【感想・ネタバレ】アフター・ユーのレビュー

あらすじ

遠い地で、見知らぬ男と海に消えた恋人――

●一穂ミチ3年ぶりとなる待望の長編

『光のとこにいてね』(島清恋愛文学賞受賞)、
『ツミデミック』(直木賞受賞)、
『恋とか愛とかやさしさなら』(本屋大賞ノミネート)と、
次々と話題作を発表する一穂ミチさん。
3年ぶりの長編となる今作は、
一穂さんが「いつか書きたかった」という、
「不在」と「喪失」の物語となりました。

互いに秘密を抱えながら暮らす
男女に訪れた突然の別れ――。
喪失を通して愛を問う、大人の恋愛小説です。

〔あらすじ〕
タクシー運転手の青吾が仕事を終えて家に帰ると、帰宅しているはずの恋人・多実がいない。
翌日以降も戻る気配がなく焦りを募らせる青吾のもとに、
<多実が見知らぬ男性と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、
行方不明になった>というしらせが届く。
謎の多い事故の真実を求めて、
男の妻だという沙都子と遠鹿島へ向かう青吾。
多実の人生のかけらを拾い集める旅は、
青吾自身の過去をも照らしながら、
思いも寄らぬ場所へとふたりを導く――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

大切な人を失ったあとにその存在の重さを知る。何気ない日々でも大切な気持ちは伝えておくこと、聞いておくことって大事だなって。傷みを抱えながら進んで、優しさに触れて、ミステリー要素もあって予想外の真相が明らかになっていくのは読み応えがあった。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

良かった…
一穂ミチさんの作品では一番好きかも…

タクシー運転手の青吾が仕事を終えて帰宅すると、旅行から帰宅しているはずの恋人・多実がいない…
戻る気配のなく焦りを募らせる青吾のもとに、多実が男と五島列島の遠鹿島で海難事故に遭い、行方不明になった…という知らせが届く
成り行き上、男の妻と共に事故の真相を求めて遠鹿島へ向かった青吾…
その島は思いも寄らぬ場所へと二人を導く…

島で見つけた電話ボックスで、いなくなった多実に青吾が電話をかけるシーンはちょっとファンタジーだなぁ…と思ったが…
『あの本、読みました?』で一穂ミチさんご本人が
「真相を知っている人がいないので、誰の口から語らせるのか?を考えた時のウルトラC…」と言われたのを聞いて合点…当たり前だけど
改めて作家ってすごいな〜と思った!
気づいてみれば恋人の写真もない恋愛…って私はすごく共感できて、二人の関係がすんなり入ってきたのも物語に没入できた理由だと思う…
最後は涙が溢れて止まらなかった

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後の最後までどんでん返しで二人は生きて帰ってくるのではないかと求めずにはいられなかった。一穂ミチ先生にいただいた一言(サイン本に記載)「青のところで待ち合わせ」この言葉の意味をずっと考えてる。タイトルのお先にどうぞから想像して、天国で二人は青のところで待ち合わせするのかな?と。少し先になるけれど、幸せな未来(天国)が待っていることをただただ祈るばかり。一穂ミチ先生にいつかこの言葉の意味を聞いてみたい。
一穂ミチ先生の文芸作品の中で1番好き。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

本作は、喪失の「その後」を描いた物語でありながら、終盤に向かって一気に世界の見え方が変わる作品だった。特にラスト50ページは、それまで積み重ねられてきた静かな時間が一気に意味を持ち、衝撃と感動が同時に押し寄せてきた。悲しみを抱えたまま生きることの苦しさだけでなく、それでも人が前に進もうとする瞬間の強さが、胸に深く残った。
また、舞台となる田舎の人間関係の描写があまりにもリアルで、その生々しさに驚かされた。表向きの優しさや距離の近さの裏にある噂、干渉、無言の圧力が、決して誇張ではなく日常として描かれている。その「グロさ」があるからこそ、登場人物たちの孤独や息苦しさが説得力を持って伝わってきた。閉じた共同体の中で、個人が抱える痛みがどれほど逃げ場のないものかを実感させられる。
それでもこの物語は、絶望だけで終わらない。過去を抱えたままでも、生き方を選び直すことはできるという希望が、終盤で静かに示される。読後には強い余韻が残り、2025年に読んだ作品の中で最も心を揺さぶられた一冊になった。

