あらすじ
似ているようでまったく違う、
新しい一日を懸命に生きるあなたへ。
『お探し物は図書室まで』『赤と青とエスキース』で本屋大賞2位。『月の立つ林で』『リカバリー・カバヒコ』『人魚が逃げた』で5年連続の本屋大賞ノミネートの著者、最高傑作。
長年勤めた病院を辞めた元看護師、売れないながらも夢を諦めきれない芸人、娘や妻との関係の変化に寂しさを抱える二輪自動車整備士、親から離れて早く自立したいと願う女子高生、仕事が順調になるにつれ家族とのバランスに悩むアクセサリー作家――。
つまずいてばかりの日常の中、それぞれが耳にしたのはタケトリ・オキナという男性のポッドキャスト『ツキない話』だった。
月に関する語りに心を寄せながら、彼ら自身も彼らの想いも満ち欠けを繰り返し、新しくてかけがえのない毎日を紡いでいく――。
最後に仕掛けられた驚きの事実と読後に気づく見えない繋がりが胸を打つ、心震える傑作小説。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
人と人との関係性を考えさせられる。
特に空気のようになってしまう家族の絆。
家族とは、言葉がいらない関係性になりがちなのだが、思いやりやコミュニケーションが必要。
登場人物の流れるような関係性の描き方は新鮮さがある。
月をテーマにしているのも面白く、奥深い。
日本人は昔から自然への畏怖、共存感、委ねるという感覚があると思うのだが、それが、この作品での月の語りに共感性を強く感じるところなのだろう。
***
あの群衆(竹林)は、見えない地面の下で繋がっている。
林そのものがひとつの生命体であることを、私はしみじみと深く感じ入った。
Posted by ブクログ
本でこんなに感動するのは久しぶりでした。
読み進めれば進めるほど作品にのめり込んでいって読書がこんなにも素晴らしいのだと気づくきっかけをくれました。
月を見上げるのもいいかもしれません。
Posted by ブクログ
青山先生の大ファンになり、今回も登場人物がどう関わり合うのかとても楽しみにしていたのですが、最後のアクセサリー作家さんの話は、通勤途中で読んでいて、あまりにも嬉しい終わり方に思わず、なんと!
と声に出してしまいました。
この瞬間が楽しみで、青山先生の話を読んでいます。
これこれ!待ってましたっ!
Posted by ブクログ
短編小説だけど、とあるポッドキャストを中心に登場人物が直接的に、間接的に関わり合って、その関わりがバタフライエフェクトのように各々にとって気づきとなり、助け合っている様子が読者目線で感じられて、とても温かい気持ちになる素敵な本だった。
様々なバックグラウンドを持った人がそれぞれ、「気づき」を得ていく中で、きっと誰かしら自分の感情と一致する部分が出てくると思う。
だからきっと、この本の中に少しヒントがあるんじゃないかなと、ちょっと息苦しい人も、その先にある「人との関わりで生まれる温かさ」を信じられるようになるのかなと思った。
Posted by ブクログ
オムニバス形式で綴られた、滋味溢れるストーリー。ポッドキャストが物語を支える、渋い脇役。すべての物語を繋ぐ、大切な役割を持っている。じんわりと、心が温まる一冊。
Posted by ブクログ
とても良かったです!
