平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

小説・文芸
759円 (税込)

3pt

12世紀末、6年間に及ぶ源平の争乱は幕を閉じた。戦いの中にある愛と死のドラマ、人間の哀歓を描く一大戦記。現代語訳を前面に出し、古文の力がなくても十分古典の面白さがわかる。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

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ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 の一覧

1~30巻配信中 1巻へ 最新刊へ
1~30件目 / 30件
  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    1,012円 (税込)
    源氏物語の全体が分かる楽しい1冊。わずらわしい文法などの障壁を取り払い、こなれた現代語訳によって、古文の力がなくても十分古典の面白さが分かる。原文も現代語訳も総ルビ付き。ビジュアル面も豊富。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    715円 (税込)
    芭蕉の紀行文の真髄を現代語で味わうことができる本。現代語訳・原文ともに総ふりがな付きで紹介。コラムや地図・写真などを採り入れて、芭蕉の風雅の誠を求める旅とその昇華された俳句の世界へいざなう、入門古典。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 竹取物語(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    715円 (税込)
    5人の求婚者を破滅させ、帝の求婚にもの応じないかぐや姫。だれもが知っている物語の全体を、古文の力がなくても十分古典の面白さがわかるように構成。その時代の生活を理解するためにビジュアル面も活用。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 古事記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    759円 (税込)
    神々の時代から推古天皇までの時代を雄大に語るわが国最古の書を、こなれた現代語訳と原文で楽しむ本。参考情報やビジュアルも豊富。現代語訳と原文は総ルビ付きで朗読にも最適。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 徒然草 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    759円 (税込)
    日本の中世を代表する知の巨人、兼好が見つめる自然や世相。その底に潜む無常観。たゆまない求道精神に貫かれた随想のエキスを、こなれた現代語訳と原文で楽しむ本。現代語訳にも原文にも総ルビ付き。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 枕草子 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    715円 (税込)
    源氏物語とともに王朝文学を代表する珠玉の随筆集。清少納言のたぐいまれな感性により描写された機知にあふれた宮廷生活を、現代語だけでも味わえる好書。初めて古典を読む方のための現代語訳。原文総ふりがな付き。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 万葉集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    715円 (税込)
    日本最古の歌集万葉集から名歌140首を選び丁寧に解説。歌に生き、恋に死んだ人々の歌を、しみじみ味わう本。参考情報を付しながら、古文の力がなくても十分古典の面白さがわかる。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    759円 (税込)
    インド、中国、日本では北海道から沖縄にまで、広大な舞台に繰り広げられる説話大百科。現代語訳を全面に出し、古文の力がなくても、豊穣な話の宝庫を楽しめる。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 更級日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    759円 (税込)
    平安時代につづられた女性の日記。東国育ちの作者が京へ上り憧れの物語に読みふけった少女時代。結婚、夫との死別。その後の寂しい生活。ついに思いこがれた生活を手にすることのなかった一生が今の世にも胸に迫る。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    836円 (税込)
    平安貴族の最盛期を築きあげた道長の栄華に至るまでの、176年間の藤原氏の王朝の歴史物語。歴史的人物に焦点を当てた史実にまつわる裏話や逸話・人物像などが、簡潔にいきいきと描かれ、興味は尽きない。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

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平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ

    301P

    「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅雙樹の花の色、盛者必衰の理をあらわす。おごれる人も久しからず、唯、春の夜の夢のごとし。猛きものもついにはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。」

    —『平家物語』作者不詳著

    「聖徳太子の十七箇条の憲法に、「人間はみな心を持っている。人間の心は、ものごとにとらわれる性質がある。あちらが正しければ、こちらは誤っている、こちらが正しければ、あちらは誤っている、と、決めつけてしまうが、正しいか誤っているか、その判断の絶対基準は人間が定めることはできない。お互いに賢くもあれば、愚かでもある。賢と愚とは一つの環のようにつながっていて、両者が分かれる端というものはない。だから、たとえ相手が怒っても、相手が悪いと決めつけず、自分のほうに間違いがないか反省すべきだ」とあります。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「皇子誕生により念願の外祖父になれたのは、厳島信仰のおかげであった。清盛は夫婦で厳島神社(広島県)に月詣でしていた。  清盛が安芸守の時、高野山の根本大塔を修理したが、弘法大師の幻から厳島の修理を依頼された。厳島の修理後、夢に天童が現れ、小長刀を授かった。さらに、大明神からの託宣で栄華を約束されたが、悪行があれば子孫までは及ばない、と戒められた。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「敗れて目覚める」この言葉好きなんです、相手を軽んじ過ぎれば痛い目に合う。
    負けて言い訳するより、勝った相手から学び力を付ければ良い。

