あらすじ
「妻を殺しました」。現職警察官・梶聡一郎が、アルツハイマーを患う妻を殺害し自首してきた。動機も経過も素直に明かす梶だが、殺害から自首までの2日間の行動だけは頑として語ろうとしない。梶が完全に“落ち”ないのはなぜなのか、その胸に秘めている想いとは――。日本中が震えた、ベストセラー作家の代表作。2003年このミステリーがすごい! 2002年週刊文春ミステリーベスト10 第1位。(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
"覚悟"。それはヒトが持つ、最も美しいもののひとつだと思う。この物語ではいろんな"覚悟"を見た。教えてくれてありがとう、梶さん。私の周りにもそんな人が何人かいたことをたまには思い出さないといけないね。
Posted by ブクログ
登場人物たちが話を繋ぎながら進んでいくストーリー。それぞれの人生を振り返りながら、真実を探していく。最後はすごく感動してしまいました。
面白かった、読んで良かったです。
Posted by ブクログ
10年くらい前に読んで、audibleで見かけたので再読。面白かったという印象だけ残ってて、内容ほぼ忘れてたので新鮮な気持ちで読めた。
面白かった。
入りの部分からして面白い。
嘱託殺人であり犯人は自首してきている、ただし自首までの二日間の行動だけが謎。読み始めて10分程度で引き込まれる。
最後その理由が明かされるんだけど、これも良い。読者の想像は多分当たらない。
正直、そこまで衝撃的な理由ではない。でも梶の心情や環境を慮れば、ああ、そうか。と思える。決して理由を語らなかった意味も分かる。
人は絶望の中にも生きる意味を見つけられる、勇気づけられるような話だった。
一点不満があるなら、警察や検察のメンツや身内意識のせいで真相解明がおざなりになる展開が読んでてもどかしかった。リアルなのかもしれないが、そうであれば尚更くだらない事に囚われてる組織だなあと思う。
でもそれくらいかなー。本当に傑作だと思う。また読みたい。
Posted by ブクログ
もう20年以上も前の作品。
登場人物も年配の男性が多く、警察、検察の組織や役職やら階級などあんまり知識がないのに割とすんなり読めた。
どの登場人物も、結局は組織内の人間で、個人でできることには限界があるってことが際立っていた。
だからこそ最後は感動した。
信念を貫くために、組織の一員ではなく、一人の人間として向き合う描写が素晴らしすぎた。
女性キャラの描かれ方がめちゃくちゃ昭和の価値観っぽいなって感じたのはあるけど、何年経っても名作であり続けるだろうな。
Posted by ブクログ
あらすじで、すでに面白い。
そして、読んでも面白い。
視点が移り変わりながら、一つの事件の、人間の心の中身が明らかにされる。
結末も、感動した。
Posted by ブクログ
「半落ち」ってこういう話だったんだ。
映画化された時に話題になっていて、しばらくしてからテレビか何かで見た記憶はあるのだけれど、内容は覚えていなかった。思い出せるのは主役の寺尾ナントカさんと、裁判官の吉岡ナントカさんだけ。
梶警部が最後まで語らなかったこと。空白の二日間。
そういうことだったのか。
素晴らしい小説でした。
くやしい、泣かされた。
泣ける本特集とやらで見つけたのだが、同じ特集で薦められていた違う人の作品は、ぜんぜん泣けなかったのでそんなもんだろうと期待はしていませんでした。
でも最後の最後で、そんなことかよ、と突っ込みを入れたくなるネタばらしでしたが、泣けてしまいました。
人間嫌いの私ですら、「人間て捨てたものじゃないよな」という、希望を持たせる逸品。
Posted by 読むコレ
容疑者の強い信念が伝わってくる作品
言葉で書くと悪の信念?的なイメージしかないが、作品中ではそんなイメージは抱かず、容疑者扱いもできませんでした。
Posted by ブクログ
本作は、梶の事件という一本の強固な【縦軸】と、彼に関わるあらゆる立場の人間たちの有り様という【横軸】が見事に交差して進む、重厚な人間ドラマである。
章ごとにスポットが当たる警察、検察、新聞記者、弁護士、裁判官、刑務官といった横軸の人々。彼らにもそれぞれ生きてきた人生があり、私生活に重い荷物を抱えている。
最初はそれぞれの思惑や組織の論理で梶の沈黙を暴こうとするが、梶の言い訳を一切しない静謐な佇まい、その揺るぎない芯の強さに触れることで、彼ら自身が目を背けてきた人生のドラマや痛みが引きずり出され、問い直されていく。
そして終盤、頑なに守り通された「沈黙の理由」とその真実が明かされたとき、梶の行動のすべてが理解できた。
そこで明かされる「命のリレー」、そして「人生50年」という言葉の意味。
梶が守り抜いた沈黙は、冷たい拒絶などではなく、誰かの命の灯火を繋ぐための、どこまでも純粋で人間らしい「究極の優しさ」と「覚悟」であった。
法や組織の冷徹な論理で始まった物語が、最後は人間の善意と温かさに満ちた場所へと着地する。
悲しい事件でありながら、絶望では終わらない、温かい感動に包まれたラストには涙が止まらなかった。
Posted by ブクログ
第15回このミステリーがすごい!第1位
audibleですが、おもしろくて一気聴き?でした。
章ごとに、警察、検察官、記者、弁護士、裁判官、刑務官と語り手が変わり、色んな立場の人が空白の二日間の謎を考察しながら物語が進み、徐々に解明していく構成がおもしろい!
