【感想・ネタバレ】アフター・ユーのレビュー

あらすじ

遠い地で、見知らぬ男と海に消えた恋人――

●一穂ミチ3年ぶりとなる待望の長編

『光のとこにいてね』(島清恋愛文学賞受賞)、
『ツミデミック』(直木賞受賞)、
『恋とか愛とかやさしさなら』(本屋大賞ノミネート)と、
次々と話題作を発表する一穂ミチさん。
3年ぶりの長編となる今作は、
一穂さんが「いつか書きたかった」という、
「不在」と「喪失」の物語となりました。

互いに秘密を抱えながら暮らす
男女に訪れた突然の別れ――。
喪失を通して愛を問う、大人の恋愛小説です。

〔あらすじ〕
タクシー運転手の青吾が仕事を終えて家に帰ると、帰宅しているはずの恋人・多実がいない。
翌日以降も戻る気配がなく焦りを募らせる青吾のもとに、
<多実が見知らぬ男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、
行方不明になった>というしらせが届く。
謎の多い事故の真実を求めて、
男の妻だという沙都子と遠鹿島へ向かう青吾。
多実の人生のかけらを拾い集める旅は、
青吾自身の過去をも照らしながら、
思いも寄らぬ場所へとふたりを導く――。

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Posted by ブクログ

本作は、喪失の「その後」を描いた物語でありながら、終盤に向かって一気に世界の見え方が変わる作品だった。特にラスト50ページは、それまで積み重ねられてきた静かな時間が一気に意味を持ち、衝撃と感動が同時に押し寄せてきた。悲しみを抱えたまま生きることの苦しさだけでなく、それでも人が前に進もうとする瞬間の強さが、胸に深く残った。
また、舞台となる田舎の人間関係の描写があまりにもリアルで、その生々しさに驚かされた。表向きの優しさや距離の近さの裏にある噂、干渉、無言の圧力が、決して誇張ではなく日常として描かれている。その「グロさ」があるからこそ、登場人物たちの孤独や息苦しさが説得力を持って伝わってきた。閉じた共同体の中で、個人が抱える痛みがどれほど逃げ場のないものかを実感させられる。
それでもこの物語は、絶望だけで終わらない。過去を抱えたままでも、生き方を選び直すことはできるという希望が、終盤で静かに示される。読後には強い余韻が残り、2025年に読んだ作品の中で最も心を揺さぶられた一冊になった。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

タクシードライバーの青吾の恋人の多実が旅行に出たまま帰ってこない。1日待って警察に行方不明者届を提出。すると、長崎の五島列島の遠鹿島のクルーズ船に他の男と乗って遭難したことがわかる。

天候不良や他の漁船事故も重なり捜索は打ち切り。一緒に遭難した出口さんの奥さんを名乗る人が青吾を訪ねてくる。なりゆきで事件のあった島に行ってみることになった。

青吾の手には多実から渡されたお守りがあったが、よくみるとそれはとても古い遠鹿島の神社のお守りで、その神社はすでになくなっていた。中からテレフォンカードと小さな子供が書いた教会の絵があった。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

青吾と10年間同棲していた多実がある日突然行方不明に。やがて警察から長崎・五島列島で別の男とともに海で遭難したらしいと知らされる。

途方に暮れる青吾。そんな青吾を訪ねて来たの男の妻沙都子だった。
青吾と沙都子は真相解明のため五島列島遠鹿島に向かう。

同棲する彼女が見知らぬ男と遠方の五島列島で海難事故。
なぜか?とこちらからも問いたくなる。

聡明な沙都子の行動力と島で青吾に訪れる不思議な現象。これによって真相が一枚一枚薄皮を剥がすように明らかになってくる。

グイグイと物語に引き込まれ、あっという間に読み終わってしまいました。

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2026年01月22日

Posted by ブクログ

読書初心者なの自分には凄く良い本でした。
最初から最後まで退屈せず次の展開が常に気になりすぐ読み終わりました。映画を期待しています。

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

タクシー運転手の川西青吾は、仕事から帰るといるはずの恋人中園多実がいない。
思い起こせば多実は一泊旅行に出かけているのだった。「お土産、楽しみにしてて」と言い残して。
翌日になっても帰ってこなく連絡もとれない。
その後警察から、多実が見知らぬ男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い行方不明になったと知らせがくる。
青吾は男性の妻沙都子と一緒に、事故の真相を求めて遠鹿島に向う。
そこで多実の過去だけでなく、青吾の過去もわかっていくお話。

