あらすじ
無料で「こども飯」を提供する『大衆食堂かざま』。店のオーナーの息子・心也は、怪我で大好きなサッカーができなくなり、中学最後の夏休みを前に晴れない気持ちを持て余している。また心也は、時々こども飯を食べにくる同級生のことを気にしていた。一人は夕花。クラスから疎外され、義父との折り合いも悪い。もう一人は金髪パーマの不良、石村。友情と恋心、夏の逃避行。大人たちの深い想い。〈子ども食堂〉から始まる思いやりの連鎖が、温かな奇跡を呼ぶ。傑作長篇、待望の文庫化!
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Posted by ブクログ
⭐️おいしくて泣くとき
「人の幸せってのは、学歴や収入で決まるんじゃなくて、むしろ『自分の意思で判断しながら生きているかどうか』に左右される」亡き母親の言葉の通りに心也はまっすぐに生きたんだな。「ひま部」の二人、心也と夕花の絆に涙!あぁ焼きうどんが食べたい!
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2つのストーリーが繋がる時、最後の最後に驚かされた!
お母さんやマスターの名前が出てこないところなど、なるほどな伏線回収。
中学生の夏の逃避行には終始ドキドキしました。
やはりハッピーエンドな話がいい!
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おおおーそう繋がるんですね(^o^)
マスターってずるい呼び方ですわ笑
最近よき作品に出会えること多くて嬉しい。
こないだの原田マハさんの本と1位2位を
あらそう1冊に出会えました☆彡
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★一つプラスしたいくらい良かったです。
主人公の二人はどうなるんだろう?
ゆり子って誰?
と気になってサクサク読み進めることができました。
森沢さんのまいどの他作品とのさりげないリンクの「昭和堂」にも「あっ!」と思って嬉しくなったり…
いじめとか虐待とかあったのに、とてもほっこりする物語でした。
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うん、コレは良かった!
子供食堂のストーリーかなぁと思って、手に取り読み始め、ほんわかしながらも、これまでの伏線が繋がっていき、最後は心地よいラストだった。
また、違った意味のハッピーエンドで、人の優しさを感じた一冊。
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「エミリの小さな包丁」に続き一気読み。
エミリーーーとリンクしていて驚きました。
ストーリー的に子どもが序盤から出てくるので
ある程度覚悟して読みました。
近年問題視されているだけに
子ども食堂の是非、気になっています
あまりに重く苦しい展開だったら正直
読むのがしんどいなと思いましたが
登場人物それぞれの思いを一区切りに
してくれているおかげで、ずっとキツイ
ということも無く読み進められました
(途中で頓挫することもなく)
最後の最後まで結末がはっきりと分からなかった
物語は久しぶりでしたし、最後の最後で
号泣してしまった…
おいしくて泣くとき。
本当にステキな泣くとき。
一緒に涙しました。読後感最高です
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最近読んだ中でも、イチオシの本。年代性別問わずオススメできる本だと思う。
中3の娘に勧められて読む。久しぶりにとても良い話に触れられたと言う感覚。良かった。
子ども食堂をやっている父、中学生の息子はその事を快く思っていない。たまに弟と一緒に子ども食堂を利用する幼馴染みの女の子。
若いエネルギー、まだ大人では無い彼らの生きづらさ青春を描く。
