感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
俺に似て嘘が下手だ、と声をかけるシーンでぼろぼろ泣いてしまった
「大事なときはいつも兄貴がいた」そんな風に弟に思ってもらえてたかなあとこの兄弟を羨ましく感じた。家族、とくに姉弟に会いたくなった
Posted by ブクログ
「春が二階から落ちてきた」
書き出しから持っていかれた。
四季の「春」が落ちてくる?二階から??
それはすぐに人の名前であることが明かされるけれど、あれには心底慌てさせられた。
物語は過去(泉水の回想)と現実を行き来しながら進んでいく。春のしたことは、倫理、道徳、社会の秩序などからしてみればもちろん許されないことだけど、自分が泉水の立場であったなら、同じ結論を出していただろうなと思う。
泉水と春がペットショップで話をする場面から、最後に春が二階から落ちてくるまで、じんわりほんわり気持ちがあたたかくなった。良き兄弟だ。
「オーデュポンの祈り」の伊藤と「ラッシュライフ」の黒澤が登場する。それぞれの物語の当人たちを思い出しながら、懐かしい気持ちで読んだ。
Posted by ブクログ
2024.4.7
終始不穏な雰囲気で、なんとなく春が犯人なんだろうと、心配になりながら読んでいた。
心配は的中したのは残念だったものの、父の最後のセリフは短くさりげないのにとても感動的だった。
Posted by ブクログ
内容としては予想できるような展開の狭い話だった。
しかし伊坂幸太郎の描くキャラクターの会話のリズム感。そして容赦容赦に挟まれる回想。偉人のフレーズや、花言葉。音楽。絵画についての知識が飽きを全く感じさせなかった。そうじて良作。
冒頭の春が二階から落ちてきた。から始まり春が二階から落ちてきた。で終わる。
驚きの書き出しを最後に繰り返すところに物語の着地の綺麗さを感じた。
テーマ
は罪と罰についての解釈。親子のつながりとは血縁、育て親としての環境なのか。??
すきな例え
大きな毒を殺すために別の歩いことをする。
マラリヤ療法
十九世紀の終わり頃、梅毒は最低の病気だった。梅毒菌が脳に入り込んで、気が触れたようになって死ぬ。もちろん抗生物質皮なんてない頃だよ。そんな時にね、ある精神外科がね、マラリヤを利用することを考えついた。蚊に血を吸われるときにマラリヤ原虫という寄生虫が映るんだよ。アレクサンダー大王だってマラリアにかかっていたらしい。とにかくさ、それに罹ると四十度くらいの熱が出て大変なんだ。
梅毒菌は熱に弱い。だから梅毒患者に毒を弱くしたマラリヤ原虫を感染させる。そうするとマラリヤの発熱で、脳の梅毒中が死ぬ。