あらすじ
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
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キレイな感じ
展開が遅く感じたけど終わりに近づくにつれてすごくハマった。こういうテーマのものって終わりが気持ち悪いけど、スゴくきれいに終わってスッキリした。
Posted by ブクログ
良かった!!面白かった!!!
ふだんやらないけど、名言が多くて、好きなフレーズに付箋を貼ってみたりした。
放火犯を追いかけていく謎解きの要素も面白いし、根底にある「人」のストーリーがよくて、全ての要素がラストに向かってつながっていくのは、読んでいて気持ちが良かった!
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎の文章は粋ですね〜
でもちゃんと深みもある。彼にしか書けないニュアンスや間合いが好きです。春の気持ち、すごく複雑だけど人間味があって、まっすぐでいい。
Posted by ブクログ
読書録「重力ピエロ」5
著者 伊坂幸太郎
出版 新潮社
p158より引用
“ 世の中には、インターネットを使えば、世界
の大半のことが把握できると信じている者が多いに
違いない。実際、把握できる可能性も高い。ただ、
過信は禁物だ。インターネットで検索して表示
されない人物や物事は、世界中のどこにも存在
していないのだと思いかねず、だとすると、これ
からは、世界から身を隠したいのであればコソコソ
とねぐらを移動させる必要もなくて、検索条件を
すり抜けることだけに腐心すれば良いことになる。”
目次より抜粋引用
“ジョーダンバット
地球の重力とピエロ
二万八千年前
仁リッチ
侵入者”
出生に複雑な事情を持つ兄弟を中心に描かれる、
長編サスペンスミステリ。同社刊行作、改稿文庫版。
家で寝転んでいる主人公・泉水、そこに弟・春
から電話がかかってきた。春が頼んできたことは、
バットを持って学校に来ることで…。
上記の引用は、主人公がネットで調べものをす
る場面での一節。
pcとインターネットを使うことで収入を得られ、
買い物もネットで済ませられるようになると、世界
が家の中だけで完結してしまってもおかしくない
でしょう。それで人生を全う出来るのは、幸せ
でしょうが、目で見たものが画面ばかりで終わって
行くのは、不幸でもあるかも知れません。
便利な道具は上手に利用して、しかし頼り過ぎない
のが良さそうです。
p18の新聞の犯罪報道のやり方に、主人公が憤り
を覚えているであろう描写があります。最近の
昔からあるメディアの状況を見ていると、平家物語の
冒頭が頭に浮かびます。
ゲノム解析がまだ終わっていない頃の作品のよ
うで、遺伝子に関する描写も数多く出てきます。
「生物は遺伝子の乗り物でしかない」と書かれて
いたのは、リチャード・ドーキンスの「利己的な
遺伝子」でしたでしょうか。
この説に対する、反対意見の様な作品でした。
どうしようもない人間は実際に存在し、そういう
人は己を顧みない。そんな人間に対する、家族の
絆の物語。
ーーーーー
Posted by ブクログ
要所要所で悲しいし、憎いし、切ないし、悔しいのに、全体を捉えると、ものすごい愛の詰まった物語です。
兄弟の愛情はもちろん、父の愛情を感じずにはいられません。
伏線が張り巡られていて、途中でやめれず、最後まで一気読みしました。
ダークな伊坂ワールドが炸裂している一冊です。
Posted by ブクログ
今まで読んだ小説の中で1番面白かった、また読みたいと思った本はこれが初めて
泉と春の関係性だとか、家族愛だとか、最初から最後までずーーっと話が美しくて、読み進める手が止まらなかった 興奮しながら感想メモにまとめた
Posted by ブクログ
すごい好きだった。春が2階から落ちてきたの始まりは有名だから知っていたけれど、内容は全く知らず、有名だし読んでみよう〜の気持ちで読んだ。
春のセリフがいちいち好きで、兄弟のやり取りはずっと読んでいたい心地良さだった。
レイプ、そこから生まれた子供、放火、殺人、キーワードだけでいうと重くていい気分になる話とは到底思えないけれど、読後のこの気持ち、というか読んでる間ずっと、本当に重力がない気分。イズミが望んだ通り、重力はなくなり、春が幸せに生きられますようにとただ願う気持ち。
「兄貴も気をつけたほうがいい。まっすぐに行こうと思えば思うほど、道を逸れるものだからね。生きていくのと一緒だよ。まっすぐに生きていこうと思えば、どこかで折れてしまう。かと言って、曲がれ曲がれ、と思ってると本当に曲がる」
「不幸だとか、病気だとか、仕事が忙しいだとか、とにかく、自分が他の誰よりも大変な人生を送っている。そういう顔をしている。それに比べれば、あの鳩のほうが偉い。自分が一番つらいとは思ってもいない」
Posted by ブクログ
散りばめられた伏線の回収、始まりと終わりのつながりがとても気持ちよく、本を読む手が止まりませんでした。
個人的には、元々臆病で心配性だったはずのイズミが、最終的には覚悟を決めるまでに至る成長が良いと思いました。
とはいえ、親父の前では本来のイズミが出ている気がして人間らしさも感じました。