後半までずっと惹きつけられていたので、そのわりにラストは思ったより呆気なく感じてしまった。
でも、読み終えて改めて考えると素敵なラストなのかも。
Posted by ブクログ
面白くて一気に読める。アルツハイマーや命のこと、日本の逮捕から司法までのベルトコンベアなど、考えさせられることもある。ただ、最後や途中に小さな違和感を感じたりもする。深く考えなければ、面白く読むことができる。
Posted by ブクログ
はじめての横山秀夫作品。章ごとに視点者が変わり、その度にキャラクターに感情移入した。事件の全貌は見えているが、最後のピースだけは明かさない。こういった引っ張り方もあるのかと驚いた。最後のシーンは、誰でも感動する。また、好きな作家が増えた。
Posted by ブクログ
読み終えた後、涙が止まらなかった。これほどまでに心が洗われるような経験は、今までになかったかもしれない。
横山秀夫の『半落ち』は、妻を殺害した元警察官・梶聡一郎の「空白の二日間」を巡る物語だ。しかし、読み進めるうちに、これは単なる事件の謎解きではなく、梶に関わった人々の生き様と、彼らの目に映る「梶聡一郎という人間の本質」を描いた物語なのだと気づかされた。
私が最も惹かれたのは、第一章の主人公である志木和正、そして裁判官・藤林の妻である亜紀子のパートだ。志木は、組織の論理に翻弄されながらも、梶の沈黙の中に「一人の男としての凄まじい覚悟」を見出す。そして亜紀子は、被告人という立場を超え、彼の佇まいから「この人はとても優しい人だと思います」という真実を直感する。法廷で語られたその言葉は、冷たい空気を一瞬で温かく変えるようで、胸が締め付けられるほどに泣けてきた。
一方で、夫である裁判官・藤林が下した判断は非常に厳しいものだった。最初は、なぜあれほど優しい梶に対して、情を汲まない冷徹な判決を下すのかと疑問に思った。しかし、深く考えるうちに一つの答えに辿り着いた。藤林は、梶を「可哀想な人」として片付けたくなかったのではないだろうか。
梶は、自分の犯した罪を何かのせいにするような男ではない。自ら裁かれることを望み、すべてを背負って立っている。そんな梶に対し、中途半端な同情で刑を軽くすることは、彼が命をかけて守り抜こうとした「男の誇り」を汚すことになってしまう。藤林が私情を排し、あえて峻烈な法を突きつけたのは、同じ信念を持つ男として、梶の覚悟に対する最大限の「敬意」だったのだと思う。
「優しい人だからこそ、厳しく接することが最大の敬意になる」
この作品には、そんな深い愛の形がある。誰からも愛され、尊敬された男が、なぜ一線を越えなければならなかったのか。その沈黙の先にあった答えは、あまりにも悲しく、そして美しい。
登場人物たちがそれぞれの人生の痛みを抱えながら、梶という一つの光に向き合う姿を通して、私は「人間を信じること」の尊さを教わった気がする。この深い余韻を、私は一生忘れないだろう
Posted by ブクログ
横山秀夫さん著「半落ち」
「影踏み」以来の著者の作品となる。
近所の古本屋さんに何気なく立ち寄って眺めていたらこの本を発見。なんと100円。
物語を思い出せない… 迷わず購入してみた。
当時この作品は映画化され物凄く話題になった。寺尾聰さんの主演映画で映画館で観たのを覚えている。
調べてみれば2004年公開とのこと。ということは20年以上経っている。
時間が経つのが早い。そんなにも時間が経っていた事に驚いている。
読んでいる最中に色々と思い出してきた。
当時多分この作品は映画を観た後に読んだのだと思う。その事自体をあまり覚えていないのだが明らかに再読になる。
読んでいて「あーそうだった、そうだった」と何度思った事か…
なんだか記憶を呼び覚ます為の読書になってしまった。
この殺人犯が何故黙秘を続けているのか?最後まで読んでやっと思い出す始末。自分の記憶力の無さに唖然とするも、再読ながら結構楽しめたのも事実。そういう意味ではよかったといえる。
今後もかなり昔に読んだのだが忘れてしまっている作品を読む事もあろうかと...