同時にもう一つの子ども食堂の話が進められ最後に繋がってくるのだろうなとは思いつつ、分からず読み進んだ。
ラスト前から人と人とが思いやる気持ちに心動かされ、視界がぼやける。娘も色々な感想を持ってこの話を読んだんだろうな等と思いながら。
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貧困の子どもに「子ども飯」を無料で提供している大衆食堂の1人息子の心也。そこに食べに来ている幼馴染の夕花。安心できる場所へ逃げる中学3年生の2人は、初々しくて、真っ直ぐで、苦しくて、無力で。そのあたりのキラキラとした感情表現が絶妙で胸を打たれました。
この2人の視点ともう1つ別の視点の話が並行しています。カフェで子ども食堂をしている夫婦。店にトラックが突っ込みます。壊れた店で絶望しているところに修理を申し出てくれる工務店が現れます。
最後はキレイ繋がります。
読みやすく、展開もわかりやすく、伏線もキレイに回収しています。素直に受け入れて感動しました。
映画化されているようなのでそちらも観たいです。
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『恐怖も、不安も、空腹も、痛みも、緊張も味わわないでいられる、ごくごくふつうの、安心できる場所。どこにでもありそうなものなのに、どうして、わたしのところにはないのだろう』
子どもを想う大人、かつて子どもだった大人の想い、想いがつながる奇跡…私はこういうどんでん返しに弱いんや…
森沢明夫さんの作品は『龍浦』が出てくるのが多いのかな?気長に全部読んでいきたい。
なくときは
中学生の心也と夕花。夕花は義父からの暴力、クラスメイトからのいじめなど問題を抱えていた。読み始めは私の心が辛くなって、読むのをやめてしまおうかと思った。でも、ふわふわとした不思議な伏線に引っ張られて読み続けた。ラストの伏線回収でほわほわと柔らかな気持ちになれた。今、問題を抱えている子どもたちが、みんな、幸せになれますように。支援する大人が増えますように。おいしくて泣く時が増えますように。
Posted by ブクログ
映画化されていたなぁ、森沢明夫さんならいい話だろうなぁ…といった感じで手に取りました。期待を裏切らなかったです。
登場人物たちがとても魅力的。15歳の心也と夕花、そしてかっこいい心也のお父さん。
夕花の家庭環境があまりにも辛くてしんどくなりました。夕花が救われるように祈るような気持ちで読みました。
海への逃避行の場面がきれいで甘酸っぱくて切なくて。きらめくブルートパーズの夢のような。ずっとこの時が続けばいいのに…と。
並行してゆり子さんとマスター、萌香ちゃんの話も語られて、最後にわかる繋がりに胸が熱くなります。
ふたりが些細な会話の言葉をずっと覚えていたこと。それほどに大切な宝物のような思い出だったね。
こんな奇跡はファンタジーだなとは思ったけど、こんなだったらいいなぁと温かい気持ちになりました。
Posted by ブクログ
最後は素敵な終わり方だと思いました。心温まるお話だと思います。
2つの話が急に交わり驚きました。少しうまく行き過ぎなところもあるけれど、夕花の今を知ることができてよかった。
突如として物語に登場しなくなったので、途中からずっと幸太と石村がどうなったのか気になっていました。未来の幸太をみることができたことは良かったです。石村も幸せになっているといいな。
あと、こども食堂は全然偽善なんかじゃないのに。
Posted by ブクログ
映画化した作品ということで、興味があり、読んでみました!
こども食堂を必要にしている人は少なからずいるのにも関わらず、こども食堂を「偽善」だと感じる人もいる現状に悲しく思った。
伏線に全く気がつかなかった。
最後に伏線回収されて、感動で涙が出た。
この結末を知った上で、改めて再読したいそう思える作品でした♪
読んで心が温かくなるお話でした!
是非、オススメです!