    学校で習った平家物語を復習すると人生と似ている。
    「盛者必衰の理を表す」だからこそ学びアップデートするのです、人は死ぬまで勉強だから。

    平家物語ってマジでジャパンで一番美しい物語すぎる 「祇園精舎の鐘の声」から始まるこの壮大な話は「さるほどに寂光院の鐘の声、今日も暮れぬと打ち知られ、夕陽西に傾けば、御名残惜しうは思しけれども、御涙を押さへて、還御ならせ給ひけり」て、寂光院の鐘と徳子の往生で終わるんだよ スゲーよ

    「橋合戦〈はしがっせん〉  * 1  * 2【あらすじ】  奈良に向かった高倉の宮は、強行軍の疲労から六度も落馬したので、宇治の平等院(京都府宇治市)で休息した。そこへ、追撃してきた平家の大軍が、宇治橋のたもとまで押し寄せてきた。ところが、宇治橋の橋板が外されていたため、先陣部隊は川に押し落とされて溺死した。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「その時、新田入道がこう言ったのです。『今ここを渡らなければ、末代まで武士の恥となる。溺死して死ぬならそれでかまわん。さあ、渡るぞ』と号令して、馬を並べた馬筏を組んで、みごとに渡り切りました。坂東武者(関東武士)の心得として、目前の敵を対岸にして、川の深い浅いなど問題にはしない。この宇治川の深さ・速さは、利根川に比べてどれほどのものか。さほど優劣の差はありますまい。後に続け、方々」と叫んで、真っ先に馬を乗り入れた。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「奈良炎上〈ならえんしょう〉【あらすじ】  高倉の宮の謀反に加勢した罪で、奈良(南都)を攻略するという風聞が立ったので、僧兵たちはいきりたった。平家方の使者はすべて追い返し、球技用の球を清盛に見立てて打ったり踏んだりした。また、派遣された警察部隊をも攻撃した。  十二月二十八日、ついに清盛は、重衡を軍司令官に任命、四万の大軍で奈良を攻略した。乱戦となったが、衆寡敵せず僧兵団は撃破された。  その夜、平家軍が民家に放った火は、折からの強風にあおられて、猛火となって南都を襲った。東大寺も興福寺も焼け落ち、南都はさながら焦熱地獄の惨状を呈した。  翌二十九日、重衡は京に凱旋したが、喜んだのは清盛だけで、法皇・上皇はじめ、みな驚きと嘆きの色を隠せなかった。これは天下の衰微する前兆であろう、と思われた。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「新院崩御〈しんいんほうぎょ〉  ──一一八一【あらすじ】  一一八一(治承五)年正月。宮中の諸行事は、関東の争乱、奈良の戦火によってすべて中止され、陰鬱な新年を迎えた。  南都の高僧たちの処分が行われ、寺院は荒廃するばかりだった。  正月十四日、高倉上皇は、不穏な政情を嘆くあまり病床に臥し、二十一歳の若さで崩御した。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「紅葉〈こうよう〉【あらすじ】  故高倉上皇は風流を愛し、また慈悲深い人柄だった。まだ十歳のころ、大切にしていた紅葉の山の落葉を、掃除係が酒を温める燃料にしてしまったが、とがめるどころか、かえって詩句を引いてその風流を愛でたという。また、強盗に女主人の衣装を奪われて泣いていた女童を憐れみ、新たに衣装を授けたこともあった。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「慈心坊〈じしんぼう〉【あらすじ】  また、清盛は慈恵僧正(天台座主良源)の生まれ変わりだといわれた。清澄寺(兵庫県宝塚市)の慈心房尊恵という僧は、夢うつつの間に、閻魔庁の大法会の読経に招待されたが、その時に閻魔法王から、清盛は慈恵僧正の化身であり、天台宗の仏法を擁護するために再来したのだと教えられた。尊恵が清盛にその話をすると、非常に喜び、尊恵に官位を授けた。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「【寸評】  文武両道は日本男児の理想である。『平家物語』の忠度像は、入念な修整を経て、武士の鑑となった。一軍の指揮官として、片腕を落とされながら奮戦、壮烈な戦死を遂げたが、遺体の箙には歌を結びつけてあった(巻九・忠度の最期* 1参照)。また、家集を編むほどの歌才は母譲りでもある、と父忠盛と母の贈答歌が載っている(巻一・鱸*参照)。ここでは、俊成(定家の父)との師弟愛が忠度像に深みを加えた。後世の能・浄瑠璃にも登場回数は多い。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「猫間〈ねこま〉【あらすじ】  帰京した康定は、法皇に鎌倉の情勢を詳細に報告した。法皇はじめ近臣たちも、威厳のある頼朝という人物評価に大満足であった。頼朝には武門の指導者にふさわしい風格があった。ところが、もう一方の指導者義仲は、色白の好男子ではあるものの、無作法で横暴な言動が都人の反感を買っていた。  たとえば、猫間中納言(猫間は地名)を動物の猫扱いするなど、無礼きわまりなかった。また、牛車の乗り方をも知らず、牛飼いを困らせたあげくに斬り殺した。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    「【寸評】  十七歳の美少年の若武者が戦場に散るだけでも、女性の紅涙を絞るだろうに、そこに父子の情愛を投影するのだから、たまらない。『平家物語』の哀話のなかでも、落涙の最多量を誇りそうだ。ただ、無抵抗に近い敦盛の非力ぶりは、いただけない。敦盛の一家は楽才に恵まれ、兄経正は琵琶の名手だ(『竹生島詣で』*・『経正の都落ち』*参照)。  本話に取材して、室町時代には能『敦盛』歌舞伎の世界で採用がいっそう盛んになった。とくに有名な作品に『一谷嫩軍記』がある。  なお、熊谷直実(現在は「くまがい」と読むのが一般的)は、この事件がきっかけで出家し、法然(浄土宗開祖)の弟子になったという。しかし、史書によれば、叔父との領地争いで訴訟に敗れたのが真因らしい。口べたで損な性格が、逆に文芸の世界では愛されている。」

