あらすじ
15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った――あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
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Posted by ブクログ
初めて読んだ湊かなえさんの作品です。
少女の暴行殺人事件、現場に居合わせた同級生の少女たち。
なぜ自分の子供だけが殺されたのか、と怒りを子供たちに向ける母親。
一つの事件をきっかけに、関係者の子供たちが何十年も呪縛に囚われ続けていく作品です。誰が悪いのか、どうすれば良かったのか。題名通り「贖罪」の意味に翻弄されていく成長した少女たちの姿は読んでいて何とも言えない気持ちになります。
フィクションとして読むというより、これぞ人間のリアルだ、と少し恐怖心すら感じながら読みましたが最後まで楽しめる作品でした。
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これぞ湊かなえ。
学校の校庭で遊んでいた仲良しの5人。
その中の1人が、無惨な姿で発見された殺人事件。
犯人と会話をし、顔を見ているはずなのに、4人は思い出せない。
やがて中学生になり、被害者の母親から浴びせられた罵倒と理不尽な約束。
変わり果てた友の亡骸の記憶とともに、呪いのように皆の心を蝕み続けた。
贖罪という名の呪縛。
やがて大人になり、それぞれの償いを成し遂げる時、事件の予想外の真実に辿り着く。
衝撃のラスト。
ページをめくる手が止まりませんでした。
Posted by ブクログ
---あらすじ---
女子小学生の仲良し5人組のうち1人が、作業服を着た男に性的暴行の末絞殺され、その事後を目撃した4人がその後の人生でこの事件に囚われ、殺人を犯してしまうまでの物語。そして殺された子の母親の物語も描かれる。5人の独白が5章。
---感想---
誰も救われない感じが苦しく、とても好みだった。実際こういう事件ってかなりの数ありそうだけど、同じく罪の意識とかを抱えて生きるものなのだろうかと思った。
あと各キャラクターの設定の解像度が高すぎて、湊かなえさんというか小説家の方って普段どんな感じで生きてるのか気になった。
前に湊かなえさんのインタビューを見たことがあって、初めて顔と声を聞いて意外に思ったけど、改めて今回この小説を読むと、『あーたしかにあの方が書いてそうだな〜』と納得感があった。
Posted by ブクログ
ページを捲る手が止まらなかった。
少女の死亡事件に関わった人物が、それぞれの視点から事件を回想し罪を償う物語。幸せだと思えていても、次の瞬間には幸せな状態が崩れてしまい、事件がフラッシュバックして罪を犯してしまう4人の様子から、「贖罪」というタイトルがすごくしっくりきた。4人が過去の事件を、死亡した少女の母親の言葉も含めて忘れようとしているけど忘れられない心の陰になっていることが、それぞれの描写から読み取れた。4人が殺人を犯すことを止められなかったこと、娘が殺されてしまったこともまた、母親が過去に犯した罪に対する母親の償いになっていたのだと思う。晶子の兄や紗英の婚約者も、罪を犯しそれを償う形で描かれていた。南条が自分の娘と知らずにエミリちゃんを殺してしまった事実を後から知ったこと、その後の南条は描かれていないが、相応しい形で罪を償ったことが考えられる。「罪の償い」の連鎖と、一つの行動、言葉の他者に与える影響の重さがこの物語では描かれていたと思う。
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出てくる男性が絶妙に気持ち悪い
犯人もこの人が!?みたいなこともないけど、あぁ気持ち悪いなっていう結末で、一貫してたのが好きだった
大人になると人目を気にするようになってしまうとかいうけど、子どもの頃は子どもなりにまた、人目や大人からの評価、友達からの言葉や役割などをかなり意識していて、
実は子どもらしく天真爛漫なんてことはないんだよな