Posted by ブクログ
感動しました。
後半の畳みかけがすごくて、読む手が止まらなくて、夜更かししてしまいました。笑
同時進行する2つのお話が繋がったとき、涙が溢れました。
わたしが想像した、というか、望んだ結末ではなかったけど、ちゃんとハッピーエンドで、しっかり驚かされて満足でした。
辛い子供時代を経験したとしても、想ってくれる人、気にかけてくれる人がいることで、強さに変えられるのかな。
こども食堂の活動の意義がわかったような気がしました。
そして、エミリの小さな包丁の舞台の龍浦が出てきて、作品を跨いだ繋がりもあってよかったです。
Posted by ブクログ
プロローグ、まだ幼い心也を残してこの世を去ることになる母親の想い。実現の難しさをわかりつつも結んでしまう心也との約束は、非常に切なく泣きそうになった。
本編は、「子ども食堂」をテーマにした2つのエピソードで展開される。
15歳になった心也と、幼馴染の夕花。
ただの甘酸っぱい中学生の恋愛話ではなく、貧困、虐待、いじめなど重く苦しいテーマが2人や、同級生のヤンキー石村くんの人生を妨げる。
たった一夏の話だったが、青春の煌めきも社会の苦しみも入り混じった中身の濃い物語。
できることが限られる年齢ながら、必死に逃亡した最後の夜の描写がとても美しかった。
心也の父親の優しい言葉はどれも愛に満ちていて,まさに「ヒーロー」
利益が出ないながらも子どもたちのために、亡くなった妻の想いも引き継いで営んでいる子ども食堂。
「偽善者」として批判する大人がいることは非常に悲しい現実だった。
もう一方は、子ども食堂を営む夫婦の話。
妻であるゆり子の時点で描かれる。
交通事故によって運営を危ぶまれるも、格安で修理をするという業者が現れる。
見ず知らずの隣町の業者が、なぜこんなに優しくしてくれるのか。
その疑問は、物語の最後に明かされる。
同じ世界線だと思いつつも、なかなか混じり合わない2つの物語。
ところでゆり子は誰?と度々疑問に思いながら読み進める。
終盤、その繋がり方はとてもきれいで、すっきりとした終わりを迎えた。
軽い読み心地の反面、現実的で重い題材のため、決して軽くはない話。切なさや苦しみはもちろんあるが、それ以上に人のと巡りの温かみを感じる心温まる物語だった。
Posted by ブクログ
これは本当に、おいしくて泣く。
『貧困』という暗いテーマだけど、暗くなりすぎず、あったかくて心が救われる感じ物語。
森沢さんの書く物語は、すーっと引き込まれて、あっという間に読み終えてしまいました。
石村くんはその後、どうしてるのかな?気になります。
Posted by ブクログ
同じ子ども食堂の話なのに、2つの交わることのないストーリー展開に、ほんの少し違和感を抱きつつ読み進めていくと。。。
まさかの、ホントに微塵も予想していなかった伏線回収に感情の全部を持っていかれて(TдT)
凄く幸せな読後感に読んで良かったと。
Posted by ブクログ
二つの話が、いつどういう形で交わるのかと考えながら読んでいたが、最後で意外な形で交わり、自分の予想は外れてしまった
「マスター」としか、ゆり子さんが呼ばないのがヒントだったなと思ったが、良い話でホッコリして、読後感も良かった
Posted by ブクログ
冒頭、小学3年生の息子・心也を残して病で亡くなる母親の想いが綴られていて、その時点で、もう涙腺が崩壊しそうでした。
自分の命が尽きることを受け入れながら、幼い我が子の未来を思って言葉を残す
その深い愛情が、胸に刺さりました。
物語が進むにつれて、心也が中学生になり、母親の遺した日記を読むシーンが出てきます。
個人的にはここがもう少し丁寧に描かれていたら、号泣だったと思います。
母の言葉と、成長した心也の感情が交差するような描写があれば、より深く彼の心に寄り添え涙涙の作品にもっとなってたよなぁ。
心也の家では「子ども食堂」を営んでいて、それが周囲の目や偏見の的になったり、彼自身もそのことで苦しむ場面がありました。
幼馴染の夕花は学校でいじめを受け、家庭では義父の暴力に苦しんでいて心也の家の食堂の利用者の一人。