    —『平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

    0
    2026年05月07日

    Posted by ブクログ

    本書は「ビギナーズ・クラシックス」と銘打ったダイジェスト版であり、平家物語を早送りで読んでるような感じですが、あらすじのまとめ方が良く、物語の流れがよく理解できます。
    もともとは琵琶法師が語る「語り本」のため、文章のリズムもいいんでしょう。
    印象深いエピソードも多く、読むほどに引き込まれる大変魅力的で面白い物語です。

    ■悲劇の賢人・平重盛
     「此一門にあらざらむ人はみな人非人なるべし」(平家にあらずんば人にあらず。「人非人」とは身分の低い人、宮中で栄達できない人という意味)と言うほどに栄華を極めた平家一門。
     しかし、清盛の嫡男である重盛の死後、その権勢にも翳りが見え始めます。
     重盛は、絶対的な権力を誇る父・清盛に対し、その行いを時には強く諌めることもあり、清盛もその諫言を渋々聞くこともありました。
     清盛と後白河法皇の対立が深まる中、重盛は清盛の暴政に心を痛め熊野参詣を行い、「子孫が繁栄するならば父の悪心を和らげよ、繁栄が父一代限りなら我が命を縮めよ」と祈願します。
     果たして、事態は後者となり、重盛は43歳にして病死し、世は挙げて彼の死を惜しむことに。
     悲劇の賢人ともいわれる重盛ですが、その死後に清盛の独裁体制は強化され、他の武士や公家たちの強い反発を招くことになり、平家は滅亡への道を歩み始めるのです。

    ■熊谷直実、敦盛を討つ
     一ノ谷の合戦で平家軍は敗走。
     熊谷直実は敗走する平家軍を追走し、海岸に馬を走らせていると、沖に逃れようとする華やかな鎧武者を発見し、水際に呼び戻します。
     直実は鎧武者と組みあい、取り押さえ首をかこうとすると、その姿は年の頃十六、七の美少年でありました。
     息子と同じ年頃の鎧武者に思わず息をのみ、命乞いもしない潔い態度に、直実は「なんと立派な若大将か」と感嘆し助けようとするが、味方の追手も迫る中、泣く泣く首を切るのです。
     そして、直実が鎧武者の鎧をほどくと、錦の袋に入れた笛を腰にさしていたことに気づきます。
     「なんと哀れな。今朝、一ノ谷の場内で管弦を奏していたのはこの方々だったのか。都の高貴な方は、なんと風流なことか」と直実は感嘆し、その笛を司令官の義経に見せて次第を語ると、参謀の者たちもみな涙を流します。
     直実が打ち取った鎧武者の名は、当年17歳の貴公子・平敦盛。
     幸若舞の題材にもなったこのシーンには、落涙を禁じえません。