序盤の青吾が多実が帰ってこなくて警察に相談に行こうか迷っているシーンで心つかまれた。青吾の焦りや不安、迷いの表現がリアリティーがあった。

突然恋人がいなくなった青吾の心理描写が卓越していると思う。

お話の中に出てくる重要なアイテムが、テレホンカードという設定も秀逸だと思う。

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2026年01月11日

Posted by ブクログ

最近ハマってる一穂ミチさんの長編。
恋人喪失から始まるのか…重いかな…と思いつつ読んでたらちゃんとミステリー。
しっかりミステリー作品。ファンタジー要素もあってそこもスパイスになってとても良い。

切ない決して穴埋めできない恋人喪失から始まったのにスルスル読めるし読みたくなる物語でした。

なんか後半はもう、入り込みすぎてて完全に私は、荒れた海と島の風と絶対に埋まらない心の穴を抱えて島にいたもの。

声が聞きたい、身体に触れたいって亡くなった人のこと思う時にどうにもならない身がちぎれるような気持ちになるよね。でも生活は続くし、生きていかなきゃいけないし。残された2人に今回のことでできた縁とか思い出とかこれから一緒に歩むべきだった人の不在の暗闇を照らす光に少しでもなりますようにって祈るような気持ちになっちゃったなぁん


☆好きな一節
傍にいて当たり前の人間を失った後も生活は続くけれど、ふとしたきっかけで悲しみはたやすく日常の堤防を越水してきて、そのたび自分がギリギリの状態だということに気づかされる。

⭐︎好きな一節 沙都子の台詞
「泣いててもお腹は空くし、ときめいててもトイレにききたくなることはあるし……身体ってかっこ悪いですね。頭で思い描く、都合のいいきれいさなんか簡単に吹っ飛ばされて」

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

一穂ミチ作品には珍しいミステリーテイストの話。恋人が一人旅をしていた先で行方不明になり、知らない男性と一緒だったと知らされた主人公が、その男性の妻と共に謎を追いかける。
「パートナーが浮気中に亡くなり、死んでから浮気していたことを知る」的な話は多いのでそれに似たテイストかと思いきや、過去の恋人と電話が繋がるというSFっぽい設定が途中で入ってきて、どうやらよくある話ではないようだ、と分かった。ミステリーとしては超常現象はご法度ではないかとも思うが、物語の良いアクセントになっているので違和感なく読める。
主人公が自分の母親と会って救われることを願う。

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2026年01月27日

Posted by ブクログ

切なさがじわりと沁みる…

大切な人が確かに生きていた…という証を探し集めるなかで、事故の真相が明らかになっていく

テレホンカードの描写が徐々に効いてくる

感謝や謝罪は日ごろから、きちんと言葉にして伝えたいと思わさる一冊✨


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2026年01月26日

Posted by ブクログ

遠鹿島での不可解な海難事故や島民が封印し続けた厭わしい過去、繋がるはずのない公衆電話…青吾と沙都子がタッグを組み、丁寧に謎を解き明かしてゆく様に心を打たれた。多実が青吾に手渡したお守りが導いた真実。そして愛も遺した。

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2026年01月26日

Posted by ブクログ

ヒューマンドラマかと思いきや、ミステリ要素、ファンタジー要素もある作品。一穂ミチさんらしい登場人物の細やかな心理描写と、それぞれが抱える過去や秘密が徐々に明かされていく展開で飽きることなく一気に読めました。
当たり前の毎日が突然に終わってしまうかもしれない。大切な人がいなくなってしまうかもしれない。それでも生きていかなければいけない。そういう苦しみや葛藤がたくさん描かれています。
テレホンカードを通じて起こる出来事だけは、ちょっとご都合主義というかファンタジーすぎて、この物語のなかで異質に感じてしまいました。

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2026年01月25日

Posted by ブクログ

恋愛小説かと思いきや、ミステリー要素を含みつつ、途中のまさかのファンタジー展開に若干戸惑いながらも、どうなっていくのか読む手が止まらなかった。
不在と喪失を乗り越えようとする、切ない物語。

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

★3にしようと思ったけど、最後の一文「今はもういない恋人からの贈り物を抱きしめ、青吾は初めて声を上げて泣いた」に亡くなった女房を思い出して★4にした。

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

待望の一穂ミチさんの長篇!毎回本屋大賞にノミネートされている、鉄板の作家さん!

