あらすじ
祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。ドビュッシーの調べも美しい、第8回『このミス』大賞・大賞受賞作。
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Posted by ブクログ
ピアノを奏でる主人公の物語、それだけでも圧巻。曲を再生しながら小説を読んだ。
それ以上にミステリーが、途中でのピアノコンクールのあたりで忘れてしまうほどに描写が素晴らしくて、最後に明かされた時に、えっ?と驚き納得するほどに、二重に楽しめた物語だった。
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著者の巧みな物語構成、鮮やかな情景描写にすっかり魅了された。
火事で周りを炎に囲まれている様子、聴いたこともない音楽やその劇場の様子、人の感情・表情…。
自分も火事に巻き込まれた気分になったし、すごい音楽を聴いているような気分になった。
物語の途中では遺産相続、障害を持つ人が生活する過酷さ、いじめ、嫉妬、思い込み…、人の「汚い」部分までしっかり描写されていて、読んでいて苦しくなる時もあった。
しかし、最後のコンクールでは、「彼女自身」のそれまでの努力の成果やピアノへの執着心・貪欲さが力一杯表現され、多くの人の心を動かし、岬洋介のおかげで周囲の思い込みからも鮮やかに解放された。爽快な終わりで気持ちよかった。
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再読してみると犯人だけは覚えていたけど、何故この人がという動機や理由に思い至らず、楽しく読めました。犯人は朧げながらわかっていたのですが、肝心なことを忘れていたので、この話の中でのいちばんのトリックに気づく楽しさを味わえました。忘れることも必要ですね。火事が原因で障害を負った主人公がピアノコンクールにチャレンジするストーリーは、まるで音楽青春小説で、音楽が好きな人なら必ず楽しめます。だけど、やはりミステリーです。トリックがあり、謎を説く探偵の役割をする岬洋介もいます。ピアニストで探偵の素質もあり、複雑な特徴をもつ岬が講師として主人公に与える影響にも素晴らしいところがあり、ミステリーだけにとどまらないところが本作の魅力です。まだ一度も読んでいない方にお薦めします。再読も違った形で楽しめます。今更ですが、他のキャラも登場する本や岬さんのシリーズを読みたいと思います。
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とてつもなく辛い状況で、苦しみながら必死に闘う主人公の姿に力を貰える作品でした。音楽の要素、タイトルの意味、最後に分かる伏線…後味の悪さもなく、最後まで楽しめました。
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オーディブル視聴。
うわー!そうくるのか!というラスト!
読んでる最中色んな人を疑ったけど、全部ハズレ!
中山七里先生はすごいなぁ、と改めて脱帽。
音楽に関してもすごく精通されてるなぁと、ピアノ演奏の描写などで感心した。
あと、要介護探偵シリーズの方を先に読んでいたので、げ、玄太郎おじいちゃんそんな酷い死に方を…と切なくなってしまった。このシリーズこんなにあるとは知らなかったので、ちゃんと全制覇したい。
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んー面白かった!現実的じゃないとか、そんなことはどうでもいい!現実じゃないもん!
どんでん返しって情報以外何も入れず読んだので、少女二人の蜜蜂と遠雷みたいなお話が展開されていくと思ってたら突然超サスペンスフルな展開になって、え…そういう話⁈と困惑。
物語の真相に気づいても良さそうだけどぜんぜん気づけなかった。というかピアノコンクールの描写が素敵で疑うことも忘れてた。魂で弾き切った主人公のアラベスクに拍手!そして、タイトルの伏線回収に拍手!
