あらすじ
奇妙な「二人だけの孤独と自由」を過ごす中で、恒一と鳴、二人の距離は徐々に縮まっていく。第二図書室の司書・千曳の協力を得つつ、〈現象〉の謎を探りはじめるが、核心に迫ることができないままに残酷な“死”の連鎖はつづく……。夏休みに入ったある日、発見される一本の古いカセットテープ。そこに記録されていた恐ろしき事実とは!? ──ゼロ年代の掉尾を飾った長編本格ホラー、驚愕と感動の完結巻!
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Posted by ブクログ
めちゃ好みー( * ॑꒳ ॑*)
これは「館シリーズ」しか読んでなかった自分を悔やむレベル。
これはホラーなの?
(ホラー小説を普段読まないから…)
物語や世界観自体に仕組まれた謎に迫っていく、という意味では立派なミステリ小説。
下巻の怒涛の伏線回収。真相に迫る「カセットテープ」のあたりからはゾクゾク鳥肌立ちまくりでした。
続編あるみたいなので読みます˙ᴥ˙
Posted by ブクログ
三神先生と玲子さんが同一人物だったのが衝撃的だった。結局、人が死んだり記憶が改竄されたりするのは自然現象ということだったが、それを上回る面白さがあった。
Posted by ブクログ
あー終わった。。
ミステリーに見事なホラーの味付け。
下巻を読み出してこの物語はどうやって終わるのかって気になり過ぎてしゃーなかったけど、、そう来たかって感じ。
軸になる話はそのままに見事にミステリーホラーで終わり方も良かったです。
Posted by ブクログ
上巻に引き続き、驚きが隠せない展開とラストのスピード感に大変満足した。見崎鳴はアニメや映画にしても見劣りしない素晴らしい雰囲気のあるヒロインで、ゴシックミステリーのキャラクターとして完成されている。続編のエピソードS、2001を今から読むのが大変楽しみだ。
Posted by ブクログ
ミステリーを主戦場としてきた著者だけあって、作中に読者のミスリードを誘う記述が随所に見られ、それがほぼ無理なく機能して、作中で疑わしき(重要な)人物の印象がガラッと変わる。これがホラーとしてはかなり斬新な感じがしてとても面白かった。
超自然的な内容を扱うホラー作品ではあるが、それでも作中では”呪い(=災厄)”に対する論理があり、それが通っていると感じる。私が思いつく疑問にも作中でのやりとりで答えており、理不尽な感じがしない。登場人物も個性を持って努力や試行をしており、物語を展開するためだけの無意味にバカな行動や人物がいない。
端的に言って、私好みの作品だった。
物語の前半部分(上巻の多くの部分)では”災厄”の詳細をぼかしながら岬メイの存在に注目し、クラスに異常なことが起こっているらしいことや、メイが幽霊(少なくとも人間ではない)のように見えるようなミスリードを散らし、徐々に詳細が明らかに、気味悪くわかってくるように作られている。
メイのことを知ってもその本体に近づけないような、より疑いが深まるようなもどかしい書き方は巧妙で面白い。
後半に入るころには、メイがただの少女で幽霊に見えた部分もすべて誤解であったことが明らかになるが、それでスッキリすることも落ち着くことも無く、ホラー部分が強く、怖くなっていく。
前半で少しだけ現れた千曳氏が物語の重要な知識を語ると、怪しむべき人物が(千曳氏も含め)一気に広がり、中だるみ無く新たな展開をもたらしてくれた。
“災厄”が明らかになるだけでなくそこからの救いのようなものも見いだされ、中学生らしい冒険も含めたりしながら話は終盤まで流れていく。
最後の三神先生のギミックだけはかなり強引な気がしたが、それ以外は破綻を感じることも無く気持ちを切らすことなく読み切ることができた。
Posted by ブクログ
夢中になって読んだ作品です。
この作品は2回読みましたが、作中の至る所に張られた伏線とその回収が綺麗すぎて本当に何度読んでも楽しめる傑作だと思います。
Posted by ブクログ
緻密な設定や伏線にゾクっとする展開。
全てが1つの結末に向かっている感じがたまらない。
超自然現象というオカルトが原因だからこそ太刀打ちできない感じがまた面白い。
そしてそこに立ち向かわなければいけないメンバーが、クラス替えで3組になってしまった中学生とその担任...という設定。
3組以外は呪いと無縁な学校生活を送っている様子が、彼らの苦境を際立たさせる。面白すぎる!
