あらすじ
病に倒れた最愛の父を支えるため、倉敷紡績で働く少女すてら。社長の大原孫三郎の知遇を得、贈られた雑誌〈白樺〉でゴッホの絵を見て心打たれ、「ゴッホが絵を描いたように小説を書く」と、自身の道を定める。あることをきっかけに岡山を去ることになったすてらは、東京へと向かうが……。著者がかつてない熱量で「小説」と「アート」への愛を込めた最新長篇!
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Posted by ブクログ
原田マハさんの新作長編!
期待値が爆上がりだったにもかかわらず、それを上回ってくるのがマハさん!!本当に素晴らしかった。
明治の終わりから大正にかけて、小説家を目指す女性のお話。
岡山で育った山中すてらは、病気の父親を助けるため、女工として働くなか、小説を書き始める。その才能を見いだした周囲のサポートもあり、すてらは女文士(小説家)として歩み出す。
マハさんがインタビューで「これは、私の話であり、あなたの話でもあります。自分の物語として読んでほしい」と言っていたけど、まさに私も、すてらと一緒に物語の中で生きているような気持ちになって、一緒に泣いたり苦しんだり笑ったりした。
小説家は一流の芸術に触れるべきである、という教えに従ったすてらの行動を通じて、マハさんのご専門であるアート解説もたっぷりあり、これまた素晴らしかった。倉敷の大原美術館を創設した大原孫三郎や、夏目漱石などの作家、モネやマティスなどの画家が登場し、すてらと繋がりを持つことで、読者の没入感はさらに増していく。
私は事前情報を完全にシャットアウトして本を読むことにしているので、読後になって、このお話が三部作であると知り、まさに歓喜!!この先が読めるなんて!とても楽しみ!
Posted by ブクログ
連続テレビ小説でやって欲しいようなドラマだった、しかしこの後東條英機今で言う財務省官僚のような出来損ないが現れて日本は破壊されてしまう、すてらならどう切り抜けていくのだろう、戦中、戦後編の続編が読みたいところではある、著者は文学と芸術に心を奪われた女流作家であり、自分の経歴を物語に昇華させたような作品であり、最近文学界では作中作が流行っているのか物語中で語られる小説もなかなか面白かった。
Posted by ブクログ
芸術と小説を融合させる主人公の山中すてらは、原田マハ自身のようで素敵だなぁー。すてらの幼少期は不遇であっても父・倉紡社長・ハチマキ・常和田・夏目漱石・武者小路実篤…と彼女を支えるキーパーソンが次々と現れる。強運であるし努力を惜しまない。それも深い信仰によるものだろうか。
ちょっとネタバレ
「最後の場面にたどり着いた読者が悲しい涙を流すのではなく、幸せな笑顔になるような晴れの日の木馬たちの物語を書いてください」と片想い相手に言われた通りのこの本としての晴れやかなエンディング。
常和田(イサ)は愛する亡夫がかつてフランスへ行った時、小石になってあなたのポケットの中で一緒に旅したいと語った打ち明け話をしていたが、今フランスへと旅立つすてらの手のひらに小石を乗せた。
色んなシーンが回収されて上手い〜。
「美しき愚かものたちのタブロー」も思い起こさせる。
Posted by ブクログ
私は原田マハさんの小説が大好きだ。なぜなのか。その答えがこの作品の中に詰まっていた。
きっと原田マハさんは読者である私たちに「晴れの日の木馬たち」を見せ続けてくれているのではないか。見せ続けるぞ、とそんな思いを持っていらっしゃる方なのではないかと思った。
すてらちゃんは確かにずっと幸運だな〜とは思ったけど、たぶん、私たちそれぞれの人生も幸運に溢れているのだと思う。今日の日までの人生の歩みをあらためて振り返って、抱きしめて、明日からの一歩踏み出したいと思える作品だった。
またひとつ、私の人生にとってお守りにしたい本が増えました!