読み終わって、愛する人との時間をより大切にしたいと感じた。テレホンカードでの故人との対話が切なくて、グッときた。

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2026年01月24日

Posted by ブクログ

人生なんてどこでどうなるかわからない。
後で後悔するくらいなら「明日でいいや」とか、「今度やろ」とか思ってはダメ、『最後だとわかっていたなら』という詩集を思い出しました。自分も相手も、突然どんな形でサヨナラすることになるかなんて全くわからない。今日伝えなくちゃって思った大切な言葉、やろうと思ったこと、自己満足なのかもしれないけれど、後悔するくらいならそっちの方がまだいい。青吾と沙都子の人生のこれからが幸せなものになるよう、本当に心から願います。
*沙都子さんのキャラ好きかもwww
*「アフターユー」ってフレーズもいいですね。
エントランスとかエレベーターで扉抑えて使いたい笑

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2026年01月20日

Posted by ブクログ

少しだけ切ないお話、親しい人が急にいなくなるのは辛いですよね⋯⋯⋯
オカルト要素が少しあるミステリ?でストーリーは悪くないですね

⋯⋯⋯青吾さんが哀愁漂っていい感じです

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2026年01月18日

Posted by ブクログ

タクシー運転手の青吾が仕事を終えて帰るとその日に旅行から帰宅予定のはずの同棲している恋人・多実がいない。翌日以降も彼女は戻る気配がなく、焦りを募らせる青吾のもとに「多実が男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、行方不明になったらしい」という連絡が。青吾は、謎の多い事故の真実を求めて、男の妻だという出口沙都子と遠鹿島へ向かう。

『傲慢と善良』みたいな感じかなと思ったら、全然違ってた。
沙都子とバディーを組んで沙都子の夫・波留彦と多実の軌跡を辿ると多実の過去がどんどんわかってきて、青吾が小学生の時に蒸発した母親の存在もわかってくる。

閉鎖的な島は、すべて筒抜けで地元の独裁者が必ずいる。これは未だにありそう。

ミステリー要素が中心なのだけど、ファンタジーもあり。ファンタジーなしの方がよかったのになと思うのは私だけかしら。

最後の1行が切なくて別なくて…。

青吾と沙都子、それぞれに幸せな未来がありますようにと願わずにはいられなかった。

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2026年01月16日

Posted by ブクログ

ある日突然姿を消した恋人。青吾は恋人を探すうちに五島列島のさらに北に位置するある島に行き着く。恋人に何があったのか。足取りを追うなかで恋人の人生に触れ、そして自分の過去と向き合うことになる。
親しい人の喪失がテーマで、どう向き合うのかを疑似体験している気持ちになった。何歳になっても人との別れはつらいし悲しいが、40代での喪失はまたさらに悲しい。40代は十分に大人で分かっていることも多く分別もつくのだが、時にすべてを投げ捨てたくなることもある。
ラストシーン、じっと息を潜めてこれまで生きてきた青吾に、どうか幸せがおとずれてほしいと願わずにはいられなかった。

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2026年01月15日

Posted by ブクログ

恋愛小説だけではないミステリー要素を含んだ物語は、舞台となったのが五島列島の遠鹿島という島で海難事故に遭い、行方不明に…というだけではない秘密がいっぱいあった。
なんだかサスペンスを見ているようで、風景から表情までドラマのように写し出される感じだった。

タクシー運転手の青吾は、同居している恋人の多実が旅行から帰って来ないことに焦りを募らせていたが、多実が男性と海難事故に遭い行方不明になったと知る。
その男性の妻だという沙都子と遠鹿島へ迎う。
そこで不思議な出来事『深夜の公衆電話BOXから多実が持っていたテレホンカードを使って、多実に電話すると…)や誰にも言わなかった青吾の母の足跡が…

沙都子の行動力に押されながらも島での様子を探ってみれば、散らばっていたいくつもの点が、やがて繋がっていく。


ひとりになった寂しさをひしひしと感じるのは、結末がはっきりとわかったからだろう。
初めて声を上げて泣いたのは、もう声を聞くことは出来なくなったことを自覚したからだろう。

最後の最後に青吾の感情が見えた気がした。




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2026年01月14日

Posted by ブクログ

久々に一日で読みきった本。文章は読みやすいし、どうなるの❓理由は?と続きが気になって一気読み。恋愛、ミステリー、ファンタジー?
ファンタジーはあまり好きじゃないのだけど、これくらいなら許せるかな。亡くなった2人の人生はいつもafter youだったんだなぁ。

