西澤美仁の作品一覧
「西澤美仁」の「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「西澤美仁」の「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
武士であったのに出家したこと、容姿端麗であったことに加えて、
「願はくは花のしたにて春死なん その如月の望月のころ」
「花に染む心のいかで残りけん 捨て果ててきと思ふ我が身に」
など、花と月を多く歌に詠んでいるところから、西行には繊細でナイーブなイメージを持っていました。
でもこの本を読むと、意外と「陽」な感覚の人であったようです。「花に染む」の他にも、出家して世を捨てたはずなのに花に心奪われたり寒い時期に寒がったりする自分を詠んだ歌も結構たくさんあるのですが、そんな自分を「ダメだなあ」と恥じるのではなく、客観的に興味深いと思って見ていたり。
花や月を詠んだ美しい歌の他にも、言葉遊びが楽しい歌
Posted by ブクログ
西行の60首の和歌から彼の人生や心を辿る本書。
当時は仏教に従って出家し世を捨てる事と和歌を読む事は相反する行為であったらしい。
仏教では和歌を狂言綺語(真理に背くつまらない言葉、人を惑わすほど飾り立てた言葉)とし、和歌を含む文学や芸能が不毛語戒(嘘をついてはいけない)の戒律に触れるされていた。
西行はそれでも大好きな和歌を詠み続け、和歌と仏教を結びつけようと生涯を賭けたパイオニアの1人であった。
仏教を追い求めながらも花好きの執着を見せたり、男友達との死別のテーマを和歌っぽくするためあえてBLっぽく表現したり、崇高ぶらない人間っぽい姿に好感が持てた。
また西行を探る著者の姿が、SN
Posted by ブクログ
西行和歌を一首ずつ、丁寧に解説してくれる。
ずいぶん詳しい解説なので、読み終えるまで、日にちがかかってしまった。
やはり、
願はくは花のしたにて春死なむ
その如月の望月のころ
この本の歌の中でも、この歌が一番好き。
☆私は春、花の下で死にたい。願わくは、
釈迦入滅の二月十五日のころに、満月の光を浴びた
満開の桜が、私と私の死を照らし出さんことを。
。。。西行は、文治六年(1190)ニ月十六日に、
この歌の通りに死を迎えた。。。
好きな歌
うなゐ子がすさみに鳴らす麦笛の
声に驚く夏の昼ぶし
☆うない髪の幼い子が気まぐれに鳴らす麦笛の声に、はっと目が覚めた。私は夏の昼寝をしていたよ