【感想・ネタバレ】さよならドビュッシーのレビュー

あらすじ

祖父と従姉妹とともに火事に遭い、全身大火傷の大怪我を負いながらも、ピアニストになることを誓う遥。コンクール優勝を目指して猛レッスンに励むが、不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する……。ドビュッシーの調べも美しい、第8回『このミス』大賞・大賞受賞作。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

ピアノを弾きたくなった。
有名なクラシック音楽は題名をきいたらメロディ浮かぶといいなあと思った。
イスラムの癖とか首を傾げる癖とか良い伏線だった。火傷は想像するだけで痛いし顔面を再現できるものなのか。。(フィクションだからいいけど!)
それにしても入れ替わりに家族が気づかなすぎだろ!とは思った。
奏の描写すごい。何小節目かってそんなに把握してるものなの?

0
2025年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読んだ後、「こんなことあるのか…。」と思い、暫く呆然としてしまった。
本当に、最後の最後まで騙され続け、まさに、「このミステリーがすごい!」という言葉を呟いてしまったほどに。
改めて読み直し、伏線を確認していきたい思った。

本作は、音楽×ミステリーということで、先ほど述べたように、ミステリーとしても勿体ない作品だが、音楽小説としても素晴らしい小説だと思う。

私も、芸術分野で高みを目指しているので、共感できる部分も、参考にできる点も多かった。

やっぱり、ピアノでクラッシック音楽を弾けるようになりたいなと毎度のように、ピアノが出てくる小説が出てくると思う。
もう少し、クラッシックにも造詣を深めていきたい。

スペシャルドラマと映画があるみたいなので、1度見てみたい。
あの感動を映像でも味わいたい。

今後の岬洋介シリーズも気になるから読んでみたい。

0
2025年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

後半はおもしろかったけど前半冗長だったな
登場人物の細かな描写も多かった(レポーターとか)
私が編集者なら
ページ数3割ぐらい減っていた気がする
お母さんが亡くなったところから
「?!」ってなって勢いよく読み終えた

構成はいいけどもっと簡単にボロが出そうなもんだ
伏線いうほど多くなかったよね?
んまり点と点が繋がる感じがなかった

身内に命狙われているならもうちょっと
疑心暗鬼になったり警戒してもいいものだが。
それにしても父親、陰薄すぎやせんか〜

読んでて引っかかったのは治療の一部で可能な限りタンパク質を摂取するのくだり。
「苦手な豚肉料理が少なくなったのはありがたいけど」って、豚肉もタンパク質では?と思っていた(豚肉がタンパク質なのは事実だが、その箇所も伏線だったみたいね)

みちこさん、子どもが遺産目当てに親族を殺すとほんとうに思ってたんだとしたらそれはそれでうーんだけどなあ。あとみちこさんからしたら少女の中身が誰であっても祖父を殺したひとと判断していたのなら同じでは?(=魔法の呪文のところで気づくかなあ)というのが拭えなかったな。母親より先に気づくというのも。

あとあと、雨のなか買いに行こうとした生理用品はどうなったん…
男性作家が生理持ち出すのちょっと生理的にうーんてなる

====

伏線回収のために2回目
ミステリーはこれがあるからたのしいね

64 お母さんから祖父とルシアが助からなかったと聞かされて狼狽えている
76 『肉親』を亡くしたばかりなのに
110 苦手な豚肉料理
163 母の一瞬不安そうな目
168 部屋を出たのはたったの一度きり
179 お父さん、ゴメンナサイ
231 石段での事故を詳細に話す刑事
264 本来の自分とは異なる何者かにされるのは悲劇
296 ショパンについて知らない(冒頭ですきといっていたのに)

0
2025年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

派手なラフマニノフの方が弾きたかった。でも技術も手も未熟で発表会での演奏は地味なドビュッシーを弾かされた。そんな小学生の頃の記憶が脳裏に浮かんできた。
この話を読んでもうひとつ思い浮かべたのはピアニストの辻井伸行さん。彼の「月の光」や「水の戯れ」を画面越しに聞いた時は鳥肌が立った。盲目なのにではなく盲目だからあんなに魅力的な演奏ができるのだろう。本作の情感溢れる演奏描写は彼のような演奏を聴いているとなんら誇張ではないと思ってしまう。
私にしては珍しく動機もトリックも犯人もピタリと当ててしまったが、ミステリとしての魅力が半減しても、音楽青春小説として素晴らしいことに変わりはない。
岬洋介のキャラクターも良く、次作のラフマニノフにも期待大。ただ、少し前までブルグミュラーの「アラベスク」に苦戦していた少女に、超絶クソ難度の「熊蜂の飛行」をリハビリで弾かせるのは指導者としてどうかと思うぜ岬さん…(笑)

0
2025年09月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後に大どんでん返しがあると帯に書いてあったため意識しながら読んでしまい、いちばん大事な部分に早々に気付いてしまった。
作品自体のせいではないけれど、気持ち良くどんでん返されたいタイプなので少し残念。
それでも最後まで楽しめた。
ちょっと無理があるような気がする点もいくつかあったけれど。

0
2025年09月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ピアニストを目指す16歳の遥は、祖父と従姉妹と共に火事に遭い、一人だけ奇跡的に助かるも全身に大火傷を負う。それでもピアニストになる夢を諦めず、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。しかし、その周囲では遺産相続を巡る不吉な出来事が次々と起こり、ついには殺人事件まで発生する。音楽とミステリーが融合した物語。

・・・
私、音楽は好きですが、クラシックはあまり分かりません。

それでも過去のバンド経験やフラメンコギターの経験から、音楽へ打ち込むことの楽しさと辛さ、難しさ等は分かるつもりです。

で、本作主人公の遥の、文字通り起死回生の並々ならぬ努力、ドビュッシーへの憧憬と感動がダイナミックで壮麗に描かれている点は、迫力を感じました。

もうね、自分も明日にでもピアノレッスンを申し込みたくなる、ってなくらい感情移入できました。
その迫力のある書きぶりはとても好き。

思えば、食レポとかも、本当に食べるのが好きな人がことばを尽くしたとき、迫力と重みがあると感じます。本作では筆者の音楽好き(だと思いますが)がさく裂しているのでは、と感じた次第です。

というか、これで中山氏は音楽が好きでもないとしたら、その表現力の豊かさにむしろ引きますよ。

・・・
他方。

これは良さでもあるのでしょうが、エンタメに寄りすぎな点が個人的には好みではなかったかもしれません。

火事にあった遥。そこにイケメンで優しく熱いのピアニストが先生になってくれる。しかもそのイケメンは司法試験も通っている。そして障害すら持っている。
また遥は姿の見えない誰かに命すら狙われる。そこを度々イケメン先生が助ける。
そして極めつけはラスト十数ページで分かる母親の殺人犯。

そんな展開あるかよー、と心で突っ込みたくなったのです。

ただこれは、エンタメ。そう、エンタメと割り切って味わうべきだったのかな、と感じた次第です。

遥の造形からすれば、スポ根的サクセスストーリーで純文学的に読みたかったかも、というのが我儘な読者の感想ですかね笑

・・・
ということで中山氏の作品、初めてでした。

定期的にお邪魔するブログで氏の作品が度々取り上げられていたことから気になっていたんです。またお値打ちな作品があれば試してみたいと思います。

音楽やミステリーが好きな人にはおすすめできます。漫画チックな読み口の小説です。

0
2025年09月12日

「小説」ランキング