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

タクシードライバーの青吾の恋人の多実が旅行に出たまま帰ってこない。1日待って警察に行方不明者届を提出。すると、長崎の五島列島の遠鹿島のクルーズ船に他の男と乗って遭難したことがわかる。

天候不良や他の漁船事故も重なり捜索は打ち切り。一緒に遭難した出口さんの奥さんを名乗る人が青吾を訪ねてくる。なりゆきで事件のあった島に行ってみることになった。

青吾の手には多実から渡されたお守りがあったが、よくみるとそれはとても古い遠鹿島の神社のお守りで、その神社はすでになくなっていた。中からテレフォンカードと小さな子供が書いた教会の絵があった。

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2026年01月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一穂先生の本は大好きで、新刊が出るたび読ませていただいてます。

今回はちょっと珍しいミステリー風のお話。
突然失踪した恋人が遠鹿島というところで同行していた男性と一緒に海難事故に遭い亡くなった、と知り、その奥さんと一緒に彼らがどうして2人でいたのか、どんな想いでどこへ行こうとしていたのかを探るお話です。

基本的にわたし自身はミステリーを読まないので、亡くなった2人の謎にどんどん引き込まれ、とても楽しく読めました。わたしですらなんとなく犯人はこの人かな、という予想が当たったので、ミステリーを期待される方には合わないと思います。
あくまでミステリーはお話を彩る要素であり、メインはヒューマンドラマです。
電話ボックスで死んだ人と電話できてしまうというファンタジー要素は少し引っかかったものの、読み進めているうちにちょっと不思議な話というジャンルで受け入れればそれほど気にならなかったです。死んだ人の電話からヒントを得てミステリーの謎解きが進んじゃうのはちょっとご都合ではありますが、一穂先生の描写に、胸が苦しくなりながら読み進めました。

個人的に、お話として良かったのが同行している沙都子の存在かなと思います。一穂先生らしい、ちょっと変わった女性で、とにかく前向きで行動力があって、でも押し付けがましさを感じないのは、その裏表のない相手をちゃんと気遣える性格のおかげでしょうか。主人公がおとなしくくらい雰囲気の男性だけに、彼女のパワーがお話を明るく進めてくれます。そして読んでいて嫌味がないのがとても気持ちがいい。

こういうミステリ調のお話って情報を開示する量やタイミングが難しいと思うのですが、自然と増えていく情報にストレスなく読め、中盤からは続きが気になって夢中で読み進めてしまいました。

最後、謎を解き明かした後は、やっぱり先生の描写にホロリとさせられてしまいました。最後のあれはよくあるあれすぎましたけど、でもやっぱり先生の描写と、これまで応援してきた主人公の気持ちを思うとくるしくなります。

気づけば2人とも大好きになってしまっていたので、大事な人を亡くしてしまった彼らが、これから前を向いて一生懸命生きていければいいなと思いました。
こんなに応援したくなったのは初めてかも。

また時間をおいて読み返したくなるような、彼らに会いたくなるような、素敵なお話でした。

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2026年02月20日

Posted by ブクログ

『弔いという儀式は、死者の魂をあちらに送ると同時に、生者の魂をこちらに繋ぎ止める役割を持つのだろう。』
本当そうだな、と思った。

過去と現在、何人もの人の人生が交差して、すごく引き込まれる話だった。
テレホンカードと公衆電話、なくてはならないアイテムだったのかもしれないけれど、そこだけファンタジー感が出ていて。
少し心がざわついた。

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2026年02月09日

Posted by ブクログ

一穂さん4冊目。暗い内容が多い。今回はミステリーとファンタジーも加味されていたが、なかなかサクサクとは行かなかった。
10年も一緒に暮らしていながら、相手のことを何も知らない青吾と、相手構わず突き進む沙都子。二人のパートナーが一緒に行方不明になったことから二人の調査が開始される。次々と明らかになる事実。殺人事件が殺人事件を呼んでいく。
残された二人が接近するのかと思うとそうではない。時空を超えたパートナーとの電話が秘密を解き明かす。色々な要素が絡みあった内容なのに、何故か歩みが遅い。てんこ盛りに盛りすぎたのかも知れない。
タイトルの「お先にどうぞ」が出てくるのは、ほとんど最後の場面。納得したような、してないような。

