【感想・ネタバレ】レゾンデートルの祈りのレビュー

あらすじ

安楽死が合法化された未来の日本。
安楽死を希望する者は人命幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。
新人アシスターの遠野眞白は、神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉で、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく。
暗闇の奥底に「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。もうあの日の後悔を繰り返さないために。
話題沸騰の命の物語。書き下ろし短編「約束の花」を加え、待望の文庫化。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 レゾンデートルとはフランス語で「自身が信じ生きる理由」や「存在価値」を意味するらしい。そんなものを明確に感じて生きている人なんか少ないとも思う。タイトルの「レゾンデートルの祈り」からは、自分にしかわからないはずのレゾンデートルをまるで誰かが祈ってるようにも感じて、奥底にある自分でも気が付けない「本当の自分」が静かに祈っているのかもしれないと思った。
 私は初めて小説を読んで泣いた。やっぱり、人が自分の奥底の感情や思いに苦しみながらも触れて、同時に満たされていく姿は美しいと思った。誰かに見抜かれて、言葉や行動で自分の本音に触れてしまうことは怖くもあるけど、誰かにしてもらうからこそ強く実感できるものでもある気がして、本当はそんなものが欲しいんだろうなとも思う。
 安楽死を認めるかどうかが多く議論されている今の世の中だが、わたしはこれまで安楽死は認めるべきではないと考えていた。しかしこの小説を読んで、安楽死というものは死ぬことを許可するためではなく、死にたいという思いごと認めてあげるために必要なのかもしれないと考えるようになった。たくさんの人が自分の生きる意味も考えられないほど心をすり減らして命を終わらせることも考えてしまう中で、それを誰かに言える人も少なく、さらにそれに寄り添ってもらえる人も少なく、時には誰の声も届かないままいってしまう人もいる。眞白の兄のエピソードで、もし彼が安楽死を希望して、アシスターに出会っていたら、何かを見つけて生きることを選べたのではないかと思った。死ぬ死なないの話に見えて、思いをどう扱っていくかが本質なのだろう。もしかしたらどこかに眠っているかもしれないレゾンデートルを探すきっかけや時間が、どんな人にも平等に与えられたらいいのにと思った。
 そしてこの小説は、いなくなる側だけではなく残された者にもフォーカスしている。誰もが何かを失って生きていてそれをうまく力にできないことも多くて、いなくなる側に立ってしまいそうにもなる。助けを求める、聞いてもらえるまで誰かに話す、そうすることが大事で、でもそうするのだって簡単ではない。人は一人では自分の本音がわからなくなってしまうことがある。だから、誰かとつながってお互いのレゾンデートルに気が付いていく可能性を大切に持って生きていくことが必要なのかもしれない。レゾンデートルの「祈り」はつながりあう人がお互いに祈りあうものでもあるのではないかと思った。

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2026年07月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

プロローグにあった、
「生を授かることが選べないのであれば自分の命に終止符を打つという最期の決定権は自己に託されるべきである。」
という言葉がとても印象的だった。
安楽死や死ぬ権利については、現代の日本でも様々な意見が飛び交っているけれど、
生きることが必ずしも幸せや善だとは限らないのだと感じたお話でした。

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2026年04月04日

Posted by ブクログ

涙がとまりません。

安楽死について書かれた書籍は、何冊か読んだけど、
安楽死を希望している人を救う側の視点(アシスター)では、考えたことがなかった。

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2026年02月14日

Posted by ブクログ

安楽死ができる世界。
その世界に存在するアシスターの成長と安楽死申請者の成長に感動しました。

生きることが善で死ぬことが悪ではないと思い知ることができた作品でした。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

小説紹介のけんごさんの動画をみて購入しました。
安楽死が合法化された未来が舞台で、主人公が安楽死希望者と面談し向き合っていく内容です。

生きている限り死にたいと思うほど苦しいこともある。それをどう乗り越えるかが大事だと考えさせられました。

いつか訪れる死の直前のとき、「幸せな人生だったなあ」と思えるように毎日を悔いなく過ごして生きたいと思えるました。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

