あらすじ
「こんにちは、章子。私は20年後のあなた、30歳の章子です。あなたはきっと、これはだれかのイタズラではないかと思っているはず。だけど、これは本物の未来からの手紙なのです」
ある日突然、少女に届いた一通の手紙。送り主は未来の自分だという──。
家にも学校にも居場所のない、追い詰められた子どもたちに待つ未来とは!?
デビュー作『告白』から10年、新たなる代表作の誕生!
※映画『未来』は2026年5月8日公開(出演:黒島結菜・北川景子/監督:瀬々敬久)
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暁星がよかったので湊かなえ。
のんの朗読めちゃハマってた。
あ〜〜〜辛い、、、とても辛い、、、、
章子が、父親が亡くなっても前を向いて明るく生きようとするところから、暗い押し入れのシーンに急に変わるのヒョエってなった。
健斗とアリサが一緒にシャインマスカットを食べるシーンもそうだったけど、ほんの些細な幸せ〜みたいなシーンから地獄に切り替わる描写が辛過ぎて泣けてくる。
こんな良い子がこんな目に遭って良いものか、、
章子と文乃で文章、のところ、湊かなえのエッセンスが見えて何か良かった。後書きで本を書くことについて湊かなえが語ってたけど、文章の中に作者のこだわりとか顔がチラッと見えるのいいよね。
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先日「52ヘルツのクジラたち」を読んで、負の連鎖の恐ろしさと、これが現実にあり得る話なのだということのリアルさを感じ、どうにももう少しいろんな角度からこういう負の連鎖の起きどころというか、実態というかを知ってみたいという気持ちになっていたところ、書店で「毒親」的なポップに引かれて手に取った。湊かなえの胸糞展開を久々に読みたいなー、みたいな気持ちもあった。
人間の悪の部分を描くことのうまさ。それも、いわゆる悪役、という平べったいものではなくて、その人を形造った人、さらにその人を造った過去の出来事、というようにどうしようもなく連鎖し膨らみ上がってしまう悪が達筆に描かれている。さらに手紙、ドリームランド、マドレーヌ、放火、父親、など象徴的なものが繰り返し出てきて、ゆるやかにつながっている。つながって嬉しいものでは決してないけれど。
それから、構成もやはり湊かなえさんのすごさだと再確認した。「章子」が本の半分近くを語り、エピソードⅠからⅢはどの切り口から描かれるか、読み始めるまでわからない。学生の頃「白雪姫殺人事件」を読んだ時も思った。まず主人公が語って、じゃあ次はこの人に話を聞いてみようかな、と読者が考えている人と違う人にマイクを渡す。うわあ裏切られた、と、特別叙述トリックがあったわけでもないのにいい意味でそう思う。勝手にこちらが予想しているだけなのにね。
さらに今回驚いたのはご本人のあとがきのこと。
あとがきで、自身の小説を書いた理由を、こんなにドストレートに伝えてくる作者というのは、そんなに多くないのではないか。私は林先生や篠宮先生のように子どもや家庭に自分から関わり方を考えられる人間でいられるだろうか。
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疲れてたのかまず冒頭の章子の父が死んで、母が少しずつ元気になっていくところで涙
その後ずーっと重かった
お母さんはただ病んでるんじゃなくて、辛い過去を抱えながらその時に身につけたすべで自分を守りながら、そして彼女なりに大切な存在を守っていたのが分かって、印象が変わった強いひと。
辛い過去や状況を抱えて、そういう人たちで集まるけど踏み込むことは出来なくて、でももし少しでもテリトリーに侵入していたら何か変わったのかなと互いが思っているところが印象的でした
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これはえげつなくハートに突き刺さる作品でした。確かに湊かなえさんの集大成の作品かもしれません。あとがきにも覚悟が感じられます。
かなり重厚で重い作品ですが、展開が面白くページをめくる手がなかなか止まりませんでした。
子供の貧困問題、イジメ、虐待、性的虐待、登校拒否などなど、こういった問題に絶対に目を背けてはいけない、非常に考えさせられる作品でした。
ラストかすかな希望も感じられ、読後の満足感がかなりありました。
映画化もされますが、どういう展開に持っていくか非常に楽しみです。
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児童虐待、性加害、貧しさ、、、
現代日本が抱える社会問題の渦の中にいる人々の心情を通して、人間関係や社会的なものさしについて考えることができた。