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

ああ、なるほど、これを見せたかったのか…

切ない。

スモールワールズやツミデミックが面白かったので長編をと思いまして、いつもは古本を買うところ、新品を手に入れました。

青さんの人物像になんかイラっとしました。
沙都子さんにむしろ惹かれました。
多実さんは描写が少ないのでなんとも。

ミステリ要素もあり繊細な心の描写もあり、良い作品でした。

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2026年01月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリーの要素もあるが、「不在」や「喪失」がテーマの個人的に感情移入しやすい“さえないおじさん”が主人公(作者のインタビュー)の物語。
同棲中の彼女が見知らぬ男性と海難事故で行方不明になり、男性の妻と本当に「陳腐な不倫の結末なのか?」真相を探る旅が始まる…と書くとやはりミステリーなのだろうが、実際に驚愕?の真実もあるが、主人公がたどる謎解きは愛しい人への尽きせぬ思いという内面にフォーカスされていく。
相手の男性の妻との関係や新しい命に希望を見いだせるのか?期待するところもあったが、“乗り越えることの出来ない”主人公の癒えぬ傷跡こそが、彼にとっての愛の証明のようにも感じられ、胸が締め付けられた。

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2026年01月10日

Posted by ブクログ

遠い地で、見知らぬ男と海に消えた恋人
一緒に過ごした10年間は嘘だったのか──

と、きたら恋愛小説かなと思いますよね


が、ところがどっこい!


恋愛小説だけど、ファンタジーあり、ミステリーありです
一穂さん、いろいろぶち込んで混ぜてきました

まるでミックスジュースです
私、ミックスジュースすきです
さらっとしたやつでなく、ドロっとした方がすきです
しかし、この作品とミックスジュースは一切関係ないのでこれ以上はやめておきます


では、関係ある話を

この作品では公衆電話とテレホンカードがキーアイテムとなります
最近の子は公衆電話なんて使ったことないんじゃないですかね
テレホンカードなんて見たことないんじゃないですかね

公衆電話といったら思春期の男女のマストアイテムでした
私も中学生の頃によく利用しました
すきな子と話をするのに学校ではまわりに冷やかされる
家では親がいて電話するのも恥ずかしい
そんなときに大活躍したのが公衆電話です
だれにも邪魔されずにあの子と話ができました
公衆電話ありがとうと言いたいです

そして、テレホンカードです
通話をしているとどんどん度数が減っていくんですよね
あの話この話もっと話していたいのに度数が減っていくたび、あっ…、そろそろ電話が終わってしまうと哀しくなりました

そう思うと今の子は恵まれていますよね
スマホでいつでもどこでも連絡がとれるっていいですよね

けど、今思い返せばそんな公衆電話も素敵な恋の思い出です


さて、もちろんこの作品と1Qさんの思い出話は一切関係はありません
だけど、公衆電話とテレホンカードは作品に関係ありです!

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2026年01月09日

Posted by ブクログ

海難事故にあった恋人には、どんな秘密があったのか? 大人の恋愛を描いたミステリー #アフター・ユー

■あらすじ
タクシー運転手の青吾が帰宅すると、同棲していた多実がいなくなっていた。数日待ってみるも連絡が取れず不安に思っていると、海難事故の連絡が入る。しかもその時多実は見知らぬ男と一緒だったというのだ。その後、男の妻である沙都子と合流、事故のあった遠鹿島に向かうのだった…

■きっと読みたくなるレビュー
愛ってやつは年を重ねても鮮やかさを失うことはありませんよね。本作はそんな大人の愛を描いた物語です。

ストーリーとしては、行方不明になってしまった恋人や関連する情報を調査すべく、関係者の沙都子と共に、長崎県の五島列島遠鹿島を訪れるというお話。

なぜ遠鹿島に来ていたのか? 一緒にいた男との関係性は? 本当に海難事故にあったのか? 遠鹿島で島民と情報をやり取りするうちに、多実をはじめ様々な人間の過去が明らかになっていくのです。

まずこの境遇がしんどいよ。突然、家族や恋人を亡くしてしまうなんて、考えたくもありません。一穂ミチ先生のさすがの筆致、傷ついた人間の心の深淵を詳らかに描いていくのです。

