あらすじ
心臓を鷲掴みにされ、魂ごと持っていかれる究極のクライムノベル!
メキシコで麻薬密売組織の抗争があり、組織を牛耳るカサソラ四兄弟のうち三人は殺された。生き残った三男のバルミロは、追手から逃れて海を渡りインドネシアのジャカルタに潜伏、その地の裏社会で麻薬により身を持ち崩した日本人医師・末永と出会う。バルミロと末永は日本に渡り、川崎でならず者たちを集めて「心臓密売」ビジネスを立ち上げる。一方、麻薬組織から逃れて日本にやってきたメキシコ人の母と日本人の父の間に生まれた少年コシモは公的な教育をほとんど受けないまま育ち、重大事件を起こして少年院へと送られる。やがて、アステカの神々に導かれるように、バルミロとコシモは邂逅する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
超傑作でした。最初から最後までずっと取り憑かれた様に読んでしまい、ここ最近読んだ日本文学の中で、個人的に断トツ飛び抜けてます。
麻薬や人身売買の裏社会の話がなんでこんなに解像度高く描けるんだと不思議でしたが、最後の参考資料のボリュームを見て納得。50冊以上て...。
ただグロければ良いという問題でなく、裏社会に巻き込まれた一人一人の描写や心境が緻密で、ずっと引き込まれてしまいます。佐藤究さん半端ない。
Posted by ブクログ
めちゃくちゃ良かった。
前情報なにもなく読み始めて、舞台が地球の反対側だったから遠い話だなと思っていたけれど、みんな日本に上陸してきた。
バルミロと医者が出会う部分が好き。わくわくした。バルミロは生き様がかっこよすぎる。でもこんな人日本じゃ生きていけないのよ、、自分の目標になりふり構わず行動できる人好きなんだけど、みんな日本には似合わなすぎてこの人しか生き残れないじゃない、、って終わりに向けて寂しくなった。
神とか信仰って神聖なもので到底他人が利用しちゃいけないものだよね。コシモは自分の中で神を大切にしていたけど、バルミロは自分の欲求のために神を利用してたし、医者は他人の信仰心を利用してた。
絶対映像化できないだろうから本でエンタメとしてめちゃくちゃ楽しめた。
Posted by ブクログ
物凄く陰鬱で凄惨な物語。暴力に次ぐ暴力。貴志祐介や綾辻行人を愛読する自分でもちょっと引くくらいのゴア描写。
ただまるっきり創作という訳ではなくアステカ文明下での史実に基づいた描写も多い。
そりゃ〇教呼ばわりもされるよなと。
結局バルミロも最後の最後まで祖母の言葉が呪いとなってまとわりついていた男だった。
宗教や信仰は本当に人を救うのか?と思ってしまった。生活や思想を縛られがんじがらめになりさながら呪いのよう。それこそ争いの火種にすらなるわけで。
作中でも登場したCボーンのコレクターなんてねじ曲がった信仰心を持つ歪みでしかないし。
信仰こそが人類の産物の中で最も厄介なものかもしれない。なんて思ってしまった。
それでも神社へのお参りはやめないけどね。
散々書いたけど本当に面白かった。
おもしろくなるまで200pかかるけど、、
Posted by ブクログ
おすすめ
麻薬 犯罪 宗教 の本には興味なし
そしてこのボリューム
絶対手をつけることがないと思ってた本だが、
いろんな偶然が重なり数ページ読み
苦手なカタカナも多いし途中棄権かなぁと数ページ読み
誰が誰だかわからなくなりそうなので紙にメモしながら
そうこうしてるうちにグイグイ引き込まれ
時間はかかったけど読み応えもあり ページが終わりに進むほどえーーーもう終わってしまうのーと言う、寂しさもあり
不思議な体験をさせてもらえました
Posted by ブクログ
日本だけでなく、海外の裏社会もしっかり覗くことが出来る作品。
序盤は丁寧に麻薬ビジネスの話が綴られており、中盤にかけて元心臓血管外科医師が登場し、心臓ビジネスの話が徐々に展開されていく。
全く知らない世界はとても新鮮で興味深かった。
情報量が凄まじく、フィクションではなく本当に存在する話なのでは、と思ってしまう程だった。
Posted by ブクログ
はじめてこういうクライムノベルを読んだけど、これぞ小説の醍醐味みたいな話だった。
ずっと暴力!暴力!暴力!の話なのになんでこんなに惹きつけられるのかわからなかった。わからないのに面白い!星★5!パーフェクト!
