あらすじ
兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
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Posted by ブクログ
人生における過去や血縁や死といったものすべてに意味を与えて深刻に生きる必要はない。
食事をして、笑って、誰かを愛して、楽しそうに生きる。そうすれば、重力に支配されずに生きていけるんだという気づきをもらった。
Posted by ブクログ
『春が二階から落ちてきた。』
この小説は、とても印象的かつ有名な書き出しから始まる。
春というのは季節の春のことを指していて、落ちてくるというのは季節に対する何かの比喩だろうか。
そう思った私の予想は、再び物語を読み進めたものの数行でことごとく裏切られる。
この冒頭をはじめとして、物語は私の予想を超えた展開が続いていく。
主人公の泉水とその弟のハル、二人の兄弟の背中を追いかけて追いかけてとうとう追いつくことはできなかったけれど、追いかけている間にたくさんの色彩に満ちた景色を見ることができたと感じている。私にとって、今年に読んだ忘れられない本の一つになった。
Posted by ブクログ
伊坂さん、好きな話は好きだけど今回はそこまで。
当事者の立場だとわたしも絶対産まないだろうから周りがあれやこれや言ってしまうのも想像つくけど、人の家庭に部外者が立ち入っていいことって何もないなと改めて思った。
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎氏の小説はどれも前半〜中盤にかけてとにかく伏線や意味ありげなワードを散りばめまくるがしかし終盤にそれらを全て鮮やかに回収し、最終的に登場人物達なりの結末と答えを見出すのが爽快で終始とても面白い。
春が二階から落ちてきた、本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ等、印象に残るワードも多く、人間の全ては生まれ持った遺伝子によって決まってしまうのか?という問いこそ陰鬱だが、その背後に遺伝子以上の家族の繋がりを感じさせるシーンが多いので湿っぽい雰囲気にはならずむしろ爽やか。
ただどうしても受け入れ難いのがアヒルと鴨のコインロッカー、オーデュボンの祈り、重力ピエロと読み連ねてきたが、どの話も必ず女性が同じように加害を受けるのがまたですか?と思わざるを得ない点…個人的にはこの一点でこれ以外の伊坂作品はやめておこうかなと思うレベル。内容はどれも好きなのになあ。