あらすじ
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
感情タグBEST3
キレイな感じ
展開が遅く感じたけど終わりに近づくにつれてすごくハマった。こういうテーマのものって終わりが気持ち悪いけど、スゴくきれいに終わってスッキリした。
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「春が二階から落ちてきた」名台詞から始まる。そこには兄「泉水」、父そして亡くなった母
連続放火事件から繋がる深みのあるミステリーでは語れない壮大なドラマ。一読必須
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文が呼吸をしている。
伊坂幸太郎が書く文体のリズム。それを追いながら文字を読むと、一人称で書かれた主人公の息遣いを感じる。
わたし自身のお気に入りの作家が誰か。それを決めた作品が、この重力ピエロだった。
カテゴリはミステリー・サスペンス、といった物に分類されてはいるが、大規模な謎があるわけでも、びっくり大どんでん返しがあるわけでもない。
ただ、じんわりと答え合わせをしていく。そういった作品でした。
主人公と他の人物との掛け合いが、海外のやり取り味があるというか、舞台の1シーン、みたいな感じなので、そこは好みが別れるかもしれません。
競走馬の名前になっていて興味を持ち読み始めました。仙台で起こる連続放火事件と、家族の話です。血は繋がっていなくても家族って似たところがあるなと改めて思わされる作品でした。
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たしか20年前に読みました。初めての伊坂作品で、ファンになりました。「俺たちは最強の家族だ」というセリフが気に入りました。また読みます。
懐かしい名作
思いもよらず、競馬から話題になるとは思わなかった。
伊坂先生のファンで未読の方がいたら、ぜひどうぞご一読を。
期待を裏切りません。
スタイリッシュ
伊坂作品は当たりハズレが激しいので、読むのにすごく迷いましたが、面白かったので読んで損はなしです。
作者特有の言葉遊びというかセリフのひとつひとつがスタイリッシュな感じ。
結末は賛否両論あると思う。許されないことなんだけど、この兄弟ならアリなのかなと。違う終わりかただとあまりに普通すぎてつまらないかも。
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かなり久しぶりに読んだ
久しぶりに味わう伊坂幸太郎の独特な世界観に最初は戸惑ったが、読み終わる頃には、この空気感が落ち着く
2回連続で読むと、伏線を回収できて楽しい
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遺伝子と家族がテーマ
割と展開は読めるんだけど、そこに対するドキドキというより、登場人物それぞれの思いを想像しながら読むのが面白い。
最後のお父さんが春に言った
「お前は俺に似て、嘘が下手だ」
で泣いた。
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「父はさらに、春に向かって、こうつづけた。
それは、私たち兄弟を救済する最高の台詞だった。
『おまえは俺に似て、嘘が下手だ』」
泣いた。めちゃめちゃにかっけえ。
春は生まれてからずっと苦しんできたんだなと考えると胸がキュってなる。
家族で一人だけ絵が上手いのをコンプレックスに思って描くのをやめたり、溜まったものが溢れそうになって夜中にゴミ置き場に行ったり…
春だけじゃなくて、泉水もお母さんもお父さんもずっと抱えてきたもんなあ。
お父さんが春に手を差し出すところも良かった。
仲の良い男の兄弟ってカラッとしながらも強い絆を感じる。
「『赤の他人が父親面するんじゃねえよ』」
これも良かったなあ。そうだよな葛城は赤の他人だよな。そうだよなそうだよな。
「おまえが仮に法を犯しても、そこには何か理由があるんだ、と俺は信じるよ」
泣。
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テーマがかなり重めで最初は中々手が進まなかった。後半にかけて事実が明らかになり繋がっていく過程がとてもよかった。
人間としてとても出来た父と、血は半分しか繋がっていなくても兄弟を感じさせる2人の息子の家族愛が素晴らしく、破天荒な母のエピソードもよかった。
最初と最後が意味の違う同じ文章でまとまっているのが綺麗でお気に入り。
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最後の数章で描かれた、泉水と春と父の間の、事情を知らない他の誰かに介入させないやり取りが好きだった。あと、『重力ピエロ』っていう題名が、泉水の葛藤を経てたどり着いた結論や彼のその時の覚悟をピッタリと表していて、秀逸なタイトルだな〜って思った。
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春の罪を家族は許しました。春はこの先、強姦魔への罪悪感は無くとも「悪いことをした」という罪の意識を抱えていかなければなりません。泉水もこの先重力に逆らうように、世の中で決められたルールとに逆らい殺人を許したという決断を抱えていきます。その覚悟も家族という強い絆で結ばれていればできることなのでしょう。春の出自や両親の死を乗り越えて、家族という結びつきがさらに強くなりました。
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会話がおしゃれでリズミカルでよくそう評されている理由がわかる。色んな作品からの引用があり、ぐえー教養ってやつだ。作中にさらっと混ぜられるのすごすぎる
途中までほーんという程度だったけども、だんだんと性加害への憤怒を感じられたし、話の展開もどこに着地するのか全然読めなくてぐいぐい読ませる。冷蔵庫の女という批判ももしかしたらあるかもしれないけれど、私はあまりそうは思わなかった。
重力を社会というものになぞらえているのがよかったし、複雑なものだけどいくら社会的な悪とされるものでも、それが自分の大事なものや人なら自分だけはそれを受け入れたい、というごく個人的なものを描いてるのが好きだった
