【感想・ネタバレ】僕には鳥の言葉がわかるのレビュー

あらすじ

ようこそ シジュウカラの言葉の世界へ。

山極壽一先生(総合地球環境学研究所所長)絶賛!
「類人猿を超える鳥の言語の秘密を探り当てたフィールドワークは
現代のドリトル先生による新しい動物言語学の誕生だ」

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NHK『ダーウィンが来た!』をはじめ国内外のメディアが注目する気鋭の若き動物言語学者による初の単著、ついに刊行!

古代ギリシャ時代から現代に至るまで、言葉を持つのは人間だけであり、鳥は感情で鳴いているとしか認識されていなかった。
その「常識」を覆し、「シジュウカラが20以上の単語を組み合わせて文を作っている」ことを世界で初めて解明した研究者による科学エッセイ。
動物学者を志したきっかけ、楽しくも激ヤセした森でのシジュウカラ観察の日々、鳥の言葉を科学的に解明するための実験方法などを、軽快に綴る。

シジュウカラへの情熱と愛情あふれるみずみずしい視点に導かれるうちに、動物たちの豊かな世界への扉が開かれます。読後に世界の見え方が変わる一冊。巻頭口絵にはシジュウカラたちのカラー写真が、巻末にはシジュウカラの言葉を聞ける二次元コードつき。

※この作品にはカラーが含まれます。
※本書に掲載されている二次元バーコードは、デバイスの機種やアプリの仕様によっては読み取れない場合もあります。その場合はURLからアクセスしてください。

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Posted by ブクログ

鳥にもそれなりの言語はあるだろうと思っていたのだけど、この本では自分の想像以上の世界が待っていた!
ヘビやタカなどを表すだけではなく、仲間に警戒を促すなどの明らかに言葉で意思疎通していることに、かなり驚いた。
文法もあるし、さらにジェスチャーまでも!

言語は人間だけのものではない!
この発見には、もともと言語学を専攻していた身としても、すごい発見だと驚嘆させられた。
もちろん、人間のように過去や未来のことを話すまでの言語は確認されていないのだが、それでも、ただ情感を表すだけ、みたいには思えない。
他の群生と餌を共有したり、雛のことを心配したり、コミュニティを守るために鳥の言葉が使われている。
私たち人間は言葉を専売特許だと傲慢にも思い込んでいたらしい。

鈴木先生の話はわかりやすく、実験方法なども工夫され、どうしたら言語と証明できるかを苦心されていたが、読んでいてとてもワクワクすることばかりだった。

すごい発見を報告する本でもあるのだが、基本的には科学エッセイであり、とてもとても面白い。
キャベツのエピソードや、実家のシジュウカラのエピソード、研究対象に顔が似てくるなんて話も、くすっと笑いながら読めた。 
シジュウカラたちも愛らしく、癒されて、笑った。
全人類に知ってほしい一冊。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

かつて理解していたはずの鳥の言葉が聞こえなくなってしまった人間に、もう一度耳を傾けてほしいと
壮大な作戦に取り組む姿勢に感銘を受けた。
あと、鳥かわいい。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

下手な啓発本よりよっぽど人生観が変わると思う一冊だった。人間が最も高度な動物だ、と思い込み自然を支配しようとする、井の中の蛙と化した人間。おそろい。
この世界はたくさんの生物が共存しており、それぞれのいきものには得意なことも苦手なこともあってなんでも人間が一番だ、などと思うことは恥ずべきである。
者のシジュウカラ愛には驚愕した。彼らを理解したい、彼らの言葉をなんとか証明したい、と諦めずに方法を考え、試行錯誤を繰り返し、地道にデータを集め、身近な生き物を世界に発表してしまうとは、本当にすごい!生きるため言葉を使う、それも種類を超えて理解し合う「鳥リンガル。」鳥を見る目が変わる。知らないことだらけの世界だなぁと気付かされる。
個人的には動物の博士が研究対象に似てくるという話が興味深く、楽しかった。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

ダーウィンは研究手法を考える天才だと感じたことがあったが、鈴木さんもまさに研究手法を考える天才だと思った。
鈴木さんの思考回路が分かりやすく描かれており、こちらまで一緒に研究させていただいているような、ワクワクを感じながら読ませていただいた。
こんな研究ができたらいいなぁ

