あらすじ
「家族って、なんだと思います?」
「現実の世界では、すんなり完全犯罪を
達成できてしまうこともあるんだって学んだんです」
2011年11月3日、裸の女性が交番に駆け込み、「事件」が発覚した。奥平美乃(おくだいら・みの)と名乗るその女性は、半年と少し前、「妹夫婦がおかしな女にお金をとられている」と交番に相談に来ていたが、「民事不介入」を理由に事件化を断られていた。
奥平美乃の保護を契機として、表に出た「死」「死」「死」…… 彼女を監禁していた「おかしな女」こと夜戸瑠璃子(やべ・るりこ)は、自らのまわりに疑似家族を作り出し、その中で「躾け」と称して監禁、暴行を主導。何十年も警察に尻尾をつかまれることなく、結果的に十三人もの変死に関わっていた。
出会ってはならない女と出会い、運命の糸に絡めとられて命を落としていく人々。 瑠璃子にとって「家族」とはなんだったのか。そして、「愛」とは。
「民事不介入」に潜む欠陥を日本中に突きつけた「尼崎連続変死事件」をモチーフとした、戦慄のクライムエンターテイメント!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「家族」という名の暴力の怖さを感じた一冊。
怖かったが、続きが気になり、詳細を知りたくて、あっという間に読み終えてしまった。お化けよりも、やはり人間の方が怖い。
家族なら何をしても許されるのか。もしこの人に目をつけられてしまったら、どうすれば逃げられるのか。どの時点なら引き返すことができたのかと考えたが、一度関係が始まってしまうと、引き返すのはとても難しいのだと感じた。
とても怖かったが、それ以上に続きが気になる面白さがあり、一気に読んでしまった。ただ、最後まで謎が謎のまま残っている部分もあり、少しすっきりしない読後感も残った。
Posted by ブクログ
尼崎連続変死事件をモチーフとした作品ということで読み始めた。何ということもない普通の家族が洗脳によって壊されていく様がとても恐ろしかった。フィクションでこの恐さ…実際に起こったあの事件の悲惨さを改めて感じた。読み進むのがなんともしんどい物語だった…。
Posted by ブクログ
幽霊より、ゾンビより、何より怖いのは、人間!
沼の話しから始まるあたりから、もうゾワゾワしっぱなし。
実話をもとにしている、と知り、ますますぞっとした。
家族・・・・いったい何だろう、と考えさせられる。
夫婦は、家族なのか?ちがうのか?
夜戸瑠璃子の幼少期の話しは、かなりかわいそうに思ったが、人格形成でかなりの影響があったのはわかる。
それにしても、飴と鞭でのマインドコントロールのすさまじさ。
何かのきっかけで、かかわりを持ってしまったら、
そう思うと、恐ろしくていられない。
この本は中高生にはお勧めしない。
心臓の弱い方も、メンタルの弱い方も読まないほうが身のため。
Posted by ブクログ
暴力の描写などがリアルで、そうちゃんの心情なんかもリアルで本当に苦しかった
これが実話ってことが信じられない…
「家族」って言葉は、温かいものと思っていたがこんなに悲惨な言葉に変わる日がくるなんて。
Posted by ブクログ
とても恐ろしい話だった。実際におきた事件をもとに作られた物語だとしてもこの世で一番人間が怖いと感じさせる作品だった。瑠璃子がいなくなったとしてもずっと続いていく支配の世界、それを家族と呼べるのか…宗太と澄には幸せになって欲しかった…
Posted by ブクログ
集団での暴力や大声での罵倒で人としての尊厳を奪い取り、無力で無価値な人間であると徹底的に「しつけ」という名のリンチを加える。まるで生け贄にする羊を痛めつけてなぶり殺すのを楽しんでいるような一連の流れに、自分自身が取り囲まれて大声で罵倒されているかのような錯覚に襲われ、怒りと憤りと悔しさで胸が苦しく泣きそうになり途中で読むのが耐えられなくなった。こんな暴力こそが正義と言わんばかりのあり得ない事が許されていいのか?しかしこれは現実に起こった出来事なのだ、読み続けなくてはならない、と最後まで読んだ。
NHKの特番で尼崎事件のことを知り現代の日本でこんな事があっていいのか、と唖然とした。その事件をモチーフにしているというので読まなくてはならないと思ってこの本を手にした。
警察は何をやっているんだ?この国は本当に法治国家なのか?こんな暴力がこんな理不尽が許されていいのか?憤りで息が詰まる。涙が出てくる。読んでいるだけで苦しい。
「民事不介入」?何だその言い訳じみた言葉は?
