あらすじ
東京生まれの華子は、箱入り娘として何不自由なく育てられたが20代後半で恋人に振られ、焦ってお見合いを重ねた末にハンサムな弁護士「青木幸一郎」と出会う。一方、東京で働く美紀は地方生まれの上京組。猛勉強の末に慶應大学に入るも金欠で中退し、一時は夜の世界も経験した。腐れ縁の「幸一郎」とのダラダラした関係に悩み中。結婚をめぐる女たちの葛藤と解放を描く、渾身の長編小説。
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女同士の戦い?格差?この作品は、そんな言葉では表せません。
東京育ちで何不自由なく育てられた箱入り娘の華子と、富山から名門大学に入学し上京してきた美紀。世襲され固定された社会階層のなかで、幸一郎という1人の男性をめぐって彼女たちが自分の人生と向き合う、映画化もされた話題作です。
生まれや育ちに少なからず影響を受ける現代社会の私たち。異なる環境で育ってきた人と自分を比較して、何か違う…と感じたことはありますか?しかし、その「何か」を言葉にすることはできない。そんな、「誰も言葉にできないけれど目の前に確実にある普通」を作者は巧みに描いています。
1度読み始めたらページを捲る手が止まりませんので、ご注意くださいませ。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
第二章までは、知り合いの知り合いの話を聞かされてる感で、へ〜…くらいの気持ちで読んでいたが、第三章からとても面白くなった
細雪の三女、雪子を彷彿とさせる華子が、雪子と違ってちゃんと自分をみつけて成長していくのが良かった
雪子は雪子で、ある意味面白いし時代的にはあれでも良いのかもしれないけど
華子、相楽さん、時岡さん、それぞれ違った魅力があって、ちょっと仲間に入りたい
ナツイチ2026
Posted by ブクログ
悪いのは男なのに、どうしていつも女同士が喧嘩しなくちゃいけないのか。というテーマに関しては映画ではあまり強調はされてない。逸子が美紀に「女同士の義理」のたとえとして話す近松門左衛門の『心中天の網島』のくだりも映画で出てきたらよかったのに。美紀は、でも現実は女同士の義理を通すのは難しいという。なぜなら女同士が分断させられるように社会がつくられてるから。
時岡美紀は、幸一郎と華子の結婚披露宴に出席する!あまりに広い会場で前の方は主賓で埋まっているので、友人席にはオペラグラスよろしく双眼鏡がテーブルに置かれてる 笑
ドレスの苦しさの描写もよかった。
逆に映画にしかないシーン。美紀の部屋で華子が「ホッとする。ぜんぶ美紀さんのものだから」というところ。
「ジャズ好きですーっていう女の子って、たいてい前の彼氏の影響なんだよな」という決めつけ。
同窓会の時にきれいになった女の子にホテルの鍵をちらつかせて「誘ってるんやけど」という既婚男子が「こどももおるよ、こんなに正直な男めずらしいやろ」というと美紀が「ぜんぜん。よくいるタイプ。」と突き放すところ。
Posted by ブクログ
同じ東京に住んでても、見えてる景色が全然違う感覚の描き方がかなりリアルだったなと思う。
華子は育ちがよく守られてきたお嬢様だけど、彼女自身もちゃんとした家の娘であることに縛られてる苦しさがある。
逆に美紀は行動力があるけど、努力だけでは越えられない壁を何度も感じさせられる。
露骨に差別してるわけじゃないのに、学歴、家柄、住む場所、交友関係みたいな“見えない階級”がずっと存在してる。
最後には、違う世界の女性同士が、完全には分かり合えなくても、少しだけ手を伸ばせるみたいな静かな救いがあってよかった。
Posted by ブクログ
それぞれの登場人物の気持ちや調度品の描写(説明)が詳しく描かれているからこそ上流階級の閉鎖性(先祖の代から継承する「誰々知ってる」とか)や異常性がより伝わり大変素晴らしかった。随分前に見た映画も面白かったけど。世間のイメージでの上流階級はやっぱり慶應幼稚舎なんだろうけど、学習院バージョンも読んでみたい。笑
Posted by ブクログ
最高だった。ボンボン女と田舎の女が、男奪い合うんか…?って感じだけど、だよね!やっぱこのエンド最高だ。つまらない男のために自分を捨てないその姿、いけめんです。
Posted by ブクログ
東京松濤生まれの箱入り娘華子と、地方生まれの上京組美紀。家庭環境も育ちも異なり、普通だったら交わらない階層の2人が、華子の婚約者であり、美紀の腐れ縁である幸一郎を介して出会い、自分らしく生きることとはどう言うことなのかを模索する物語。
私は就職から上京組で、会社での交友を通し東京生まれ東京育ちの恵まれた階層の人たちとの自力でどうにもならない差に傷つくこともあり、美紀の視点の章は本当に胸が抉られる思いだった。
この本は、単なる階級差や泥沼恋愛をテーマにしてるのではなく、「女同士の義理」を通じて「自力で自分らしく生きる」ことへの希望を女性に見出してくれます。
