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犯罪王モリアーティ教授の組織にいる人物から届いた、暗号手紙。その謎をみごとに解いたホームズだが、問題の人物ダグラスはすでにバールストン館で殺されていた。奇怪な状況の殺人を捜査する謎解き部分(第一部)と、事件の背景となったアメリカの“恐怖の谷”におけるスリルとアクションに満ちた物語(第二部)の2部構成による、傑作長編。
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Posted by ブクログ
ラストのどんでん返しが見事だった最後の最後まで楽しめた まさかホームズが恐怖の谷に行かないってのも含めて予想を裏切ってきた。 これはシリーズものなのかモリアーティは関係ありそうであまり話には絡んでこなかった
なんだこれ、最高やん。 なんだこれ前半短くてホームズあんまり出てこないし後半は長くて同じ感じで続いてちょっと飽きてきたなあどうしようかなあ明日続き読もうかなあって思ったあたりで大どんでん返し。 ラストはもうちょっと長かったら良かったなあって思うけど目的は果たしてるんだろうね。シリーズ通しての一番の...続きを読む敵はあの人。残念なのはワトスンの出番が少なかったこと。
映画「ダークナイト」。その面白さがココにはあります。 1917年にイギリスで書かれた小説に、これだけ面白いと思えるのは、読書の快楽そのものですね。 シャーロック・ホームズ・シリーズは、僕が読んでいる光文社の新訳シリーズに則って言いますと。 ①緋色の研究(長編)-1887 ②四つの署名(長編)-1...続きを読む890 ③シャーロック・ホームズの冒険(短編集)-1892 ④シャーロック・ホームズの回想(短編集)-1894 ⑤パスカヴィル家の犬(長編)-1902 ⑥シャーロック・ホームズの生還(短編集)-1905 ⑦恐怖の谷(長編)-1915 ⑧シャーロック・ホームズ最後の挨拶(短編集)-1917 ⑨シャーロック・ホームズの事件簿(短編集)-1927 という計9冊の本になります。 振り返ると、2013年の3月から、もう2年近くに渡って①~⑥まで愉しみました。 そして、⑦を飛ばして⑧まで読んじゃって、この度、無事⑦を読みました。 相変わらず、やはり面白い。 というか、実は地味ながら「恐怖の谷」、かなり面白いのでは? ディクスン・カーという推理小説家さんは、高く評価しているそうですね。 なんというか、実に無駄がない。 事件と感情と謎。無駄な装飾が少ない、研ぎ澄まされた、ハードボイルドとまで言って良い気がしました。 お話は、「緋色の研究」「四つの署名」の構成と似ています。 前半は、いつものワトソン一人称で、現在形で事件が語られますが、動機の部分で謎が残ります。 それが後半で、一気に昔話として怒涛に語られる。なので、後半、ホームズは出ないんです(笑)。 イギリスの地方で起こった謎めいたおどろおどろしい殺人事件。 (ところでこういう郊外な雰囲気のホームズものって、実に金田一耕助に影響を与えていると思いますね) 密室殺人に見えた事件は、実は、死んだと思われた中年男は生きていた。その中年男を殺しに来た殺し屋が殺されたんですね。 さて、どうして殺し屋が来たのか。それが後半。 舞台はアメリカ。中年男が若かった頃…。 とある峡谷の炭鉱町。そこは、地元の結社が組織暴力団化して、暴力と暗殺で街を支配しているんですね。 その、田舎町の絶望的な「恐怖の谷」な感じの描写が実に生々しくて、力強い。 そして、その恐怖の谷の暴力組織を、ある男が1人で瓦解させていく。 その男は、その街で可憐な娘と恋愛もしてしまう。逃げ延びれるのか。 その成り行きとスリル、どんでん返しも含めて実になんというか、ハッキリ輪郭が描けています。(これは、実話に基づいているのが理由らしいですね) …でも、最終的に恐怖の暴力の手は、やっぱり衰えないんですね。 その世界観すら、実に21世紀の日本にも通じるものがあります。 そういうダークな世界観があるから、面白い。歯ごたえがあります。 なんだけど、それだけだと、後味が良くない。食べにくい。そこで、全体をホームズとワトソンという、ほんわかした安定した勧善懲悪感がパイ包みしているんですね。 この作り、実に豊穣、実に愉しい読書でした。 …と、つまり、これは映画「ダークナイト」の世界観なんだよなあ…って。 ホームズ恐るべし。 どれだけエンターテイメントな小説世界の根源を作り上げちゃってんだろう…。 さあ、あと一冊。 すぐ読むか…ゆっくり読むか…。愉しみです。
