小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
素晴らしい。
これこそ映画化やドラマ化されたら面白いと思うし、大ヒットするだろうと思える作品でした。
当然のことながらスマホもない、インターネットもない、テレビもない、現在とは比べるまでもなく娯楽が少なかった戦前に、それでも人生を謳歌していた女性たち。
そんな時代が続けばいいと思いながらも、戦中の重苦しい空気に作品が支配されてしまうのが辛かった。
そして希望の見えてきた戦後。
戦後を生き抜いた人たちのバイタリティには、本当に頭が下がるし、その人たちのおかげで現在の繁栄があり、そして自分たちがいる。
そのことには本当に感謝しなくてはならない。
この本を読むにあたっては、涙なしではいられなくなる -
Posted by ブクログ
ネタバレ海保青陵という人を、この小説で初めて知った。
江戸時代の封建制に似合わない、自由で柔軟な考え方を持つ。藩の縛りを解いて、経済を活発にする手立てを考える、経営コンサルタントのような人だ。
こういう人に、武士の勤めができるはずがないし、商家の主人にも向いてはいない。その人生は、彼が亡くなった後に明らかになる・・・。
最後の弟子となった弥兵衛は、16歳。弓を商う家の跡取りだが、弓職人も、商売も苦手で、海保青陵に惹かれていき、弟子となる。海保の死後、兄弟子の暁鐘成とともに、師が世話になった知人を訪ね歩く。その様子はちょっとした、弥次喜多道中のようだ。弟子たちは、海保青陵を知るにつれ、一つの謎に突き当 -
Posted by ブクログ
1人の男性が一生をかけて彼女を救おうとする純愛物語。
主人公である『暦』の彼女である『栞』に対する思いの強さには感服する一方で、唯一の友人且つ研究仲間である、『和音』とも信頼関係を築いているが、研究内容以上の会話をしないところに、「僕愛」での和音の存在を知ってるが故に寂しい想いで、常に胸がザワザワする。
先に「僕を愛した全ての君へ」を読んだのだが、個人的に双方の繋がり方が大好きすぎる。まだ両方未読の方は、どちらを先に読むか是非とも悩んでいただきたい。
正直、今作を読んでからの方が繋がり方は潤滑なのかな?と思う程度でどちらにせよ最高の作品であることは間違いない。
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Posted by ブクログ
最後まで夢中になって読みました。
(上)でも感想をかきましたが、ステージの風景が見えてくるような感覚になりました。
クラシックにそれほど詳しくありませんが、大好きなラフマニノフのコンチェルト2番を表現している部分は、わかるわかる〜と思いながらよみました。
最後の編集者の方のあとがきも楽しく拝見しました。作者の恩田陸さんが実際に浜松国際コンクールを何度も取材されたとの事。
やはり、説得力のある文章を産み出すのは、書くに至るまでの過程も大変なご苦労があるのだなぁ。
だけど、苦労されてもこんなに素敵な物語を産み出す事ができること、うらやましいなぁ。