とくに主人公章子の手紙では、章子が成長過程の中で、母親、友達、周囲、そして自分と父親のことなどの受け止め方が的確に文章にされていて、気付かされる点が多かった(以下に抜粋)。
物語自体はそこまで意外な展開が続く訳では無いのに、湊かなえさんの文章が、読む手を止めなくて、どんどん読み進めてしまった。中学生の時から読んでいるけど、精神年齢に関わらず、どの年代でも面白いと思える(感じ方はそれぞれ違うだろうけど)物語を書かれるのはすごいなあって素直に感動。
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「同じ人でも、過去と今を比べるのは良くないのかもしれません。今のママのいい所を探していかなないとね。」
→友達や家族が変わってしまった時、「昔はこうだったのに」とかつい思ってしまうけど、大事なのは過去のその人じゃなくて、今目の前にいるその人
「幸せかと問われると不幸だと答えるくせに、その不幸は他者と足並みを揃えた幸せだということに気付こうともせずに。」
→幸福度や裕福度に関わらず、人は(日本人が特に?)自分が半分より少し上に位置していると思っている、っていうのをどこかで見たことがある。でも態度としては、平均より少し下に位置しているように振る舞う。そして、世間にある幸福度の物差しで見て幸福度の低い人たちを無意識に蔑み、自分の自信の糧にしているんだと思う。
闇と未来
それぞれ人の抱えてる闇が深くて重くて、どうしようもなく、せつない。
でも一人一人が懸命に生きているさまが言葉の端々に感じられ、とまらず一気に読みました。
所々 思いが溢れだしそうになりながらも。
ファンタジーと闇は常に共存しているのだろうかと怖さも覚えながら。
また湊かなえさんの魅力にひきつけられました。
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湊かなえの書き方がうますぎてこの世界に一瞬で連れ去られ、没入させられるのだが、それだけにとても苦しくてやるせない気持ちになる。
思春期の女子特有の嫌な感じや世界が閉ざされた狭い空間かのような学生時代をリアルに描き、疲れさせられる。
声を上げられない、信頼できる大人が周りに居ないと感じてしまうことが子供達の心を蝕んでいくんだと思うと、決して作り話だと無視することはできない。
側から見れば恵まれている様に見えていても真実はわからない。
誰がいつ、どうすればよかったのか?
その問いがぐるぐると回り続ける読後。
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貧困をテーマに書かれた本。
主役となるのは小学校や中学校で貧困からくる様々な辛い出来事に悩む女生徒。
未来、というタイトルなのに彼女らには未来がないのかと思わされるほど辛いエピソードが多い。
ハッピーエンドとは言えないが、彼女らの未来に少しでも希望があるといいなと感じる。
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これもAudibleで聞いた。
最後まで聞いたあとで,もう一度,最初の「章子」に戻ったら,内容がとても理解できた。
Audibleだと聞き去った内容が今ひとつ思い出せないので,物語の繋がりがいまいちなんだよなあ。とくに,わたしの場合は散歩中にだらだら聞いているので,理解が散漫になる。
わたしが聞いた『未来』のAudibleは,おそらく文庫本版なのだろう。最後に「あとがき」がついていたし。
「あとがき」は,なんと作者の湊さんが「この作品で何を伝えたかったのか」を書いていた。作家本人が,文庫本の「解説」を書くなんて珍しいよな。まあ「あとがき」なら,あり得ることか。
最初の「章子」の物語が,次のエピソードで繋がっていくところがおもしろい。
考えられているなあ。その表現方法は,浅井リョウくんの『イン・ザ・メガチャーチ』と似ていなくもない。
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ヤバかった。
映画化されるとあり、原作を読んでみたかった。
これを映画化するの?それはそうとうヤバいよなという感想。観てられなくなるのでは。
こんなにも悲しい人生があるのか。子供なのにこんな経験をしていいのか。
作者のあとがきも胸にくるものがあった。子供の貧困は現実に存在するのだ。
もう一回読み返したい。
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しっかりイヤミス作品。
積読やったけど読み始めて3日で読破。
休みすごく充実した。
問題定義の作品であるとしても救いもう少しくださいよ!