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2026年02月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お互いの義理の家族と
息子を残して出ていった母に

モヤモヤするし

お先にどうぞって意味分からない


だけど電話に救われた。

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

同棲中の多実さんが、旅行から帰ってこない。長年一緒に住んでいるのに互いの家族や過去や友人ですら知らない。警察に行っても家族じゃないとと言われる。物語はここから。ここで、私はうっと唸る。遠方の友人やそれ以上?の相手と遊ぶとき、そこでなんかあったらと誰が探しだしてくれるだろうかと。それはさておき、彼女が多分亡くなったであろう、しかも別の男性と一緒に。喪失感と共に何故?を思う、青はその男性の妻と、亡くなった島で2人の痕跡を探る旅に。と、私はファンタジー要素は苦手で、公衆電話はちょっとなあって、思いつつ、私にとっても何故!?が止まず。
謎解きが終わったところで泣けてきた。
青は「好きな人と住む」と、言う言葉だけでこれから先生きていけるかな。
亡き夫の子を妊娠している彼女となんとか、支えあってと思うけど。
どれ程の喪失感があれど生活のために働いたり食べたりしなきゃだから、結果淡々と日は過ぎるんだろうなと思ったら更に泣けてきた

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

何重にも張り巡らされた伏線を解きほぐしていくには、ヒントをくれる不思議な“あの世と結ぶ公衆電話”というアイテムは必須か。推理小説でこのパターン、あまり好きじゃないけど。「誰の何があかんかったんやろ」重い言葉。「いい奴がすべて正しいわけではなく、悪い奴がちゃんと報いを受けるわけでもない。」知りたいからといって古傷ほじくり返さないで、グレーのママがいいことの方が多いけど、ヒトは知りたがりだから仕方ないか。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

ミステリーのようなファンタジーのようなとてもきれいな物語だった。ラストに向かって全ての謎が解かれて行き、最後はもう(涙)
主人公の2人に幸せが訪れますように、と余韻に浸っている。
舞台の島は実在の島らしく(漢字は変えてある)検索して写真を見ながら想像して読み進めました。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

途中から展開が予想できたが、それでも読み進めていくうちに切なさや虚しさ、命ある時の後悔しない生き方などを考える機会になり、満足感を得られた。

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2026年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

波留彦もさとこも多実も青吾も浦も浦のお父さんも久美子もみんな被害者なのに、幸せを奪われていて悲しかった。重彦が悪いよ全部。
小値賀(遠鹿)にも野崎島(野咲島)にも行ったことあるから、よりリアルな描写が想像できて面白かった。

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

行方不明のパートナーを探す旅に出た2人。

とても良いお話でした。主人公の多実への思いがあちこちに静かにあふれていて胸を打つものがありました。謎に迫る要素もあるけれど、それが心情描写を邪魔するほどではない感じで、私にはバランスが良かったです。

ただ、2カ所ほどどうも話に納得できなかったというか、その推理は飛躍しすぎでは?と引っかかったところがあったのと、不思議な電話を手がかりにしてしまうのはなんかこう、ファンタジー入れちゃうとなあ、とちょっと冷めたところがありました。後者については、むしろそれが作者にしたかったところかなとも思うけど、やや唐突にぶっこまれたかな。

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2026年02月03日

Posted by ブクログ

最近ハマってる一穂ミチさんの長編。
恋人喪失から始まるのか…重いかな…と思いつつ読んでたらちゃんとミステリー。
しっかりミステリー作品。ファンタジー要素もあってそこもスパイスになってとても良い。

切ない決して穴埋めできない恋人喪失から始まったのにスルスル読めるし読みたくなる物語でした。

なんか後半はもう、入り込みすぎてて完全に私は、荒れた海と島の風と絶対に埋まらない心の穴を抱えて島にいたもの。

声が聞きたい、身体に触れたいって亡くなった人のこと思う時にどうにもならない身がちぎれるような気持ちになるよね。でも生活は続くし、生きていかなきゃいけないし。残された2人に今回のことでできた縁とか思い出とかこれから一緒に歩むべきだった人の不在の暗闇を照らす光に少しでもなりますようにって祈るような気持ちになっちゃったなぁん