初めの一文で心を掴まれ、気がつけば読み終えていました。
なんだか心に響く文章が散りばめられていて、もう一度じっかり読みたいと思います。
Posted by ブクログ
素晴らしい さすが青山さん
芸人、宅配の人、高校生のウーバー配達員、バイク乗り、元看護師、劇団員、離婚家庭の子供、アクセサリーアーティスト、様々な環境下で生きる人の心情、葛藤をここまでリアルに捉え表現できるその能力に感銘 取材力もさることながら、共感力エンパシーの感度がきっと高いのだろう
青山作品はこの点に本当に優れている
毎回50ページほどの1話の中で、学びと気づきと幸せな気持ちを提供してくれる
気づきにくい幸せに気づける人でありたいと思えた作品
読んだ人それぞれ感じることがあるだろう
何か1つでも自分の人生や価値観に刺さるポイントがあるのではないかと思う
とにかく読みやすい文体 すっと入ってくる内容 あっぱれです
Posted by ブクログ
ポロポロと涙が出てきて、ぬくぬくと胸が暖かくなり、じーんと心に響く。
青山美智子さんの作品はどれも一貫してそう思う。
今日、たまたま夫と夜の散歩に出かけたら、とても綺麗な月だった。
「月が綺麗」って自然に出た。
持病の夫と過ごす日々の中で、イライラと怒りが出てしまう時がある。夫の存在が無味無臭にならぬよう、温かい心をもっていたいわ。
周りにいる人へ敬意を込めて過ごしたい。
Posted by ブクログ
さすが青山さんでした。
様々な繋がりにほっこりしながらも
現代人に刺さるあれこれ。
自分の心の持ちようを少し変えてみたり
素直になってみたり
やさぐれている心を緩めてくれる、そんな一冊。
「似ているようでまったく違う、新しい一日を懸命に生きるあなたへ」 刺さりまくる帯。
こわばった心に染み渡るのでおすすめです。
Posted by ブクログ
長年勤めた病院を辞め、鬱々とした想いを抱える元看護師、芸人になる夢を諦めきれない配送ドライバー、娘の結婚と妊娠に動揺する自動車整備士、自立を願う母子家庭の女子高生、仕事と家庭のバランスに悩むアクセサリー作家。そして、5人が聴いているポッドキャストの「ツキない話」。それぞれの人生が少しだけ交わることで、それぞれが前向きに生きることができるようになって、次の章に繋がる。細い糸で物語同士が繋がり合うような綺麗な構成の優しい小説だった。日常を描いた物語を穏やかな気持ちで読みたい方にお勧めしたい素敵な小説だった。
Posted by ブクログ
やっぱり青山美智子さんすきだな〜
ほっこりするし短編の登場人物同士が少しずつ繋がって世界は狭くて暖かいんだなと感じられる。
わりと序盤に出てくる「卑屈になるのはやめよう」というセリフが前後の流れや自分の状況ですごく刺さってしまって、時々日常で思い出す。
他にもジーンとくるセリフがたくさんあるし、また定期的に読み直したい。
Posted by ブクログ
登場人物が耳にしたポッドキャスト『ツキない話』。月に関する語りを聴く中で、彼らの心も満ち欠けを繰り返しながら、毎日を紡いでいく物語。
ツキない話の中で新月がよく出てくる。新月は地球から見て月と太陽の方向が同じになり重なるので、地球からは見えない月。月の満ち欠けの始まりの月。
自分のことを一番に想っていてくれている人が近くにいることに気がつかない時がある。それは新月の地球と月。太陽の輝きが強すぎて、近くの月が見えない。でもちゃんといる月。
読んでいて関係性が全くない登場人物が円のように繋がっていく様子は拍手を送りたい。
Posted by ブクログ
今まで読んだ本で1番良かった!
何かにつけて人生とは?と考えたり、無理やりポジティブに考えたりで生きづらいと思っていたけどこの本から希望をもらった。何度でも読み返したい
Posted by ブクログ
「月の立つ林で」
心から出会えて良かったと思える作品でした。
月の話と人と人との繋がりと。
この感情は僕の胸に収めておきたいと思います。
さぁ次は今年の本屋大賞の「イン・ザ・メガチャーチ」を読もうかな。
楽しみです。
Posted by ブクログ
日々の中に蔓延るモヤモヤを、すっと楽にしてくれる。そんなお話たち。
私たちの人生も月の満ち欠けと同じ。見えなくなってもやがて姿を現すし、消えてなどいない。むしろ、見えない姿こそが真に美しい姿。そう信じて生きていく姿を誰かが毎日見てくれている。暗闇の中を照らす月のように、ただそこにいてきっと照らしてくれる。
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私は夜が好きで、それは自分だけの時間が何者にでもなれる私を包んでくれる気がするからで、でもそんな夜が真っ暗な世界だったらきっと怖くなると思う。
私が夜を好きでいられるのは、月が優しい光を届けてくれるからだろうな。新月の話があったが、たとえ見えなくてもそこに確かに存在すると感じられるのは、心底ほっとできる。
と、そんなとりとめもないことを考えてしまう。
そんな本だった。
Posted by ブクログ
2026/6/9
三章の、父娘の話に特に共感した。
なんで父という生き物はこんなにも不器用なのか…
どうして父と娘はこんなにも、素直に話すことができないのか…
自分と重ねてちょっと泣けた。
店員さん、コールセンターの人、よく前を通る家に住む人…みんなそれぞれに悩みがあって喜びがあって、人生があるんだなぁと当たり前のことを思った。
そう思えると、ちょっと優しくなれるような気がする。
Posted by ブクログ
ちょっと心が軽くなる人間ドラマ短編集。
「月」にまつわるエピソードを坦々と語るポッドキャストの配信が、視聴者の心のトゲを溶かしていく。
青山美智子さんは人心の弱いところにそっと寄り添う作品を生み出すことに長けた作家さんですね。
人と人との間には正解の無い問題が少なからず生まれてしまいますが、主観的な解を押し付けるでもなく、遠くから見守るでもなく、視点を変えるキッカケだけを絶妙な距離から転がしてくれる感覚が心地良いです。
あとがきの解説を宇宙飛行士の野口聡一さんが書かれているのもいい感じです。
Posted by ブクログ
青山美智子さんの作品4冊目!