シンプルな叙述トリックと見せかけてゼロトリック!ひどいぞ笑
Posted by ブクログ
私にとって初めてのミステリー、初の湊かなえ。読み進めていくのがすごく苦しかった。章子の家庭環境の酷さと小学生ながらにそこまで辛い思いをしているのかと心を抉られ1、2週間読めなくなった。「章子」の章を抜けて動き出したらあっという間、エピソードⅠ、Ⅱ、Ⅲは2日でぐんぐん読み進めてしまった。エピソード章で今までのいろんな出来事が繋がった。だんだん繋がって絡んだ紐が解けていくのが面白かった。最後まで読めたのはきっと、学校現場での話と家庭環境という、私の興味下の問題を取り上げていたから。映画やドラマみたいに映像での刺激がない分、読むことができたのかなとも思う。今の私には映像よりも活字がちょうどいい。だけど、だけど映像でも見たくなった。ここまで苦しくなった作品をちゃんと読み切れた、苦しみから抜け出せた、一歩成長できたような気分。
これを私は物語の話としかまだ捉えられていない。あとがきで、これはなにも大袈裟な話じゃないとか書かれていたのを見た時、はっとした。実際に親を殺す子どもは現実に存在する。いじめや家庭環境の話もよく取り上げられる。だけどここまで詳細に見えることはほとんどないし、ここまで想像できる人なんてほとんどいないと思う。これくらい悲惨な思いをしている子どもが身近にいるかもしれないと思うと(いややっぱり現実に落とし込めていないけれど想像もしたくないけれど)、とてもじゃないがいたたまれない。
Posted by ブクログ
未来の自分からという手紙がはじまりで物語が進む。未来の自分に宛てた日記?報告で自身の辛い人生を駆け抜けるストーリーが面白い。やりとりが長いとか感じた。話が進むにつれてメインが入れ替わるがドリームランドがキーワードでそれぞれの思いや関わりが判明してくると一気におもしろみが出てくる。終盤は一気に読んでしまうほど引き込まれた。
自分は本当に恵まれているのだと感じたし、周りに対しての感謝の気持ちを忘れずに生きていこうとあらためて思わされた。
その人の行動や発言に関してもその裏側にあるストーリーを考えてみようと思った。
Posted by ブクログ
20年後の自分から手紙を受けとった少女。未来の自分から何故?
解き明かしていく過程と伏線、結びはお見事。
子供達への虐待、搾取、ネグレスト、いじめ等読むのが辛かったが未来ある社会への作者の思いが詰まっているようだった。
Posted by ブクログ
湊かなえさんの文章ってなんて読みやすいんだろう。
物語としてはドリームランドに共通認識をもつ人々の悲惨、というか壮絶な話。
初めは章子の人生の話かと思いきや次々出る人々の明かされる事実にびっくりした。
あとがきにもあったようにこれは遠い世界の話では無いのだ。
すれ違ったあの人もどんな悩みを持っているか分からないのだから自分の短いものさしで計ってはいけない。
欲を言えばもっと深掘りして欲しかった所は沢山ある。だけど全部を書かないことで考えられることがあるからわざと書かなかったのかな、と考えたりもした。
Posted by ブクログ
こんな子たちが居る事が
本当にしんどい。
こんな思いをしている子たちが
実際にも居るんだろうと思う。
大人のエゴで
子どもの人権を踏み躙っては
絶対にいけないと
感じる一冊です。
Posted by ブクログ
湊かなえの作品の中だと、稀に見ないイヤな終わり方でなかった。
この題材があまりにも非日常的だと思ってたけど、さいごの湊さんのあとがきを読んで、この物語は自分の身近な人がなってるかもしれない、ごく普通の日常の人がいるかもしれないっていうことが身に沁みてわかった。
この作品に出てくる学生たちは、みんないいヤツだ。
映画もやるみたいなので楽しみです!
