【感想・ネタバレ】テスカトリポカのレビュー

あらすじ

心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル!

メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。

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Posted by ブクログ

日本人の身近でない宗教観があり入り込めない部分もあったが本当に面白かった
多分作者は物凄く長い時間をかけて下調べと下地を作成したと考えられるしその情報量を苦痛無く読める文体に仕上げているのが尊敬の念に値する
ただかなりグロい

1
2025年09月07日

Posted by ブクログ

めっちゃくちゃ面白かった。南米の麻薬戦争好きとして前半でテンションが上がり、そこからまさかの日本を舞台にした臓器売買ビジネスへと移行、暴力描写がかなり淡々としていてその昔読んだ花村萬月を少し思い出した。アステカの生贄文化とか何というか個人的に好き系のネタがてんこ盛りで、読んでて非常に上がった。思わず筆者についてググってインタビュー記事とか拾って読み耽ってしまったが、他の作品も読んでみたい。コシモ幸せになってくれ。

0
2025年10月22日

Posted by ブクログ

読み終わってみて、すごく面白かった(?)。読んでよかった。
↓以下ネタバレです








善い行いが全くなく、悪い行いのみで物語が進んでいく。
コシモという主人公になりそうな予感の少年の登場は最初の方で、そのあとしばらくはもう一人の主人公になりそうな「バルミロ」を取り巻く展開になり、再びコシモが登場するまで、長かった。色々あった!そして決して強引さがなく、ようやくここまで辿り着いた!と思えるような手抜きのない丁寧な展開だった。
そこに至るまでには、残酷な描写がたくさん出てきて私自身、善悪の境界線が揺らぐ瞬間がいくつもあった。
自分を裏切った人、敵対する存在の人を殺すのは物語上仕方ないとして、だけどそこまで体を損傷する必要ある?というくらい残虐な殺し方。しかし、バルミロの宗教観、神話の内容とリンクして、残虐な行為もどこか神秘的なヴェールに包まれているかのように感じて、気持ち悪くならずに読めた。
物語も半分過ぎたころ、「悪いのがデフォルト」になって麻痺してきた。このまま悪いことだけで完結しても構わない、と思っていた。だがしかし唯一、光を感じられたのが、コシモのナイフ作りに関する純粋な興味とやる気。そして、パブロの師匠としての愛情である。正しい世界に引き戻されてしまう。かえって、バルミロたちの悪巧みがまた強調されていった。胸が苦しかった。

コシモは、やむを得ず悪意もなく両親を殺害したが、刑務所を出た後、バルミロに見つけられて犯罪の加担をさせられるのだが、終始その行動には決して悪意はなく純粋な雰囲気が漂っていることがとても印象に残る。物語の最後で、コシモは沖縄へ。残されたパブロの遺族に現金とアクセサリーを渡しに行ったのである。この行為は、普通に生きてきた人なら誰しもが持つことができる良心が、パブロとの関係において、培われた証であり、私にとっては救いだった。コシモがあの時、助かっていてよかった。
ただ、
バルミロとコシモの決戦シーンに至るまでのコシモの心情の変化が足りて無い気がした。バルミロが殺されるべきして殺される理由をわかりやすく描いてほしかったとわがままを言いたい。

犯罪行為なのは重々承知している上でバルミロと末永が、日本で心臓売買ビジネスを立ち上げるまでの、結果を出すための努力、危機管理能力には正直脱帽した。

アステカ文明の神話の説明は正直何が何だかわからなかった。ただ幼少期の洗脳とは本当に怖い。
以下、心に刻まれた文章を記録しておく。


「ルシアの心は晴れなかった。これまであまりにも恐ろしい日々を過ごしてきたせいで、心に穴が空いてしまい、何もかもがトンネルを抜けるようにその穴を通過していった。」
「あの町で育つうちに、心臓をえぐり取られたように胸に空いた穴、もうその穴を埋めることはできないし、埋めようとは思わない。だったら私はもっと空っぽに近づきたい。」
「彼女の願いは、生きながらにして風のような無になることだった。」
「その空虚さこそ、彼女の望んだものだった。だが人はみずから望んだものに傷つけられる。」
「家族は戦いを支える力の源なるが、同時に最大の弱点ともなり得る。」
「人にはそれぞれ光と影の部分があり、聖人などいない。」
「別の世界、別の夢、そこに至る通路を知ったことで、矢鈴はつらい毎日を受け止められるようになった。不満を口にせず、理想と現実を比べて、その差に胸を痛めることも無くなった。」
「ものごとのつながりに思いが至らず、背後でひしめく闇の深さがまるで見えていない」
「ナイフは芸術だから美しいんじゃない、ツールだから美しいんだ。」