生きることについて、真正面から改めて考えさせられる本だった。
死ぬことは悪じゃない、生きることは善ではない。
でもそこからどうやって生きてもらうか。
その人それぞれに意味や理由があって、そこからどう未来に繋げていくか、物語が面白かった。号泣不可避。
生死とは尊いものなんだな。
生きづらい気持ち、未来に進みたい道がない、とても分かる。そして「 生きてほしい」という自分の気持ちを他人にぶつけることの重さ。無条件で救える魔法があったらなと何度も思った。ある意味安楽死制度がその魔法なのかな。

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2025年09月16日

Posted by ブクログ

安楽死が合法化された世界が舞台
私たちの世界も国によっては安楽死は認められていて、カナダは安楽死の先進国らしいです。
タイトルのレゾンデートルが「存在理由」「存在意義」その存在が持つべき意味や、存在することで社会や周囲にどのような価値をもたらすのか、といった意味合いを含む言葉、
この本の主人公に合っている言葉だと感じた。

もしこの本の世界の様に安楽死が認められていて、生きづらさを抱えていていたら自分は申請するのかな?
等考えながら読んだり、其々の章に登場する安楽死希望者の思いに泣きそうになったりと感情が忙しかった。
エピローグで面談をした人たちがその後どうなっているのか、しっかりと拾っていてくれる所も読んだあと、安心して終われました

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2025年07月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

安楽死が認められる世界。読む前はそんな世の中ならみんな簡単に死を選ぶだろうと思っていたけれど、1年間アシスターと死を前にしながら自分を見つめる、なんてすごいルールだなと思った。死を前にして初めてつながる人がいて、1年間の時間で初めて見えてくるものがある。今の自死が多いこの世界で、このRENのルールがあれば自死が減らせるのかもな、と思った。
でもアシスターさんのメンタルは相当なもの。カウンセラーさんよりも大変な仕事になりそうだな。

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2026年05月20日

Posted by ブクログ

安楽死が合法化された日本で、
安楽死の希望者と面談をする新人アシスターの物語。

安楽死というテーマは重いが、色々考えさせられるお話でした。
ぜひ、映画化してほしいです。

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2026年01月25日

Posted by ブクログ

安楽死が合法化された未来。いつかはこうなっていくんだろうか。安楽死が悪いとは言えないし、むしろいいと思う。でも気軽にできるのものでもないし、1度取り下げしてしまうともう二度とできない。決断の連続だと思う。
そういえば、生きている意味なんていちいち考えたことが無い。ただただ毎日を生きている。
死ぬのは怖いけど、それ以上に生きていくのが怖くて、生きるのも面倒だけれど、苦しんで死ぬのも嫌、多分これはみんな思ったことがあるのでは?

桜って咲いているともちろん綺麗だけど、散るのも綺麗。むしろ私は、桜は散るからこそ、限りあるからこそ綺麗なのではないかと思う。ずっと綺麗であり続けるのもいいけれど、散る儚さがいいんだよね。

生きていても素敵、死んでしまう最後の瞬間まで素敵だと思える人になりたいけどそれはさすがに難しい。

死にたいという思いはむしろ生きたいと強く願う希望の現れなのかな、、、

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2026年01月06日

Posted by ブクログ

安楽死が合法化されている未来の日本が舞台。近未来SFではなく、安楽死希望者と面接を重ねて1年後に最終意思確認をする職業「アシスター」の物語だった。
『死ぬのは正直怖いですよ。でもそれ以上に生きていくのが怖い』『生きるのも面倒だが苦しんで死ぬのも嫌だ』アシスターの眞白が面接する人たちの言葉だ。
こんなデリケートなテーマを、綺麗事だと一度も感じさせないで書き切るこの作者ってどんな人なんだろうと読んでいて何度も思った。
映像化を希望する声もたくさんあるそうだ。
どうかこの内容が安易に誤解されることなく、必要な人に届いてほしいとけんごさんと同じく思った。

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2025年12月14日

Posted by ブクログ

3.4点といったところ。
主人公に好感が持てる。
いろんな立場の登場人物とのシナジーのようなものが各エピソードから読み取れた。

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2025年09月17日

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