    ■那須与一
     船上の扇を射落とすあまりにも有名なこのシーン。
     弓の名手である与一をしても、最初は大役を固辞しますが、これが義経の怒りを買い、やむなく覚悟を決め弓を引くことに。
     源氏も平家もこの時ばかりは静まり返って見守る中、もし射損じることがあれば自害やむなしという覚悟で、いざ矢を放つと、扇に見事に突き刺さる。
     扇がはらはらと海に散り落ちたその瞬間、平家は船べりを叩き、源氏は箙(えびら。矢を入れる筒)を叩いてどよめき、両軍ともにその見事な腕前を称賛。
     この瞬間、戦場は敵味方問わぬ一大エンタメ会場に変貌したのでした。
     しかしこのシーン、激戦の中にあって、貴族武士としての一面も持つ平家からのなんとも風流な挑発であり、歴史に残る名場面だと思います。

    ■灌頂(かんじょう)の巻
     平家物語では、第十二巻において平家の血統が完全に途絶えます。
     それに続く「灌頂の巻」は、その後の建礼門院(清盛の娘であり高倉天皇の皇后)の晩年を描くものです。
     後白河法皇がお忍びで建礼門院を訪ね、人生の儚さを憂うという幕引きの役割を担っており、物語全体に流れる「諸行無常」を感じさせる、なんとも切ないエピローグです。
     戦乱からこの静けさへの落差が、栄枯盛衰の儚さを一層際立たせています。

    本書を読み終えてから、やはり全文をみたいと思い、続けざまに尾崎士郎氏の「現代語訳平家物語」を読んでいます。
    全文ゆえ700ページ近い大作ですが、諸行無常の世界観をじっくりと嚙みしめたいと思います。

    「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる者久しからず。ただ春の夜の夢のごとし。猛き人もつひには滅びぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」
    人の世は儚きもの、栄えているものもいつかは必ず衰え滅びる。
    美しき無常観。

    0
    2026年03月20日

    Posted by ブクログ

    平家物語のダイジェスト版
    原文と現代語訳は主要なエピソードに絞られているが、その他のエピソードも、合間に概要と説明があり、平家物語の全体像がしっかり分かるようになっている。現代語訳は分かりやすく、原文もルビが細かく振っており、どちらも読みやすい。合間に解説が挟まれるとともに、巻末に系図や年表等がついており、ビギナーズクラシックスの名の通り、古典に馴染みのない初心者にも親切な作りになっている。平家の武士たちの死に様には、後の時代の武士たちの価値観の原型となるエピソードも多く、より詳細な訳注付きの全文や研究書を読み進め、平家物語の世界をもっと味わいたくなった。

    0
    2026年02月14日

    Posted by ブクログ

    「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」

    はい、ビギナーズ・クラシックスは『平家物語』です(ベベン)
    冒頭に挙げたのはあまりに有名で、日本文学史上最高の名文とも言われる書き出しですね(ベベン)
    当然16歳以上の日本人は全員暗記してるわけですね(ベベン)

    ここでお役立ち情報をひとつ、もし万が一あなたが海外でパスポートを紛失してしまった場合は直ぐに現地の日本大使館に連絡して「祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。」と言えば直ぐにパスポートを再発行してくれます(ベベン)

    それにしてもこの角川ソフィア文庫の『平家物語』ビギナーズ・クラシックスは入門書としてたいへん素晴らしい出来となっております(ベベン)

    何が素晴らしいって、原文と訳文の全ての漢字にふりがなが振ってあるんですよ!(ベべベン)
    これは、ぜひ音読してほしいという願いが込められた配慮らしいんですが、すご〜くたいへんだったと思います(ベベン)
    そしてぜひとも多くの人に手にとって音読してもらいたいと思いました(ベベン)
    書き出しの文がいかに素晴らしいかってのは声に出すことで、より感じられると思います(ベベン)

    そもそもこの『平家物語』ってのは(ベベン)琵琶法師が琵琶の音色に乗せて(ベベン)、口伝にて今の世に伝えられた物語なので(ベベン)読んで気持ちいい(ベベン)、聞いて気持ちいい(ベベンベン)文章になっているんです!(ベベベーン)って琵琶の音邪魔だわ!( ゚д゚ )クワッ!!