今、自分軸で生きているかな?と自分自身に問いかけてみたいと思える本でした
Posted by ブクログ
一見、富裕層はお金持ちゆえに経験豊富と思いがちだが、それはあくまでその閉じた世界の中だけのもの。一般の生活や価値観を知らずに育つ窮屈さや痛々しさが印象に残る作品。
Posted by ブクログ
ついつい読み進めてしまう話だった。
自分が婚活をしていた時を思い出した。育ち、職業、収入、そういった軸で判断して、自分とあまりに違う育ちをした人は流石に分かり合えないなと悩んだり。やっぱり結婚には気が合うだけではダメで、育ち、格がつきまとう。でもそれだけで判断してはいけない
Posted by ブクログ
親のトレースで生きてきたような私には刺さる一冊だった。女性の幸せって何?と問いかけられてる気分。
結婚することがゴールでもないし、流れに身を任せるのではなく、自分のしたいことをしたい。このタイミングに読んで、そう思わせてくれたこの本に感謝。
Posted by ブクログ
今は東京住みではないが、わたしも進学で上京した身なので、東京の上流階級出身者と地方出身者が出会う話なんて、めちゃくちゃ興味深いテーマ。えぐられそうで、逆に東京いる時は読めなかった。案の定一気読み。
読んでる間、華子の恵まれた暮らしや、「東京の人だと思ってた」を褒めるつもりで言うような東京至上主義な感じにイライラした。
完全に私怨だが、わたしが今住んでいる地方都市について「永住したいほど住みやすい」と言った時に「東京より?」と言ってきた東京以外住んだことのないあいつや、地方にはない本屋を知らなかったわたしに「信じられない!」と本好きじゃない人間を非難するように言ったあいつが頭に浮かんだ。
しかし物語のラストで美紀は、「そこに安住する人たちの狭すぎる行動範囲と行動様式と、親をトレースしたみたいな再生産ぶり」「驚くほど保守的な思考」「同じ土地に人が棲みつくことで生まれる、どうしようもない閉塞感と、まったりした居心地のよさ」は、「ただその場所が、田舎か都会かの違いなだけで、根本的には同じことなのかもしれない」と看破する。
そして上京してきた自分を、自由だと思う。
問題なのは田舎か都会かというより、視野の狭さと、人と比べてしまう気持ちだ。ふっと目の前が開けるような気がした。
確かに自由なのは上京組の圧倒的な強みで、わたしもそれを享受して楽しく暮らしているのに、つい東京生まれ東京育ちの人に、うらやましくねえから偉そうにすんな、なんて思う。
結局自分の暮らしが1番いいと思いたくて、他の人がいい思いをしているのを叩きたくなってしまうのかもしれない。
前述の憎きあいつらは、華子や幸一郎ほどとんでもない家柄ではない。でも中高一貫校や大学でそういう子たちに出会って、それはそれで劣等感を抱いたりした可能性は高い。
だから自分の力でいい大学に入っていい会社に就職するということをすごく重視しているように見えた。すごく憶測だけど、この本を読んでそう思い当たった。
そうは見えなくても、多分人には人のコンプレックスが大なり小なりあり、それを乗り越えて誇りを持てるよう、それぞれに頑張るしかない。他人は関係ない。
なんだかすごくいろいろ考えさせられてしまった1冊。
Posted by ブクログ
女同士の対立にしないところが良かったです。
田舎ってほんとにあのような感じなのでしょうか?!
小説なので誇張して悪く書いてるだけ?こんな所によく住めるなーと思いました。
Posted by ブクログ
自分の力で生きていくことが、どんなに楽しくて幸せなことなんだろうかと 生まれた場所や、状況を『仕方ない』で終わらせず、どん底にぶつかっても、考えて切り開いていく女性たちの姿が読んでて気持ち良い
Posted by ブクログ
すごく勇気をもらえる作品
女同士のドロドロとか、敵対とかそんなんじゃなく、女として生きる勇気を自然ともらえるような作品でした。
「女同士の義理」か。
Posted by ブクログ
前々から気になっていて、一度映像作品に手を出したけど途中離脱してハマらず、、
そうとくれば小説からいこうと手に取った。
想定していた物語とは全く違った。
育ってきた環境によって当たり前が違う、ということ。
それは歳を重ねるごとにより一層人間関係に否応にも影響することを実感する。
Posted by ブクログ
東京の由緒正しい家庭で生まれ育ち、生粋の箱入り娘の華子。田舎から上京し、苦労をしながらどうにか自分の足で踏ん張ってきた美紀。単純な二項対立の話のように聞こえるが、とても面白かった。
2人の主人公を取り巻く友人たちの描写もリアルで、女性なら誰しも共感できるポイントがあるはず。
歳を重ね、自身の見た目や取り巻く人や環境が変わっていっても、自分の持つもので幸せを見つけていきたいと強く思えた。
Posted by ブクログ