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許せない犯罪だけど、弟の出生に深く関わっている。複雑な状況ではあるものの、それを感じさせないくらい兄弟の仲が良いのが印象に残った。兄弟間の会話は知的だけど、おふざけやユーモアたっぷりで面白かった。
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内容は暗く重くて爽やかじゃないんだけど、春の達観した心情と兄の弟を思う気持ち、そして父と母の家族を愛する気持ちが、物語を少しだけ明るく照らしてるような感じだった。
親子とは何で決まるのか。血のつながりや遺伝子か、それとも心のつながりや共に過ごした時間か。この難問に正面から向き合い、自分達の答えを出してきた家族の心境を考えてしまう。
「赤の他人が父親面するんじゃねぇよ」
「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」
この辺のセリフがもうなんとも言えない。
ジメジメとした事件の裏で、ささやかに、それでも力強い家族というつながりを感じた。
作中で死んだけど、葛城はあと5回ぐらい死ねまじで。
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伊坂幸太郎、まだ4冊目。サラサラとした文体で読みやすかった。
私なら絶対に選ばない方の選択をしてできた複雑な家族なのに、仲が良くてすごいな。
なぜ二人はあの選択をしたのかなぁ。そしてなぜ本人に伝えたのかなぁ。
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兄弟の絆の話
遺伝子情報を扱う企業に勤める兄・泉水と、グラフィティアート(公共の壁に描かれた落書き)を消す作業をする弟・春
身近に起こる連続放火が、遺伝子とグラフィティアートに関連しているということに気づく
事件を追ううちに、
兄弟の家族の過去や、そして弟・春が背負う葛藤に向き合うことになる
急展開することもなく、昔の話やエピソードを挟みながら進むので、度々眠くなって読むのに時間がかかってしまったけど、悪くはない話だった。
兄も弟も結局同じことをしようと考えていたし、父の懐の深さも感じた。
"遺伝子であるとか、血の繋がりであるとか、そういったものを、父は軽々と飛び越えてしまった。"
軽妙だけど軽薄でない
結びつきの強さ、
簡単には計り知れない繋がりの深さを感じた。
黒澤が持ってきた花
花言葉は⋯
"賞賛に値する"
読後感は清々しい。
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題材があんまり好きじゃない。でも読み進められたのはやっぱり善悪の理由とか境目みたいなのが、私も気になっていたからかもしれないなーと思った。家族の話としては、とても好感が持てた。
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「春が二階から落ちてきた。」という冒頭が象徴的な作品で父親が違う二人の兄弟、家族を縛り付ける忌まわしい記憶、不可解な連続放火事件と現場に残されたグラフィティアート、遺伝子のあり方が特徴的な台詞回しと相まって一気読みさせる面白さで兄弟愛、家族愛に溢れた作品だった。
面白くないわけじゃない
けれど、面白かったか⁇というとどうなんでしょう⁇
飽きずに最後まで読めましたけど、池井戸さんみたいな感じじゃ無いですね( ̄▽ ̄)
関係の無い描写がクドクド有るのは駄作‼︎と常々思って居るのですが伊坂さんにかんしてはそのような事はありませんので星4つです
Posted by ブクログ
「春が二階から落ちてきた」から始まり、そして終わるストーリー。泉水と春の兄弟と、旅立ってしまった母、病床の父。辛い過去を越えて、思い出を辿りながら、最近増えている連続放火とその近くにあるグラフィティアートを追う。
ものすごい盛り上がるストーリーではないのだけれど、ほんのり沁みるストーリーだった。
Posted by ブクログ
語り口もセリフもどこか非現実的で、物語というかアートな感覚にあふれている。
皆が皆、文学的で詩的で、芸術的で、おしゃれで・・・ストレートにいうならカッコつけている感じかな?
そのため、凡人なわたしは、共感できる部分が少ないので、物語に引き込まれることなく、読むのに時間がかかった。
世界観に入り込めないまま、読み終わった。
好きな人はすごく好きなんだろうとおもう。
文体の好みって恋みたいなものだと思う。
世界観が好き!ってなれたら、沼のようにハマって読めそうな文体だった。
20代の頃にオーデュボンを読んで、しっくり来なかったので伊坂幸太郎を避けてきたが、どの時代にもわたしの近くには、伊坂幸太郎が好きという人(特に男性)がいた。
40代になり再チャレンジするも、やはり通じ合えなかった。でもよい作品なのは間違いない。
Posted by ブクログ
2003年刊行。
伊坂幸太郎の3作目にあたる長篇。
主人公は二人の兄弟。
遺伝子調査を専門とする会社に勤務する兄・泉水と、街の壁に描かれた落書きを消す仕事をする弟・春。
春は母親がレイプされた時に出来た子供だった。家族も、春自身も自らの出生の経由故に苦しんできた。春は、性的なものを憎悪し、人一倍の正義感を持った青年へと成長した。
二人は、仙台の街で立て続けに発生する連続放火事件の現場近くに、決まって奇妙な英文の落書きが残されていることに気づく。
そして、春が発見した規則性を頼りに事件を調査し始める。
以上があらすじ。
「春が二階から落ちてきた」
冒頭のこの一文が有名な小説だが、今回初読。
率直に、伊坂幸太郎の小説にしてはあまり好みではなかった。
デビュー間もないことを差し引いても、ストーリーが単線的で、作者の良さがあまり出ていないと感じた。
伏線も分かりやすくて、繋がることへの意外性に乏しい気がする。
遺伝子、家族、死、罪と罰、悔恨と反省。
今作が取り扱うテーマが重く、それ故の読み応えはある。
一方、テーマにストーリーが殺されるというか、上手く噛み合っていない感じがする。
だが、魅力のあるキャラクターとユーモアの効いた言い回しは健在。
「このあいだ寺の前に書いてあったんだ。『まさか、楽するために生まれてきたんじゃあるまいな』って」
Posted by ブクログ
父親がとても偉大であった。あの父親がいなければ、この作品はそこまで評価されていないのでは?と思う。物語の内容も父親がいなければ、成り立たないと思う。伊坂幸太郎の作品はどれもキャラクターの掛け合いが面白く魅力的だ。偉大な名著の引用も面白い。