☆好きな一節
傍にいて当たり前の人間を失った後も生活は続くけれど、ふとしたきっかけで悲しみはたやすく日常の堤防を越水してきて、そのたび自分がギリギリの状態だということに気づかされる。

⭐︎好きな一節 沙都子の台詞
「泣いててもお腹は空くし、ときめいててもトイレにききたくなることはあるし……身体ってかっこ悪いですね。頭で思い描く、都合のいいきれいさなんか簡単に吹っ飛ばされて」

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2026年02月01日

Posted by ブクログ

海難事故にあった恋人には、どんな秘密があったのか? 大人の恋愛を描いたミステリー #アフター・ユー

■あらすじ
タクシー運転手の青吾が帰宅すると、同棲していた多実がいなくなっていた。数日待ってみるも連絡が取れず不安に思っていると、海難事故の連絡が入る。しかもその時多実は見知らぬ男と一緒だったというのだ。その後、男の妻である沙都子と合流、事故のあった遠鹿島に向かうのだった…

■きっと読みたくなるレビュー
愛ってやつは年を重ねても鮮やかさを失うことはありませんよね。本作はそんな大人の愛を描いた物語です。

ストーリーとしては、行方不明になってしまった恋人や関連する情報を調査すべく、関係者の沙都子と共に、長崎県の五島列島遠鹿島を訪れるというお話。

なぜ遠鹿島に来ていたのか? 一緒にいた男との関係性は? 本当に海難事故にあったのか? 遠鹿島で島民と情報をやり取りするうちに、多実をはじめ様々な人間の過去が明らかになっていくのです。

まずこの境遇がしんどいよ。突然、家族や恋人を亡くしてしまうなんて、考えたくもありません。一穂ミチ先生のさすがの筆致、傷ついた人間の心の深淵を詳らかに描いていくのです。

本作メインの登場人物は主人公青吾と見知らぬ男の妻、沙都子の二人。主人公青吾は静かでおっとりした性格で、沙都子はハキハキ・キビキビした性格。

黄昏気味の青吾をぐいぐい引っ張る沙都子の逞しさったら、もう痺れちゃうよね。彼らの場合は恋人関係ではないんだけど、男女ってやっぱり支え合いなんだと思う。

そして本作では電話を使った幻想的なアプローチもある。ここでは多実の情報や人間性をうかがわせるシーンであると共に、青吾の未練を如実に表現したシーンでもありますよね。近くて遠い距離感に涙がじわっと流れてしまうのです。

物語も後半になると、当初は想像だにしなかった人間関係が浮き彫りになってくる。色んな思惑が交錯していて、誰がどこで選択を間違えたのか、何が正解だったのかよくわからない。しかし青吾と多実の関係性には深く胸を打たれ、これからも生きていかねばならない青吾を応援したくなるのです。

もし何も起きなかったら、関係者たちはどうなっていたんだろう… いや、実は最初からこうなることが決まっていたような気もする。なぜなら愛情ある故の結果だからだ。とても辛く切ないお話ではあったけど、光が差し込んでいるのは間違いない。

■私とこの物語の対話
過去の出来事なんて考えても仕方がない、未来を見て前向きに生きよう。

突然大切な人を亡くした人には、こんな説教は響かないでしょう。もし私が当事者でも難しいと思います。

しかしいつまでも絶望しているわけにはいかない、乗り越えなくてはならない。その時なにが力点となるのか? 例えば責任であり、報いであり、未来であり、許しであり… 色々あると思うんだけど、答えは間違いなく「自分の中」にしかないのです。

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2026年02月02日

Posted by ブクログ

ああ、この手の話かと思いながら読み始めた。行方不明になった恋人を探す主人公が知らなかった恋人の姿を知っていくやつね、と。しかも謎解きの大事な部分にファンタジー要素があったり、主人公の青吾の言動がしっくりこなくてモヤモヤする部分があったり、決して好みの話ではなかった。
でも、五島列島の島のイメージが明確に伝わる丁寧な描写や、喪失の先にある希望や、人が人を想う気持ちの尊さが繊細に描かれていて、しっとりと心に残る一冊だった。今、そばにいる人との時間を大事にしたいと心から思った。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

長崎県五島列島が舞台の物語。。。

《今》身近な人との《時間》大切に………………

ミステリー要素とファンタジー要素ミックスで!