Posted by ブクログ
原田マハさんの作品で一番好きです。
最初は本の厚さに尻込みしたけど、一気に読めました。
主人公のどんな環境下でも、言い訳をせず、自分のやりたいこと、目標を失わない姿勢にとても感銘を受けました。
Posted by ブクログ
これは、大傑作。
本を読む人は必ず読んだ方が良いと思う。
どんでん返しとか、思わぬ伏線とか、言葉遊び等そういうものを小説に期待して読むのが好きな僕ですが、この本にはそういった技巧は殆ど出てこない。
山中すてらという1人の人生を綴った本当にただの小説。
この本の良さを形容できるほど自分に語彙力がないのが本当に悔しい。
でも、本当に1ページ1ページが大切に感じるというか、愛おしくなるというか。
もうとにかく読んでいただきたい。
こんなにも芸術的な本読んだことない。
良い本に出会うって本当にいい事だなって思う。
Posted by ブクログ
上手く行きすぎと思いつつ、努力が報われて良かったという思いが勝る。こんな師匠達と出会いたい。
この作品も、素晴らしい芸術作品を無性に見たい気持ちにさせる。
Posted by ブクログ
原田マハさんのこれまで読んだ中でも、一番良かった。読後感温かいし、ステラの強さも良かったけど、頑張っている人たちが肯定される感じと言うか…背中を押して貰えるような感じ良かったです。
あとステラの父とは血の繋がりがないにも関わらず、ステラを愛してくれたところにジーン。ステラが生まれたときのことを話しているページでは泣かされました。
最後にイサがステラに渡した物と想いにも、心が温まりました。
ハチマキのキャラも好きだった。
Posted by ブクログ
この人の作品は(同じ作者なんだから当然と言えばそうなんだけれど)すべてが繋がっている。
それが既視感となって「あれ?この本はもう既に読み終えていたかしら?」と感じてしまう。
その感覚は決して嫌なものではなく、読み易さにも繋がっているし、作者との一体感にもなっているようです。
何はともあれ、大好きな作家さんです。
Posted by ブクログ
信じられないくらい泣いた。後半はティッシュ片手に読み進めた。
マハさんの書く文章はいつだって私の理想で、柔らかくて美しい。
本作の主人公すてらは、逆境も諸共せず夢を携えて歩き続ける、愛と情熱に満ちた素晴らしい女の子。
すてらの人生に心を寄せながら、どうか幸せになって欲しいと願わずにはいられない。光に包まれて生きていてほしい。
しかし影が伸びる第二次世界大戦の、その描写も二作目には予定されているとのインタビューを読んだ。
すてらの夢の続きはぜひ読みたいが、幸せでいてほしいので、とても怖くもある。それでも目が離せない、追わずにはいられないんだろうな。
Posted by ブクログ
小説家を目指す少女の成長記。
最後の場面にたどり着いた読者が、悲しい涙を流すのか、幸せの笑顔になるような小説を目指すのか?
作家が書くものはその本人が決めるべきなのか、読み手がこの作家の物語を読もうと思うものを書くべきなのか?
答えは本書の中になかったですが、原田マハさんは、どんなふうに思ってるのか気になりました。
Posted by ブクログ
原田マハさんの物語!