    ベベンて琵琶の音色だったんだねっていう(わいのレビューの後ろで琵琶をかき鳴らす琵琶法師を想像して下さい)

    0
    2026年01月11日

    Posted by ブクログ

    「平家物語の中から好きなエピソードを2-3言えるようになりたいなぁ」と今更。
    読むのに躊躇するような難しげな本、そんな時には私の心の友、ビギナーズクラシック。

    日本で教育を受けた人ならまず全員諳んじることが出来るあの冒頭から。
    普通はこんなオチを最初に持ってきちゃいかんのだろうけどこの話を「聞く」人達は最初から人生の「あはれ」「無常」をドラマティックに聞き入るのが目的だからリズム良く物語のテーマから始まることで話の中に連れていく感じなのね。「鐘の音」「花の色」そうね、なんだか目が開いてるのに白昼夢を見るよう。暗く広い部屋、和蝋燭、琵琶法師の声。これは異世界に入る呪文的な?
    この年までその感覚がわからなんだわ。

    巻第一
    祇王と仏御前がいいねぇ。特に仏御前。外国にも勿論こういう「権力者の庇護から自らの意思によって(命の危険とかじゃなくて人生の虚しさのため)逃げ去った女性」の物語ってあるんだろうけど、一応これってノンフィクションだもんね。日本でも女性は極めて激しく差別されてきたし現在もとんでもないレベルで続いているものの、こういった女性の哲学による行動(しかも日本最高レベルの生活を捨てる)ことがあるのもまた不思議。

    巻第二
    重盛かっこよ。中国宮廷や英国王室、ギリシア神話に至るまで「暴君の息子がマトモ」「賢帝の息子がクズ」ってのはあるけれど、ここでも清盛のヤバさと重盛がクリアな対比を見せて物語にエッジを与えてる。にしてもさぁ。世界中の人間はこうやって「親と子は似てるけど親子だからと言って頭の中身や品格まで似るわけじゃないで」と神話伝記故事物語を通じて教訓を残してくれているのになぜボンクラ世襲議員に投票(以下自粛

    巻第三
    鬼界島に一人取り残される俊寛。その暴れる様は喜劇的な悲劇。重盛の自殺のような神託。中国への大金送金と永代供養依頼。
    こういうのって日本人の宗教観を表してるように思う。神罰はあるんだけどその神仏に仕える人達がことごとくろくでなしのクズ。神仏は恐れても宗教家は同じ人間だと。一神教ではこんな宗教家の堕落した姿や武力行為を物語として一般市民(信者)に聞かせられないですよね。
    更にオモロいのは重盛が東山に建てた荘厳な仏堂。38基の灯籠(ここまではいい)、念仏を唱える美人尼の集団の配置。え?美人尼?
    ここもとても日本的。尼さんが美人であることがプラスに働くような宗教観。全てファッション感覚でとてもいい。これなら欧州から宣教師が来て日本侵略を企ててものらりくらりとやり過ごせるでしょう。だって遊びでやってるもん。何もかも。笑

    巻第四
    渡辺の源三競の滝口(摂津の渡辺党、源氏の三男、名は競きおう、滝口の武士)エピ。こういう「相手をコケにした仕返し」って好きだよね。人間って。
    三井寺の対等な態度が気に入らない延暦寺。奈良の興福寺はOK。この辺も平家物語を聞く一般大衆に「宗派が同じか違うかなんてことは政治的な問題を下回る些細なこと」という印象を植え付けるだろう。やはり現代に繋がる「ファッション宗教」を感じられてとてもいい。

    巻第五
    不吉エピを散りばめて不穏な空気を演出。これから起きることが神罰で、運命で、逃れられないことを再確認するような章。
    当時の人達、というかつい最近まで、人間は運命宿命天命によって生かされてますっていう自覚だっただろうからこういうストーリー展開はさらに効果的だったのかも。あと音楽。この時の琵琶法師はどんな感じだったんかな。イミテーションゴールドのイントロみたいな?おどろおどろしい感じ?