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2025年10月17日

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私たちの死生観
メキシコマフィアの死生観
アステカ王国の死生観

異なる死生観が麻薬、臓器という要素で渾然一体となった重厚な物語は圧巻です。
単なるクライムサスペンスではなく、異文化をリアルに感じられる世界観が素晴らしい。
アステカ王国について深掘りするパートは人によっては辛いものがあるかも知れませんが、歴史、宗教、神話などが好きな人はハマるはずです。

ここまで面白いと思った作品は初めてかも知れません。

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2025年10月10日

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ジャカルタで2人の男が出会った。麻薬密売人と闇医師。彼らが始めるビジネスの商品は人間のパーツ全て。娯楽作品において個人的にタブーだと思うものが、このビジネスでは扱われる。戦慄。この2人のルーツも怖いものがあるが、仕事仲間たちも最早人間じゃない。そういう現実離れした奴らがいるからフィクションだと思える。それくらいリアルなアンダーグラウンド。そして残忍な暴力描写。

この本を通じてメキシコについて調べてみたら、麻薬カルテルはかなり深刻な問題だということ。世界で起きていることを知って考える機会をくれた良い小説。

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2025年09月11日

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FGOにてテスカトリポカというキャラクターが実装されて少し経った頃にこちらの本を読んだ方がいいとおすすめに上がっていたので読み始めました。

こちらの本を読んで更にテスカトリポカ、ひいてはアステカとはどんなものであったのかを知れて良かったです。

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2025年08月30日

購入済み

おもしろい

クライムアクションなのかな。久々に一気読みした。ゾゾっとする描写あるけど、これはしょうがない。この人の作品を読みたくなった。

#ドキドキハラハラ

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2024年08月06日

Posted by ブクログ

生きたまま心臓を鷲掴みにされた気分になった。
それほど、狂気に満ちた作品でした。
自分とは暮らす世界が違い過ぎて、中々物語に入り込むことが出来なかった一方で、アステカの神々に対する信仰という絶対的なものを持っている人はかっこいいと感じた。
世界に散りばめられた点が、日本という舞台で1つになり壮大で残酷なストーリーが展開されていくのが圧巻。
自分の知らないアステカ神話について知れて楽しかった。

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2025年12月07日

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力(金・クスリ)を求める人間たちの群像劇であり、少年の成長物語でもある、そんな話でした。暴力による人体破壊描写はいろいろ出てきましたが、それ以上に、末永という男の人間性のグロテスクさが際立っていて良かったです。

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2025年11月05日

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マフィアの冷徹な暴力と、アステカ神話の神秘的で不穏な世界観が絶妙に融合してて、そこに日本の裏社会ビジネスの闇が織り交ざる。遠くの話のはずなのに、現代社会の暗部を抉るようなリアリティがビシバシ響いてくる。裏社会の人間模様を描いているため、必然的に生々しいグロ描写も多いが、緻密なストーリーの構成のため、ページをめくる手が止まらなかった。約700ページの大作なのに、中弛み皆無で一気に読破。知的好奇心をめちゃくちゃ刺激される、深い余韻が残る一冊だった!

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2025年10月25日

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アステカ文明のところが難しかったけど、情報量がすごくて、面白かった
まったく触れたことのない分野だったから新鮮な気持ちで読めた
映像化したものが見たいけど、現実的に厳しそう

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2025年10月03日

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9/21~25
単行本化の時に購入したが、本題に入るまでが長く何がしたいのかよく分からなかった上、単行本だったので読みづらくて挫折した本。文庫本を購入し、読み切った今では前半部分があってこその本題だった気がする。というよりも、後半に差し掛かってやっと全体が連続していることに気づいた感じ?
かなり面白かった!
文量や情報量が重いけど、アステカ神話とか麻薬カルテルとかバイオレンスなものが好きならすぐ読み切れると思う。