本作メインの登場人物は主人公青吾と見知らぬ男の妻、沙都子の二人。主人公青吾は静かでおっとりした性格で、沙都子はハキハキ・キビキビした性格。

黄昏気味の青吾をぐいぐい引っ張る沙都子の逞しさったら、もう痺れちゃうよね。彼らの場合は恋人関係ではないんだけど、男女ってやっぱり支え合いなんだと思う。

そして本作では電話を使った幻想的なアプローチもある。ここでは多実の情報や人間性をうかがわせるシーンであると共に、青吾の未練を如実に表現したシーンでもありますよね。近くて遠い距離感に涙がじわっと流れてしまうのです。

物語も後半になると、当初は想像だにしなかった人間関係が浮き彫りになってくる。色んな思惑が交錯していて、誰がどこで選択を間違えたのか、何が正解だったのかよくわからない。しかし青吾と多実の関係性には深く胸を打たれ、これからも生きていかねばならない青吾を応援したくなるのです。

もし何も起きなかったら、関係者たちはどうなっていたんだろう… いや、実は最初からこうなることが決まっていたような気もする。なぜなら愛情ある故の結果だからだ。とても辛く切ないお話ではあったけど、光が差し込んでいるのは間違いない。

■私とこの物語の対話
過去の出来事なんて考えても仕方がない、未来を見て前向きに生きよう。

突然大切な人を亡くした人には、こんな説教は響かないでしょう。もし私が当事者でも難しいと思います。

しかしいつまでも絶望しているわけにはいかない、乗り越えなくてはならない。その時なにが力点となるのか? 例えば責任であり、報いであり、未来であり、許しであり… 色々あると思うんだけど、答えは間違いなく「自分の中」にしかないのです。

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2026年02月02日

Posted by ブクログ

前作、前々作と好みドンピシャの作品を出されていた一穂ミチさんの最新作ということで本作を手に取りました。その路線で物語が進むの?という驚きがあって、新鮮味を感じましたが、前作よりかは好みではなかったかなと思いました。

本作は10年間過ごした恋人が突如、失踪してしまうことから物語が始まります。必死に捜索を続ける主人公のもとに、ある島で恋人が水難事故にあったことを知る。その水難事故の被害者はもう1人いて、その被害者の妻と、事故現場へ向かうというストーリー。

あらすじをご覧になればある程度察せると思うのですが、本作のジャンルはミステリーです。一穂さんにミステリーというイメージがなく、てっきり、未亡人の方と恋愛するのかなと思ってたので、その点は意外でした。

ミステリーとして見ると、ちょっとズルいヒントの出し方やストーリー展開があってご都合主義な感じがあり、うーんという感じがあります。しかし、これまでの作品同様、主人公たちの心の機微は丁寧に描かれているので、そこはやっぱり一穂さんの魅力の1つかなと思いました。

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2026年01月25日

Posted by ブクログ

主人公の青吾が同棲していた女性、多実が一泊旅行に行くと出掛けたまま帰ってこない。心配する青吾のもとに、数日後警察から連絡があり、多実は青吾の知らない男性と一緒に転覆した船に乗って、行方不明になったという。
その男性の妻だという沙都子と一緒に、多実に何があったのかを知るべく、事故のあった遠鹿島に向かうというお話。
青吾の木訥さと沙都子の猪突猛進さが、物語をバランスよくしていたと思う。
キレイな感じに終わったけれど、個人的にはこれで納得できるのか?とちょっと思ってしまった。

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2026年01月25日

Posted by ブクログ

面白く、あっという間に読み終えた
大切な人には、いつでも真摯に向き合い、素直であるべきだと思う
今と言うこの時が永遠だとは限らないから
後悔しないように

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2026年01月23日

Posted by ブクログ

自分が悪いのだけど、伝聞で語られるせいで登場人物がそこまで多くない割に関係性を追いかけるのが少し難しく感じた

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2026年01月22日

Posted by ブクログ

一緒に暮らしている恋人が帰ってこない。
と思ったら、知らない男と海難事故にあい行方不明に。なぜ?
知らない男の妻と一緒に、ふたりの死の真相を探る旅に出る。
公衆電話の謎。不思議すぎる。
ふたりの死の真相を追ううちに、主人公青吾の生い立ちも明らかになっていく。
小さな島の闇深すぎる人間関係。
切ない終わりかたでした。

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2026年01月19日

Posted by ブクログ

恋人の失踪原因を探しに行ったのに、それが自分の過去にも繋がっていた。過去から現在の、みんなの色々な想いがわかり苦しくなった。

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2026年01月17日

Posted by ブクログ

不在と喪失。
大切な人がそばにいるって当たり前のことじゃない。その存在に慣れないよう、感謝の気持ちをしっかり持って生きていこうと思った。

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2026年01月12日

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