【感想・ネタバレ】透析を止めた日のレビュー

あらすじ

「私たちは必死に生きた。しかし、どう死ねばよいのか、それが分からなかった」

なぜ、透析患者は「安らかな死」を迎えることができないのか?
どうして、がん患者以外は「緩和ケア」を受けることさえできないのか?

10年以上におよぶ血液透析、腎移植、再透析の末、透析を止める決断をした夫。
その壮絶な最期を看取った著者が、自らの体験と、徹底した取材で記す、慟哭の医療ノンフィクション!

解説 日本腎臓学会理事長・南学正臣(東京大学腎臓内分泌内科教授)

<序章>より
「夫の全身状態が悪化し、命綱であった透析を維持することができなくなり始めたとき、
どう対処すればいいのか途方に暮れた。
医師に問うても、答えは返ってこない。
私たちには、どんな苦痛を伴おうとも、たとえ本人の意識がなくなろうとも、
とことん透析を回し続ける道しか示されなかった。
そして60歳と3ヵ月、人生最後の数日に人生最大の苦しみを味わうことになった。
それは、本当に避けられぬ苦痛だったか、今も少なからぬ疑問を抱いている。
なぜ、膨大に存在するはずの透析患者の終末期のデータが、死の臨床に生かされていないのか。
なぜ、矛盾だらけの医療制度を誰も変えようとしないのか。
医療とは、いったい誰のためのものなのか」

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Posted by ブクログ

腎臓の病気の治療法である人工透析を通して、生と死について、医療について深い示唆を与える本である。著者は、腎臓の難病によって人工透析しなければならない夫を看取る。しかし、衰弱して人工透析が受けられなくなった夫は、苦しみの中で亡くなった。なぜ、最後まで苦しまなければならなかったのか。まず、人工透析を受ける患者は緩和ケアを受けられない。そして、人工透析にも血液透析以外に腹膜透析という方法があることを知らせられない。緻密な取材で、乱暴に言えば金のなる木としか見られていない人工透析患者の現状を紹介し、患者の尊厳を守り安らかな最期を迎えられるようにするにはどうすればよいかを提言する。死の瞬間に尊厳があるのではなく、死へと至る生に尊厳があるのだから。

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

堀川惠子さんの『透析を止めた日』を読んだ。
夫が「多発性嚢胞腎」で血液透析を受け、終末期に透析を止める決断をご本人がし、亡くなった。
透析を止める――それが「死を迎える」という意味を持つことを、私はこの本で初めて知った。
それまでの私の透析の知識といえば、「地震などで電源が止まると透析ができず、大変なことになる」という程度だった。身の回りに透析を受けている人もいない。だから、透析がどれほど大変で、どれほど生と死に関わるものなのかを考えたことがなかったのだ。
腎臓の働きを失った人は、血液透析で体の中の老廃物を取り除かなければ生きていけない。週に三回、病院に通い、何時間もベッドの上で針につながれる。畳針ほとの太い注射針の痛みもある。
それだけでも想像を超える負担だ。
そして最期の頃には、血液透析を続けても耐えがたい痛みに襲われることがあるという。尿毒症の苦しみを思うと、透析を止めるという決断の重さが身に迫ってくる。
またこれも本書で初めて知ったことだが、日本では緩和ケアが保険診療として「がん」と「重症心不全」にしか認められていないという現実だった。腎疾患の患者に最適なケアを提供できない問題も本書の後半で指摘している。
「延命」を当然とする医療の中で、「静かに死を迎える」という選択が、透析患者に対してはまだ制度の外にある。
また、透析には二つの方法があることも初めて知った。
多くの人が受けている血液透析のほかに、腹膜透析(PD)という方法がある。腹膜透析は自宅で行うことができ、設備も大がかりではなく、痛みも少ないという。最期を穏やかに迎えられる例も少なくないそうだ。
それでも日本では血液透析が主流だ。医療機関にとって収益の面で有利であること、血液透析しか知らない医師が多いことが背景にあるという。筆者も夫の治療について主治医から、腹膜透析の説明はなかったということらしい。
もし自分や家族が腎臓病になったときは、血液透析だけでなく腹膜透析という選択肢もきちんと説明を受けたいと思う。
この本は、私にとって「医療の中の生と死」を他人事ではなく、自分の未来の問題として考えるきっかけになった。

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2025年11月01日

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ネタバレ

読み始めは前半の闘病記のあとは専門的好きで読みづらいとではと思ったが、後半もわかりやすくグイグイ引き込まれていった。
透析の詳しい現状もあまり知らなかったので、終末期医療が今までは癌患者を対象としたものだったことに衝撃を受けた。
医療側の事情、保険料の問題、地域差など条件は本当に様々ですぐに改善されるものではないだろうが、少しでも多くの人がどんな病気でも納得のいく治療と終末期を迎えてほしいと願ってやまない。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

