平安末期、武士の道を捨て家族を捨て、ただひたすらに和歌の道を究めるため出家の道を選んだ西行。その心の軌跡を、伝承歌も含めた和歌の数々から丁寧に読み解き、桜を愛し各地に足跡を残した大歌人の生涯に迫る。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
Posted by ブクログ 2015年01月05日
武士であったのに出家したこと、容姿端麗であったことに加えて、
「願はくは花のしたにて春死なん その如月の望月のころ」
「花に染む心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふ我が身に」
など、花と月を多く歌に詠んでいるところから、西行には繊細でナイーブなイメージを持っていました。
でもこの本を読むと、意外と...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年02月13日
西行和歌を一首ずつ、丁寧に解説してくれる。
ずいぶん詳しい解説なので、読み終えるまで、日にちがかかってしまった。
やはり、
願はくは花のしたにて春死なむ
その如月の望月のころ
この本の歌の中でも、この歌が一番好き。
☆私は春、花の下で死にたい。願わくは、
釈迦入滅の二月十五日のころに、満月の光...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年04月26日
平安朝末期の大歌人西行。花―わけても桜―と月を愛し、和歌の道を究めんとした漂泊の歌人の生涯に(伝承歌含め)項目60首、全体で300首以上から迫ったもの。
歌をどう詠むかでなく、歌に何を詠むかに心を砕き続けた西行。彼が何を詠み、何を感じ考えたかということを丹念に読み解こうとはしている。が、著者の解説...続きを読む
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