人物の背景描写が多いのが良い
本幹にほぼ関わらないようなぽっと出のモブにすら1~2ページをかけて出自を書くので、物語の枝葉がしっかりしている印象。設定厨(?)におすすめ

登場人物は狂ったやつが多くて、刃牙に出てきそうなパワー系も数人いる。

ラストはあっさりしてるかも

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2025年09月25日

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グロテスクなのに読む手が止まらない。

登場人物がほぼ全員イカれてる…!(いい意味でも良くない意味でも)
でもなんか嫌いになれない。浅はかな感想だけどそんな感じ。

本当にこんな裏社会?があるんだろうか…。
知らないところではこうやって闇のマーケットが広げられているんだろうか…
そんなことを考えながら自分も悪の売人に仲間入りしたつもりで読みました。

途中の宗教のお話が続くところで何度か立ち止まりましたが、そこを超えるとスルスルと読めてしまう一冊。

あー、面白かった。

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2025年09月14日

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ネタバレ

直木賞ということで物量に怯みつつも無事、読破。

平たく言えば麻薬売人や臓器売人が逃げついた日本でやりたい放題する話。と言いつつも、そこにアステカの神話を絡めたことにより、不気味で単なる闇社会ではなくもっと深みのある深淵っぽいテーマとなっている。

裏社会は当然のことながら、「裏」であり我々の私生活とは無縁のところにあるのが前提だが作者の執念とも言える文章の熱によって「もしかしたらこういう社会もあるのかもしれない…」と思わされるところがひとつの面白さ。
あとはひたすらに知らない世界について、知らない用語でぶん殴られるような衝撃が悪く無い。

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2025年09月13日

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とても残酷でグロテスクな部分もあったけど最後まで読み切った不思議な作品。どのような結末を迎えるのか予想もつかなかったけど納得の結末でした。面白かったというのは不謹慎かもしれないと思いつつ、面白かった!

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

やはり主人公のコシモ!川崎で日系ペルー人として育ち、社会からも孤立していた姿はとても痛ましく、もし違う環境で生まれていたらと思わずにいられない。彼の人生に大きな影響を与えたのが、バルミロや末永といった悪い大人達。無垢なコシモが危険な世界に引き込まれていくのが見ていて辛かった。

ナイフ職人のパブロは「情」を感じさせ、彼の言葉や姿勢がコシモに与えた影響は心の底に大きく、物語のクライマックスでのコシモの行動は、これまでの孤独や苦悩がすべて積み重なっているように感じました。

読後に残ったのは、麻薬や暴力の恐ろしさ以上に、彼が置かれた環境と周囲の人々との関わりが、未来をどう形づくってしまったのかという重い現実でした。

最初はなかなか読み進めることができずでしたが、それぞれの登場人物が交差したことろから爆発的に面白く一気に完読!

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2025年09月10日

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本書は単なる犯罪小説ではない。メキシコの麻薬戦争と臓器密売ビジネスという現代の闇を、アステカ神話の宇宙観で描き切った壮大な叙事詩である。

物語の中心にいるのは、冷酷非道な麻薬密売組織のボス、バルミロ。彼の行動原理は、創造と破壊、偶然と運命を司る神「テスカトリポカ」そのものと重なる。かつてアステカで行われていた心臓を捧げる儀式は、現代の闇ビジネスである臓器売買へと変貌し、血生臭い暴力の中に神話的な意味合いを帯びてくる。

圧倒的な暴力描写は、目を背けたくなるほどの凄惨さでありながら、読む者を惹きつけて離さない魔力を持つ。それは、我々が生きるこの世界の理不尽さや、人間の内に潜む根源的な狂気をえぐり出しているからだろう。

救いのない世界で、登場人物たちは何に祈り、何を信じるのか。善悪の彼岸で繰り広げられる命のやり取りは、読者に「生きること」の意味を根源から問い直させる。エンターテイメントの枠を遥かに超え、読後、その世界観に打ちのめされるほどの衝撃を残す傑作だ。

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2025年09月07日

Posted by ブクログ

佐藤究作品、初読
初めてのいわゆる鈍器本と呼ばれる頁数だったが、あれ?思ったよりサクサク読める。
読み終わり参考資料欄をみてより思ったが情報量が凄まじい。そりゃこの頁数ですよね!