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

p161
 なんということだ……。紀元前から二千年以上ものあいだ、言葉を持つのは人間だけで、動物たちの鳴き声は感情表現だと決めつけられてきたのである。僕の尊敬してやまないローレンツ博士やダーウィン博士でさえ、そのように考えていた。身近な小鳥のシジュウカラにもこんなにいろいろな言葉があるのに、誰一人としてその存在に気づいていない。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

シジュウカラの言語を研究し動物言語学を立ち上げた鈴木俊貴さんによるこれまでの研究成果と研究生活をわかりやすく楽しく紹介した一冊。話題になっているのは知っていましたが、確かに抜群に面白かった。シジュウカラや他の鳥類、そして他の動物のコミュニケーションにも興味が湧いてくる素晴らしい本なのですが、何より素晴らしいなと感じたのはシジュウカラの言語の意味を分類したり仮説を検証するための実験デザインの考え方をとてもわかりやすく面白く紹介しているところ。これを読むと鳥類や動物だけでなく、実験によってまだ知られていない事実を発見していく科学者という仕事の魅力に興味を持つ若い読者も多いのではないかと思う。個人的には社会科学分野での調査に関わりがあるので、なかなかここまでの実験デザインは制約上できないことが多いのだけど、美しいデザインを創意工夫していく話を読むだけでも楽しく刺激になりました。今回はaudibleで聴いたのですが、所々にシジュウカラの鳴き声の音声も使われており、とてもわかりやすかったし、最後まで読むとこれもシジュウカラ語の世界を伝えたい!という著者の図らいなのかなと楽しく想像できました。

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

先生の高尚な研究を追体験しているような筆致で描かれており、読んでいると自分も賢い人であるような気がする。
自分が学生だったら、人生でやり遂げたいことを人はこうして見つけ、やり遂げるんだというロールモデルにしたいと思った。
人間以外の鳥や動物も言語をもちコミュニケーションをとりうるということを人間にもっと知ってほしいという先生の願いが叶いますようにと願わずにいられない。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

最近多くのメディアでも取り上げられていて、鈴木先生のお人柄が面白いなぁと思っていたのだけれど、シジュウカラに対する好奇心とその熱意は、この本を読んで想像以上にすごかった。
自分の論文に対する反論にも真摯に耳を傾け、なるほどと思った指摘については実験して確かめる。
最近の論文の動向もチェックして、自分の実験に問題がないかを確認する。
研究者にとっては当たり前のことなのかもしれないけれど、一般人かつズボラな私から見たら、なんて真面目で誠実な人なんだろう!と感動した。

本文のイラストも鈴木先生が描かれたとのこと。
とっても上手くて可愛らしいシジュウカラと先生の姿が描かれていて、素敵だった。

「文法や言葉の意味など、言語を扱えるのは人間だけ」と思い込んでいた私たち「井の中の蛙」を、もっと広い動物の世界に引っ張り出してくれる本。
エッセイのような柔らかな語り口なので、動物学に興味のない人でも読みやすい。
自分の世界を広げてみたい人におすすめ。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

感動しました!
著者の熱量、表現、そして動物言語学の流布という大きな志、とても魅力的でした。

人間以外の動物にも言語がある、という事実が確認されたことは、それまでの常識をひっくり返すことであり、もしかしたらこのシジュウカラの研究が礎となり、半世紀後には、より沢山の生き物の言語が確認されるかもしれない。著者は人類の認識を変えたことになるのである。

実験内容もとても解りやすく、また、その方法もユニークなので、鳥の知識が全くなくても没入できました。著者は、本著が初の単著ということですが、1983年生まれでお若く、これからも沢山の研究をなされると想像できます。その際には、大変とは思いますが、是非今回のように執筆をしていただき、感動を分けて頂きたいです。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

研究内容も、語り口も、筆者の性格も、とにかく親しみやすく面白い。
エンタメ的読書をしながら、シジュウカラ語を学べ、しかも研究者のもつべき態度や方法論を知ることができる。なんていい本なのだろう…

あと、まさかのルー大柴

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2025年11月19日

Posted by ブクログ

おもしろかった!
筆者のシジュウカラへの愛がすごい。
こんなに没頭できるなんて、うらやましいくらい。
親御さんもすごい。
子どもの好きを温かく見守ってきたのだなあと思う。

NHKダーウィンが来た!をたまに見ていたので、鳥の鳴き方には違いがある的なことをなんとなく知っている気がしていたが、それはこの筆者の研究・観察があったからだったのか。

それにしても米だけで2ヶ月過ごそうと思うなんて、大学生男子とはそんなもの?そこは笑ってしまった。

楽しい本。若い人に読んでほしい。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

夢中が一番!鳥が言葉を話していることを証明する方法も「なるほど!」と思うものばかりでおもしろかった!