クラスの不良の石村も、実は家庭に事情があり、ひそかにそこに助けられていた存在。
でもある日、「石村が子ども食堂を利用している」と机に落書きされ、心也がバラしたと思われて関係が悪化します。
でも、犯人は不良グループの一人だった。
そんなある夏休みの日、心也と石村が歩いていた時に、偶然夕花が義父に暴力を振るわれている現場に遭遇し、警察沙汰に。
37年後の話と、37年前の話が交互に出てきて
読んでるときは、繋がってると思ってなかったけど
最後、全てが繋がった
心がモヤモヤしない終わり方でスッキリ
Posted by ブクログ
私も15歳の時は本当に色んなことに悩んで早く大人になりたいと何度も願ったことがあるから、2人の、今は自分の力ではどうすることもできないもどかしさに当時を思い出して苦しくなった。
それでも心也のように優しく見守ってくれて、助け出してくれる友達がいて本当に夕花は救われたと思う。
そんな2人が37年後に再会して、笑い合っている姿を想像しただけで嬉しくて胸がいっぱいになる。夕花が幸せそうで本当に良かった。心也がお父さんが始めた子ども食堂を続けてくれていて良かった。
甘酸っぱくて切なくて、でもどこか心が温まるそんなお話だった。
Posted by ブクログ
察しのわるい私は、最後までそれぞれの話や主人公がどう結びつくのか、全く想像がつかず、素直にそういうこと!?って、驚きがありました。めちゃめちゃ楽しい話ではないけど、心穏やかになる人たちのお話。
Posted by ブクログ
特別わくわくするような話でもないし、涙を煽るような大袈裟な悲劇的なシーンがあった訳でもない。ただ、あの時も今もそれぞれの優しさは繋がれて、巡り巡って戻ってくるっていうあったかいお話だった。
Posted by ブクログ
2店のこども食堂とそこに関わる人々のお話。
父が食堂をやっていることが嫌な少年。そこに食べに来なければいけない家庭環境の幼馴染。忘れられない夏の日の大冒険、一生消えない感謝の恩。巻き込まれた大事故、多額の改装費、桜の木、四葉のクローバー。2つのお話が交わった時、おいしくて泣くとき!
Posted by ブクログ
今年に入って森沢明夫さんを知り、はまっています。
読後、いつもとても清々しい気持ちになるのです。
毎日どれだけ心がドロドロになっているのかと嘆かわしくも感じますが、気持ちがリセットされるのが心地よいです。
この物語も、それぞれを想いあい、実直に生きる登場人物たちの様子に、目を覚まされました。
Posted by ブクログ
オーディオブックで聞きました。
前半は、あまり入り込むことができませんでした。中盤になり、DVの問題や貧困の問題が描かれていて、少しだけ気持ちが落ちてしまいました。
また、物語の展開が別の話になり、少し混乱したところもありました。
ただ、最後の部分は、全てがつながっていき、思わず涙してしまいました。
とても爽やかな気持ちになれた物語です。
Posted by ブクログ
とても暖かくてほっこりするけど切なくて
結末の奇跡に胸を打たれた作品。
タイトルのおいしくて泣くときの本当の意味に
気づけるのはラストまで読んだご褒美のような。
悪い人があまり居ない作品
唯一悪いの夕花ちゃんの義父ぐらい。ほんとに。笑
15歳という若さゆえに、夕花ちゃんと心也くんが
大人だったら…純情恋愛になるのに…
龍浦のシーンは、なんかもうエモくて、、、
森沢先生、情景とかの雰囲気。綺麗さを伝えるのが
上手すぎて…自分も同じ景色を見てきたような
感覚にさせて貰えました…。エモい。とにかく。
物語の最後の伏線回収が感動を倍増させる
【マスターとゆり子さん】【夕花と心也】
【萌香と阿久津さん】
【桜の木とブルートパーズの指輪】
全部が気持ちいいくらいに繋がって
いじめや夕花の義父で悲しくなった思い出を
全部暖かさで埋めてくれるような作品。
新しい恋の在り方。必ずしも男女幼馴染が恋愛に
向かうという筋書きだけではない。色んなことを
学べた作品でした。素敵な話だった。
『子ども食堂』についても、深く考えられる作品
悲しい境遇がある人達でも、やっぱり
温かいご飯は、人に温もりを与えるのだと
思えた作品でした。