あらすじ
安楽死が合法化された未来の日本。
安楽死を希望する者は人命幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。
新人アシスターの遠野眞白は、神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉で、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく。
暗闇の奥底に「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。もうあの日の後悔を繰り返さないために。
話題沸騰の命の物語。書き下ろし短編「約束の花」を加え、待望の文庫化。
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Posted by ブクログ
小説紹介のけんごさんの動画をみて購入しました。
安楽死が合法化された未来が舞台で、主人公が安楽死希望者と面談し向き合っていく内容です。
生きている限り死にたいと思うほど苦しいこともある。それをどう乗り越えるかが大事だと考えさせられました。
いつか訪れる死の直前のとき、「幸せな人生だったなあ」と思えるように毎日を悔いなく過ごして生きたいと思えるました。
Posted by ブクログ
生きることについて、真正面から改めて考えさせられる本だった。
死ぬことは悪じゃない、生きることは善ではない。
でもそこからどうやって生きてもらうか。
その人それぞれに意味や理由があって、そこからどう未来に繋げていくか、物語が面白かった。号泣不可避。
生死とは尊いものなんだな。
生きづらい気持ち、未来に進みたい道がない、とても分かる。そして「 生きてほしい」という自分の気持ちを他人にぶつけることの重さ。無条件で救える魔法があったらなと何度も思った。ある意味安楽死制度がその魔法なのかな。
Posted by ブクログ
安楽死が合法化された世界が舞台
私たちの世界も国によっては安楽死は認められていて、カナダは安楽死の先進国らしいです。
タイトルのレゾンデートルが「存在理由」「存在意義」その存在が持つべき意味や、存在することで社会や周囲にどのような価値をもたらすのか、といった意味合いを含む言葉、
この本の主人公に合っている言葉だと感じた。
もしこの本の世界の様に安楽死が認められていて、生きづらさを抱えていていたら自分は申請するのかな?
等考えながら読んだり、其々の章に登場する安楽死希望者の思いに泣きそうになったりと感情が忙しかった。
エピローグで面談をした人たちがその後どうなっているのか、しっかりと拾っていてくれる所も読んだあと、安心して終われました