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

こんな世界があるなんて。学生の頃、ただなんとなくでしか過ごしていなかった。本当に、学ぶべき時期にちゃんと学ぶべきだった。だから本をたくさん読んで、せめて、世界が広いという事を知っていきたい。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

中学生の国語の教科書に掲載されている「言葉を話す鳥シジュウカラ」をもっと詳しく描いた本です。
大学生の頃から、ひたすら観察し続けた筆者のひたむきさに感心しました。
大発見って、こんな熱心さから生まれるのですね。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

鳥の鳴き声について大学時代から研究を続けている筆者の作品。研究生活に関する自伝として面白いだけでなく、研究内容もテーマが身近なこともあって背景知識がほとんどなくても読みやすく、とても興味深い一冊だった。森で耳をすませば、自分にも鳥の声がわかりそうだと思えてくるほど身近な話題でありながら、研究自体は本格的で、実際に投稿した論文や学会発表まで公開されている点もアカデミックな視点から非常に面白い。

また、研究の話だけでなく、実家で実際に巣を作って家族ぐるみでヒナを育てたり、SNSでつながった人にヒナを助けるための知識を伝えたりと、ところどころに挟まれるあたたかいエピソードもとても楽しめた。

科学研究においても役立つtipsもあり、備忘録として以下にまとめておく。
・(研究対象からすれば当然なのかもしれないが)個体を長い年月かけて徹底的に観察し、自分にとっては「当然」と思えるようになった知見を、あくまで科学的手法によって証明する。
・研究デザインは、どれだけ面倒だと思っても細部まで徹底的にこだわる。
・どんな反論に対しても答えられるように論理を組み立てる。
・「論文マニア」と言えるほど論文を読み尽くし、常に最新の知見を身につけておく。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

鳥好きには最高に面白い本です
先生のクレイジーさに唖然とする話もありますが(笑)
全部語りたい!でも語れないから読んでほしいぜひ!
私も先生と一緒にシジュウカラの素晴らしさを広めたいです

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

☆4.6

新しい学問の分野ができるというのは、本当に稀有なことだな。
めちゃくちゃ世界に影響与えてる。
素晴らしいことです。
面白かったー!

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

ものすごい学者さんなのに近所のお兄さんのような雰囲気の鈴木さん。溢れる情熱と発想力にワクワク。鳥以外の話もめちゃくちゃ面白くて何度も爆笑し、まさかと思ったけど最後の章は感動でうるうる。
老若男女問わず、小説しか読まない人にもぜひ読んでほしい。

〈心に残った言葉〉
”人間には人間の言葉があるように、鳥には鳥の言葉がある。人間の言葉は動物の言葉の一つにすぎないのだ。”

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

この本にもある通り、著者は中学1年の国語の教科書(光村図書)にも、シジュウカラついての書き下ろしを寄稿している。

私がこの本を読んだのは、奇遇にも子供の教科書でその書き下ろしを読んだ直後だった。本著巻頭のシジュウカラの写真や、鳴き声の表現を見てすぐに「あれ?もしかして。」と気づいた。

ハッキリ言って、この本の方が教科書より数倍面白い。研究の苦労を乗り越える過程を知り、「鈴木先生ってこんな人だったんだ!」と親しみを感じることができたから。

また、語り口がほどよく砕けていて、アハハと笑えるのもポイント。

そして何より、教科書書き下ろしの実験が、いかに大切な実験だったのか、さらに理解を深めることができた。

先生の、「より多くの人に、動物言語学の面白さを伝えたい」という思惑通り、国語の教科書によって我が子はシジュウカラが言葉を話すことを知ったし、私はこの本でより深く、楽しく、先生の研究を知ることができた。