Posted by ブクログ
湊かなえさんの『未来』は、凄絶な境遇に置かれた子供たちが、幻想を突き抜けて「現実の救済」へと手を伸ばすまでの、あまりに痛切な物語です。
本作で描かれる「未来からの手紙」は、決して欺瞞的な嘘などではありません。子供のための健気な「祈り」であり、現状の枠組みの限界を超えたところにある、もう一つの救いの形(奇跡)だったと感じます。
しかし、彼女たちを取り巻く現実は、その奇跡的な可能性すらも無に帰してしまうほどに残酷でした。あまりに可哀想な状況下で、唯一の命綱だった手紙さえ嘘だと判明したとき、彼女たちは立ち止まります。
しかし、最終的に、彼女たちは、手紙が示した「30歳でドリームランドに行く」という未来を、今度は自分たち自身の「目標」として引き受けます。そして、その夢を現実にするための手段として、初めて社会へ向けて「助けて」とSOSの声を上げました。
これは、社会のパターナリズム(温情主義)に甘んじることではありません。むしろ、「自分たちの未来を自分たちで守るために、社会が用意している仕組みを戦略的に利用する」という、極めて主体的で力強い一歩です。
日本の社会には様々な支援策がありますが、それを「知らない」「ないと思い込んでいる」ことで、孤立を深める人は少なくありません。しかし、奇跡も魔法も通用しないほどの地獄にいても、自ら声を上げ、社会の扉を叩くことで、道は拓ける可能性がある。
彼女たちが泥の中から掴み取ったこの「自立としてのSOS」が、今、暗闇の中にいる多くの人に届くことを願ってやみません。絶望を生き抜くための、本当の強さを教えてくれる一冊です。
Posted by ブクログ
映画を観る前に再読。
見たくない世界を見ているようで、時々、気持ち悪くなりました。子供の無力さが辛い。
子供を守るべき親が間違った道を選ぶこと、当然、許せない。小さな救いを支えに生きるって悲しい。彼女たちの未来、幸せになってほしい。
Posted by ブクログ
この小説を読んで、しばらく放心状態になりました
この作品に出てくる大人は、未来を示してくれるいい大人と、未来をぶち壊す最悪な大人の2種類です
篠宮先生は、きっともっと頼って欲しかったんだと思います。でも、子供は 頼って欲しいと思っている大人がいることにすら気づけません
最後のあとがきを読み、助けたい、頼って欲しいという意志のある大人がそれを発信することも大切なのではないかと思いました
今も 心が凍えて苦しんでいる子供が、もしかしたら私の住んでいる場所の近くにいるのかなと想像しました
Posted by ブクログ
辛い。イヤミス女王はいつもこれでもかと登場人物を痛めつける。
章子のパパは癌で亡くなった。美人のママは人と人形を行き来する。中学のクラスメイトには、イジワルな実里や仲良くなれそうな亜里沙がいる。2人や担任の先生にも、貧困や家庭内で暴力を受けたり父親の素行に怒っていたり、深刻な問題がある。
パパとママの出会いと関係性は、ストーリー全てに隠された真実がある。マドレーヌとドリームランドをキーワードとして。
パパが書いて残した真実に悲しくなり、終章の章子と亜里砂に涙が止まらない。
あとがき
「今日の日本では、7人に1人の子どもが貧困状態にあるとされています。」から始まり
「子どもの貧困問題は、私が一冊書いたところで何の変化をもたらすことのできない厚い鉄のような社会問題だと思います。それでも、本書を読んでくださった方の数だけ、壁に杭を打ち込むことができればいい。傷くらいつけられるのではないか。そして、私にとってはそれが、貧困問題だけでなく、デビュー作から向き合おうとしてきた、いじめや家族の問題等、社会の中にある大きな壁に立ち向かう作品を書く力になるのだと信じています。
