【感想・ネタバレ】赤と青とエスキースのレビュー

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Posted by ブクログ

エスキースとは、ラフスケッチのようなもののようです。
そのエスキースに人生を重ね合わせ、失敗や挫折の意味を問いかけてくる物語。


孤独、臆病、不安定、挫折、病気…。
避けられるのなら避けたいし、極力そうならないように…と思うのは普通だろうと思います。
しかしながら、経験してからこそ培われ気づく事があるのだと作品は語りかけてきます。
知識やタフな精神力、そして本当に自分を理解してくれる大切な存在というものに。


また、この作品では、赤と青が象徴する主人公を中心として、彼らを結びつけるシーンでは、紫をイメージする人が登場したり現象が生じます。
内省のシーンでは白をイメージする人や動物が。
色の演出も素晴らしくてステキな作品でした。



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2024年06月16日

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一枚の絵画を中心として、それに関わる人たちの壮大な愛の物語。
中高と美術部に所属していたが、社会人になり絵から離れていた私にとって、「赤と青とエスキース」は、絵を描くことの素晴らしさや、絵が持つ力を思い出させてくれる宝物となった。当時の喜びや高揚感がよみがえって思わず涙してしまった。
最後にすべてが繋がる物語の構成が、綺麗。
登場人物みんながあたたかく、愛にあふれていて、また読みたくなるような心に残る一冊。

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2024年06月09日

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1枚の絵と出会う人々のそれぞれの話が短編になってるのかと思ったら全ての話が繋がってて、「なるほど、そういうことだったのか」と最後は納得出来ます!
とってもきれいなお話で、私は好きでした。

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2024年06月09日

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赤と青、エピローグまで読んでなるほど。
ブーとレイの現在と同じくらいの年齢であるタイミングで読めたことが感慨深い。

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2024年05月30日

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ネタバレ

エスキースという絵を通したいろいろな人の物語なんだと読み進めていました。しかし全てが繋がってブーとレイの物語だとわかった時、感動で胸がいっぱいになりました。
また、視点を変えてキャラクターを見ることで印象が次々変化した点が面白かったです。

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2024年05月29日

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こどもの名前を色で付けるのも素敵だなとか、留学中に出会えた友達と国を行き来して会えるのが本当に幸せなことだよねって自分の生活と重ねて読んで心があったかくなった

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2024年05月28日

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ネタバレ

最終章、エピローグで感動して泣きました。
すべての章での関連はエスキースだけだと思っていましたが、全章はレイとブーのお話だったと思うと1章で2つ楽しめる物語だった!さすが本屋大賞ノミネート作品…すごすぎると思いました!

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2024年05月26日

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エスキースとは下絵のことでして、そこから
上描くのではなく、別のキャンバスに本番を
描くまでの元ネタのような絵をいうらしいで
す。

その一枚のエスキースが短編連作のところど
ころに現れて、「ああこの絵をめぐる物語な
のだな」と要旨を理解したつもりで読み進め
るのが、正しいアプローチでしょう。

かし読み終えた時に、それは違っていたこ
とに気づかされます。エスキースもまた運命
に翻弄されていたことに、です。

2021年本屋大賞「お探し物は図書室まで」
の作者が新境地として送り出した作品です。

「生きていくって悪くないよね。素晴らしい
よね」と胸に沁みる一冊です。

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2024年05月22日

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ネタバレ

赤と青、そしてペインティングナイフから描かれた女性の絵画、赤と青のエスキース。その絵画に心動かされ、登場人物たちが心を通わせていく短編集。
最初と最後の章で登場人物が一緒なのは衝撃的だった。これは2人の関係性が歳を経て変わっても、物語をまたはじめることができるという青山美智子からのメッセージだと感じた。

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2024年05月21日

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ネタバレ

壮大なラブストーリー。
学生から、50代までの2人の話なんだと、最後に気づかせる演出の凄さにビックリ‼️
出会いのころだけの話だけではなく、その後の話が別の話の様に書いてあって、最後に2人のことだったんだと分かり、また最初に戻りました^_^

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2024年05月21日

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一つの絵を中心に話が繰り広げられ、最後に伏線が回収される、美しくあたたかいお話だった。表紙のデザインとっても好き!