ふざけるな。なんで何もしてくれないんだ!
悔しい、悔しい、悔しい…
介入するのが難しい聖域なのは分かっている。だけどこうして閉鎖的な密室で行われている犯罪じみたものはまだまだ明るみに出ていないだけでいくらでもあるんじゃないか?これから同じような事件だって起こるだろう。被害に遭っているそういった人のSOSをきちんと拾いあげ、事が起こる前に未然に防ぐ手段を真剣に考えてほしいと思った。
なぜ次女だけが「家族」の一員として洗脳(?)されたのだろう?なぜこれまでずっと一緒に過ごしてきた両親姉ではなく、突如やってきた暴力を振るう訳の分からない連中の一員になってしまったのだろう?いくら以前に確執があったとは言えなぜ豹変してしまったのだろう?心の穴にすっぽりとはまりこんでしまったの?
最後のページから先に見ると複雑な人物相関図で8家系が示されている。一部の人だけに番号が振られていて説明書きがない。この数字はいったい?と思ったが…何なのかを知った時に愕然とした。
ふと少年マンガなどで「俺たちはファミリー」という決まり文句のような名セリフを思い出した。これと瑠璃子が口癖のように言う「家族」の違いとは何だろう?他者を阻害して利用して自分達だけが甘い蜜を吸うもの?何か紙一重のような気もしてくる。
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備忘録
生まれて初めて「愛」を与えられた
見返りとして、「すべて」を差し出すことになった。
6 集落の人々は生け贄の名目で沼を使って邪魔な誰かを処刑していたのだ。生贄に選ばれるのは集落の掟に背いたもの、手足が不自由になり働けなくなったもの、貧しい家の間引かれる子、私怨など。
34 これで抜ける、伝家の宝刀を。民事不介入。自分からそのお金を女に渡しているんですよね。ですと直ちに犯罪性があるとは言えないんですよ。恐喝されている、脅されているという証拠はありますか?
48 家族同士で虐待を強要される状況
正常な判断がほとんど失われてそのうち自分も殺されるのだろうとぼんやり考えるようになる
50 サイコパス この世には良心というべきものを持たず常に自分の欲望に忠実で他人を支配し利用することだけを考える冷たい頭を持って生まれてくる者がいる。企業経営者や政治家として大成するものもいるが、生まれつきの性質が犯罪と噛み合ってしまうと、その犯罪は常軌を逸する。
51 将を射んと欲すればまずは馬を射よ。諺は普遍的な人間の法則を言い当てている。
54 刑事さん、犬は吐いたものを飲み込むように愚かさを繰り返すという諺をご存知ですか?一度口から吐き出したものを飲み込むなんてそもそもできないんです。口から出た言葉はもう戻ってきません。話すということは取り返しのないことなんです。聞いて知ると言うことも取り返しのつかないことです。知る前には戻れななくなってしまうんです。
62 推理小説や映画に出てくる殺人犯は複雑なトリックで完全犯罪を目指すでしょ。でも現実の世界ではそんなことしなくてもすんなりとかんぜんはんざいを達成できてしまうことがあるんだって。瑠璃ちゃんは学んだんですよ。
65 あなたたち警察がやる事って集めた証拠を法律に当てはめる事ですよね。それは真実とは関係のないパズルのようなものではないですか?