晴れの日の木馬たち
装丁がとっても綺麗でしばらく
みつめていました。
NISMOん55さんに 原田マハさんで
一番好きな物語ですと教えていただき
出逢えた本です。
本当にありがとうございます♪
物語はとっても美しい色彩の中進みます。
山中すてらさんは4歳か5歳の頃に
お母さんが忽然と姿を消してしまいました。
お母さんにも
いろいろな思いはあると思いますが、
すてらさんは
お母さんから酷い言葉や暴力をうけて
全身に青あざをこしらえてすごす日常でした。
それでも決して泣かないと踏ん張ります。
泣いたらだめだ、うちが泣いたらきっと、
お父んも泣く
幼いながらもそう感じて頑張るすてらさんと
すてらさんを何よりも大切に想うお父んの
お互いに
思い遣る時間はとっても美しい色彩でした。
なんじら、ちのしおなり。
なんじら、よのひかりなり。
すてらさんの名前はお父んがつけてくれました。
輝く星 世の光
その名にふさわしい人となるように
すてらさんのお父さんは働き者ですが
身体が弱く、アリス先生の教会付属の
施療所で静養しています。すてらさんは
アリス先生の紹介で倉敷紡績にはいり
日々、奮闘しています。
お金は小遣い以外は全てアリス先生に
郵便為替で送り、お父んの薬代や食費に
使ってあとは教会に寄付をしていました。
倉敷紡績で出逢う人達もとっても素敵で
優しくとっても楽しい色彩でした。
花かんむり を常和田伊作先生にと
ひとり、汽車に乗ったすてらさん。
私は、書き続けよう と誓った思いに
とっても心が震えました。
読み進める中で
すてらさんが頑張る姿が凄く素敵で
そのまわりの方々も優しくて
物語はずっと美しい色彩を
感じながらの時間でした。
この物語を原田マハさんは
これは、私の話であり、
あなたの話でもあります。
自分の物語として読んでほしい。
と述べています。
読み終えて、この物語の優しく強い色彩で
前を向いて頑張れる気持ちをもらいました!
すてらさんが
「 マチス嬢の肖像 」 の絵葉書から
力をもらっていたように、
私はこの
「 晴れの日の木馬たち 」 を大切な場所に
置いて、日々自身と向き合いながら
すてらさんみたいにがんばりたいです!^_^
イサさんがすてらさんの手に載せた小石、、、、
ひとの想いとは なんて素敵で
なんて美しいものかと
柔らかな色彩に包まれながらの読後感でした。
この世界は、
なんてすばらしいんでしょう。
Posted by ブクログ
文学、絵画への愛情やリスペクトが詰まった作品。加えて女性作者だからこその作品。原田マハらしくもあり、これまでとは異なる作品の印象。再読したいと思う
Posted by ブクログ
原田マハさんの作品は、物語と美術が楽しめ一粒で二度美味しくて、いつも満足度が高い。
本書は明治末期から大正(昭和?)に生きたの女流作家の話で、夏目漱石や武者小路実篤、大原美術館創設者の大原孫三郎、児島虎次郎との交流も描かれているので、主人公に実在のモデルがいるのかと調べてしまった(モデルは居ない)。
女工をしていた少女が才能を見出され、ショッキングな出来事に見舞われながらも、良い関係者に恵まれ、作家になる、、、、といったオーソドックスなストーリー展開だが、この時代のレトロな雰囲気と文体が心地よく、どんどんストーリーに引き込まれていった。
近代化をめざしていた、希望に満ちたこの時代の女性の物語は、現在の世界情勢に不安を感じる自分の心を明るくしてくれました。
Posted by ブクログ
主人公すてらを中心に大正ロマンの世相が脳裏に蘇る。
未だ男尊女卑が当たり前だった時代にすてらはまるで小説の世界(小説なのだが)の様に幸運な人生を生きて行く。
当時の時代背景を考えると余りにもハッピー続きなシンデレラストーリーの様で、敬愛する著者ではあるが、物足りなさの残る印象。
Posted by ブクログ
原田マハさんの作品を読むたびに、美術館に行きたくなる。そして、1枚の絵とじっくりと向き合いたくなる。
小説とアート、分野が違うようで
それぞれに影響を受けて更に作品が輝くんだなと思った。
すてらは、岐路に立つたびに、アートに背中を押されて前へ進めたと思う。
アートって、作品を観るだけじゃないんだ。時には見守り、話し相手のように、寄り添ったり、時には背中を押したり