アステカ?のこともバルミロが信じる神のこともぜんぶよくわからなくても、コシモの人生の行き着く先を見たくて読んでいた。
コシモが純粋で無垢で悪意や殺意がないからこそ自分の犯していることの罪を直視することすらできないことが、もうどうしようもなくてつらかった。環境が人を作るならコシモが平穏な家庭で生まれ育っていたらこうはならなかったのか わからない。コシモも、心臓を奪われた子どもも、生まれてきた環境や親を呪うしか無いのだろうか。
パブロだけがコシモの未来を想ってくれたことが唯一の救いだった。非人道的な行いを悔やみ続けるパブロは本当にただの職人でやさしい人だった。最後は思わず涙が出てしまった。
Posted by ブクログ
誰がなんと言おうと、わたしを読書という世界に引き摺り込んだ魔物はこの1冊
川崎駅の丸善でたまたま購入した1冊が、まさかのこれ。運命を感じました
Posted by ブクログ
1ページも退屈なページが存在しない。
残虐な暴力シーンと犯罪の限りをつくす良心の呵責というものを全く持ち合わせない冷酷非情な彼らを軸に、ほんの微量の温かみがとても際立つ。
トリックによるどんでん返しなどは一切なく、ストレートな流れの中、全く飽きが来ることなく読み進めずにはいられない。
救いがないと感じる方もいるかもしれないが、私は十分に救いがある結末だと思う。
この作家さんのデビュー作を読んだ時、村上春樹さんの影響を受けていると丸わかりだったが、本作ではその影はほぼ感じないレベルまで昇華させつつ、2箇所程、おそらくオマージュとして残された部分を発見した。
あるいは
まずいコーヒー
締めくくりの回想部分の直前の描写にコシモへの興味は消えず、そして矢鈴と順太のそのごも気になる。
次作が用意されているのなら、一刻も早く読んでみたい。
Posted by ブクログ
うわー、面白かった!
群像劇が繋がっていってストーリーが展開されていくスピード感がすごくて、ページを捲る手が止まらなかった!
アステカ文明なんて初めて触れたけど、
読み込むと人を殺すことが正当化されていくような錯覚を引き起こした。
だけど最後は現実世界に戻ってきたのかな?
全体的に血と、絶望と、圧倒的な闇の香りが
漂う唯一無二の一冊でした。
Posted by ブクログ
内容が重くて、私の読書スピードも遅いから読むのに時間がかかったけれど、その分、一つひとつの描写を丁寧に味わいながら読むことができたと思う。アステカの神々の名前や登場人物たちの背景、そしてドラッグを交えた現代ラテンアメリカの社会状況とかの沢山の要素が複雑に絡み合って、最終的には一つの大きな物語としてまとまっていく構成がとても印象的だった。
これまで私が持っていたアステカの信仰に対する偏見が、この本を通して覆されたように感じる。もうとにかく、本当に面白い一冊だった。
おもしろい
クライムアクションなのかな。久々に一気読みした。ゾゾっとする描写あるけど、これはしょうがない。この人の作品を読みたくなった。
Posted by ブクログ
ものすごいリアリティ
現地の人なのかと思うぐらい取材しているような感じで、犯罪の世界を覗き込む感覚だった
メインのキャラクター達がやっていることがあまりにも邪悪、善性がゼロなので、よっかかるもの、向かう先が見えない。誰が滅んでも関心が湧かない、殺伐とした感情。
一方でアステカの信仰、ドラッグ、血、が混ざり合うトランス感のある文体は、映像的な迫力も感じさせるほどで、ひとつひとつのシーンが鮮やか。
一般的なストーリー性のあるエンターテイメントというよりも、ドキュメンタリー、もしくは神話のようなものを見た気がした。
Posted by ブクログ
ノンフィクションと錯覚する程登場人物の背景が詳しく書かれている。それも一人二人ではなく全員についてそうなのだから作者の取材量、知識量に感服した。
ただその魅力的な登場人物たちが登場するだけで半分くらい過ぎていたので、その後に彼らの人生が交錯するところをあまり見れなかったのは残念だ。
臓器ブローカーという犯罪にアステカの儀式という視点が入るだけで見え方が変わるのは面白かった。
パブロいい奴すぎる。
Posted by ブクログ
結末からすると結局なんだったんだという印象を受けました。
ただ、話の構想自体はすごく面白くよくねられていて、説得力がある内容でした。
遠くの国で実際にありそうな闇の仕事を日本に落とし込んでおり、読み終わるまで長いですが最後まで面白く読めました。
Posted by ブクログ
直木賞受賞作品です。
ひたすらに凄惨で、けれど物語に引き込まれて目を逸らすことが出来なくて、描写がリアルにグロすぎるから薄目で読み進めてしまうという、なかなかない読書体験でした。
悪者ばかりが登場するのですが、頭が切れて感心しきり。かっこいいとは全く違うし心酔するとも違うけど惹かれるというかインパクトがあって、忘れられない存在多数。
ネグレクトを守る看板の裏で行われる違法ビジネスのえげつなさ。違法臓器売買や麻薬密売等の裏社会と信仰とを同居させ、絶対的な神の力がすごすぎて倒れました。
闇深いけど、結末はあっけないかも。あれは信仰心??