73 焼肉はただ肉を焼いて食べるだけじゃないの。れっきとした料理なのよ。ラスボスは焼く前の肉に細かく包丁を入れ筋を切りたっぷりの蜂蜜にしばらく漬けた後、塩胡椒バター、クミンやらなんやらのスパイスで下味をつけ、手間をかけてから焼いた肉は甘かった。蜜の甘みだ。そこにスパイスの刺激と肉汁が調和して驚くほど旨かった。なるほど確かにこれは料理だ。おれはこれまで焼肉だと思って食ってきたものが単に肉を焼いただけのつまらない食い物だったことを知った。
78 自分の左手が欠けているのと同じようにこの世界もほんの少しだけ欠けているという感覚を抱いていた。
80 家族ってのはね、血のつながりではないんだよ。愛なんだ。愛があればそれだけで「家族」なんだよ。
存在を差別するでも特別扱いするでもなく尊重してくれる瑠璃子の態度は嬉しかった
83 愛を与えられたのだから返さなくては。当然のことだと思った。誰かが愛を返せなかったり不義理を働いた時、即ち瑠璃子の機嫌を損ねた時に家族会議が開かれた。どうやって躾けるか、あんたたちで考えな。
87 わたしたちは与えられた分、返さなくてはならないの。望まれたら何でも捧げるのよ
考えてはダメよ。迷ってもダメ。人は自分で考えて何かを決めよる時孤独になってしまう。あなたが寂しくなかったのは考えなかったからよ。何も自分で決めなかったから。
101 法律を作った人は親族を定義することで家族を定義することから逃げたのかもしれません。家族を定義することは勇気のいることですからね。
「話し合い」という、一方的に取り囲まれて前後左右から大声で罵倒、罵声、怒鳴り声に囲まれて逃げ場はなかった。
何度も何度も謝っているうちに本当に悪いことをしたような気がした。
147 まともじゃない!あんたたち誰一人としてまともじゃないよ
148 自由を奪われ罵倒され排泄を管理され裸にされ謝らされた。この一連のプロセスで剥ぎ取られたものは衣服ではない。自分が無力で無価値な存在だということを徹底的に思い知らされた
152 何を言っているのか?みんな家族でしょう?警察なんて絶対ダメよ。馬鹿なこと考えないで大人しくしていましょう。瑠璃子さんに逆らったらいけないの。なんでも瑠璃子さんの言うとおりにするのよ。
恐怖は倫理にすり替わった。逆らうことは悪です従うことは善なのだと思考停止した。
今自分たちが受けている仕打ちは報いなのではなく理不尽な虐待だ。瑠璃子たちがやっていることは不法だ。警察を頼ることは悪いことでも何でもない。この国は法治国家なのだ。
161 瑠璃子さんはすごい金持ちだ。気前もいい。そんな瑠璃子さんに「家族」と言ってもらえるのは少し上等な人間になれたような気がした。
163 いやあ、我が母親ながら申し訳ありません。実はわたしは生まれた時のことを覚えているんですがね、私が顔を出したあの女の股ぐらは酷い臭いがしたんですよ。あのような場所から生まれてきたと思うと恥ずかしくて仕方がないですよ。
やだ虎ちゃんってばそんなこと言って。
ときこさんが笑った。瑠璃子さんも雪も他のみんなも笑った。俺も笑った
191 なあアサやん、今この時点でもう死体遺棄の共犯だから。やり切るしかねえから。
197 自分の命を盾にして鉄の心を消費する母親は育児放棄の常習犯であった。
プライドを傷つけられたら落とし前をつけなくてはならないしその際に暴力があってもいい。
202 虎はこちら側特有のずるくてらだらしない匂いを纏っていた。ところが彼の親族は一人残らずあっち側の人間だった。
心配しないで。選ばれなかった人にも役割はあるの。
206 あちら側で過ごした2年間は穏やかだった。叔母夫婦は直接血が繋がっていない鉄にも優しかった。何不自由ない生活をさせてくれた。だが、惨めだった。鉄は敏感に感じ取っていた。あちら側の人々に特有のこちら側の人間に対する憐れみを。
彼らがそうした善良さを発揮するたびに鉄は頭を垂れた。ありがとうございます。その度に鉄は自分に頭を下げさせる叔母夫婦を憎んだ。