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間違いなくここ先最近で最も引き込まれた一冊。ミステリーでありながら、少女が苦難に立ち向かい『勝利』する話。魅力的な登場人物が多い。
確かに、ドラマ性に酔った順風満帆なストーリーであり、創造物である感は否めない。しかし、所詮フィクションだからと割り切ってしまえば、自分も登場人物になれる。
中山七里さんの作品は、残虐な刑事、検事ものが多い印象だが、これほどに胸に訴えるような描写もできることに驚かされ、また素晴らしい本に出会えたと感じた。
予想外の結末
表紙の美しさと、タイトルから、ピアノの青春小説かと思って読み始めたところ、途中で「このミス」の大賞受賞作だと気が付きました。そこからは謎解きしようとメモってみたりしたものの、しっかり騙されちゃいました。
あのピアニストの清水氏で映像化されているらしいので、そちらも見てみたいし、シリーズ化された話も読んでみたい。
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「このミス」の大賞受賞作ですが、一言でミステリーとは言えない作品だと思いました。音楽の知識やピアニストになるための激しいレッスンの描写に圧倒されます。全身大火傷の状態から、みんなの想いを背負いピアニストになるために必死で努力する姿には頭が下がります。岬先生のピアノの指導力と卓越した推理力に脱帽です。物語の結びで用いられるタイトルの表現に切なさがこもっていました。遥として過ごさざるを得なかったルシアが、自分として生きられるピアノの世界はどんなにか自由なものだったかと思うと切なくなりました。
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中山七里の初期(1番最初?)の作品
まだカエル男ほどどろどろはしていない…と思ったけど、最初の火傷の表現はとても衝撃だった。
後半のピアノの旋律に関する言葉は美しかった。これでピアノを自身はひかないらしいから、本当に作家ってすごい…
キャラクターも個性的。結末はなんとなく、なんとなくひっかかってたものを回収してくれてよかった。母親のヒステリー理由はおかしい。自分の行動なのに。親ってそういうもの?
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イケメンの先生と女の子がピアニストを目指してコンクールに挑む話しとしても面白いし、そこにサスペンスが絡んできて最後はちゃんとどんでん返しでビックリさせてもらえて二度面白い。
最後どんでん返しがあるんだろうと思って読んでいるのに見抜けなくて悔しい。思い返したら確かに伏線はちゃんと張ってあったのに…言葉巧みで騙されてしまう…
イケメン先生が頭切れるし芯が通っててすごいいいこと言うしダークな要素もあってキャラとしてカッコ良すぎる。シリーズ化されるのも納得です。
クラシックを文章でこんなに訴えかけてくるような表現できるなんて中山先生天才すぎる。
その上物語の筋も理路整然としていて隙がなく。すごいです。
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ピアノ演奏時の描写が長すぎやしないか?と思った(感受性が低い人間なので)。あとそんな大火傷を負った人間がコンクール優勝できるような腕前まで回復できるか?そしていくらフィクションでもご都合主義がすぎやしないか?松葉杖の人間をそこまでいじめる高校生っているか?とか諸々突っ込みどころはありつつ…。
ただ最後のどんでん返しは、ミステリ古くからの手段でありながら気がつかず…これがデビュー作とは驚きでした。
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ピアノ演奏時の描写は長いのに頭にすっと入ってきて、曲を聴きながらだと更に楽しめる。犯人を必死に考えていたのに、予想もできない結果だったのが個人的にはとても残念。岬さんをもっと知りたい。
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演奏の描写が美しい。ドビュッシーの月の光は私も大好きな曲なので、流しながら読んでみた。
酢豚や首をかしげるクセなど、所々に伏線がはられているので綺麗に回収された印象。でもこれ、ミステリー好きなら割と早い段階で気づきそうだな〜とか思った
Posted by ブクログ
岬洋介シリーズ第一弾
中山七里さんにハマっていて
岬洋介に興味があり読んでみた。
岬洋介てイケメンなのね(^.^)
何が起きるかドキドキしながら楽しめた
