平清盛や源頼朝を翻弄しながら大の歌謡好きだった後白河院が、歌謡の面白さを後世に伝えるために編集した歌謡集『梁塵秘抄』。ビギナーズ向けに現代語訳して解説を加えて、中世の人々を魅了した歌謡を味わう入門書。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
Posted by ブクログ 2022年05月17日
後白河法皇が心血を注いで書き残した「梁塵秘抄」「梁塵秘抄口伝集」合わせて20巻だが、欠けた形で4巻しか残っていないとは、後白河法皇は泣くに泣けないだろう。いつか残りの巻が発見されるのを望む。
とにかく今様は素晴らしい。平安時代末期ながら、諦観めいたものはなく、庶民の持つ活力に満ち、その面白さは比類が...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月02日
最近、「遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ」という歌が、脳内でリピートされている。
ということで、その出典の「梁塵秘抄」を読んでみることに。
梁塵秘抄は、当時の流行歌ともいうべき「今様」を集めたもの。今様は、いわゆる流行りもので、和歌と比べる...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年11月07日
梁塵秘抄から、代表的な歌を集めたアンソロジー。
解説から、詞章の訳だけでなく、需要のされ方、歌い替えなどのパフォーマンスの様態などのことも知ることができる。
恥ずかしながら、いくつかの有名なもの以外、この作品のついても、今様という芸能についても全く知らなかった。
あの、舞へ舞へ蝸牛の歌。
長年、ど...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年06月15日
平安時代の流行歌「今様」を後白河院が編纂した作品、梁塵秘抄。
たぶん一番有名な「遊びをせんとや」から興味を持ち、法文歌が読んでみたくて手に取った。ビギナーズクラシックスは気軽に読めて、その頃の雰囲気が感じられるのがうれしいです。
鵜飼いに同情する歌が印象的だった。
食糧供給も安定せず、病気を治すの...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年08月29日
何故かタイトル的にもっと堅い内容だと信じこんでいたんですが(仏教説話集のような)、全然違って今様の歌詞を集めた本でした。その時流行っていた歌を集めて歌詞を載っけてみたよ的な。今でいうなら…歌詞検索サイトのような感じでしょうか。
そして内容は。…時代がどれだけ移り変わろうとも人の考えることって変わら...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年09月13日
後白河院の夢中になった今様を集めた作品。
乱世を生き抜いていく中で必ず荒んだ心が芽生えてしまうだろうがそんな時に支えとなるのがこの今様だったのだと思う。
自分が特に気に入った歌としては、
熊野へ参らむと思へど 徒歩より参れば道遠し 優れて山厳し 馬にて参れば苦行ならず 空より参らむ 羽たべ 若王子...続きを読む
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