必死で自分の社会の役割を担ってるんだよな、と思った
Posted by ブクログ
10年前くらいに初めて読んだ時はすごく衝撃を受けました。今再読しても、やっぱり面白いなと。
何度読んでも被害者の母親が、被害者の友だち達に放った言葉えぐいなあと。そして元凶は母親にあるのに、、、という感じです。
巻き込まれた友だち達が本当に可哀想だし、それぞれがトラウマを背負ったまま成長してしまったが故、起こってしまう事件たち。
読む手が止まらないイヤミスという感じで本当に面白いです。
Posted by ブクログ
田舎町で女の子が殺されてしまった。直前まで一緒に遊んでいた4人の女の子は犯人と言葉を交わしていたものの顔が思い出せずに迷宮入りする。被害者の母親は4人の女の子に「必ず犯人を見つけなさい。それができないのであれば私が納得できる償いをしなさい。」と十字架を背負わせる。十字架を背負うことになった4人の女の子の贖罪の物語。著者の人気に納得できる、引き込まれるストーリーが素晴らしい。登場人物の心理描写が丁寧に描かれていて償いに対する向き合い方がとても印象に残った。
Posted by ブクログ
小学生の頃に起きた殺人事件。
殺された子と一緒にいた4人の女の子達と殺された子の母親とのやり取り。湊かなえらしい1冊。
大人の発言が子供にとって成長に大きく影響を与え、上手く人生を送ることができていない4人の女の子。全員が殺された子への思いをそれぞれの捉え方で償おう(贖罪)とする姿が心に響いた。
Posted by ブクログ
読む手が止まらずあっという間に読み終えました。
どの子も、いやどのお家も、どんな人も…いや、誰もが罪作りですね。
どこをどう正せば事件は起きなかったんだろうと考えてしまいました。
考えれば考えるほど、ぞわぞわして怖さしかないです。
唯一、爽快だと感じたのは、晶子のPTA総会の章です。今の時代のネットやSNSでの書き込みのような好き勝手な憶測で物を言う風潮に喝を入れていく演説です。
被害に遭ったエミリちゃんが本当に気の毒で可哀想だし、若葉ちゃんはこのあとどんな人生をおくるのか…
負の連鎖が起こりませんように。。。
Posted by ブクログ
「告白」と同じように、1人の独白が一章丸々続き、同じ場面をまた次の人が独白して、またその次の人、、という構成になっていた。一つの物語を多角的に観れることで徐々に真実が明かされていく過程が面白く、湊かなえの独白形式は結構好きだと思った。
エミリの母の一言がそれぞれのトラウマとしてあり続けたせいで4人の人生は乱されたわけで、なかなか無責任な母親だなと思ったが、母親の独白を読んで、誰からも弔われない娘への無念さがああいう発言に帰着したんだなと思った。
Posted by ブクログ
結論、1番の被害者はエミリちゃんだと感じた。
純粋に友達になりたかったが馴染めなかった田舎生活、母の元恋人による殺害、どれも不憫である。
Posted by ブクログ
「イヤミス」の言葉がしっくりくる一冊。
母親の一言が何年もまとわりつき、負の連鎖になっていく様子がとても印象的。
ただ、共感することが難しいと感じたのはこう言った事件の当事者になっていないからなのか..
Posted by ブクログ
当事者だった子供たちが大人になってもずっと罪を背負っていて、罪の重さに次第に人生の歯車が狂ってしまうというじわじわと感じる怖さがあった。
率直に母親の立場であれば、理解できる話なのかとも思ったが、やはり根本には口に出す謝罪というものがなければひとの心には響かないものなのかと難しくもある。
Posted by ブクログ
5編の連作短編集.15年前女児殺人事件で直前まで一緒に遊んでいた女の子4人と殺害された女児の母親の独白でそれぞれの章が進んでいきました
これぞ湊さんのイヤミス!という作品でした!
各視点でパズルのピースがはまるように、事件の状況や犯人が明らかになっていき、読んでいて楽しかったです
4人の子どもたちの「贖罪」についての語りは読んでいて苦しかったです。各章で起こる悲劇はほんとに後味が悪い(もちろんいい意味です!)