Posted by ブクログ
今回も綾辻行人に十角館の時みたいな殴られ方をしたよ!笑
三神先生 = 怜子 は無理だって!わかんないって!笑
本作における理不尽はまるっと納得できるけど、管理人沼田妻の奇行はいったい何だったんだろうという謎が残る。
あと、呪いが解決していないのなら、見崎鳴は毎年の3年3組全員を見る役をやってあげればいいんじゃないか?
あと、3年3組自体を無くしてしまえないものなのか…。
とりあえず続編の S を読んでみる。
買ってよかった
上巻に続いて途中で止められずに一気に一日で読んでしまいました。
さすが文章が読みやすいし話のテンポや流れが良かったです。
気になってた伏線の回収もちゃんとされて、最後スッキリして余韻がすごかったです。
最後の連続事件と、その次の年はどうだったかが気になるところです。
Posted by ブクログ
今年のクラスに紛れ込んだ「死者」は一体誰なのか。「三年三組の呪い」を解くためにはどうすればいいのか。
下巻は怒涛の展開で、一気読みしてしまいました。物語の最後まで読者を惹きつけて、散りばめられた伏線を綺麗に回収していくのが見事で、とても面白かったです。呪いの不気味さが漂わせるホラー要素と、呪いを解き明かしていく推理小説の要素を絶妙に組み合わせた作品でした。 アニメもあるみたいなので、見てみようと思います。
高揚感が半端ない
とにかく上巻から謎だらけで、それがどう解明されていくんだろうという、緊張感にも似た高揚感が半端なかった。
不思議な少女との関係。彼女の言動全てに意味があった。
それが解かれていくたびに高揚感が止まらなかった。
ホラーと定義されているが、ミステリ感が強いと思う。
この謎解きには恐れ入った。
よかった
伏線も全て回収いただけてよかった。
その後の3年3組の呪いがどうなるか心配。
その後の呪いまで解けるような解決法が描かれているとよいなと思った。
Posted by ブクログ
災厄を避けるために「いないものとして扱う」設定が秀逸である。クラスという隔絶した空間を丸々因習村のように仕立て上げたのは見事な手腕である。と、同時に「いないものとして」扱われることを逆手に取って、好きに休めず、時間割に則って行動せざるをえず、放課後ぐらいしか自由時間がないとあう中学生特有の行動制限の縛りを、咎める大人を制したことで一時的に無くしたというのも面白い。
記憶が辻褄が合うように都合よく消され、記録すら改竄されるという立証不可能な災厄が迫る中、誰が「死人」なのかという作中最大の謎の正体は大掛かりな叙述トリックであり、これは流石に見抜けなかった。学校の先生である三神先生=主人公の叔母の怜子というのは驚くしかなく、記録や記憶の改竄があるからこそ少しズルい気もしたが、これはミステリではなくホラーだからこそできる芸当でもあり、その若干の「ズルさ」こそが本格ミステリとホラーを分けるものでもあるのだ。
ただ、父親の電話や九官鳥の言葉などの伏線は散りばめており、それでいながら減った席は職員室の席だったという理外の部分であったのも面白い。
一番驚いたのは上巻から曰くありげな振る舞いをしていたヒロインのミサキ・メイが実は何でもないただの少女であり、思わせぶりな台詞のほとんどはただの厨二病だったのでは?となった点だろう。一応全部筋が通っていて辻褄は合うものの、隠された眼以外は本当にただの人だったというのは意外すぎた。
そのミサキ・メイの能力も明かされるのは終盤であり、クライマックスは疑心暗鬼に駆られての殺戮パーティというぶっ飛び具合も凄い。しかしながら、ラストの意外性のある驚きも含めて、実力派の作家にしては珍しいほどに力技かつエンタメに完全に振り切ってて凄く良かった。学園ホラーとしては一級品である。
Posted by ブクログ
ラストの結末!見事にやられました。
全然、予想できませんでした。
読み終えて、上巻から読み返して改めて作者の凄さが伝わってきました。