大月で叔母の一家と暮らすうちに鉄は理解していた。鉄や母親のような人間はどこまでもこちら側にいるしかない。
213 しーちゃんは瑠璃ちゃんへの借金を返すために身体を売り続けました。死ぬまで何十年も。死ぬ直前のしーちゃんは覚醒剤のやり過ぎで自分の名前もわからなくなっていました。でも椿ちゃんはその歪みに気付きました。瑠璃ちゃんに愛されることは瑠璃ちゃんに搾取されることと同じなんだと。
215 人殺しがばれなかったのはなぜだと思いますか?一つはみんな馬鹿だったからです。殴れと言えば殴って殺せと言えば殺して死ねと言えば死にます。二つ目は警察が侮っていたからです。三つ目は「家族」だったからです。家族は聖域で他人が土足で踏み込んではいけないんです。
愛ってね、ただ睦み合って慈しみ合うだけのものではないんですよ。愛は不平等です。愛は理不尽です。そして愛は力です。否応なしに人を従わせる権力です。愛による支配こそ家族の本質です。人の集まり、集団はあまねくこの家族の在り方を拡張して作られているんです。
217 瑠璃ちゃんはしくじりました。家族を増やしすぎたんです。馬鹿ではない人も家族に入れてしまったんです。血のつながらない赤の他人ばかりで家族を作ることがそもそも無理があったのではないでしょうか?愛は家族の第一条件で愛による支配こそ家族の本質です。
人はもらったものしか与えられない
250 私はずっと誰かにこんな風に褒めてもらいたかった。雪ちゃん、あなたはプライドを奪われていたのよ。そして我慢させられていたのよ。
雪は立ち上がって瑠璃子の胸に飛び込んだ。そこは柔らかく暖かかった。雪は自分の身体が液体でも個体でもない粘性の何かに沈んでいくような錯覚を覚えた。
258 映画や小説には究極の選択がある。主人公が悪に追い詰められて自分が死ぬか恋人を殺すかの2択に迫られる。悪役が追い詰められた時に人間の本性が露わになるという。けれど俺は思い知った。追い詰められた人間に究極の選択なんてない。ただ状況に服従するだけ。きっとこれは人間の本性でもなんて上等なものではない。腐った木の実が地面に落ちる、そういう自然現象に近いものがある。
262 順調に昇任試験を突破していく勤勉さと面倒事を避ける賢さを併せ持つ、「優秀」な警察官だった。同時に陰湿でもあった。一方的に無能なレッテルを貼られあからさまに無視をされた。次第に原因不明の腹痛と突然訳もなく目から涙が出るようになった。自殺するか仕事をやめるかの二択で後者を選べたのはたまたまだったように今で思う。
あの時警察が介入していれば失われずに済んだ命がいくつもあった。
270 自分の「家族」に殺人をはじめとするたくさんの犯罪を犯させていますが、自分は直接手を下しませんでした。息子の清四郎と義妹もです。瑠璃子は保険をかけていたのかもしれない。例え犯行が露呈しても自分と息子と妹は罪を逃れられるように。
274 終わってないんですよ。あの事件。事件発覚から13年が経過した2024年のこと。
281 暴力は常に正義だった。
307 死に方は大事よ。その人の人生がどんな人生だったか死に方で決まってしまうのだから。
Posted by ブクログ
吐き気がするような小説は数多あるが、本作品では実際に吐き気を催した。これは悪い意味ではない。実際に起きた尼崎連続変死事件をモチーフに人間の恐ろしさをこれでもかと抉って抉って表現する。人ってここまで簡単にマインドコントロールされるのだという恐怖があり、そして誰もがここに至るまでになんとかなるだろうと思うが、そうならないのが人間のバグのようでもある。暴力による支配は単純だが、生き物にとってはこれが効果的なのだろう。暴力を振るえる人を支配下におけば、支配者は無敵である。これが怖い。こんな事件が二度とおきないことを願う。
Posted by ブクログ
これ、フィクション…だよね?怖すぎる。
人はこうやって洗脳されて、逃げ場がなくなっていくのか…と読みながらずっと胸糞悪かった。