    巻第六
    清盛死去。熱病(マラリア、もしくは瘧)の描写が素晴らしい。

    巻第七
    都落ちの平家一門。清盛の血を引く者をそれぞれ短く触れていく。清盛の弟忠度(ただのり)都落ちの際、歌の師匠俊成(しゅんぜい)に「戦後選定御下命あれば」と自らの秀歌百余首を託す。「千載和歌集」には「ささ波や志賀の都は荒れにしを昔ながらの山桜かな」が。但し天皇のお咎めを受けた人間なので「よみ人しらず」の一首としてのみ。
    牽制を誇った人間でも朝敵となったからには歌だけ残り名前すら残されないこの無常感。平家物語の中のミニ平家物語マトリョーシカ。伝えたいのはひたすらの無常。

    巻第八
    九州から四国に逃げ移る平家、威風堂々と法皇の使者を迎える頼朝、京都での木曽義仲の横暴な振る舞い。西、京、東に分断されたような日本の様子。個人的ツボは頼朝が法皇使者にやり過ぎなほどのお土産を持たせるところ(各宿場にも食べきれない米プレゼント)と、大蛇の子孫と伝わる九州豪族の緒環のくだり。頼朝のやり方は現在も多くの権力者が行う「やり過ぎ太陽政策(威圧)」緒環はまんま「古事記活玉依姫(通い婚って言えば聞こえはいいけどただの犯罪)」

    巻第九
    所望した馬がライバルに与えられていたことを知った際の男特有の根深く嫌らしい嫉妬から始まり、最後は徒歩一番乗りで笑いの緩みを作った後、主従二騎で挑む最期の一戦木曽義仲と兼平、平忠度、美少年平敦盛と熊谷直実の話などが続く。この緩急。漫才であれ恐怖映画であれ「緊張と緩和」が物語に味と厚みを持たせる。木曽義仲兼平との対比で重衡盛長、親の知盛を庇って息子二人が死んだことに恥いって号泣するなんてのもいい。
    忠度も敦盛もお歯黒や笛などが東方武士にはあり得ない高貴さの証となって討たれてしまうんだけど、その高貴さも京都の公家に番犬扱いされたコンプレックスの爆発の結果というか仕返しだったわけでねぇ。
    徒歩一番のくだり、敵味方の笑い声が響いたとある。ここで解説の短文もいい。「平家物語の思想はは無常感というがここには陰陰滅々としたものは皆無。そもそも無常をはかない人間の死とするのが間違い。無常は陰陽明暗の対立を対立のまま包み込む、広く大きな人生の知恵だから。」
    ちょっと勝手に打たないでよ。こころ。

    巻第十
    入水自殺する平維盛。頼朝の命を救った恩人筋は特例として助けられる。個人的ツボは鎌倉まで引っ張られた平重衡に頼朝が遊女をあてがうところ。あとここだけではないけれど「美貌の夫人」や「光源氏と謳われた美青年」など容貌についてのこだわりが強い。物語に引き込むためのエッセンスだと言えばそれまでだが、やはり美形でないと悲壮感も出ないし感情移入も出来ない。

    巻第十一
    那須与一の神技(数十メートル先海上船の扇を射抜く)、壇ノ浦合戦、安徳天皇入水、能登守教経(清盛甥)の最期、新中納言知盛(清盛四男)の最期「見るべきほどの事をば見つ」 
    平家物語のクライマックス。
    パッパラパーの私が知らなかった事。
    その1。安徳天皇を抱いて三種の神器と勝手に入水自殺する二位殿(祖母)。有名な「波の底にも都の候ぞ」の前に「この国は粟糞辺土と申して物憂き境にて候」と日本自体を辺境とし海底の極楽浄土を目指していること。(だとしたら最期の言葉は要らないのではとは思うけどまぁここが泣かせのキラーポイントかな)
    その2。二位殿は「伊勢神宮に挨拶を」としているけれどもその天皇が伊勢神宮に参ったのは280年ほど無かったと前述されている。大事なのは分かるけどその割に行かなすぎなのでは?京都伊勢でしょ?行けるよね。
    その3。「義経の八艘飛び」が戦うための能動的跳躍ではなく消極的逃走跳躍であったこと。
    その4。最期を悟った総司令官、新中納言知盛の平家女性陣に対する自棄っぱちブラック下ネタ。
    「珍しき東男こそ、御覧ぜられ候わんずらめ」
    解説にもあるけど二位殿やりすぎ。
    どう考えても安徳天皇は助かったはず。
    その5。(日本武尊の)草薙剣だけが海底から見つからないのは素戔嗚尊が退治した八岐大蛇が生まれ変わって安徳天皇となったからだと噂されたこと。