ちょっと残念なところもありました。
最後のクラス合宿。もっとバトルロワイヤル風になるかと期待したが思ったよりも皆んな普通。中学3年の年頃で呪いで死ぬとなったら、もっとおかしくなっても良いというのが個人的な考えです。
と言いながら、それを抜きにしても十分面白かった、個人的には【十角館の殺人】より好きですね。
Posted by ブクログ
やっぱり綾辻行人さんはすごい人なんだなって思った。世間の人が言う、十角館の殺人は、みんないいといい、知念実希人さんの本『硝子の塔の殺人』の中でかなり褒めていて、そんなに凄い人なのか!と。読んでない人が羨ましいという、、、なので、もったいなくて買って読んでない。ならAnotherを先に読んでみようと思った。読んでいて、また忘れて前を見返す人にとっては、伏線回収の説明をきちんとされていて、戻らなくて済む所。話がきちんと整っていて長いのにわかりにくい事がなく、そして話の内容が色々組み込まれていて本当に面白かった!
Posted by ブクログ
いや、お見事
予想は外れてた
繋がって繋がって繋がっていく様子が見事すぎてめちゃくちゃ面白い
上巻の前半のゆっくりさとは比べものにならないほどの勢い
ホラーの中のミステリーが勢い付いていてホラーとしてもミステリーとしても楽しめる良作
「死者」という「もう1人」がこんな上手く作用するんだって思わされた
おすすめしてくれたVtuberさんにありがとう!と言いたい!ありがとう!
Posted by ブクログ
あの人がキーになるとは予想してましたが、そう繋がりますか(;´∀`)
館シリーズのような叙述トリックに騙され、そう繋がるか。。
叙述は映像化難しい反面、本作の終盤の派手な展開は、映像向けでもありそう、と思った。
って、調べたらアニメ化されてたのですね。
Posted by ブクログ
綾辻先生の中で十角館の次に好きな作品。
呪いが始まるまでは若干冗長気味に感じたが、中盤以降(特に下巻)は先が気になって気になって半日で読み終えてしまった。
ただのホラーだけでなくミステリーの犯人探しを組み込んでくる手腕はさすが。
そして最後のどんでん返しにもやられた。
上巻の一人目の死に方がファイナルディスティネーションっぽいなあと思ってたら、あとがきの中で執筆当時見ていた作品の中に挙げられていてニッコリ。
2025.0520.13
Posted by ブクログ
ずっと前から読もうと思いつつなぜか手がのびなかった作品。
なんでもっと早く読まなかったんだろうと後悔するくらい面白かった。
新しい学校に転入してなんだか違和感を感じつつどんどん追い詰められていく感じが怖かったー。
何を恐れたらいいのかわからないのが一番きついかも。
Posted by ブクログ
どんでん返しがあるホラーミステリーだったか。
上巻は鳴がいるのかいないのか、なぜいないもの扱いでなのかという謎で、下巻は誰が死者なのかという謎がメインのミステリーって感じ。
あんまりこのタイプのミステリーを読んだこと無かったけどこれはこれで面白いと思った。
綾辻行人っぽいどんでん返しだったなぁ。
伏線もしっかり張り巡らされてて楽しかった!
Posted by ブクログ
面白かった!夢中で読み続けて久しぶりに夜更かししてしまった。
綾辻作品は十角館の殺人に続いて2作品目だが、十角館よりも個人的には好み。
むしろ十角館を読んでいなかった方が楽しめたな〜、最大のトリックが同じだから…。正直、トリックが分かった時はびっくりもしたけど少しがっかりもした、トリックが同じだから…。
でもそれを抜きにしても、確かに叔母さんに対しても副担任に対しても微妙な距離の取り方をしてるな〜とかを結びつけて考えたりしなかったし、随所でヒントが出ていたのに全て見落としていたので、びっくりの方がやや勝った。
特にあのインコは絶対何かあると思ってたのに、全然気付けなかった!
