小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレ
時間をかけてやっと読み終わりました。
先に映画の方を拝見していましたので、映画は原作とまた違う表現をされていたのだと知りました。
読んでみて、戸田恵子さんの弥生子があまりにもハマり役過ぎる…
原作での存在感がそんなになくて驚きです。
西本雪穂と桐原亮司の2人の"白夜を歩む"ような壮絶な人生の物語。
桐原洋介殺人事件がちゃんと解決出来ていれば…
この2人も、この2人に人生をめちゃくちゃにされた人々も、こんな思いしなくて良かったのに。
笹垣さん、原作だと最後に亮司と何も話せないまま終わっちゃうんですね。19年追いかけ続けたのに。
ハサミは亮司が咄嗟に自分で刺したんじゃないかと私は思ってます。
最後まで雪穂の影で居続ける亮司の覚悟な気がしてならない。
亮司の死体を見て"この男は誰ですか?"と言える雪穂。
もう誰も彼女を救えないのではないだろうか。
これからは太陽の代わりに照らしてくれる人なんていないものね。
彼女の魂はずっと失われたままなのかと虚しくなります。
ノワール小説の傑作とまで言わしめた今作。
随所に亮司の影を覗かせる東野先生のリードが巧妙で、読んでてゾクゾクしました。
映画版の笹垣さん、すっごい良い人だったから原作でも芯の通ったカッコいい男で素晴らしかったです。
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Posted by ブクログ
狩猟と農業。移住者がひとつずつ経験を増やしていく。地道すぎて、イライラしてしまう。
文哉は有害鳥獣捕獲隊隊員に任命された。文哉は菊次郎とどんと焼きに出かける。雪が降って、文哉の家の周りにはたくさんの獣の足跡がついていた。ゾッとした。10頭ほどの猿が屋根の上に出た。柿がなっている。猿を追い返すために戦う。
卵が欲しくて、ヒヨコを孵して野飼いしてみる。農薬は使わない。自然のままでいきたい。
罠に鹿がかかる。休耕田を貸してもらえることになる。罠の見回りに行かなかったら、イノシシがかかって、腐っていた。
梅の実を収穫する。友達の都倉が直売の手筈を整えてくれた。
イトさんの畑がイノシシに荒らされて捕まえて処分する。アライグマが罠にかかる。処分するのに手間取った。
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Posted by ブクログ
ネタバレ伊坂幸太郎というと、『重力ピエロ』の最初の一文、「春が二階から落ちてきた。」の何たるマジカルなことで有名であると思うが、この『残り全部バケーション』はその反対、最後の一文があまりにもマジカルである。まあそれは小説なんだからそうだろう、と言いたくなる諸君もいるかもしれないが、そんなことを一瞬忘れてしまうくらいには最後の一文がマジカルなのだ。なんだか、ニクい。「焼き肉屋だったら承知しねえぞ」。伊坂幸太郎が書く世界はよくデザインされている。「警察」がいないのだ。なにもかもが目に見えないくらい細い糸で繋がっていて、それが切れるようなことがない。はじめは何もないと思っていたところに糸が「あった」ということが適当なタイミングで適当に知らされる。あまりにも完璧なのだ。あれはプロットがしっかりしていないとできないだろう。実に、彼の書く世界は文学の力とか可能性とかそういうものに満ち溢れているし、彼自身、心の底からそれを信じているに違いない。現実ではそれは死んだ世界かもしれないが、文学の上では生きた世界なのだ。残り全部バケーション、あとは描かなくてもわかるでしょう?
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Posted by ブクログ
ネタバレ前情報一切なしで読んだ作品。
それでも、冒頭の『人間ピラミッド』の抜粋に続く犯人の手記である『暁闇』を読み進めながら、この物語の概要や展開についておおよその理解はできた、全くその気でいた。
『暁闇』の第7章の章末に差し掛かるにつれ、少しずつ「あれ、何かがおかしいぞ」と気づき始める。そんな中、手記の最終章を残したまままた別の"フィクション"の物語、『金星』へと誘導される。
この『金星』を読み進めていくうちに、事件は自分の想像の全く及ばない全貌を抱えているのだと悟った。本書の帯にもあった紹介文の通り、「2つの物語がつながったときに見える景色」が自分の中で徐々に形を帯びてゆくに連れ2人の人物の人生が重なってゆき、その絆に心揺さぶられた。そして、この段々と事の全貌が明らかになっていく感覚にしびれ、このような小説を書き上げる湊かなえの筆力に感嘆した。
読んでよかった。またすぐ2周目に行きたくなった。
また、2人の人物の関係性に『白夜行』の2人を想起した。
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