なんとなくそれはそれで楽しみながら読めるのではないか?と感じさせられた。
Posted by ブクログ
半落ちとは、警察に捕まった犯人が全てを自白していないという警察用語。全て自白することは完落ち。
本作における主人公であり妻殺しの犯人は、殺しについては自白するものの、犯行後の空白の2日間については黙秘する。警察、検察、マスコミを巻き込んで、スキャンダラスな憶測も流れるが、誰も真相を掴むことはできずに物語は進行する。
本作で印象的なのは、警察→検察→弁護士→裁判官→刑務官と、刑事手続きにおけるベルトコンベア順に視点が変わるところ。
そして、最後刑務官のところで、空白の2日間の真相が明かされる。てっきり真犯人は別にいて、誰かを庇っていると予想していが、事件とは全く関係のない展開だった。
本作を読んで骨髄バンクの登録を決めた。
Posted by ブクログ
2026/07
認知症の妻を殺害した警察官が自首をする。容疑について素直に話す彼が、殺害から自首までの「空白の二日間」については固く口を閉ざしてしまう。
いわゆる「半落ち」
警察、弁護士、検事、記者、裁判官など様々な立場から彼の真相に迫ろうと力を尽くす展開が面白い。
私は志木さんが好きだった。取調室で急変穏やかになるの職業人すぎてカッコよすぎる。
オチは軽い伏線があったものの「おお、そうきたか」とびっくりした。調べると致命的な欠点とかありえないとか検索ワードに出てくるけれど、そうなのかな?
終わり方も好きでした。
Posted by ブクログ
認知症という身近な問題でもありながら、到底解決出来るはずもない答えを探し回り、主人公の愛と苦しみと悲しみが混ざり合った作品です。
幸せであったはずの夫婦の仲が、壊れていく様や、そこに対する解決策の無さ、周りの人達の一歩遅い手助けなど、読んでいるとかなり苦しいです。
Posted by ブクログ
この物語は犯人が自首している状態から始まり、なぜ殺したのかではなく、殺した後の二日間何をしていたのかという謎に迫るという斬新な構成だった。
それぞれの登場人物が自分の立場やメンツを守るために梶を問い詰めるが、決して口を割ろうとしない。
語らない部分にこそ、その人の人生が詰まっているような気がした。
Posted by ブクログ
3日前に妻を殺害したとして自首した警部が、直近の2日間について黙秘を続ける~警察・検察・マスコミ等が組織の事情を抱えつつも、核心に攻め込むストーリー。
明かされた真実で、私の心に清々しい風が吹きました。
Posted by ブクログ
警察・検察・弁護士を始めとした、各々の正義のもと日々奮闘する堅物たちが、妻を扼殺するという罪を犯した梶聡一郎に心を寄せてそっと見守る姿にグッときた。
最後の描写は涙を禁じえず、新たに生まれた絆がずっと続いていくよう願わずにはいられない、とても読後感の良い作品だった。
Posted by ブクログ
2002年第15回「このミステリーがすごい!」
第1位。
2005年には寺尾聰主演で映画化。
第28回日本アカデミー賞優秀作品賞を受賞。
読んでいなかったかもしれません。
2003年の直木賞最終候補にも残りましたが、「リアリティの問題」が指摘されたと聞きます。
警察組織を扱ったからこそ、小説であっても現実とのすり合わせが求められたのでしょうか。
当時そういう議論があったことも覚えておらず、どうやら“読んだつもり”だった一冊です。
警察官が妻を殺した。
そう聞けば、どうしても動機を求めたくなる。
けれどこの物語では、その動機は最初から明かされている。