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2024年05月18日

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読み終わって、本のタイトルも含めて好きになる本って本当に素敵な本だと思う。
エピローグ、プロローグを何度も読み返して、たくさんの感情を噛み締めた。素敵な本。

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2024年05月16日

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ネタバレ

赤と青の物語。一枚の絵を見ているような、色の描写がきれいな小説でした。
一番好きなシーンは、レイが絵のモデルをしている時、ブーとレイがいつのまにか見つめ合って…というシーン。切ないシーン、何度も読み返してしまいました!私もこの場に立ち合いたかった!
連作短編集ということでしたが、伏線回収した後もブーの視点になって読んだりするとまた違うおもしろさがあり、じっくり読めました。

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2024年05月12日

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人それぞれの生き方、生きたい方向を優しく肯定してくれるような暖かい一冊だった。
人と人との繋がりが生む物語も愛しさに溢れている。
見てくれている人がいれば絵は未来永劫生き続けられるというように、絵がもつ生命力の輝きも魅力的だった。

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2024年05月11日

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ネタバレ

すごく良いお話だった。
ミステリーではないけれど、伏線回収というか、最後のエピローグで全てのお話が綺麗につながって楽しかった。
みんなハッピーエンドでよかったなぁ。
しんどくなった時、また読み返したい

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2024年05月09日

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ネタバレ

プロローグ
1章 金魚とカワセミ
2章 東京タワーとアーツ・センター
3章 トマトジュースとバタフライピー
4章 赤鬼と青鬼
エピローグ

人は何歳になっても未完成でいいんだって思った。
周りの人と比較して自分にはできていないことばかりで、そんな自分が嫌で辛かった。
でも4章にあった「私は自信もないくせに見栄っ張りで、もう若くもなくて、それなのにいつまでも未熟で」というセリフを読んで私だけじゃないんだって安心した。
3章のように周りから見たら天才でなんでもできて妬まれるような人が、実はなんでもできてしまうことがコンプレックスだという場合もある。
元々生まれ持ったものや育った環境が違うから他の人と比較してもよくないっていうのは本当にそうだなと思った。

この本を読んでちょっと生きるのが少し楽になった。あとはブーやレイみたいな関係が羨ましかったから、そんな関係を築ける誰かと出会いたいな(笑)。

あと響いた言葉→
4章のオーナーの言葉
「よく人生は一度しかないから思いっきり生きよう、って言うじゃない。私はあれ、なかなか怖いことだと思うのよね。一度しかないって考えたら思いっきりなんてやれないじゃない」
「私はね、人生は何度でもあるって、そう思うの。どこからでもどんなふうにでも、新しく始めることができるって。そっちの考え方のほうが好き」
私も好き!

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2024年05月22日

ネタバレ 購入済み

心がじんわりと温かくなるお話

全ての物事の始まりであるジャック・ジャクソンの描いたエスキースという絵、そしてその絵の元となったとある二人の出会いからお話は始まります。各話は独立した短編で構成されており、一見繋がりはないかのように思えます。しかしながら、各話、必ずエスキースという表題の彼の絵が出てきます。まるでそばで物語をそっと見守っているかのような、そんなちょっとした存在としか思えなかったこの絵は、エピローグで物語を繋ぐ大切なピースへと変わります。
全てが明らかになるその様は圧巻の一言で、物語を繋ぐと同時にブーとレイの二人の関係の終着点も描ききっています。
どこか臆病な二人がたどり着いた先。それを"エスキース"と共に見届けた満足感は、筆舌には尽くしがたいもののように思えます。これを読んだ後の充足感を、ぜひ一人でも多くの方が体験できたら、と思います。

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2022年08月11日

購入済み

2度読みしたくなる一冊

プロローグで一気に伏線回収させられました。全ての人がどこかで繋がっていて心に残る作品です。読み終えたあと直ぐに最初から読みたくなりました。二人がいつまでも幸せでありますように。

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2022年06月11日

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短編集で、それぞれ違う話なのかと思って読み進めていたら…!!!!となった。誰が誰?と前に戻って頭を整理しながら読みました。
人と人とのつながり、それもほんとに運命なんだと。
エスキースという単語も初めて知ったし、額縁職人ならぬ存在、仕事の奥深さも知ることができた。