色々な真相がわかった時はビックリ(((o(*゚▽゚*)o)))
ほぼピアノの旋律の話しだった音楽に興味ある人は尚楽しめるかも。
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私に音楽の教養が無いことが残念すぎる。音楽を知らなくても面白いけど、知っていたらもっと楽しめたと思うと悔やまれる。
最後のタイトル回収でスタンディングオベーション。悲しい物語だったかもしれないけど、私的にはハッピーエンドだった。
読み進めていくなかで、引っかかっるところが所々あるのに真相に辿り着けず、最後にしっかり驚かされた。これを言ってはおしまいなんだが、皮膚移植の前にDNA鑑定できたのでは…と読後3日間くらいモヤモヤし、ルシアちゃんの今後の幸せを祈った。
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ミステリーとしても十分楽しめますし、少女の成長という意味でも十分楽しめます。
著者は相当練っただろうなと思うくらい、人間模様とその裏にある謎を見事に描いています。
謎が解けた後の最後の締めも、個人的にはいい締め方だなと思いました。
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音楽の知識がなくても、この旋律に引き込まれる。最後の一音で、世界がひっくり返る。
ピアニストを目指す主人公が、火事や事件に巻き関わりながらもコンクールに挑む姿を描いた、音楽×ミステリーの融合作。第8回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作です。
中山七里さんの作品は好きでたくさん読んでいますが、本当に多方面にわたる知識をお持ちの方だなと毎回感心させられます。私は音楽関係については全くの門外漢ですが、本作は音楽小説ではなくあくまでミステリー小説なので、主人公がピアニストであっても音楽の知識がなくてもとても楽しめました。最後にはしっかりとどんでん返しがあり、安定の面白さです。この岬洋介シリーズはこの後もかなり作品が出ているとのことなので、順々に読み進めていきたいと思います。
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カエル男の中山七里の作品。
火災に巻き込まれ重度のやけどを負ったピアニスト志望の少女。周囲に巻き起こる不穏な出来事。そしてまた死者が出て…
カエル男ではベートーベンのピアノソナタが小道具として出てくるが、本作ではショパンとドビュッシーが使われる。
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面白かった、さすが中山七里さん!
読後、心の中でガッツポーズしました。中山七里さんは他のシリーズから読み始めたため、著作の多さゆえ、なかなかこの作品まで辿り着けませんでした。もっと早く読めば良かったと思わせてくれた作品でした。
ストーリーの面白さはもちろんのこと、ピアノ曲の描写の迫力に圧倒され、最後の大どんでん返しまでミステリーという事を忘れていました。いじめ、障害の問題の盛り込まれ、厚みのあるストーリーでした。
ドビュッシーの楽譜と作品内の照らし合わせながら、曲を聴きたいと思います。
Posted by ブクログ
以前、中山七里さんの本、昔、残虐なやつ、読んで、なんか私には合わないと思って、やめて、それから、食わず嫌いしてたけれど。「超合理的、ミステリーの書き方」での、小説家としてのあり方を読んで、中山七里さん、すごい人だなと思った。
まずは有名どころから、読んでみます。読み始めています。ピアノ練習から、孫の様子から、静かに始まり、おじいちゃんが、孫2人に、説教というか、夢の話をするあたりなど、すでに、面白いです。そして、火事?事件がおきた?ワクワク。
火傷の描写とか、すごいね〜痛そうで、飛ばし読み。笑。
ドラマも見ましたが、やはり、小説は深みがあります。なので、時々、ゆっくりと、再読中。
全身大やけどのケガからピアニストを目指し復活にかける少女の話。
少女の頑張りに思わず応援してしまっていて、スポ魂ものとして引き込まれるところのある作品でした。
Posted by ブクログ
このミス大賞の本、オススメで知って読んだ。
音楽に絡めたミステリだが、事故にあった高校生、遥が怪我に負けず(それも火傷から)立ち上がっていく物語だった。
火災で亡くなった祖父の莫大な遺産を受け継ぐことにはなったが、自分も重度の火傷で目指すピアニストへの道が閉ざされようとした。
そこに、先生の知り合いで天才ピアニスト(岬)が指導をしてくれるとになる。