新訳光文社文庫版では最後の配本。 実際の刊行は「最後の挨拶」と「事件簿」と続きます。 巻末エッセイはあさのあつこさん。
この全集全9巻の長編の中で一番おもしろかったです!!シリーズの掉尾を飾るにふさわしい作品でした(*^m^*)
シャーロック・ホームズシリーズ最後の長編。 他の長編もそうであるように二部構成で、第一部は暗号解読にはじまり、密室殺人事件の捜査といかにもミステリっぽい。 第二部は舞台をアメリカに移して、殺人事件の原因となった犯罪組織が巣食う“恐怖の谷”の話。 第二部の舞台がアメリカで第一部の事件のいきさつが語られ...続きを読むる点では『緋色の研究』と同じだけれど、第一部のラストのどんでん返しに負けぬ意外な結末が、第二部にも用意されている。
「恐怖の谷」 犯罪王モリアーティ教授の組織にいる人物から届いた暗号手紙。その謎をみごとに解いたホームズだが問題の人物ダグラスはすでにバールストン館で殺されていた。奇怪な状況の殺人を捜査する謎解き部分(第一部)と、事件の背景となったアメリカの“恐怖の谷”におけるスリルとアクションに満ちた物語(第二部)...続きを読むの二部構成。 感想を一言で言うとやはり「面白い」になります。1部はある暗号の手紙をホームズが受け取るところから始まります。そしてホームズが推理を披露することとなる現場にワトソンと移動して犯人を探す、これが大まかなところです。しかし、ホームズが暗号を解くところはやはり名探偵ホームズ!とにかくあっさり解いてしまうところが良い! しかし、真犯人を暴くきっかけとなる事件の証拠を発見するシーンはさすがに素早くホームズらしいのですが、個人的に推理法にはもっと早いものがあったんじゃないかとも思いました(勿論小説での見せ方がありますので、あくまで私のシャーロック・ホームズのイメージではということです)。 また、2部は個人的に1部よりも読み応えがありました。1部との繋がりもありますし、「恐怖の谷」というタイトルに深く関わる内容だったので、ホームズが出てなくとも十分楽しめました。そんな2部を読んだ感想は「あれだけ優秀なならばもしや生き残れれば、ホームズのように優れた探偵になることが出来たのではないだろうか??」ということです。それだけ2部の主人公には魅力がありました。さらに1部と違い、「推理」よりは「主人公と主人公が所属した団体における殺しや闘争」をテーマにした2部は刺激的でもありました。 最後にエピローグのホームズに言いたいことがあるとするならば、意外と冷たいんだなということですw。誰かが殺されたとしてもその殺し方に何かホームズが感心するところがあればそれを認めてしまうということなんでしょうかね。
モリアーティー教授の組織の中の内通者ボーロックからの忠告。暗号文。危機にひんするというダグラス氏。過去のアメリカでの物語。恐怖の谷の秘密。
前半部分の事件と謎解きは面白かった。後半部分はそこまで面白くはなかったが、ホームズの長編はハズレなし
シャーロック・ホームズの、4つある長編のうちの一つ。他の長編「緋色の研究」と同様に2部構成になっている。第1部が事件発生とホームズの推理、第2部で事件の背景にある過去の出来事が語られる。第2部にはホームズやワトスンが登場しないのであまり期待していなかったのだが、予想外に面白かった。実話を元にしている...続きを読むらしいが、これで1冊書けそうな話だ。
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