家柄も全てが整っているお嬢様と、大学で上京しても、金欠で大学を中退してしまった女性の2人が織りなすストーリーは、内容も濃く、物語の中に入りやすかったです。
全て整っているのに自立心が欠ける華子と、内部生に憧れからくるコンプレックスを抱えている美紀が、それぞれの無いものを抱えながら、1人の男に魅了され、それから自立していく様は、現在の女性の心情にも当てはまる部分が多いのではと思いました。
Posted by ブクログ
山内マリコさん、初めて読んだけど面白かった。
生まれる環境は選べないし、千差万別いろいろな生き方がある。
どうしたって変えられないものはあるけど、変えられるものの方がきっと無限で。それは自分次第で。
自分の生き方も考えさせられる一冊でした。
他の山内マリコさんの作品も読みたいな。
Posted by ブクログ
地方都市で生まれ育った自分から見る東京という街は、美紀の視点に近く、華子の立場から語られる上流階級の生活や価値観に触れて、住む世界が違うというのはこういうことかと感じた。限られたコミュニティで生きていれば視野が狭くなるのは当然だけど、そもそも、自分では選ぶことのできない生まれや育ちによって多くのものが形作られてしまうのは避けようもないことなのだと実感して複雑な心境になった。
その点、地方で育ち、一度東京に出て困難に直面してもそこで生活を続ける美紀のバイタリティは尊敬するし、素直な美紀らしい潔い生き方だと思った。
Posted by ブクログ
おもしろかったし、すごく読みやすい。
幸せそうに見える人でも、みんなそれぞれ何か抱えて生きてるんだなって改めて感じた。
美紀側の立場になったことがあるから、かなり重なっちゃって解像度高く読めた。
だからこそ幸一郎みたいな男って別にクズじゃないけど好きじゃない。なしなし!
Posted by ブクログ
松濤に実家のあるお嬢様ハナコの生い立ちや心情が驚くほどリアルに描かれていて驚きました。ああ、生まれながらのお金持ちってこういう感じなんだ、と。
田舎から東京に上京したミキの身の上もまた、とてもリアルで等身大。
婚活で荒んでいく心も、結婚で選ばれたい、選ばれれば何かが変わると願うのも、身に覚えのある感情でした。
田舎に残った同級生も、東京生まれのお嬢様も同じように狭い世界で生きている、という部分にハッとしました。
映画も良かったです。
Posted by ブクログ
最初からスイスイと読み進められた。女性陣のそれぞれの魅力は伝わりとてもよかったが、幸一郎にはどんな葛藤や欲や思いがあったのかは見えなかったため、幸一郎側の人生も覗いてみたい、と思った。
Posted by ブクログ
映画もよかったけど、よりさらに面白かった
あるよね、閉鎖的な世界。。。
平和で穏やかなんだけど、親の人生のトレースしただけの面白みのない世界。
華子は結局踏み出して良かったんじゃないかな、ソワソワしちゃうのだって親が決めたレールをうまく行きたい気持ちがありつつなんとなく違和感があったからなんだろうし
最後なんとなくまた2人の未来が重なるような気がしたけどあくまで私の願望だね笑
美紀がなかなかイイ女だったな
美紀みたいな野心とガッツのある人がキラキラ見える東京を作ってるんだな
華子や幸一郎にとって東京はあくまで地元であり故郷。フツーの風景。
なんか色んな方向から面白い物語だった
男女、結婚、キャリア、東京と地方
読みながら結構色々考えられたのも楽しかった
Posted by ブクログ
階級違いの女性たちのコンプレックスドロドロの戦いや葛藤や成長を期待していたが、女性の連帯からの解放と、思想強すぎて横転。物語というより社会の解像度をあげるためのレポートだが、やや誇張されたコテコテのキャラクターたちの生活のようすや悩みの描写はとても面白かった。
Posted by ブクログ
映画でも大好きな作品
育ちや環境が細やかに言葉になっているのが本当に素敵。
経済が安定しているからって楽では無い。
全く。
何度か読み直したくなるような小説
Posted by ブクログ
東京の格差社会を再認識させられた本。
なんとなく感じてはいた「金持ち」の正体を教えてしてもらった気がする。
側や慣わしに倣っていても、
自分と折り合いがつけられないんじゃ上手くいかない、という話だったように思う。でも、外側で選んで中身や態度でガッカリするって、
散々自分がされてきたことをしてるだけでもあり、
それなりにワガママだなぁとも思う。
でも、違和感を言語化できてた華子はちゃんと自分が見つけられると思ってた。
もう少し男性側の意見も聞いてあげたくなったけど、
彼らが言わないから拗れてるこがそもそもの問題なんだよね。
外の世界に出ることだけが正解とは思わないけど、
最後、華子が生き生きしてるのなら良かった。
匿名
すごいお金持ちの人達の世界。本当のお金持ちの子供達は優しい子供が多い。のは、よくわかります。
心が汚れてないから純粋なんでいれる。けれど、どの立場にいても人それぞれ悩みがあるんですね。