壁の向こうにある『未来』を、見てみたいとは思いませんか?」
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不幸は連鎖する。
出てくる家族のどれもが毒親で陰鬱な気持ちになる。
毒親の許に生まれた子らは必死に生きる道を探る。
樋口良太は真珠に殉じ、真珠は良太に殉じた。
原田と真唯子の物語に希望の光は見えるか。
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辛い状況の詰め合わせセットのようなお話。あまりにも不運な境遇に様々見舞われる中、未来を信じて生き抜いていこうとするわけですが、実際どこまでこれらの状況をリアルに感じ、誰のどこに感情移入出来るのか、正直悩みました。ただ、湊かなえ作品を読む上での覚悟みたいなものが必要とするならば、まさにこういった内容を自分なりに解釈し受け入れるという事なのでしょう。何か得るものがあったかというといささか疑問ではありますが、湊かなえワールドを堪能出来た点と、張られた伏線が後半にはしっかり回収されていくという物語の作り方がやはり良く出来ていて、そういった意味で楽しめる作品だったと思います。映画版がどういた形で描かれていくか、非常に興味深く楽しみにしたいと思います。
Posted by ブクログ
章子と亜里沙に起こった出来事はあまりにも悲惨で現実味が感じられなかったけれど、湊さんの「あとがき」を読んで、ありうることかもしれない…と思えました。エピソードⅢでやっと章子の両親の謎が解けました。
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苦しい境遇の中から、手紙を書いた人が願ったように最終的に声を上げる、誰かに助けを求める子供達。あまりにも非情な環境だけれど、それでも未来を見出したした気がした。
Posted by ブクログ
久しぶりに湊かなえの本を読んだ
心も身体も傷だらけの子供達が ドリームランド の栞を合言葉のように出会い 未来へと進んで行く。
貧困 いじめ 親からの虐待 こんな悲惨な現実はあってはならないと思う
小説だけのワールドであるように願うばかり
「ドリームランドを訪れるのは今日じゃない
助けを求めよう
叫ぼう 大きな声で」
子供達の叫びを受け止める世の中にしなければ!
Posted by ブクログ
私は湊かなえの『未来』を読み終えて、心が大きく揺さぶられました。
私自身、子どもの頃はいわゆる毒親育ちでした。そんな自分の経験もあって、この物語の登場人物たちの気持ちがより深く胸に響きました。
読んでいる間は、イライラや悲しさ、つらさ、嫌な気持ちが押し寄せました。特に早坂の存在には腹が立ち、あの人物の行動はすべて嫌な気持ちを引き起こしました。しかし、逆に母や娘、先生の優しさや強さを際立たせる役割を果たしていて、物語全体の深みを増していたと思います。
私が特に印象に残ったのは、先生のくだりや父親の件、そして母の強さです。最初は弱そうに見えた母が、最後に娘をしっかり送り出す場面では、その芯の強さに胸を打たれました。弱さと強さが同居する母の姿に、人の強さは見た目だけでは測れないのだと感じました。
あとがきにもある通り、子どもに関わる話であることが、物語の現実感を増し、さらに胸のざわつきや恐怖感を強めました。フィクションでありながら、どこか現実に起こりうることとして感じられ、読むのがつらい場面もありました。
それでも、この物語を通して、人の弱さや強さ、そして優しさが胸に残り、悲しさの中にあたたかさを見つけることができました。最後に、登場人物の二人が大人になり、改めて夢の国に行けますようにと心から願っています。湊かなえの描く人間の感情の深さに、改めて感動しました。