どんな逆境にも負けずに、ただひたすら自分の信じた道を進む主人公に、コツコツと続ける大切さを学ぶことができた。
Posted by ブクログ
ダヴィンチ・プラチナ本から。けっこう好きな作家さんながら、だいぶ久しぶりにその作品に触れた気がする。本作は、現代というか近代の物語。アート的な内容も当然含まれるけど、どっちかというと物書きのお話。タイミングによっては満点をつけたであろう内容なんだけど、いかんせん最近、当たり小説が多過ぎて、見る目が肥えてしまっている。本作は素直に感動的なんだけど、卑しいことに、もう一歩ひねりが欲しかったりしてしまうんだな。
Posted by ブクログ
とても素敵な愛すべき主人公でした。
自分の意思ではどうにもならない、与えられた人生しか生きることを許されない当時の女性たちも多く描かれていました。
主人公が輝くほど、彼女たちを思い切なくなりました。
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病に倒れた父を支えるために少女すてらは倉敷紡績で働き始める。周りの人々の良き出会いにより東京で作家になりいずれパリにも行く事になる。フィクションなのに実写のように、ゴッホ、モネ、マティスら有名な画家や作家の夏目漱石、武者小路実篤らが登場する。著名な画家や作家が普通に現われるだけでワクワクした。極めつけは、大原美術館の創始者 大原孫三郎が関わっていた事。これもフィクションか。
とても面白い物語だった。
Posted by ブクログ
著者インタビューの中で「どんな状況でも、強い決意をもって挑戦していく姿を描きたかった」と言っているように、女性の地位が低い時代に、恵まれない出自でありながら、小説やアートと出会い、道を切り開いていく主人公中山すてらの人生を、活き活きと描いています。
「全体はフィクションですが、史実を横糸に織り込んでいく手法」と著者が答えているように、夏目漱石、武者小路実篤、アンリ・マチス、大原孫三郎(実業家)、アリス・ペティ・アダムス(宣教師)など、実在の人物を主人公と深く絡ませて物語を進行させ、読者を引きつけていきます。
「大切なのは続ける力ではなく 、やめない力」、そう思って進んでいけば、いつか周囲からの理解やサポートが後押ししてくれる、そんな“雨のち晴れ”な出会いに導かれるストーリーでした。
著者いわく、三部作にしたい構想があるようなので、続編を期待します。
Posted by ブクログ
すてら(主人公)は小説家になるまで険しい道のりだったが、時々に応援者が現れる波瀾万丈のサクセスストーリー。岡山で宣教師アリス先生のサポート、倉敷では実業家大原孫三郎の支援、神楽坂は生涯の師となる和田イサの指導などなど。でも一等肝心なのは上京時に迷ったすてらを助け師匠宅に送り届けたハチマキさんなくしてこの成就はなかったのだ。
パリは無理にしても倉敷の大原美術館へは行ってみたい。
Posted by ブクログ
それにしても、大原孫三郎氏。
器がでっかい!!
芸術は心豊かな暮らしに欠かせない。
好きを諦めず地道に歩み続けたすてらとマハさんが重なる。
また大原美術館へ行きたくなった。
Posted by ブクログ
(良)原田マハさんの作品は久しぶりです。絵画のイメージが強かったのですが、小説も芸術的でした。大正時代、倉敷紡績、大原孫三郎、キリスト教、スペイン風邪、東京、女文士。梅をといた湯がとても美味しそうでした。最近、読書ペースが落ちてしまって感想すらまともに書けなくなってしまいました。(~_~;)またコツコツ読みます。
Posted by ブクログ
倉敷紡績で働く工女すてらのお話
熱心なキリスト教信者で病弱な父の元
東京神楽坂、常和田伊作へ巡りあう
書くことをあきらめなかった少女が重ねる
回転木馬から始まるお話
倉紡社長大原孫三郎、画家児島虎次郎との出逢いを絡め
回転木馬を初め、文士となる前の少女たちの惹き込まれる原稿
節目に目に留まる洋画
〜生きて、名前を晒して、書き続ける覚悟をなさい〜
スペイン風邪の災禍
〜小説とは、書き手の心の写し鏡のようなもの〜
巴里渡航後のお話あるのかなぁと、思う次第