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2024年06月10日

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本屋大賞 候補作品

オーストラリアで、レイとブー2人の日本人カップルの話から始まる。
4章まで、タイトル「エスキース」と名付けられた一枚の絵画で繋がっているのかと思って読む。

エピローグで全てのつながりが明らかになった。

『情熱と冷静の間』を彷彿させた一気読みの静かな恋愛小説。

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2024年06月09日

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1枚の絵を4つの視点で書いてる
と思いきや、
しっかり赤と青のふたりの30年間について書いてて

いや、正直想像はできたのだけど
ふたりの名前の由来の綺麗さとか
色を失った事の暗喩とか
丸く収まった後のふたりの関係性とか
ひとつの絵が見てきたふたりの物語とか
主人の元に帰ってそれを伝える場面とか

すべてが綺麗だった
映画を観てるみたいだった
映画化されてなかった
でも難しいと思った。イニシエーションラブみたいに、大きな改編がないと上手く繋げられないもんな

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2024年06月07日

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ネタバレ

どうして、「ブー」なんて、変な名前なんだろうと思っていた。でも、エピローグを読んで、「蒼」という名前を知った。「I‘m Blue」と声に出して言ってみた。かっこいい!レイは「茜」だから「red」こっちも声に出して言ってみた。しっくりくる。
画商の仕事とか絵に一目惚れする人とか、自分の身近な話じゃないなあと思っていたけど、絵と額縁と登場人物たちが、赤と青で繋がった時、すとんと納得できた。もう一度、初めから読み直してみた。村崎さんは赤と青を混ぜた色だと気づいた。

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2024年05月31日

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自分自身も約20年前にパニック障害を患って電車内で吐き気に襲われた経験があるので本書は他人事とは思えなかった
その後は登場人物と同じく心療内科に通い薬で治療して今では普通に電車に乗れるようになった
青山氏特有の各章にそれぞれ関連性があるのが、読み終わった後に分かり気持ちが良かった

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2024年05月24日

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ネタバレ

一日で読み終わった!最初から最後まで安定に面白くて、最後のエピローグで全ての短編物語が繋がる感じ。ジャックが書いた絵が見てみたいと思った。2回目読んでも面白そう。

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2024年05月11日

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はじめの章は自分のワーホリ時代と重なって、状況を思い浮かべながら読んでいた。
読み進めていくうちに、エスキースという絵で繋がっていくストーリーなのかなと思った。
ただ最後の章、最後の1ページで、あぁこれは2人の物語だったのかと思った…けど、エピローグで3人の話でもあるんだなと思った。メイン3人伏線が回収されて2度読みしたくなった。

淡々と進んでいくストーリーの中に、じんわりくる言葉が散りばめられていて、あたたかい気持ちになった。
自然と心が癒されて、こちらまでやさしい気持ちで満たされていく、そんな素敵な作品でした。

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2024年05月11日

Posted by ブクログ

赤と青の2色で描かれた一枚のエスキースが物語の中心となり、それぞれの物語が描かれていると思っていたけれど…
赤と青は対象的な色はあるが、混ざり合うことで更に新たな色が生まれる。

読み終わったあとに、思い浮かんだのはお付き合いしている人だった。一人一人そのときそのときで感情の変化や考えが変わったりするけれど、それでも、「この人がいい」と思える人に出会えたと感じるのであればその人を大切にしようと思った。

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2024年05月08日

購入済み

赤と青とエスキース

とっても良かった!

自分を、他人を、そして人生を

もっともっと大切に生きたいと思った。

一期一会。

そんな言葉が似合う1冊でした。

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2023年01月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

各話のタイトルが赤と青のモチーフで、キーポイントとして無理やりな感じではなく出てくるのがお洒落。読み終わると本のタイトルもより素敵に感じる。
最後にばらばらだった話のつながりがわかって感動しかけたけど、あまりにも華麗に全てを回収していくのでなんだか都合が良すぎると思って少し冷めてしまった。フィクションだからそれでいいはずなんですが、、ひねくれた感想です。