Posted by ブクログ
テンポよく話が進んでいくので、厚めの本ですが、割とサッと読めてしまう。
ハードボイルドで濃厚な映画を見た後のような満足感。
読んだ佐藤究さんの小説はQJKJQ、Ankに次いで3作品目だったのですが、どれも面白いし、ただのエンタメもので終わらずに哲学を感じさせる。
映画で言えば、クリストファーノーラン作品のような。悪く言えば小難しい話が差し込まれる。
この作品で言えば、主人公は闇の世界に住んで様々な非合法な取引に関わる所謂悪人ですが、悪人なりの哲学があり、クールさを感じる。
そこにおどろおどろしいアステカ神話の話が加わり、独創的な作品に仕上がっている。
Posted by ブクログ
「百年の孤独」の現代悪夢版?好きな作家さんが好きな本を読むのが好きです。これは、小川哲さんがYouTubeで紹介していた本。神話×暴力。村上龍が好きな人は好きかもしれない。
Posted by ブクログ
あらすじを読んで、麻薬密売人の話ということであまり興味がわかなかったが、読むほどに引き込まれていった。
無垢なコシモ、狂気の末永、復讐のバルミロ、一線を越えられないパブロ。
どの登場人物も個性があって、考えがあって特徴的だった。
直木賞の作品なので映像化されているかと思えば、そうでは無いようだ。
読めばその理由がわかる。これば倫理的問題と描写がキツい。情景描写がわかりやすく、場面が鮮明に浮かび上がってしまい、心が苦しくなる部分がかなりあった。
コシモが「じゅんた」が手術台にいる姿を見て心を痛めているところが印象的であった。
この頃の直木賞作品はパンデミックに関する内容を含んでいなくてはいけないのだろうか。クルーズ船がパンデミックで批判されるのはわかるとして、それに関して後々、回収がされないのが気になった。
文庫本にしては長めの内容だが読んでいて非常に楽しかった!