刑事、検事、記者、弁護士、裁判官、刑務官と それぞれの立場から、寺尾聰…おっと間違い、梶聡一郎という男の真意を追う。
この事件に関わった誰もが、職務の中で彼を見つめ、同時に自分自身の信念を問う。
もう、どう読んでも寺尾聰しか浮かばない“敵役”なんですよ。
そして、どこが問題だったのか、私には結局わからない。
充分に楽しめました。
Posted by ブクログ
•空白の2日間の意味がわかった時、読んで良かったと思った。
•警察、検察、記者、弁護士、刑務官とそれぞれの職業での心理描写がすごかった。
Posted by ブクログ
認知症が悪化する妻。亡き息子の命日さえも忘れてしまうことに恐れを抱き、せめて母親として死なせてほしいと懇願する妻を絞殺する。2日後に自首するが、その2日間に何をしていたのか謎の空白。その空白の2日間をめぐる色々な人たちの視点からのオムニバス形式の小説。明らかにされたその2日間の話やその心情には心が熱くなり、何度も読み返した。
Posted by ブクログ
アルツハイマーを患う妻を殺害し、自首してきた警察官。ただ殺害から自首までの2日間は黙秘をしており、その真相を探るために警察官、検察官、新聞記者といった立場から話が進む。どの章でものめり込んで読めた。最後の数ページでは心に響いた。
Posted by ブクログ
読み終わったらツーっと涙が流れていました。
歌舞伎町=黒い世界というイメージなだけに、何も知らない人からすると結局そういう男かよ、と思いがちなのに、関係者全員が梶に対する敬意を持ち、誰1人そうではないと思わせる瞳を持った梶は真の人徳者だったんだと思う。
Posted by ブクログ
前に確か映画で見てあらすじがうる覚えだったけど、読後なんともいえない切ない気持ちになった。
何人かの視点で書かれているので、検事や刑事、弁護士と違う立場からの思いがリアルだった。
Posted by ブクログ
わき役の話し長いって、、、ς(ꐦ◺˰◿)_凸
まー
ラストは
終わった瞬間
女王蜂のメフィスト
が
頭で、流れてブルってしたわー
ラストチャンスに飢えた梶警部♪♪♪♪
Posted by ブクログ
妻を殺し自首してきた現職の警察官
しかし自首してきたのは殺害してから2日後。
この2日間なにをしていたのかは頑なに言わない
ラストはよかった!
Posted by ブクログ
衝撃のラスト
みんなそれぞれ色々な思いを持って
生きているんだなって思った
骨髄移植ってドナーが見つからないと
できないけれど
どれぐらいの人が登録しているんだろう…
Posted by ブクログ
犯人と犯行の手口はわかっていて、殺害してから自首するまでの空白期間の行動が謎。手がかりをもとに犯人の行動を解明していく…という話。
警察官、検察官、裁判官、矯正官など様々な職業の人たちが犯人に関わるが、最後の最後まで謎は解明されない。結末を何となく察しながら最後まで読んだら、めちゃくちゃ感動したのを思い出す。ある人物のたった一言で。しかも、励ましの言葉でも、切羽詰まった別れの言葉でもない、何気ない一言で泣いた。
この男は本当に罪人なのか、みたいな感じで話が進んでいくけど、この作品は「想い」がテーマだったと感じた
Posted by ブクログ
アルツハイマーに苦しむ妻に頼まれて殺人を犯した元県警の警察官。自首するまでの空白の2日間をめぐり、県警、地検、マスコミ、弁護士、裁判官の視点で物語は展開する。刑が確定し服役中の男に、刑事はある人を会わせ、男の覚悟が明らかになった。
「クライマーズ・ハイ」のように、苦悩を背負う登場人物の描写をするためにギスギスした人間関係による職場が多く、読んでいると途中で心苦しくなる。