各章の主人公達が皆んな同じタケトリオキナが発信する月のポッドキャストを聴いてる。それぞれの主人公がポッドキャストの月の話を少しキッカケにして日常生活で抱えた壁を乗り越えていくお話。
たとえ目立たなくても、自分で無意識のうちに真面目に取り組んでいたことが知らない誰かの役に立ててる事もあるんだと感じれた作品だった。最後、タケトリオキナの招待が明かされるシーンと朔ヶ崎さんが救急医療相談窓口で登場したシーンは、鳥肌が立って興奮して一気読みしてた笑笑 物語が進むにつれて、どんどん皆んなが繋がってきて最後大きく皆んなが繋がっていく展開が良かった!
Posted by ブクログ
読み終えて残ったのは
世の中は思った以上につながっている
という感覚でした。
自分にとっては脇役だった出来事が 誰かにとっては大切な出来事であったり 何気ない言葉が別の誰かの背中を押していたり。
連作短編として繋がれた五つの物語は、
作するという事を超えた繋がりを読むことができました。
東洋占星術でも 朔は物事を始める事に有益とされていています。
暦には 朔の時間も掲載されています。
その時間に これからやるべき事を書き出す、それだけでも効果があるとか。
次の朔は、6月15日11時54分です。
何か初めてみましょうか。
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青山美智子さんの物語には、
いつも心救われる。
解説の野口聡一さんの言葉も、
本物が紡ぐ言葉はこんなにも圧倒的、というか、ストレートに響くのか、と感じた。
Posted by ブクログ
青山美智子さんの物語はあたたかい印象があった。本作も心温まる読後感だった。
月がテーマだからか、ままならない現実を抱える登場人物もおり、今の自分の心情もあってか、それが心地良かった。
Posted by ブクログ
青山美智子さんの作品は、どれも優しく、じんわりと心を温めてくれる。文章も読みやすく、すらすらと読めてしまうので、もし普段あまり小説を読まない人からおすすめの作家を聞かれたら、薦めたい作家の一人である。
この作品は、連作短編集であり、各章の登場人物が意外なところで繋がっている。
もしその点に面白さを感じた方がいれば、同じ作者の『赤と青とエスキース』も未読であればぜひ読んでいただきたい。
人は自分の人生を生きる中で、誰かになんらかの影響を知らない間に与えてしまうけれど、それは悪い影響だけではなく、良い影響もあるのだと、この作品が教えてくれた。
Posted by ブクログ
月にまつわるポッドキャスト、自分も一緒に聴いているような気持ちになった。登場人物が次々と繋がっていく連作短編集。周りの人、そして自分の事も大切にしたくなる。アンデルセンの絵のない絵本を思い出した。
Posted by ブクログ
お父さんの章が好きでした
素敵なお父さんで憧れました
月は遠いところにあるけど、
地球の生物や自然に深く関わっていて
私たちにこんなに影響を与えてるんだと学べました
Posted by ブクログ
★3.6
章を追うごとにそれまでの章で登場した人物が絡んでいく形式で、
徐々にパズルのピースが繋がって、最終章で最後のピースがハマり、物語の全貌がくっきり浮かび上がるという構成である。
この仕組み上、後半に向けて右肩上がりに加速度的に面白くなっていくので、正直前半は少し退屈に感じてしまった。
しかしこれは私が比較的に冷淡なところがあるからであって、ちゃんと各章ごとに心温まるような内容が含まれているので、感受性豊かな読者であれば一冊を通して楽しめ、何度も感動させられるのだと思う。
ほっこり綺麗な物語で感動したい人には
おすすめ。