パブロ推し。パブロの方がパドレでしょう。
Posted by ブクログ
死の重圧にとりつかれた者たちの黒い祝祭。暴力と薬に支配された裏社会には、仁義のかけらすらない。しかし気づくのだ。西洋が滅ぼしたはずの文明が、災厄となって、現代に呪いを運んでくることを。
Posted by ブクログ
作者はこれをどれだけ時間をかけて頭を使って書いたのだろう、、、
全体的にカタカナが多く難しいし、ずっと暴力的で残虐な描写が細かく描かれているため、実際目にしたこともないのに鮮明に脳内で映像化されてしまって終始吐きそうにもなったけれど、とにかくコシモがどうなるか気になるという気持ちだけで読み切った。折れずに読んで良かった。
一言で表すと、凄まじい一作だった。
Posted by ブクログ
抜群に読みやすいストーリー重視の、まるで映画のようなこれぞ直木賞という小説でした。ストーリー描写が多く心情描写や状況描写が少なめなので、純文学好きには物足りない気がしますが、読書疲れのリハビリには最適かと。 古代メキシコのアステカ王国の神々の詳細な記述と、それを軸にした主要人物の行動が読みどころだと思いました。
Posted by ブクログ
壮大であまりリアリティがない舞台設定。しかし最初のコシモの母の話は大変惹き付けられ、そこからぐんぐん読み進めた。所々、アステカの難しい話は適当に読み飛ばし笑
コシモの寂しさや孤独、純粋さ故の透明な残酷さ。上手く描き切っている。でも結局人間は1人では生きていけない、コシモにも愛が残っていて良かったと思えた。また読みたいと思える小説。
Posted by ブクログ
麻薬カルテルにもメキシコにもアステカにも詳しくないけど、解説を聞くと「分かったつもり」になれるので物語を楽しむ分には問題なかった。ページ送りしたらすぐさま忘れるくらいには「無理くり知識を詰め込まれた」感は否めなかったけども。
終盤、「煙を吐く鏡」のイメージがぴたりと定まったときは気持ちよかった。ちょっとしたカタルシス。
ただやっぱり、「無理くり知識を詰め込まれた」感は否めない。ギリ楽しめはしたけど、読み返すことはないかなと思う。
救いはあるのか
圧倒的なディテールの細かさ、登場人物の背景描写の繊細さで殴りつけてくるような作品。
本当にそこに彼らが存在するかのようなリアリティ。
交差する思想と運命。読み応え抜群です。
Posted by ブクログ
メキシコカルテルのボスが殺され、メキシコが大変なことになっているとのニュースで、積読していたこちらを読もうと決意。
アステカの神についての会話や記述、スペイン語(ナワトル語?)がたくさん出てくるので、読書家ではない自分としてはやや読みづらく、Audibleと単行本セットで読んだ(正解だった)。
残忍な表現が繰り返し出てくるため、食事と同時に読むことはできなかった。不穏な空気は物語全体から消えることはなくて、想像にしない展開に息が詰まる。かと言って、あっと驚くめくるめく展開、といったわけではなく、突飛な展開、のほうが近いように感じた。クライムノベルを読み慣れていないせいなのか、そういう本なのかはわからない。
感情移入できる人間は1人も出てこない。主人公もいない(コシモなのか?)。ただ没入感が凄まじい。状況の説明が丁寧なのに無駄がない。
読後、この本は何だったのだろう?と分からなくなった。ずっと、何かが始まりそうだった。何かが起きそう。いや、起きてるんだけど、起きていないような…そして終わる。不思議な構成のように感じた。自分の読書経験の浅さなのかもしれない。
Posted by ブクログ
長すぎる。
おもしろいっちゃおもしろいけど、
抑揚がないし、なにより知らない言葉出すぎてサクサク読めなかった。
でもアステカ文明のこともっと知りたいって思った。
Posted by ブクログ
麻薬密売人のバルミロと長身で無敵のコシモとその仲間が出会い、犯罪に手を染めていく話。
序盤はカタカナの名前の多さや大規模な話についてけず、読み進められなかったけど、中盤からやっと全体が見えてきて面白かった。
バルミロは祖母に幼い頃から教わってきた話や神という存在を信じ、宗教じみたものを感じる。
コシモは孤独で学校も行かなくなり友達もいなかったからこそ、自分が犯罪を犯している事に気づいてない(犯罪が何かも分かってない)ようなある意味純粋な本当はきっと優しい青年だからこそ辛かった。
全体的に自分には難しい作品だった!
Posted by ブクログ
第165回直木賞受賞作
圧倒されるクライム小説
しかし、スペイン語があちこちで使われ、正直読みにくい(笑)
そして、あまり人にはお勧めできない。
麻薬、暴力、子供臓器ビジネスとダークな世界観!
加えて、アステカの神話がグロです。
メキシコの麻薬カルテルを仕切るバルミロは、敵対する組織から攻撃され、一人ジャカルタに潜伏。
そこで、日本人の臓器ブローカーの末永と知り合い、日本で臓器ビジネスを立ち上げます。
さらに、殺し屋になれる者たちを集め、殺しのトレーニングも進めていきます。
コシモは、小学生ぐらいの知識しかなく、かつ、2Mもの巨体+パワーを持つ人物。手先が器用で、ナイフの作成を学ぶ。しかしバルミロに見出されて、犯罪に巻き込まれていきます。
読み進めていって、この物語はいったいどこに着地するのか?
といった感じでした。
しかし、最後、ちょっといい感じでした。
メキシコに行きたくなりました。