彼は、諦めかけた彼女を、心身ともに支え、音楽家として、ピアニストとして立ち直らせていく。
五体が満足でも険しい道程を、音を使って世界に伝える(繋がる)と言う意味を教え、そこに達する技術の指導をする。
彼女も不自由な手、特に大切な指や下半身を、苦痛を乗り越えて鍛え、真の音を探りつつ成長する。
感動的で力が入る。コンテストの課題になった「月の光」に向かって、感性を深めていく様子は、読んでいても、音楽を聴く、深さを教えられるようだった。
遺産を巡って起きる事件は、岬の驚異的な観察力で解決する。彼は司法試験にトップで受かったが、ピアニストを目指した変り種だった。
ミステリの部分は、母親が亡くなり、遥も命に関わるような犯人の妨害に合うが、岬に助けられ、犯人も挙がる。
全体を通して、ミステリ小説とは言うものの、重点はピアノにあるようで至極あっさり片付いている。
力を入れたコンテストを目指す練習画面は面白い、「月の光」と言う曲についても読みながら理解できるようになっている。
これは読者がわかりやすいような表現で語っているのだが、成功していると思う。
指使いや、少し出てくる音楽記号など、その分野に触れることが出来る。
最初は「月光の曲」と間違っていて、岬の指導や音の並びでハテと思い気がついた。
我ながら迂闊ものだ(^∇^)
TVの特集番組で、留学中のピアニストが弾くリストの超絶技巧練習曲をみた。感じのよい青年だったので岬さんのイメージはこの人にした(笑)
超絶技巧練習曲の「鐘」はピアニストが絡むドラマなどで時々聞く。
心身の障害、家族の不幸を乗り越えていく感動と、ミステリの融合という面白いテーマを書いた中山七里という作家を覚えた。
読みやすいが、より深みの或る作品を読ませて欲しい。面白かった。
Posted by ブクログ
ミステリー×音楽 ピアノ要素がおまけではなく本格的に描かれている 知っている曲が多くて、本を読んでいるのにどこからか音が聞こえてくるような感覚。 ドビュッシーやショパンエチュードを聴きたくなった。 中山七里は楽器を弾けないのにこの作品を作るために研究した時いてさらに驚き。
Posted by ブクログ
ピアニストを目指す少女がある日火事に巻き込まれ、大火傷を負い絶望的な状況の中からピアニストを目指していく中で事件が起きて…という話
個人的には少し合わなかったかなぁと思ったけど、ラストを読んで、こういうパターンだったかぁと驚かされた
Posted by ブクログ
作者の数多くあるシリーズものの中で
「岬洋介」シリーズはとても人気高く
本作はそのシリーズの一作め
シリーズ作品のタイトルには、
いずれも西洋の伝統的な芸術音楽の歴史を
築いた巨匠たちの名が使われています。
なので、作品は音楽小説かと思いきや
しっかりサスペンスでもあり
え、そんな無理やり事件起こさなくても。
なんて思ったりもした(笑)
したけど、面白いんだよねぇ…
作中では名曲の数々が、その美しい旋律を
文章で見事に表していて
コンクールのシーンでは、あえて
「月の光」「ラ・カンパネラ」を聴きながら読むと、
音楽にも本にも引き込まれる引き込まれる。
そしてなんだか泣けても来た。
まさかの展開と結末にあんぐりと口を開け
「ええええええ」と声を漏らすことに。
次はラフマニノフ
Posted by ブクログ
私は中高6年間を部活動に打ち込んできたため、スポ根の話が好きであり、本作は楽しく読むことができた。努力や成長の過程が丁寧に描かれており、読者を引き込む力があると感じた。
特に音楽の描写は非常に秀逸で、コンクールで披露される二曲の演奏場面は圧巻だった。音の広がりや情景が浮かび上がってきた。
一方で、ルシアが生き残っていたという展開にはやや違和感が残った。ミステリー要素自体が必ずしも必要だったのか疑問に思う部分もある。
音楽とスポ根の物語としての完成度が高いだけに、ミステリーとのバランスには賛否が分かれる作品だと感じた。
Posted by ブクログ
■ 中山七里節が光る一冊
著者のお家芸ともいえる、鮮やかな「どんでん返し」が本作でも健在です。物語の終盤で景色が一変する感覚は、まさに中山作品の醍醐味だと感じました。
■ 音楽知識があれば、より深い体験に
作中のクラシック音楽に関する描写が非常に緻密で、ピアノやドビュッシーの楽曲に詳しければ、より解像度高く物語を楽しめるはずです。音楽の旋律が文章から立ち上がってくるような、熱量の高い筆致が印象的でした。
■ 個人的な好みとしての「星3」
ただ、私個人としては、本作のような本格ミステリーよりも、刑事にフォーカスした重厚なサスペンスや警察小説の方が好みであるため、今回は星3つの評価としました。とはいえ、どんでん返しを求めるミステリーファンなら、読んで損はない一冊だと思います。