作品一覧

  • 梁塵秘抄
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん――平安時代末に大流行した「今様」を時の帝王・後白河院が編纂した『梁塵秘抄』。目新しく派手な魅力をもつがゆえに今様と呼ばれた歌謡は、貴賎を問わず大流行した。その主な担い手は社会の底辺を生きる女性芸能者であったが、今様の魅力に取りつかれた院は、周囲に眉を顰められながらも、遊女や傀儡女を召しては習い、狂おしいまでの熱中ぶりであったという。本書には、みずみずしく時にユーモラス、また時に悲惨でさえある、『梁塵秘抄』の生き生きとした今様から代表歌を収録。懇切な解説によってその世界が現代によみがえる。
  • 梁塵秘抄の世界 中世を映す歌謡
    3.0
    1巻1,320円 (税込)
    悪人への共感、赤裸々な恋愛、ファッション、祭礼の賑わい――。『梁塵秘抄』に歌われた世界の多様なひろがりを探り、中世の人々を魅了した歌謡の面白さ、楽しさを通して当時の世相を鮮やかに描き出す。 ※本文中に〔*〕が付されている箇所には注釈があります。その箇所を選択すると、該当する注釈が表示されます。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 風雅と官能の室町歌謡 五感で読む閑吟集
    4.0
    1巻1,760円 (税込)
    庶民から貴族までが小歌に熱狂した室町後期、『閑吟集』は恋歌、明るい諦念の歌など三一一首を収録。無常の世を悟りながら、官能に身を投げ出した室町人の心を「五感」で捉え、豊かな歌謡の世界を描く。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
  • 中世小歌 愛の諸相 : 『宗安小歌集』を読む
    -
    1巻5,720円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 室町時代中期以降、広い階層の人々に愛唱された流行歌謡「中世小歌」。男女の心情をうたった歌から浮かび上がるさまざまな愛のかたち、新たな美意識の発露や絵画との交響、近代作家への影響など、中世小歌の豊饒な世界をたどる。

    試し読み

    フォロー
  • 源氏物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    4.2
    1~30巻539~1,254円 (税込)
    源氏物語の全体が分かる楽しい1冊。わずらわしい文法などの障壁を取り払い、こなれた現代語訳によって、古文の力がなくても十分古典の面白さが分かる。原文も現代語訳も総ルビ付き。ビジュアル面も豊富。 ※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

ユーザーレビュー

  • 梁塵秘抄 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

    Posted by ブクログ

    後白河法皇が心血を注いで書き残した「梁塵秘抄」「梁塵秘抄口伝集」合わせて20巻だが、欠けた形で4巻しか残っていないとは、後白河法皇は泣くに泣けないだろう。いつか残りの巻が発見されるのを望む。
    とにかく今様は素晴らしい。平安時代末期ながら、諦観めいたものはなく、庶民の持つ活力に満ち、その面白さは比類がない。後白河法皇が今様に狂ったのも頷けるのだ。
    ・仏は常にいませども 現ならぬぞあわれなる 人の音せぬ暁にほのかに夢に見えたまふ
    ・遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子どもの声聞けば わが身さへこそ揺るがるれ
    ・舞へ舞へ蝸牛 舞はぬものならば 馬の子や牛の子に蹴ゑさせてん 踏み割

    0
    2022年05月24日
  • 梁塵秘抄 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

    Posted by ブクログ

    最近、「遊びをせんとや生れけむ、戯れせんとや生れけん、遊ぶ子供の声きけば、我が身さえこそ動がるれ」という歌が、脳内でリピートされている。

    ということで、その出典の「梁塵秘抄」を読んでみることに。

    梁塵秘抄は、当時の流行歌ともいうべき「今様」を集めたもの。今様は、いわゆる流行りもので、和歌と比べると、シンプルで、芸術性は低いのかもしれないけど、庶民というか、人間の根源的な感情をストレートに表現しているものが多くて、共感できるものが多いですね。仏教的な救済をせつに求める気持ちとか、子を思う親の気持ちとか、ぐっとくるな。

    たとえば、

    「わが子は十余になりぬらん 巫してこそ歩くなれ 田子の浦に

    0
    2017年05月02日
  • 梁塵秘抄 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

    Posted by ブクログ

    かの有名な「遊びをせんとや生まれけむ…」が収録された梁塵秘抄。しかし、自分の解釈=遊びをするために生まれたのだ、というのが誤っていたことを確認。白拍子、遊女、傀儡が謡う今様という当時の流行歌を、芸術の域に引き上げようと尽力した後白河院だったが、鎌倉時代に衰微してしまう。梁塵秘抄および口伝集20巻のほとんどが散逸し、謡い方も伝わらなかったのは惜しいことだ。後白河院というと陰の権力者というイメージがあったが、宗教心が篤く、芸能に関しては上下の身分を問わない人柄に好感が持てた。

    0
    2024年09月26日
  • 梁塵秘抄 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

    Posted by ブクログ

    遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけむ 遊ぶ子どもの声聞けば わが身さへこそ揺るがるれ

    10年ほど前の大河ドラマ『平清盛』の挿入歌にもなったこの今様が好きで、そのうち読みたいと思っていた。後白河法皇の集めた当時の流行歌は、言葉遊びやファンタジー、エロティックなものもあれば、俗物でも成仏できるとするものなど、とても俗っぽく、それがために、読んでいて気楽になれる。

    法華はいづれも尊きに この品聞くこそあはれなれ 尊けれ 童子の戯れ遊びまで 仏に成るとぞ説きたまふ

    『梁塵秘抄』の今様の中でも、こうした子どもの遊びを歌ったものが、特に好きだった。子どもたちの遊ぶ姿を見て、そこに仏との縁

    0
    2023年12月15日
  • 梁塵秘抄

    Posted by ブクログ

    平安時代末に大流行した今様を時の帝王、後白河院が編纂。
    全てが七五調というわけではないけれど、すとんと節回しが入ってくる。本書は梁塵秘抄の中の代表的な今様を解説。関連する短歌や近代詩歌も紹介している。どんなふうに昔の人は詠っていたんだろうか。うたわざははかなきものだなあと思う。

    0
    2021年06月15日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!