最後までたどり着いてしまっていました。
だんだん最後のときが近づいているのを感じながら読み進めるのは、辛い瞬間もありましたが、いろんなことを考えさせられるお話でした。久しぶりに涙でぐすぐすです。。
Posted by ブクログ
死ぬことは終わりではなく旅の始まり。
人生は蝋燭の炎のよう。
自分の死期が分かって色々と整理する期間が将来持てたとしたらこの本を再読して拠り所にしたい。
Posted by ブクログ
ホスピスで過ごす主人公の話。ゆっくりとした時間の中で自分の今と人生に向き合うなかで豊かになるのがなんとも言えないせつなさとほっこり感がぐっときた
Posted by ブクログ
今を大切に精一杯生きようと思った。毎日当たり前に行っていること、寝る、起きる、食べる、歩く、、、全てのことに感謝しようと思えた1冊。私もこんな死に方が出来たらいいなと思ったし、こうやって死ねるように今、一生懸命生きようと思った。
どんなに凄い人でも、どんなに怖い人でも、いつかは死んでしまうんだなと思った(語彙力)
Posted by ブクログ
齢33の女性が、闘病の末の結果も芳しくなく、とある島にあるホスピスで最期を過ごす話。
めちゃくちゃ泣いてしまった。中盤くらいからもう主人公がどんどん弱っていってるのわかるし、周りも亡くなっていってしまうし、ずっと泣いてた気がする。
でもいいなぁ。私もこういう最期がいい。本当はもっと苦しくて辛いのかもしれないけど。羨ましいなぁなんて思ってしまった。素敵な話でした。
Posted by ブクログ
30代の女性が最期を一人ホスピスで迎える。設定だけでも切なくなります。
主人公はそれまでも辛苦を乗り越えてきました。何故自分だけこんな思いをするの?やるせなさに共感して、胸が潰れそうになります。
人生の全ての苦しみ、悲しみを消化して感謝に変える。そのことによって自分が救われる。そんな大切なことを教えてくれました。
大変な人生だったと思いますが、最期にはさまざまな出会いもあり、願いが叶うこともあり。生き切った立派な最期と言えるのではないかと思います。
Posted by ブクログ
余命わずかな末期癌の33歳主人公が、最期の場所として選んだ、瀬戸内の島のホスピスで過ごすというストーリー。
主人公の年齢や、未婚で出産経験なしという点が似た境遇だったので、自分だったらどう過ごして何を感じるんだろうと思いながら読みました。
ホスピスの入居者さんたちの思い出を再現する「おやつ時間」。いろんな人の人生に触れながら、徐々に死に向かっていく描写がとても丁寧で感動的でした。
後半の亡くなった人との会話はファンタジックでしたが、それはもはやファンタジーではなく、朦朧と死の狭間にいるときはそんな感じなのかもしれないと、むしろリアルに感じました。
前半のハッキリした輪郭のある描写から、後半につれて徐々にふわふわしてしていく感じ。
ホスピス管理人のマドンナさんの言葉はいくつもメモしました。淡々としているようでとてもあったかい。
物語も。あたたかなお粥、思い出の詰まったおやつ、キラキラ輝く海、希望ある葡萄畑、ふわふわの犬。ずっとなんだかあったかい。
私のろうそくも今、抗いようもなく溶けているんだけれども、灯した火でだれかを照らしていけたらいいなと思います。
そして、私もだれかのろうそくの火で照らしてもらってるという感謝を持って。
人生を味わい尽くし、「ごちそうさま」と言える最期を迎えたいです。
Posted by ブクログ
この世からの旅立ち。自分の終わりについて考えさせられた。
はじめは元気だった主人公がだんだん死に向かっていっているのは辛かった。
貪るようにキス、という所がずっと気になってしまう..
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若くして癌で死を迎える女性の話を、少しファンタジックに、でも綺麗事ではなく、きちんと現実的にも描いたお話でした。
わたしも、死ぬ時に「ごちそうさま」と言えるような豊かな時間を生きたい、そう感じました。
Posted by ブクログ
私が今住んでいるのは、東北と北陸に挟まれた場所で、夏は暑苦しく、冬は震えるほど寒い。
今は冬で泣きたいほど寒くて、春を切実に求めている。
レモン島は、暖かくて日差しがピカピカとしていて、私もレモン島で暮らせればもっと幸せになれそうだと思って、今すぐにでも移住したい気分になった。
実在する場所なのかな?と思って調べてみたら、愛媛県今治市の大三島という場所がモデルらしい。死ぬまでに行きたい、、、
生きる、死ぬことについてまだハッキリと考えられないけれど、とにかくホスピスの方達を見て感じたのは、過去や未来を愛して現在を思いきり楽しんでいるなと思った。
それぞれの人物に今までの色々な自分があり、未来には死が近づいている。それでも、皆がレモン島での日々に幸せを噛み締めて、おやつの時間を楽しみにして、今生きていることを全力で楽しんでいる。そして、死をポジティブに捉えてこんな死に方をしたいと希望を持って死を迎えている。
ホスピスの利用者達がこのように最高の死を迎えられたのは、やはり全てマドンナを含めたスタッフの温かさと優しさと、なにより死をオーガズムと捉える所にあると思う。
帯には「泣いた」のコメントが多くあったが、私は泣かなかった。むしろ、心がホカホカして歳をとるのがちょっと楽しみになった。
Posted by ブクログ
おすすめ度 ★★★★☆
感動度 ★★★★☆
やはり感動系の小説は評価が高い
死ぬことは怖くない、旅立ち、こんな最期を迎えたいなと思った。
何気ない日常が幸せで、常に感謝して生きようと思った
読みやすい
読みやすく、情景も頭にぱっと鮮やかに浮かぶ文体
テーマは「死」について
登場人物たちもあっさりと亡くなっていきます。
主人公がここホスピスで過ごした時間は一か月ぐらい
人生での一か月は短い期間だと思うのですが
この主人公の雫にとっては間違いなく
人生の最後を飾るにふさわしい一カ月だと思いました
Posted by ブクログ
2020年本屋大賞ノミネート作品
余命を告げられた雫は、残りの日々を瀬戸内かいの島のホスピス・ライオンの家で過ごすことに決めた。
ライオンの家では、毎週日曜日、入居者から、もう一度食べたい思い出のおやつをリクエストできる「おやつの時間」があった。
幸せというのは、自分が幸せであると気づくこともなく、ちょっとした不平不満をもらしながらも、平凡な毎日を送れることかも知れない。
最後は、あまり気に入らなかったけど、一気読みした。
良いお話だと思います。
綺麗で良いお話だと思いましたが、自分と状況がかけ離れている為、あまり共感とか感情移入はできないまま終わりました。でも自分が死ぬ時もこんな穏やかな終わり方が良いなと思いました。
ろうそくの火が消えるまで
しーちゃんの一生が綴られた物語、楽しく読ませていただきました。
お父さんと梢ちゃんが会いにきてくれたとき、辛くて泣いてしまった。でも会えて良かった。
私にとっての思い出のおやつは何だろう。
小さい頃に母と作ったフルーツ白玉かなぁ。
久しぶりに作ってみたくなりました。
小豆粥も美味しそうだったから食べてみたいな〜。