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者初読。パイセン本。

佐藤究の『テスカトリポカ』は、暴力と神話とが渾然一体となって迫り来る、まさに現代文学の極北に立つ一作である。麻薬カルテルの冷徹な暴力と、アステカ文明における血と儀式の記憶が交錯することで、作品は単なる犯罪小説の枠を超え、人間存在そのものの暗部をえぐり出す。壮大なスケールで描かれる残酷な現実は読む者を圧倒するが、その奥には「人間は何に魅せられ、何に支配されて生きるのか」という根源的な問いが潜んでいる。700頁を超える長大な物語を貫く力は、圧倒的な筆致と精緻な構成力に支えられており、読後には言葉を失うほどの余韻が残る。血塗られた神話が現代に蘇る瞬間を目撃したかのような衝撃――それが『テスカトリポカ』という作品の真価である。

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

祖母が丁寧に話してくれる内容が入ってこず、理解するのが難しかったです。

序盤なかなか話が進展しないので、しばらくほったらかしにしてしまいました。笑

麻薬密売人と闇医者が接触したときは海の向こうの遠い国での話だなと思っていたけど、元保育士が薬を吸ったり真相のわからない仕事をしている様子には身近にも密売組織が存在するのかもしれないとゾッとしました。

何でこんなに異国の話が鮮明に表現できるのだろうと思ったらたくさん調べて書いたんですね…
お疲れ様です☺️

異文化理解を深めたい方は面白いと思います!

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

最初とっつきづらいけど、ぐんぐん引き込まれる。
国語力が足りない自分にとっては、宗教儀式の記述が多すぎて正直わかりづらかった。
それを読み飛ばせば本当にスリリングで引き込まれる犯罪小説。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

メキシコ人が書いた本と言われればサラッと読めたのかもしれないが、
日本人が考えるメキシコ、アステカの世界観に突っかかってしまったというか。
でも参考文献を見るにめちゃくちゃ調べて書いているんだと思う。
カッコよいとされている美学に自分が合わなかったというか。

合う人には合いそうだが、自分にはハマらず、だった。

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

直木賞受賞の壮大な犯罪小説。かなり絶賛の声は目にしていていつか読んでやろうと思っていた作品のひとつ。そんなに話題なら、そのうち映像化しそうだし早めに読まなきゃ…なんて思っていたが、読み終わった今は思う、これは映像化無理だろ…人が次々と残酷な殺され方で葬られてゆく描写が続く。レベチのノンストップクライムノベル。

私にはちょっとハードボイルドすぎ、暴力的すぎということで私にしては珍しく星3つ。だけど星3つにするのを躊躇するくらい、この壮大なストーリーを組み上げ、重厚な設定を作り込み、読者を飽きさせずに語りきった作者の力量には舌を巻く。心躍らなかったくせに、なんだかんだ文庫で700ページ近い物語を1週間で読み切った。

舞台は川崎。登場人物は、南米の血を引く人が多い。メインの登場人物3人は、川崎育ちで親殺しの混血児、崩壊したメキシコの巨大麻薬密売人組織のトップ、ドラッグ使用のために日本の医療界から追放されインドネシアに潜伏していた心臓外科医。彼らがそれぞれの地の闇で生きていて、そして後半で川崎に集結し、闇のビッグビジネスを立ち上げようとする。

そこに、アステカの神の信仰の話も絡み、濃度がすごい。前半のメキシコパートだけでも読み応えがありすぎた。そして登場人物のほとんどは悪人だけど、魅力的だ。物語の行く末よりも、彼らがどう考え動いていくのかを追いたくて、それだけでこのダークな物語のページを捲り続けた。

まあしかし。ドラッグをやりたくなる気持ちも、人の命を平然と奪える気持ちも、残忍さに躊躇がないことも、法に背いて大金を稼いだりプライドをかけたりすることも、ひとつも、かけらも、共感できないので、600ページ読みながらずっと、なんでこんなことになんねん、と今一つ物語にはのめりこめず。

結局、信仰だ手術の技術だと崇高な高みを目指しているようで、実は自分の私欲のために大人たちは犯罪を重ねていた、ということを最後のほうで読者も混血児も気づく。そして600ページかけて築かれて行った鉄壁そうな悪の組織は、一気に崩壊。あぁ、むなし…