『民事不介入』については、はじめて知った言葉かもしれない。警察を頼っても逃げられないなんて絶望しかない。
早く結末を知りたいと一気読みしたが、最後にいくつか謎が残ってしまったことと、登場人物が多くて複雑すぎたので⭐︎3に。
追記:尼崎連続変死殺人がモチーフになったんですね…。だからこんなに登場人物が多くて複雑なのか。
小説としては⭐︎3だけれど、モチーフになった事件があるのであれば一読に値する(自分が巻き込まれたりしないように。このようなことに巻き込まれてしまった人を理解するために)、素晴らしい作品。と言うわけで⭐︎4。
Posted by ブクログ
読書備忘録1017号。
★★★★(物語としては精々★2つくらいか・・・)。
怒涛の8月でしたね~。みなさま。
ホンマに怒涛の。
読書は細々と続けてましたが、備忘録は無理!
8月初めての品川週末。しかも雨。備忘録開始です!
順番は蟲!美貌として肝胆な作品から怪死!
尼崎です。
尼崎の連続不審死事件をモチーフにした作品。
角田美代子が瑠璃子ですわ。
美代子は尼崎で8人。瑠璃子は八王子で13人。瑠璃子の勝ち。
怖いですわ。怖い。
備忘禄としてはそれだけで十分ですわ。
瑠璃子が怖いんじゃなくて、瑠璃子に狙われたら人生終わるってことが怖い。
巻末に人物相関図とかあるけど意味ないです。
ミステリーちゃうし。
家族と言いながら血縁関係なし。
「だって私ら家族やんかぁ」という言葉だけでハイ終了!ってことです。
瑠璃子に掛かったらどんだけ細い細い繋がりでも家族にされてしまう。
そうなったら、ちゅ~ちゅ~と体液を吸われて、カスカスになったら補充して、吸われて、補充できなくなったら保険金掛けてハイさよなら。
ミステリーっぽく、あばたのおっさんとか、耳元でささやくGHOST女子とか登場されてるけど、結局瑠璃子ですわ。
そして八王子。尼崎の事件を八王子にされたら堪らんね!
八王子市民は。
こわっ。以上。
PS.
なんで警察はこの事件を防げなかったのか?
基本、家族の問題には関わらない。民事不介入ですね。
そうするとですよ。阿部ちゃんが現行犯逮捕されたじゃないですか。
あとから娘の言葉とかいろいろやってるけど、殴る蹴るの次元を超えていたということが分かりますね。この本を読むと。
だって家族の間でビンタとか、殴るくらいでは警察は現行犯逮捕しない・・・。
Posted by ブクログ
こういう事件があるたびに、どうして洗脳されたんだろう?どうして逃げれないんだろう?と思っていたが、そこら辺を共感できるように書かれてあって、なるほどなと思った。
audibleで聴いたため、登場人物が多く、混乱した。
本であれば末尾に相関図があるようで、本で読めばよかったと思った。
Posted by ブクログ
実際に起きた「尼崎連続変死事件」をモチーフに、一人の女が「家族」という言葉で人々を洗脳し支配していく恐怖を描いたノンストップサスペンス。
いわゆる「イヤミス」に分類される今作ですが、「地獄がずっと続く」という展開で、本当に救いがないストーリーでした。複雑過ぎて一度読んだだけでは把握できないものの、実際にこういった事件があったことがまずとても恐ろしいです。
作中には主犯格の女の視点はなく、様々な被害者(時に加害者でもある)の視点や供述で構成されているところもこの作品の恐怖を引き立たせていました。
Posted by ブクログ
恐ろしい。実際に起こったことだと思うと本当に怖い。
もしこんな人に出会ってしまったら逃げられるだろうか、どうやって逃げようかと考えながら読んだ。
特に"あちら側"にいたはずの有間家と宗太の話は辛かった。
暴力は正義だと思い込むようになるまで追い詰められてしまう。
「追い詰められた人間に究極の選択なんてない。ただ状況に服従するだけ。きっとこれは人間の本性なんて上等なものではない。腐った木の実が地面に落ちる、そういう自然現象に近いなにかだ。」
ダーヤマさんはあんまり話に出てこなかったけどどうなったんだろう。
凸凹の男は?