「言語を操るのは人間だけ」という、それまでの常識に疑問を持ち、粘り強く研究を続けた先生には頭が下がる。軽井沢の山小屋に半年こもるとか、食糧が米しかなくなって3食米の生活を一ヶ月とか、とても真似できない。

ただの「好き」を超える執念というか、愛というか、何かとてつもない強い気持ちをこの本から感じた。

面白いのに、理路整然としていて、疑問→実験→結果→考察を繰り返している先生の頭の中をほんの少し覗いたような気持ちにもなった。

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

普通にこの発見がスゴい。

あと、学問とは何か?
観察、仮説、実験、検証というプロセスについて、基本的な考え方や進め方がとてもわかりやすく、小さいお子さんにもおすすめ過ぎる。

手作り感満載のアイディアや反論に対する反証の準備も素晴らしい。

できれば軽井沢とかじゃなく、どこにでもある市街地や森でもできることがあったりするともっといいね。ヒヨドリなんかもけっこう会話してるような気がするんだよね。

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

野鳥の鳴き声に意味を考えた事はあるだろうか。

あー、なんか鳴いてるなーとは思ってみても
あー、なんか喋ってるなーとは思わないだろう

元来、言葉を操るのは人間のみと研究されてきたわけだし、そこに疑問を持ったことなど特になかった…が。

それを研究した人がいた!

当時大学生だった鈴木博士である。

最初はただの卒論だった。
3ヶ月間軽井沢の山の中に籠もり、シジュウカラの鳴き声を研究し続けた鈴木博士は、シジュウカラの鳴き声に意味があることを解明発表する。

そこから大学院へ進み、さらに研究。

ついには、シジュウカラが文法を使っていることまで突き止める。

これは、動物行動学の世界での大発見であった。

しかし鈴木博士の凄いところは、その底の知れない探究心である。

シジュウカラが言葉操っていることを発見しただけでも世紀の大発見なのに、それに飽き足らず次々と気づきを研究し発表していく。

凄い!としか言いようがない。
きっと私なら研究を1つ発表しただけで慢心し怠けてしまうだろう。

しかも鈴木博士の研究はとても丁寧で、シジュウカラを傷つけることなく行われているのも読んでいて楽しい要因の1つだった。

そんなこんなで、この本には鈴木博士の大学生から現在に至るまでの研究の成果が綴られている。

研究が進む面白さはもちろんのこと、学者さんたちがこんな風に論文を発表し、広めていることを知るのが最高に面白かった。

海外の学者さんたちとのやり取りにも、ついついニマニマしてしまう。認められた論文でさえも納得出来ない人がいるというのも衝撃だったし、質問状が届いた場合は必ず返信しなければいけないなどの謎ルールがあるのにも驚いた。

とにかく普段縁のない学者さんの世界を垣間見れて、至福の読書時間でした。

学者さんの研究本って難しいイメージだったけど、こんなに優しくて楽しい本もあるんですね。

動物行動学から動物言語学が生まれた瞬間、目撃してみませんか?

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

仮説を立てて、証明するための実験デザインを考える。あとはひたすら結果を集める。同様に反証に備えた実験結果も用意する。この手法は、研究職でない職種にも適用できると感じました。
読みやすい文章で楽しく読めました。挿し絵がなかなか良い味を出してます。



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2025年11月30日

Posted by ブクログ

シジュウカラの言葉にも文法がある。「ピーツピ・ヂヂヂヂ」は「警戒して・集まれ」だから周りの小鳥たちが集まるが「ヂヂヂヂ・ピーツピ」と語順を逆にしたら集まらない。
そこで、ルー大柴語「藪からスティック」「寝耳にウォーター」実験。互いが言葉の意味を理解しているシジュウカラ語とコガラ語をまぜた文を作ってみる。集まれ「ヂヂヂヂ」をコガラ語の「ディーディー」にかえて自然界にはありえない「ピーツピ・ディーディー」という新しい言葉を聞かせてもちゃんと「警戒して・集まれ」と理解して集まった。「警戒して・トゥギャザー」になっても意味を理解できるのだ。
小鳥が言葉を使っていることを証明する実験が大変なんだけど面白すぎる。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