誰にも共感はできませんでしたが、第5章の被害者の母親の語りは身勝手さと麻子さん自身がそれに気がづいていないことから、怒りと呆れを感じました。
終章で私の言いたかったことを言葉にしてくれていたので、少しスッキリしました
犯人の動機と心情がほとんど描かれていなかったので、もう少し知りたかったです!
Posted by ブクログ
湊かなえ作品、今回も読み始めたら止まらない没入感があった!『告白』を初めて読んだとき、ひとり語りの独特な構成に衝撃を受けたが、『贖罪』にもそのスタイルが生きていて、独自に確立された表現でちゃんと物語を面白くなっているところがすごいなと思った。
物語は、4人の女性がそれぞれ「罪を償う」というテーマに向き合う姿を軸に進んでいく。同じテーマでも受け止め方は四者四様で、全員が異なる結末に向かう点がとても印象的だった。自分なら「償い」をどう解釈するだろうと考えさせられ、ひとつの言葉をどう捉えるかは本当に人間それぞれだよなと当たり前ながら改めて感じた。
また、物語が動き出すまで、彼女たちは互いがどんな思いを抱え、どれほど苦しんでいたかをまったく理解できていなかった。このすれ違いは、現実社会でよくある光景だよなと強く思った。日々の中で、他者の行動に疑問や苛立ちを覚えることはあるが、その背景にはその人なりの事情が必ず存在する。知れば納得できたはずのことも、対話の欠如によって誤解や不信が積み重なる。そうした“人間らしいすれ違い”の構造も丁寧に描かれていて、胸に迫るものがあった。
Posted by ブクログ
小池栄子さん朗読のaudibleで聴読しました。
audibleでも登場人物に四苦八苦してしまうので、相関図等あれば理解が早そう。
初めは、娘を殺された母親が復讐して反省するストーリーなのかなーって思っていたら、湿度100%な内容だった。胸糞な事件の連鎖。そして出てくる男性がほとんどクズなのが怖かった。
Posted by ブクログ
同級生の殺害された姿を目の当たりにした4人の女性の独白で物語は進んでいく。それぞれにいびつな?思考と言動で皆不幸へとおとされていく。やがて不明だった犯人が明らかになった時、タイトルの本当の意味を知る。
Posted by ブクログ
次から次とハッとさせられる。気持ち悪いというか、気分が悪いというか、でも先が気になってやめられない。ほんと、いつもすごいストーリーを作り出しますね。またしっかりハマりました。
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面白かった!続きが気になって一気に読んだ。
イヤミスということで身構えて読んだが、それほど嫌な気分にはならなかった。
様々な人の視点から話が展開するので、登場人物の印象が変わることがあり、それが興味深い。
贖罪という言葉について考えさせられた。
Posted by ブクログ
その名の通り登場人物それぞれの罪と苦悩が各人ごとの視点から描かれていて面白かった。
ある人にとっては大したことないことでも、人の捉え方によってはおおごとになることもある。日常でもよくあることだよなと思った。
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ボタンの掛け違いかのように5人の人生が不幸へと連鎖していく、作者お得意の他人の事をわかっているつもりでも実際はわからないから結果的に不幸へ突き進んでいくパターン。まぁ犯人の存在感のなさが残念
Posted by ブクログ
「贖罪」自分の犯した罪や過失を償う事。
ある夏の日、5人の少女達の内、1人が惨殺される。その出来事は残された少女達を15年もの間、苛まさせる事に。
彼女達のその後と贖罪のカタチとは?また人間の心のカタチとは?
代表作「告白」に似た構成
これぞイヤミス女王作。
Posted by ブクログ
同級生を殺した犯人を目撃しながら何も出来なかった四人の少女の間違った償いの連鎖。強引ではあるけれど惹きつけられる展開で、作為的な悪意が透けて見えてもページを捲る手を止められない。湊かなえさんの底知れない魔力を改めて認識した。