紅梅

紅梅

492円 (税込)

2pt

4.1

「『文學界』にこの作品が掲載されるときは、心配で夜も眠れなかった」(著者談)――本作は雑誌発売と同時に大きな反響を呼び、津村さんの不安を吹き飛ばす賞賛の声が相次いだ。2005年2月に舌癌と診断された、夫で作家の吉村昭氏。舌癌の放射線治療から1年後、よもやの膵臓癌告知。全摘手術のあと夫は「いい死に方はないかな」と呟き、自らの死を強く意識するようになる。一方で、締切を抱え満足に看病ができない妻は、小説を書く女なんて最低だと自分を責める。吉村昭氏の闘病と死を、作家と妻両方の目から見つめ、全身全霊で文学に昇華させた衝撃作。第59回菊池寛賞受賞。

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紅梅 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年03月24日

    私が最も愛する作家、吉村昭の最期を妻が綴った手記。壮絶な最期を遂げた吉村昭の生き様が語られる。潔く死ぬというのを選んだ彼らしい最期。

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    Posted by ブクログ 2021年04月25日

    吉村昭が好きで、よく作品を読んでいる。若いころ結核で死を宣告されたも同然の時期があり、吉村昭の死への思いはとても強い。
    その作家の最期はすさまじく、自分で呼吸器を外しての死だった。自分で安楽死した、というと語弊があるかもしれない。
    その光景を見た妻がどう感じていたのか知りたくて購入したのだが、ここに...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2014年07月29日

    辛い。
    健康に生きるのは簡単じゃないけど、死ぬのはもっと難しい。ちゃんと向き合いたいけど、そんなこと出来るだろうか。
    津村さんの本を読んで、吉村さんの本を読んでみたくなりました。

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    Posted by ブクログ 2021年10月04日

    この本を読む前、ご主人の吉村昭さんの「冷い夏、熱い夏」を読みました。
    弟の凄絶な癌の闘病や死を書いた吉村さんが、ご本人が癌になった時、どう向き合ったのか知りたくて手に取りました。

    この本は、同じ作家であり、吉村昭さんの妻である津村節子さんの目から見た、吉村さんの癌発覚から最期の様子を記した本です。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年10月14日

    まだ身近な人が亡くなったことがないのでグサグサ刺さったわけではないけど最後はザワッときた

    こんな最後の最後まで想ってくれる人がおるなんて幸せやな、吉村さんの本も読んでみたくなった

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    Posted by ブクログ 2013年08月10日

    吉村昭の最期の様子を新聞で読み、感動したものだが、その病気から臨終の様子を克明に淡々と描写していく。そして、合間合間に二人の作家の過ぎ去りし日々が語られていく。夫婦愛の物語でもあり、戦後を生きてきた夫婦の物語でもある。老境にさしかかりつつるある自分の身を振り返りながら読み進め、ずっしりと胸に響く一冊...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年08月18日

    吉村昭と津村節子がどのように死に向かって対応していくのか、淡々とした描写の中で色々考えさせられるものがあった。
    癌の宣告をうけた時、治療の時、最後の時、吉村昭の立場、津村節子の立場、子供の立場、色々な場面で自分ならどうするか?これが出来るだろうか?こうなってしまうのだろうか?と考えさせられた。

    0

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