《公衆電話》出てくるねんけど懐かしい。。。
今は殆ど見かけなくなったよねぇ。。。
10円硬貨電話機の上に積んでかけたよなぁ。。。
通話時間終了迫ってきたら『ブーッ』て鳴って………

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

突然失踪した恋人が、自分の知らない男性とともにとある離島で海難事故に遭ったと知らせが入った。男性の妻と事故の真相を追ううちに、主人公は恋人と自身の出会いに関する、とある秘密に触れることとなる。
真実が明らかになりゆくラストにかけては面白かった。が、ミステリーとして読むべきではないかな···。
多実が青吾との明日を望んでいたことを、言葉ではないものによって知らされるラストシーンで、青吾は多実の不在に打ちのめされる。と同時に多実の思いが青吾にとって救いであってほしい。

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2026年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んでから感想書くのがかなり遅れてしまった。
最後死んでしまった原因とかとばっちりな気がするし、
喪失がテーマが感じがしなかった。

テレホンカードの使い方が物語進めるために、小出しにヒントを与えてる感じがして、最愛の人と電話つながっても感動しなかった。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

真実に向き合う勇気を知れる小説。

同棲していた彼女が海難事故遭い行方不明・・・
そして、見知らぬ男と列島に行っていることを知る。

全ての過去が明らかになった時の衝撃と虚しさが辛かったです。
また、最後のシーンがあまりにも切なく辛かった。

公衆電話での出来事はファンタジー感はありますが、
声を聴けることに唯一の方法に執着する気持ちもなんとなく理解ができます。

列島や村での仕来りに縛られる辛さもあり、総合的に辛い部分が多いです。

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

タクシー運転手の青吾が共に暮らしていた多実が、旅行に出たまま失踪。彼女は見知らぬ男性と一緒だった。青吾はその見知らぬ男性の妻沙都子と共に、二人の足跡を追って遠鹿島に向かう。好悪そして善悪、そのどちらでもない何かの入り混じった閉鎖的な島の中で、小さな欠片が繋がり始め、やがて思いもよらない過去が浮かび上がってくる。思いの外にミステリーだった。それは良いのだが、その鍵となるのが秘密のテレホンカードと公衆電話なのが微妙‥ただこの物語においては、その設定がないと謎があることすらわからないままに終わるのも確かではある。
この物語では青吾と沙都子がそれぞれにと次の一歩を踏み出すところまでが描かれる。多実のために青吾が泣けたラストは良かった。
青吾の使う大阪言葉、会話も地の文も、自然で心地良い。著者さんがネイティブかつ大阪言葉が好きだからだろう。全体にこれまでに読んだ一穂ミチさんの作品に較べ、どこかさらっと明るい印象だった。海と島が主な舞台だからだろうか。
それにしても青吾が多実の写真を一枚も持っていなかったのはなぜ? スマホ写真が一枚もないって??

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2026年02月15日

Posted by ブクログ

面白かった!色んな物語が絡み合って、最終的に解決していく、ミステリー的な要素もあって楽しかったです。
離島が舞台で、離島ならではの排他的な(実際さどうかわかりませんが、この本の中では!)ところ、絶対権力者との泥沼背景、家族ぐるみのどす黒感情、そしてちょっと人の優しさ…などなどが盛り沢山のストーリーでエンタメ的に楽しめました。
色々泣けるポイントがあったのですが、個人的には青さんの幼少期回想シーンが1番泣けました。

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2026年02月09日

Posted by ブクログ

同棲相手が帰宅しないと思ったら、旅先で知らない男性と遭難事故に遭っていた。
それだけでも驚く状況だけど、同棲しているのに、家族構成も知らない、写真もない…ということに驚いてしまった。自分にも知られたくない過去があったら、そうなってしまうのかもしれないけど。
突然愛する人を失った喪失感、ふいに気づいてしまうその人の不在。その感情の波がこちらにも伝わってきて、なんとも切ない。
ただ、公衆電話のやり取りが入ることでファンタジー寄りになるのが気になった。
謎に迫っていく為に必要なシーンだと思うけど、現実的な方が私は好みかも。

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

一穂ミチさんの作品は『恋とか愛とかやさしさなら』のイメージが強くて今回もそんな感じの話だと勝手に思ってました。
前情報をほとんど入れないで読んだので、恋人が行方不明になった上に実は不貞を働いていたことを知らされた主人公の苦悩が延々と書かれている話なのかと…。
実際は想像していたのとはちょっと違う話で