一番怖いのは朱鷺子さんだったのだろうか。
蛇のペンダントが気になった。
瑠璃子たちが逮捕された後、洗脳は解けるのだろうか。
いろいろと謎が残った。
Posted by ブクログ
酷い、惨い。
これが現実に起こったことって信じたくない。
マインドコントロールの恐ろしさを痛感した。
読んでる途中で自分がちょっと洗脳されてる感覚になったくらいで
途中リタイアしようかとも思った。
人間が怖い。
洗脳する方も洗脳される方も両方怖い。
しばらく引きずりそう。
メンタル弱い方は気をつけて。
Posted by ブクログ
尼崎連続変死事件がモチーフ。なぜ逃げない、なぜ逆らわない、と憤りの連続。人間の醜さ、弱さ、恐ろしさが凝縮され、「家族」という存在まで怖くなる。
Posted by ブクログ
尼崎の事件をモデルにした作品だということはすぐにわかったが、それにしても、恐ろしい。
人はこうやって、『自分』を手放してしまうのかと実感した気がした。
怖くて、少しずつしか読めず、相関関係がなかなかわからなかったが、最後に相関図が書いてあった。
見ながら読めば良かったと反省。
でも、すごい小説だった。
そして、まだ、終わってない。というか、謎な全く解き明かされてないことですっきりしない、後味を残してる。
あー怖かった!
Posted by ブクログ
話の内容的には「本当にそんなことあるのか」と思わせる内容だったが、実際にその立場になれば洗脳されても仕方がないような心持ちになってしまうのだと考えさせられた。
人間は極限状態になれば判断力が鈍るし、そういう状況を作らないようにすることが何よりの対策だと感じた。
実際に起こった話なだけに、注意しすぎてもしすぎることはないと思った。
Posted by ブクログ
実際に起きた事件をモチーフにしているとあって、「真実は小説より奇なり」を体現している小説。
登場人物が多くて何度も相関図を確認しながら読み進めました。
はじめは「嫌なら逃げればいいじゃん」と思ってたけど、圧倒的恐怖に支配されると逃げることもできなくなるんだなと妙に納得させられました。
胸糞悪い内容だけど読むのがやめられない小説でした。
Posted by ブクログ
まことさんに教えて頂いた9月の『山形小説家・ライター講座』にオンライン受講の申し込みをしたのですが(小説家を目指している訳では無いのですが)私の申し込んだ回は講師として葉真中さんが来られます。
穏やかに見える方なのにかなりハードに社会問題を切って行く作家さんなので楽しみなのですが、狙った訳ではなく本書が予約で回って来ました。
その点では素晴らしいタイミングですが『氷河期のゴミ』の後に読むには凄いタイミング。
凄いよ、凄いって…。
これルポじゃないの?え、フィクションなの?