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2024年06月09日

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青山先生ならではの連作。エスキースという名前のつけられた一枚の絵が随所に出てきて、なるほど今回はこの絵がストーリーをつなぐのか…と思いながら読んでましたが最後に一捻りありました。
とても綺麗な話ですが、他の方も書かれてましたがわたしにはあまり合いませんでした。

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2024年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あれれ。
あんまりハマりませんでした・・・。

青山美智子さんだし、本屋大賞2位だし、と読む前からの期待が大きすぎたのでしょうか。

「エスキース」とは下絵のことだそうです。下書きとは違うらしい。一章の「金魚とカワセミ」で描かれたひとつの絵がこの後の短編の軸となっていきます。
二章、三章と、「ふーん、つながりはやっぱりこの絵ね」くらいの気持ちで読み終え、四章で「そうきたか」と思いました。そして、「エピローグ」でキレイにすべてがつながります。
短編と短編のつながり、構成の仕方はさすがです。まさしく、青山美智子作品という感じがしました。これまで私が読んできた青山美智子作品と違って、本書は時系列で展開されていて、一章からエピローグまで実に30年の月日が流れていました。読者は知らず知らずのうちに、レイとブーとともに30年の時間を過ごしていたことになるのです。ひとつの絵を中心にした大河ドラマみたいな感じでしょうか。

ただ、なんというか、少しうまくつながりすぎたかな、というか、そんな気がしないでもなかったです。例えば、「リリアル」のオーナーがユリさんだったとか・・・それと、一貫して赤と青の対比が出ていたけれど、あまりこう、響いてくるものはなかったというか。

青山美智子さんのこういう展開・構成に慣れてしまったから驚きがなかったのかもしれません。この作品で、青山さんを知ったとしたら、「すごい、つながった!」となっていたかも。
個人的には、主要人物の二人(レイとブー)や、重要アイテムの絵を描いた画家でもなく、漫画家タカシマ剣が一番印象に残りました。けっこう個性強かったですよね?この人、他の青山作品に出てきたりしてないかな~。
そうか、レイもブーもあんまり特徴的な個性が浮かび上がってこなくて、主人公なのに(私にとっては)影が薄かったから、本書自体あまりハマらなかったかもしれません。「茜」って名前なのに、「レイ」っていうのも、なんかピント来なかったです。が、これは好みの問題ですね。

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2024年06月05日

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ネタバレ

一つの絵をめぐる大河小説というか、ジャンル分けがしづらいですが、間違いなく恋愛小説ではあります。
ただ、構成が非常に凝っていて、様々な伏線が張り巡らせられている経年的展開がエピローグで一気に回収されるミステリーではないミステリー的な要素が新鮮な感じがしました。
その手法は、ちょっとずれているかもしれませんが、ジェフリー・アーチャーの名作「ケインとアベル」を彷彿させられました。

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2024年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後につながる連作短編集。

印象は悪くない…のだけど、ドラマやマンガの「原作」のようで、小説を読んだ感じがしなかった。
多分、1行モノローグが多すぎるせいだと思う。
話の構成自体は上手いし登場人物の心情もよくわかる。でも、感情がギアチェンジした瞬間のモノローグが「1行文の羅列」になり、それが90年代の少女漫画を読んでいるような、昔のコバルト文庫を読んでいるようなファンシー感に満ちていて、スッと冷めてしまうのだ。

話自体はまとまっていると思うし、著者が水彩のエスキースという主題に惹かれてよく調べて書いたのもわかる。でも、改行モノローグの多用は書面に広い空白をつくる。それを埋めるだけの美しく強い言葉が見当たらなかったと思う。残念。

あと、会話が口語にしては不自然に感じる箇所がいくつかあった。特にユリが相手を諭すような場面。

4つのエピソードの中では「トマトジュースとバタフライピー」がよかった。才能への嫉妬と自尊心の歪みがよく書けている。

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2024年05月30日

Posted by ブクログ

関連を明らかに感じるもの、そうでないもの、章ごと主人公が違いその主観の中でストーリーが展開する。読みやすく、それぞれが独立して面白くもあるのだが、最終的なつながりとの納得度が高くなかった。人間はがむしゃらに頑張って勝ちを目指すだけが是とされるのではなく、時間をかけて過ごす中で気づけることもある、それでしか気づけないこともあるというのが読後感。

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2024年05月15日

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