あと鳴ちゃん絶対幽霊だと思ってた。
Posted by ブクログ
まさかの結末すぎて鳥肌が立った。
真実に迫っていく感じが心臓バクバクした。
ミステリーホラーのちょうど良いところをついてきて、ミステリーとホラーのいいとこ取りだった。
上下巻あって長編だが、退屈することなく読むことができた。
Posted by ブクログ
陰鬱な雰囲気が怖い。
死が迫ってくる恐怖の描き方が上手い。
終盤の展開はアニメ方が面白い。
アニメ観てから原作読んだのだが最後はアニメの方が盛り上がった。
Posted by ブクログ
単行本で670ページ一気読み。
世界観がいい。辻村深月の冷たい校舎〜を彷彿とさせる、閉じた学園の中でのSFホラー。
展開もオチも大好きでしたが、唯一、主人公の恒一はずっと嫌いでした。笑
15歳でこんな小賢しいやついる?可愛げもないし生意気だし、なんか趣味がおっさんなんだよな、、作者自身が投影されてる気がして、中学生という設定にマッチしてない違和感がずっとありました。で、星一つ減らしてます。でも面白いから続編は読む。
上巻がもったいない
下巻はドキドキワクワクで一気に読破。一方、上巻は無駄に引っ張り過ぎで「だれ」てしまい、途中何度も挫折。お陰で上巻読破に1ヶ月以上かかってしまった。毎日本を読んでいる者の感想として、本来上下巻構成にするべきではない作品と強く感じた。
Posted by ブクログ
「ホラー」というジャンルと聞いて読みましたが、心霊的な描写は少なくどちらかと言うとオカルト的な要素が多かったように感じます。そのため心霊系が苦手な方でも読めるような印象を受けました。
上下巻あったことで少し読むのを躊躇っていたが思いの外すらすらと読めた。しかし、分ける必要性があったかと言われると疑問が残る。上巻、下巻通してそこまで重要ではない情報等を少し引き延ばしすぎな印象を受けた。勿論、不思議な、それこそオカルト的な世界観に入り込む事ができると言う点では良いが、物語全体が間延びしているようだった。
上巻での伏線を下巻では丁寧に一つ一つ回収しており、読みやすい点では良かったが丁寧すぎて読み手側の想像力を少し限定的なものにしていると感じた。物語を通して重要な「もう1人」が誰なのかについても、少し丁寧すぎる描写により、予想できてしまった人が多かったのではと感じた。
下巻での最終場面にて少し無理矢理すぎる?ような印象も受けた。それまでの死者は偶然といえば偶然と呼ばれるような死に方、「厄災」が関係しているのかもしれないと思わせるが、最後の場面については、明らかな殺意を持った人間が人間を殺していく。それも動機が「厄災」によって引き起こされているのかもしれないが、少し無理矢理だと感じた。
しかし、全体的な世界観や設定は好みであったし、すらすらと読める点で面白くはあった。他の「アナザー」シリーズを読んでみたいと感じた。
Posted by ブクログ
綾辻さん大得意なドンデン返し。
登場人物のあの人とあの人が同一人物だというトリック。
今回も予想外でした。
ミステリーというよりオカルトネタ。
3年3組の中に紛れ込んでいる死者を葬らないと誰かが死に続けるという連鎖を止める方法がない、という対策を知りその死者を探す。
その死者を恒一が葬るのだが…その死者が3年3組の関係者を殺していた訳ではないので「犯人」てわけではなく、結局はその死者を退治する物語。
現実離れし過ぎてて✩3
Posted by ブクログ
ホラーでもあり本格特殊設定ミステリでもある。『十角館の殺人』をセルフオマージュしたかのような叙述トリックには驚いた。
死者が紛れ込む教室で、呪いを防ぐために「いないもの」を創り出し徹底的に無視を決め込むという設定は三津田信三作品のような雰囲気があった。