    巻第十ニ
    義経の都落ち。平家嫡流六代の処刑による平家本流滅亡。(一回は助かるんだけどね)

    平家物語おもろいですねぇ。
    てか800年以上前とはいえ、こんな闘い方してる我々は他国との戦争は絶対に避けないといけませんねぇ。

    0
    2024年05月04日

    Posted by ブクログ

    『平家物語』を原文で通読しようとするには、それなりの「覚悟」が必要だと思われるし、敷居が高く感じられるのも無理はないと思われるが、ダイジェスト版とはいえ、この本は「祇園精舎」から始まって「大原御幸」までが、原文を交えながら紹介されており、中高生ばかりでなく、古典文学を読みたいと思いつつも躊躇していた大人も十分に楽しめ、なおかつ『平家物語』そのもののおもしろさも存分に堪能できる稀有な一冊である。

    0
    2024年02月02日

    Posted by ブクログ

    小学生の頃から何度も繰り返し読んだ愛読本。

    敦盛や那須与一のエピソードは有名であるが、平清盛が死去した巻第六からの後半戦はかなりおもしろい。平家といえば巨大な野望を持つ一族であり、私の好感度は低い。だが、その一族が滅びる時の平家の武将の在り方に心を惹かれた。敦盛や惟忠といったような武将の葛藤がみられ、滅びることの哀しさを知った。

    原文と現代語訳どちらも充実している為、古文を勉強したい中高生や、古典に興味のある小学生でも読みやすいと思う。

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    2024年01月09日

    Posted by ブクログ

    いとおかしだった。

    深夜アニメの平家物語がおもしろくて、原文も読んでみたくて読んだ。昔から世の中に残って人々に読まれ続けているのがとてもわかる。

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    2022年05月21日

    Posted by ブクログ

     『平家物語』は、貴族社会から武家社会への変革の中で滅びていった平家一門への「長大な弔辞」「慰霊の深い祈り」であるという。
     平家一門が主人公であるため、とにかく登場人物が多い。何度も巻末の「桓武平氏系図」を参照しながら読んだ。有名な部分はいくつか読んでいたので知っているつもりでいたものの、初めて知ることがたくさんあった。もちろん簡単なあらすじだけがまとめられている部分が多いので、まだまだ知らないことだらけだ。
     でも、さすが「ビギナーズ・クラッシクス」。わかりやすい現代語訳と解説。巻末には研究案内書や史跡などの史料があって、どんどん調べたくなってくる。古語のちょっとしたニュアンスの違いも感じながら原文で読めるようになりたいなぁ。

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    2022年03月01日

    Posted by ブクログ

    アニメ平家物語が非常に面白く、河出書房の原作を読む前の予習として。

    いつも通り訳文・原文・寸評・コラムで理解が深まりつつ原文にも触れることができる。
    しかもこの平家物語に関しては、重要な部分は原文訳文が出るものの、他の部分もあらすじを書いてくれてるので途中の流れが切れずに理解できる!とてもありがたいしあらすじだけで面白くてちゃんと全部読みたくなった。

    清盛の時代に栄華を極めた平家。平家物語は滅びゆく平家に焦点をあて語り、初っ端から不穏な空気が漂う…。アニメを見ていると映像化されているので、あの姿が頭に浮かんでくる。これがなんとも辛い。
    心に残った話は忠度が俊成に形見の歌を託して都落ちする話、木曾義仲の最期、敦盛の最期、維盛の最期、壇の浦の合戦。
    歴史に翻弄され命を捨てて逝く平家たち…入水する場面が辛い。重い鎧をつけたまま水に入るのだから言葉にできないほど苦しかっただろう。
    維盛や敦盛は時代や生まれた家が違えば幸せに生きられたかもしれない。歴史にifはないが、どうしても考えてしまう。これからアニメでこの場面を見るのが辛い…。
    そして源氏と平家は争っているものの、これもまた時代や境遇が違えばお互いが手をとって歩むことが出来たのではと考えてしまう。平家物語は辛い…。

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    2022年02月27日

平家物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 の詳細情報

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