主人公の青吾は同棲している恋人の多実が旅行に出かけたまま帰ってこず心配していたところ、五島列島の遠鹿島で知らない男と行方不明になったと知らされます。
なぜ、縁もゆかりも無いそんな遠い場所に行ったのか?一緒にいた男とはどういう関係なのか?…という謎を、男の妻といっしょに探っていくお話です。
これは…けっこうがっつりミステリですね。
遠鹿島に渡った二人は島の人の証言や多実から貰ったお守り等の手がかりから、少しずつ青吾の過去や多実と島との関係性などに迫っていきます。
ファンタジー要素もあります。

ある日突然大事な人が行方不明になって遺体も見つからないという事態になったらどうするのか…自分が当事者になったことを想像すると本当に怖いです。大事な人にはちゃんと愛情を伝えたり沢山話しておかないといけないな…と思わされました。

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同棲していた女性が失踪し、どうやら転覆事故に巻き込まれたらしい。しかもそのときに隣にいたのは男性だった...というオープニングで、うわ、これなんかどろどろした話になるのかなと少し身構えたが、意外にも真面目に女性の足跡を辿る話だった。

五島列島の遠鹿島が舞台。私はこういう何かすると島中の人に知れ渡ってしまうような閉塞感溢れる場所は好きではないんだけど、読む分には楽しめる。ただ、誰かの名前が上がったときに口を濁す感じや、詮索を拒む雰囲気には、何か読んでいて疲れを感じた。
さらに、ラストまで一気に...という訳でもなく、非常にゆっくりと話が進んでいく。でも現実(現実ではないけど)、そんなに直ぐに真相に迫れたりはしないから展開が遅くても当たり前か。

このラストは、悲しい。もう完全に巻き込まれだ...いや、そうとも言えないか。誰かのせいとは完全に言えない事故だったから、青吾は怒りの矛先をどこに向ければいいかも分からないだろう。テレホンカードの残数ももうなくなるから、多実の声も聞けなくなってしまうし、何も知らないで多実の帰りをひたすら待ってる方がまだ良かったんでは?と思ってしまう。
それでも、「好きな人と一緒にいる」という言葉を得られたのは救いだと思う。ただ、その言葉だけを胸にこの先生きていくのは辛いだろうな。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

前作、『恋とか愛とかやさしさなら』が私にとって一穂ミチさんの最高傑作。
本作はどうしてもやや劣るな…と感じた。

「不在」と「喪失」をテーマにした大人の恋愛小説とのことだけれど、ミステリでもあり…
あまりにもトントン拍子にヒントとなる情報がでてきたり謎が明らかになっていくので、非現実的な感じ。
さらに、微妙にファンタジーも加わって…

展開に現実味がないことで「不在」「喪失」というテーマが軽い感じになってしまっている。
もったいないな…と思う。

重いテーマゆえに、ファンタジーも加えたのかもしれないけれど…前作の様に、ガッツリ現実感を感じられたほうが、「不在」や「喪失」を自分ごととして考えられる気がする。

いつもなら泣いてしまうであろう切ないラストも、今ひとつ感情移入できなかった。
これはたまたま私が疲れているからなのか…
いつかまた読み返したら、全然違う感想になるのかもしれない。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

生活とはなんと強力な生命維持装置だろう。
どんなに辛いときも、時間だけが解決してくれるだけではなく、日々の生活をいつも通りこなし続けることで、だんだん忘れていけるんだろう。

激しい感情にはそれに見合う燃料が必要
人を恨み憎み続けるのも相当パワーを使う
それに疲れてやっと許せるようになるのかなぁ

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2026年02月04日

Posted by ブクログ

旅先で海難事故に遭い行方不明になった恋人、多実の真実を知りたくて、共に行方不明になった波留彦の妻沙都子と五島列島の遠鹿島へ行く青吾。行動的な沙都子にリードされるように2人の過去を調べることになる。狭い島の中での複雑な人間関係など、次々と青吾たちの知らなかった2人の過去が少しずつ見えてくる。ファンタジー要素もあり少し驚いたが、最後の展開は圧巻だった。結構ドロドロした物語だが、読後感は悪くなかった。

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2026年02月03日

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