◇書店員が選ぶノンフィクション大賞2025
◇第24回新潮ドキュメント賞
◇第13回河合隼雄学芸賞

大学の卒論のため、秋から冬の軽井沢で、一泊500円の大学の山荘(風呂なし、シャワーなし、インターネットなし、野ネズミが自由に出入りする築五十余年の木造家屋)に、3か月間ひとりで泊まり込み、シジュウカラの生態を記録し始めた筆者。
最後の一か月は、白米しか食べるものが残っておらず、ご飯に水やお湯をかけてしのぐ。
食糧を買いに行くにも、往復二時間のタイムロスがもったいない。「それだけあれば、2、3回実験ができる。」なんて、オタクにもほどがある。

この実験で、シジュウカラに言葉が存在することを、確信したのだが、それから、大学院(修士、博士)、研究員とずっと山にこもり、新たな仮説をたてては、証明のため実験を繰り返し、世界的な学会や雑誌で発表しては絶賛された。

著者は意識的にラジオやテレビに出たり、中学生のため教科書に執筆し、動物言語学の普及のため、奔走されているそうだ。
また、本文中のイラストも著者自身が書いているというが、とてもうまい。
シジュウカラの声のQRコード入り。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

子供の探究心を持ち続けた人達が、偉大な発見者になるのだと思う。自分と他人を比較したり、普通というものにとらわれていたり、変わっている事が悪のように振る舞う人には、決して踏み込めない。個性を伸ばせる環境の大切さを思う。

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

研究内容をこんなにも面白く、エッセイの形で書けるなんて…
研究自体も、鳥の言葉とシンプルでわかりやすいのだが、文章自体が柔らかく物語のようなエッセイのようにするすると読める。
それにしても鳥の言葉になんか全く関心がなかったし、この本の中でも大変だったということが強調されているわけではないが、鳥への愛と執念の詰まった研究だと思う。
こういった情熱によって1つずつ明かされてきた世界が今の常識につながっているのか…と感じた。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

若い世代(或いは中高生向け)に書かれた平易で読みやすい書籍であるも、内容は世界の先端研究として注目を集める著者が如何にしてその領域に辿り着いたかが、記されている。学ぶ意欲、研究する意欲、そして世界に飛び出す喜びをこれからの人々に伝える良い書物だと感じた。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

学者ってすごい熱量だなって思う。
とんでもないオタク。

全身全霊で打ち込めるのを見つけることも才能だと思う。

自分でアンテナを張ることで日常はもっと楽しくなる。自分次第で生活は彩れる。

一気読みした本でした。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

友人が鈴木俊貴(すずきとしたか)氏のことを教えてくれて手に取る。

娘達に聞いてみると、次女がシジュウカラの人でしょ?と知っていた有名人なようだ。

大学でシジュウカラの研究をし、これまで言語学者は「言葉を持つのは人間だけ」と主張してきたが

シジュウカラに言葉がある事
シジュウカラは文を作れること

を調べ発表し、学会で認められるまでの話。

学者さんにどのようにしてなるのか、研究の様が分かるのは楽しい。文章も難しくなく読みやすい。
が、一番思ったのが、「人しか言葉を持たない」と学会でもされてきたのが不思議。

この疑問に色々な検証をしてひっくり返し、多くの動物学者からも認められたと言うのはやはり凄い。人の面白さ。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

シジュウカラのさえずりに意味があることを明らかにしたというのは、本の中でも触れられるNHKの「ダーウィンが来た」で見たのだったか、何かで読んだったのか思い出せないが、すごく好奇心を刺激されたことを覚えている。それ以来、僕の中で、シジュウカラが話しているというのは事実ベースとして定着し、それなら当然鳥類だけでなく、ほかの動物でも同じようにあるだろうと思っていた。子どもの頃に夢中になったドリトル先生の例を出すまでもなく、そんなことがあれば、人間はこの地球上にもっと「友達」が増えるだろうと思うし、でも食についてはこれまで以上に悩んでしまうわけで。これがシジュウカラだからいいが、鶏だったり豚だったりしたら、どうしたらいいのか、ちょっとわからない。

語り口は軽やかであり、本当に著者が楽しんでいる様子、謎が解明していく興奮にやさしく誘ってくれるから、ニヤニヤしながらでもすぐ読めてしまう。
とにかく好きなものを突き詰めていく力というのは、人を元気にする、そんなことを改めて思うね。

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2025年11月23日

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