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2025年10月26日

Posted by ブクログ

宗教的なことが書いてあるページが結構きつい。かなりボリューミー。アステカ神話、裏社会など、様々な要素が詰まった小説。

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2025年10月22日

Posted by ブクログ

(普通の日本人の価値観だと)人として何かが欠落している登場人物ばかりなのに、なぜか魅力的でどんどん読み進めた

自分の感覚では、いかれてるように感じるけど、アステカの思想で生きている人にとっては、必ずしもおかしいことをやっているわけではないのかもしれないと思えた

後半現実離れしすぎている気はした

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2025年10月07日

Posted by ブクログ

今まで触れたことない世界の犯罪小説だった。
アステカ文明の話がむちゃくちゃ難しくて入ってこなかったけど、全員イカレてて最高だった笑
コシモはなんとか生き抜いて欲しい…!
Ankもそうだったけど、佐藤究先生の筆力と知識量が毎回ハンパなくて、圧倒されてしまいます。

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2025年10月04日

Posted by ブクログ

悪党のもとに小悪党が集まり極悪非道の大悪党になる。
やることなすこと非現実的でどこかしら現実味も有り
メチャクチャすぎる。
常になにかが起こっているのでおもしろいし
最後は最後で微妙に感動する。
ただ~~~
カタカナと聞き慣れない言葉が多すぎて
すごく読みにくい><
そこがちょっとマイナス点かな

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2025年09月27日

Posted by ブクログ

この規模の世界観をちゃんと物語として成り立たせているのだからすごいと思った。違和感なく頭から終りまで読み終えることができた。その一方でメキシコからインドネシア、日本と舞台が大きく変わった割には世界の広がりというかワクワク感はあまりなかった。
登場人物は魅力的(といっていいのか)な人が多かったが、主要人物の一人であるバルミロがなんか上手く掴みきれない人だったな。コシモがやっぱり際立っていたと思う。

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2025年09月04日

Posted by ブクログ

個人的感想。
前半手に汗握る展開。後半失速、尻すぼみな感じ。
命が軽い、グロテスクな描写は、やり過ぎな感。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

〈懲役太郎〉ーヤクザの間でも毛嫌いされる、暴力衝動をコントロール出来ない最下層の組員達。 ある女の〈ウルトラさん〉は、堀之内のマンションの三階から飛び降りて、素足でアスファルトに着地した。 張り巡らされた鉄条網 耳朶を竜舌蘭の棘て刺し 狂犬病ウイルスは尚も死の鎌を振るっていた ジャワ島北西岸にあるジャカルタ コカイン乗用者は次第にパラノイア(偏執病)的になって行くものだった アルゼンチン産のドゴ・アルヘンティーノ 刃渡り十五センチ未満 テスカトリポカ(煙を吐く鏡) シャープは〈バイオセンチメンタルティー(生物学的感傷性)〉と呼んでいる ブラッド・キャピタリズム(血の資本主義)の激しい競争の中で〈チョクロ(ペルー産の謎めいた玉蜀黍)〉は唯一無二のブランドとなり〈児童心臓売買〉のシェアを独占していった 『私が求めるのは憐れみであって、生贄ではない』とはどういう意味か、行って学びなさい。 ペドロネクロフィリア(小児性愛死体愛好者) これぞ心臓血管外科医の醍醐味だ 全身麻酔中は自力呼吸が出来ない

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2025年09月06日

Posted by ブクログ

以前、古代メキシコ展に行きました。
古代メキシコの宗教や世俗などが展示されていて、生贄の儀式の様子なんかも書いてありました。
すごく惨いなあとその時は思っていたのですが、この小説を読んで、結局は現代社会もあまり変わりないのかもしれないな、と思いました。

「テスカトリポカ」はクライムサスペンスです。
麻薬や臓器売買、一生関わりたくない恐ろしい人たちしか出てきません。
とてもボリュームのある小説でスペイン語も多いのですが、勢いがあって不思議とずんずん読めます。ただ内容はかなり重厚感があってしんどい(というか怖い)ですね…

血の資本主義。弱いものを犠牲にする。
それは程度は違えど、資本主義社会に住んでいる私たちが行っていることです。むしろ神に捧げるという神秘性が無い分、冷酷なのかもしれません。
万人におすすめはしないけど、救いもある作品なので興味がある方は是非。

古代メキシコ展で撮った写真を見返してみたら、テスカトリポカ神の写真撮ってたー!私ってすごい!

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2025年10月27日

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