Posted by ブクログ
放火と落書きと遺伝子と家族愛の話。
「お前は俺に似て、嘘が下手だ。」の台詞でめちゃくちゃ感動した。家族みんな素敵すぎる。
お母さんが絵で審査員の尻をぶったたくシーンと、ビルの管理人に萩の月を持って謝りに行くシーンすき。
ジャンルを問わずいろいろな小ネタが文章中で出てきて、とにかく読んでておもしろかった。
Posted by ブクログ
「家族」や「血のつながり」は色々な要因で多くの人を縛り付けるものだと思う。それは本書のような強固な絆であることもあれば、呪縛のようなものになってしまうこともある。ただ、そんな枠組みも考え方ひとつで、すべては自分次第になる、そう考えればそこまで気負いするものではないのかもしれない。
春の内面や考え、思想をもっと掘り下げてほしいと感じなくもないが、そこをやり始めるとこの読後感にはならないだろうし、そういうのをある程度排するのが伊坂幸太郎の良さとも感じる。
あとはとにかく、軽快でウィットに富んだ会話が心地よいので、伊坂幸太郎節を浴びるにはぴったり。
Posted by ブクログ
最初の一文で全て心が持っていかれた。
兄弟が仲良いというか、絆が良かった。
昔読んで再読したが、呼んだ時と環境やら、自分の受け取り方やら色んなことが変わっているからなのか、前よりも響いた。
Posted by ブクログ
めちゃよかったー˙ᴥ˙
「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」
重たいテーマなのにどこか明るい。
知的なユーモアや、全てが繋がる後半での伏線回収、読み止まらなかったです。
父親が素敵すぎる
「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」
救いのある結末でよかった
Posted by ブクログ
「楽しそうに生きてれば、地球の重力なんてなくなる」
「本当に深刻なことは、陽気に伝えるべきなんだよ」
「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」
かなり重厚な小説で、素敵なフレーズがたくさん出てきましたが、その中でも特に好きな考えのセリフを書き出しました。
陽気に振る舞い、自分の思いを伝える。
そんな生き方も美しいなと感じる作品でした。
Posted by ブクログ
「春が二階から落ちてきた」という冒頭の一文は、最初はとても情緒的な比喩表現だと思って読んでいた。しかし物語が進むにつれて、それが文字通り、弟の春が物理的に落ちてきた出来事だったと分かり、強い印象を残す。
それでも春という存在は、泉にとって「冬のあとに突然やってくる春」のようでもあり、比喩としても非常に美しい。物理的な出来事と心情的な意味の両方が重なり合って描かれているのが印象的だった。
放火魔を追う展開や、街中のグラフィティを消して回る描写など、少しアンダーグラウンドな世界が垣間見える一方で、日本のどこかに実際にあってもおかしくない物語だとも感じた。
映画のキャッチコピーである「家族の愛は重力を超える。」という言葉も、原作を読めばその意味がよく分かる。
腹違いで、しかも複雑な事情を抱えた兄弟であっても、確かにそこには「家族」が存在している。
良かった。
スタイリッシュ
伊坂作品は当たりハズレが激しいので、読むのにすごく迷いましたが、面白かったので読んで損はなしです。
作者特有の言葉遊びというかセリフのひとつひとつがスタイリッシュな感じ。
結末は賛否両論あると思う。許されないことなんだけど、この兄弟ならアリなのかなと。違う終わりかただとあまりに普通すぎてつまらないかも。
Posted by ブクログ
独特でお洒落な言い回しが軽快に続いていました。冒頭から引き込まれ、読みやすく面白い。初めて読む伊坂幸太郎作品でした。家族愛が変に重く描かれておらず、自然に大切に表現されていて良かった。
Posted by ブクログ
エンタメ的な面白さでスラスラ読めると同時に深く考えさせられる、アンバランスな魅力のある小説でした。母親がレイプされた末に生まれた春の掴みどころのない言動は、彼が実の父親へずっと抱いていたとてつもない憎しみを隠すための道化であったのかと思うと辛くなります。育ての父親が春のしたことを察しながらも、「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」とあっさり家族としての繋がりを説いたシーンは、血の繋がりではない真の親子愛に心動かされました。家族の繋がりとはどのように証明されるのか、そんな問いを投げかけてくる物語でした。
Posted by ブクログ
先に『死神の精度』を読み、作中で春らしき登場人物が出てきたので気になって本作を読みました。
“春が二階から落ちてきた。”
季節が巡ることの詩的な表現かと思いきや物理的に春が落ちてきて一気に魅了されました。(笑)
伊坂さんの作品は個性強めのキャラクターと軽快な会話が見どころの一つなので本作も春という少し?結構?変わった人物と春と比べたら比較的まとも枠の兄泉水との哲学的な会話がテンポよく描かれていて良かったです。
様々な分野での偉人の引用や普通に生活してたら一生知らなかったであろう雑学を知れるのも魅力の一つですね!
