一九世紀末のドイツの都ベルリンを舞台に、有望な青年官吏太田豊太郎と美しい踊り子エリスとの悲恋を、浪漫派的雅文体で綴る名作。ふりがな付き原文と現代語訳の両方で楽しめ、地図・図版満載のビギナーズ版。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
Posted by ブクログ 2009年10月07日
興味はあったけど文語でとっつきにくかった、『舞姫』の通釈つき文庫。
主人公がいかに受身で優柔不断で、そのくせプライド高くて自己弁護ばっかりなのかを、丁寧な解説がこれでもかと教えてくれるので、主人公の印象がマイナス方向に5割増し(笑
しかし、読んでみたら意外と主人公に感情移入してしまいました(ダメ人...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年02月20日
こうしたエリートぶりやマザコンぶりを自分から告白する必要がこの小説にあるのだろうか?
しかし必要だった。彼は母を悦ばせよう、世間に誉められようとひたすら自分を抑えて努力を重ねてきた。そんな受身型の人間にとって全てを捧げた過去の履歴だけが自分を守る楯だったからだ。
官僚の官が上級役人、僚は下級役人。
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