植木朝子の作品一覧
「植木朝子」の「中世小歌 愛の諸相 : 『宗安小歌集』を読む」「ビギナーズ・クラシックス 日本の古典」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
・植木朝子編訳「梁塵秘抄」(ちくま学芸文庫)を 読む。口伝抄は当然として、私は梁塵秘抄自体をまともに読んだことがない。有名なのはどこにでも出てゐるし、有名でないものは適当に拾ひ読みするだけである。さうかうしてゐても全体を通して読んだことはないし、読んだことにはならない。詩集、歌集の類はそんなのばかりである。実を言へば、この植木朝子編訳 版も全訳ではない。抄訳である。「はじめに」には150首ほどとある(9頁)から、現存の4分の1強といふところ、全く多くない。むしろ少ないと言ふべき か。しかし、私のやうな読み方をする人間には、かういふのの方がむしろふさはしいのかもしれない。大きく法文歌と神歌に分か
Posted by ブクログ
植木朝子氏の『五感で読む閑吟集 風雅と官能の室町歌謡』(角川選書、2013)をふたば書房京都駅八条口店で買う。小野恭靖氏の『戦国の流行歌』は16世紀末の隆達節だつたけど、閑吟集は永正十五(1518)年と16世紀初頭に成立している。著者の本を読むのは『梁塵秘抄の世界』(角川選書、2009)以来だから、久しぶりとなる。論文をまとめた関係で、今様から隆達節まででてくることになる。
五感に分けて閑吟集から歌を選んで分析する。「味わう」では、「日本の古典文学において、食べ物やその味わいが詳述されることはまれである。」(14頁)としながらも、「青梅の枝」に若い女の暗示をみる。「愛欲の表現においては、当然予