遺伝子と放火とグラフィティアート、この三つが繋がった時の真実は重く苦しいものですが、その真実を解明するまでの過程で垣間見得た家族の繋がりに心を打たれました。間違いなく最強の兄弟で、最強の家族です。
『死神の精度』にも春が登場するので是非読んで頂きたいです。
Posted by ブクログ
本当にしんどいものを抱えながらも素敵な家族だと思った。
キャラクターがみんないい。
最後は…どう捉えたらいいんだろう。
私は終わってしまったと思った。
でも、終わらないでほしいと思う。
Posted by ブクログ
普通に考えて家族(特に春)の背負った因果が辛すぎる。お父さんの人格が素晴らしすぎて、読んでいて救われる。こんな人、現実ではなかなかいないよなぁ…。方々に迷惑をかけまくる放火という手段はいただけないけど、レイプ犯への報復はいいぞやったれ!て感じ。
Posted by ブクログ
ノートに書き綴った祈りのCTG、感動泣
結末は意外ではなかったけど、不可解な行動が最後に繋がっていく展開にワクワクしてすっと読めた! 生物好きだから遺伝子つながり面白かった〜!!! 春は鬱々とした怒りと悲しみと疎外感を抱えて辛かっただろうな。お前は俺の息子だという父の言葉と、犯人への怒りでここまで生きてこれたのだなと感じた。 憎しみに生きるのは辛いだろうな。子供に自分の人生を生きてもらうために、中絶は認められるべき手段だよなぁと思った。
Posted by ブクログ
「過去の罪と向き合いながらも、“家族”という希望に重力を打ち破る力を見出す物語」
表面的にはミステリーですが、本質は兄・泉水と弟・春の兄弟を中心とした「家族の再生」の物語です。
暗く重いテーマ(性犯罪、復讐、正義の在り方)を扱いながらも、伊坂作品らしいユーモアや言葉遊びがあり、読後には不思議と前向きな気持ちになります。
面白くないわけじゃない
けれど、面白かったか⁇というとどうなんでしょう⁇
飽きずに最後まで読めましたけど、池井戸さんみたいな感じじゃ無いですね( ̄▽ ̄)
関係の無い描写がクドクド有るのは駄作‼︎と常々思って居るのですが伊坂さんにかんしてはそのような事はありませんので星4つです
Posted by ブクログ
★★★ 読めてよかった
母の性被害の末に生まれた弟・春。複雑な葛藤や周囲からの偏見の目に耐えてきた家族の近くで、連続放火事件が発生する。ミステリ好きの家族は各々その法則・犯人を捜す。その過程で過去に関わる人物も出てきて…って感じ。
この物語の大きなテーマとして、「生まれか育ちか」がある。主人公は家族の関係もあったのか、DNA鑑定を行う会社に勤めている。そのためか、遺伝子はどこまで我々を定義しているのかという問いに、仕事で得る遺伝子の支配の科学的な根拠と弟への家族愛という二律背反で揺れ動いている。
タイトルに入っている『ピエロ』だが、物語中盤で「重力など、確実に存在している不安分子を無視する存在」として描かれている。そのため、その時点ではこのタイトルは決してなかったことにはできない『重力』とそれに縛られない『ピエロ』という相反するものをどうまとめていくかというテーマを提示しているのかと思っていた。しかし『ピエロ』は深刻な状況を、それでも軽く扱い乗り越えていく存在として考えられていた。
ミステリとしての要素は薄い。しかし安易に自首を薦めないところはよかった。
Posted by ブクログ
文章、世界観がなんかおしゃれ。章ごとに短く区切られていて、すらすら読めた。最強の家族って言葉が素敵。重めのテーマなのに、ほっこりした気分にもなる作品だった。
Posted by ブクログ
始めての伊坂作品。重いテーマだったけれど、会話の中に哲学的な言葉が沢山出てきて、いちいち感心したりしながら、だからなかなか時間をかけて読んだ。
法を犯すほどの正義はないと若い頃は信じてきたけど、世の中はそんなに単純じゃない。春の境遇は法を犯さないと生きていけないかもと思ったが、家族の深い愛情があったからこそ、ここまで生きてこれたんだなと、最後はあたたかい気持ちで読み終えることができた。
「楽しそうに生きていれば、地球の重力なんてなくなる」
こんな気持ちで人生後半生きていきたい。
Posted by ブクログ
思ったより普通だったな、というのが正直な感想。
もっと驚きというか、そこがそうなるの!?みたいなものを期待してしまっていたんだと思う。
展開がちょっと想像できてしまった部分もあったから、そのせいかもしれない。