これを読んでから『尼崎連続変死事件』を知るか、知ってからこれを読むか。
私は後者ですがどっちの順番でも震えます。
何が恐ろしいって、主犯の角田は家庭環境が悪い中で育ったとは言え心理学の勉強を何もしていない女性です。
恐らく洗脳の仕組みを書籍等からでも学んだ事など一度も無い筈です。
その女性がここまで多くの人間を洗脳…それも家族同士で殺し合いをさせる程の強烈な洗脳を施せた事。
この事件を調べた時に、そこに1番恐怖を覚えたのですが本書を読んでも背筋が震えました。
他人の家族であっても自分の家族だと言い切り、結果的に民事不介入となってしまう。
取り込まれた家族ですら、家族の問題だと口走ってしまう。
角田はやりたいようにやっていただけかも知れないのに結果的にカルト教団も真っ青のマインドコントロールを何年も成功させてしまう。
睡眠不足と弱みを握る事、食事と排泄の管理、体罰。
洗脳の見本市か…
本書では名前も変えてフィクションも盛り込まれていますがほぼ史実通りです。
オリジナルキャラクターの柊二だけが救い…とまでは行かないけど彼と嫁の話がたった一つの希望。
その希望ですら胃にくる。
本書を書いた経緯について葉真中さんのインタビューも拝見しましたが、やはり風化させない事を目的としているみたいです。
『ロストケア』等の氷河期時代を描く時は、ご自身もその世代なので忘れられたくないと言う思いもあるそうで、
なるほど、それでヘビーな仕上がりになるわけですね。
とにかく怖すぎて何を書けば良いのか分からない。
どんなホラー小説よりもアテントレベルはぶっちぎりの★5!!アテントしてても漏れそう(汚い)
一つ、私的に1番キツいと思った事件の概要が本書にも採用されていましたのでご紹介。
ネタバレに入るかも知れませんのでご注意を
なんとか逃げ出せた一家が居たのですが、長女は無事に働き先も見つけ、友人も出来て平和な人生を取り戻していました。
ところがたった一つの身分証である免許証の更新日が来てしまいます。これがないと生きていけないので行かざるを得ません。
友人二人に付き添って貰い、免許更新センターへ。
ところが恐れていた事が起こります。
更新期間を把握していた角田一派がセンターで待ち伏せ。運が悪いとしか言い様が無いのですが見つかってしまいます。止めに来た友人を守る為に彼女は友人に口汚い罵りを投げて諦めたように連れ去られてしまう…
本書ではそのまま友人はあいう子だったなんてね、帰りに甘い物でも食べて帰ろ、みたいなノリになるのですが、実際は不審に思った友人がきちんと警察に駆け込んでいました。
必死に助けてくれと訴えるも、家族の問題でしょー?と警察は動いてくれませんでした。
その後、彼女は体罰を受け、寒空の中裸で物置に閉じ込められ、友人と行ったカラオケで歌っていたであろう好きな曲を歌いながら亡くなってしまいました。
このエピソードがトラウマになった私、本書でもやっぱり出るか…と半泣きで読みました。
葉真中さん、風化防止は見事成功してますよ、私のトラウマが蘇りましたからね!どうしてくれるんだ!!講座で訴えても宜しいですか?!(やめなさい)
とにかく、これから読まれる方は覚悟して下さい。
臓物がひっくり返ります。
結末もモヤモヤするけど、実際の事件がそうだったから仕方ないな…
でもやっぱり柊二を登場させてくれた葉真中さんは凄いと思う。こんな中にこそ愛が必要だ…
Posted by ブクログ
洗脳による監禁の事件は時々ニュースで観るが特に気にしていなかった。
いざ、読み進めるとわかる気はする部分もあった‥
本当にあった事件のモチーフと気づいた時は怖さが増し恐ろしかった。
家族とは愛とは何なのか‥
登場人物が多く多少読みにくかったが
実際も複雑な人間関係だったらしい
尼崎連続殺人事件のモチーフ。
Posted by ブクログ
事件自体は当時のニュースで衝撃を受けたのを覚えています。事件を知っていたからこそ、この一冊はより読み進めやすかったです。末尾に掲載された参考文献も機会があればぜひ読みたいです。
この一冊がきっかけで葉真中先生のファンになりました。
Posted by ブクログ
実際の事件をモチーフにしたフィクションという事で、その理不尽さや不条理さがとにかく気分が悪く主犯の怖さが際立ちます。
元々ホラーには耐性がある方ですが、現実味の無いオカルトやスプラッターよりこういう現実でもあり得そうな人怖の方がリアリティを感じられて怖いです。
とにかく警察の不手際が目立ち、民事不介入を言い訳に全く機能していない様は読んでいてイライラしました。
もちろん犯人が悪いとは思いますが、凄惨な結果の一因に警察にもあると思います。
全体的に引き込まれる内容でしたが、不明のまま終わった点がいくつかありました。
あばた面の男の正体は?矢戸朱鷺子が妊娠していた描写があったがある時お腹が引っ込んでいたということは出産した?雪の子供のその後は?澄をはじめ、13人もの人らが殺されたが描写が無かった人はどの様に殺された?住民票移したり、免許の更新をしただけで所在地がバレてしまう方法は?などですかね
主犯は自殺してしまい真実はわからないことが多いので仕方ないとは思いますが、もう少し深掘りして貰いたかったです。
Posted by ブクログ
面白かった!さすがは葉真中さんといった感じで、読後にwiki読んでみるとほぼほぼ史実通りだし、だからこそこの出来事の異常性が際立って良かった。読む手が止まらなかった。
でもだからこそ残念ポイントというか、今回の物語は家族の中でも気に入られてしまって上にいた宗太(のちに下に行くが)と澄ちゃんが被害者側のメインだと思うんだけど、だからこそこの二人以外の被害者であまり語られなかった長峰家・奥平家・七倉家・立花家の凄惨な状況を個人的にはもっと読みたかったな。あまりにだらだら被害状況を書くのも好みは分かれそうだから、これくらいでちょうどいいのかもしれないけど。一個一個描いてたら500ページとかいきそうだしな。。。
しかし、実際の事件同様明かされてないところも多くて読後感も(いい意味で)気持ち悪い。まだ不穏分子は残ってる、みたいなこの事件が風化されないような終わり方がまたいいよね。あばた面の男の正体は一体なんだったのかとか、本当に黒幕はいたのだろうかとか、雪と清司朗の子供のその後とかね。
あと個人的には貢がどうしてそうなっちゃったのかは気になる。雪くらい丁寧に描かれてればまた違った見方ができたかな。
この小説だけを読むと、瑠璃子もやばいけど朱鷺子の方が黒幕っぽさあるなあと思う。度々描かれていたネックレスは何を暗喩していたのだろう?
Posted by ブクログ
尼崎の実際の事件をモチーフにした作品
「家族」とは一体なんなのか。血の繋がり?生活を共にしたら?愛情があれば?
「家族間」の出来事に警察は「民事不介入」
違和感を覚えていても深く追及しないという部分を突いた出来事
被害者が何かしたわけではない、ただある女性が関わっただけ。その女性が「身内」と認識したそこから精神支配下に絡め取られていく。
実際の事件だからこそ理屈の通らない怖さがある
Posted by ブクログ
読み出したら止まらなくて、あっという間に読んでしまった
読んだあと気持ち悪くなってしまって寝込む。。
こんな酷いことがあっていいのか。
血のつながり、家族とは。色々考えさせられた
Posted by ブクログ
実際の事件をモチーフにした小説。。。
胸糞悪い事件である。。。
(民事不介入)この言葉で失われた生命の数々。。。
今もストーカー殺人とかも無くならない。。。
警察側の難しいところもあるだろうが………
何とかならないのか??????
《家族》という言葉で洗脳して………支配する。
この世には良心なんか持ち合わせない輩は
少なからずいてるのも現実である。。。
《天罰》が当たる事願うばかりである。