日々、忘れてはいけないことは何か?
→ただ生きていられること、それがいかに難しく、有難いことであることへの感謝。

大病をした時、どうすべきか?
→知識を得ること。病院の判断が正しいとは限らないので、療法の選択含めて患者や家族自身が人生の手綱を握り続けること。

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2026年02月19日

Posted by ブクログ

素晴らしかった
何度も何度も涙が溢れた

腎代替療法と透析患者の終末期を取り巻く現状を、家族とノンフィクション作家のふたつの視点から切り込む。

著書の堀川さんご自身が夫の苦しみに我がことのように寄り添い手を握り続ける姿はもちろん、積極的な治療から離れつつある夫へできる限りのケアを提供しようとする看護師たちに胸が熱くなった
そう、私たちは患者さんになにかできることは無いか考え続けなければいけない

10年前、私が循環器内科にいた頃も医師は『緩和ケア=負け』のように感じている人は少なからずいたように思う
今は医療チームとご本人、家族が対話のプロセスを踏めていることを祈る
この本の中でも何度か出てきた『合間で看取る』のは確かにその通りで、誰も幸せにしていないと実感した

後半はノンフィクション作家として取材をされている堀川さんだが、理想的な医師とたくさん出会う中で『この医師に出会えていたら…』と思う瞬間が絶対にあったと思う
その時の気持ちを考えると胸が詰まる

出会いなんて不確かなものが終末期の迎え方に大きな差を生んでいる現状にいちばん傷ついたのは堀川さんではないだろうか。

腹膜透析は確かに今後広がっていくべき処置の1つではあるが、それとともに緩和ケアの幅広い適用は同時に求めていかなくては行けない。
今年の診療報酬改定で緩和ケアの要件はひろがっており、本作に出てきた医療者や患者、家族の働きかけが大きな後押しになったのだろう。

疾患に関わらず全ての終末期の方に緩和ケアが適用になる未来を願う。

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2026年02月18日

Posted by ブクログ

最近、緩和ケアの対象が癌以外にも広がるという新聞記事を見た。

世間に問題を提起することの重要さを改めて感じました。

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2026年02月17日

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ノンフィクション作家の堀川惠子氏の夫との闘病の日々と、透析医療の取材をもとに問題提起をした作品。
血液透析と腹膜透析、緩和ケア、終末期医療、透析クリニックなど知らないことが多かった。
血液透析患者の過酷な状況は読んでいるだけでも胸が苦しくなる。週3回4時間にわたる透析を続け、それでも病状は徐々に進行していき、終末期にはさらに激しく苦しむという。堀川さんのご主人も38歳から、60歳で亡くなるまでその経過をたどりながら、最後の最期までNHKの番組制作プロデューサーの仕事を続けたという。
大病院の信頼していた主治医でも、別の病院に移ることになりいなくなると患者は精神的に影響を受けるだろう。
病院で透析要の診断を受けると、家の近くの透析クリニックに通うことになるが、医師はいるものの、丁寧な診察を受けることができなかったという。
日本では透析といえばこの血液透析が主流なのはなぜか。透析ビジネスという巨大ビジネスがあるからだという。
堀川氏も夫が亡くなるまで腹膜透析という選択肢があることは知らなかったという。情報をちゃんと伝えない医師も多いのではないか。
堀川氏の取材では、腹膜透析を選んだ患者の予後、終末期は穏やかな人が多かったということ。

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2026年02月14日

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医療者がお勧めする本という記事を見て、読んでみようと思っていた。
前半は著者の体験談。
ドキュメンタリーとして末期腎不全の終末期が描かれてある。
直接見ていた訳では無いので悲惨という印象はあったが、思ったより厳しい内容だった。

後半はちょっと医療関係者や透析患者の家族以外には難しい内容。
非常に優れた取材によって興味深いものとなっていたが、上手くいった症例を集めているのだろうから過度にPDへの期待が膨らみそうで怖くもある。
透析患者への緩和ケアは次回の診療報酬改定から、保険適応になる。
しかし社会保障費は世間的には悪人。
後書きに信頼できる医師はいなかったという記載があるが、そんな患者や家族がいるから医療も良くならない。

機械が相手じゃないから、医療ミスは必然。
報酬が安いから、サービスに力を入れる余裕はない。
過誤は慰謝料払うのは当然としても、クレーマーばっかりで嫌になる。

今は医者が医療から逃げだし、看護師が逃げだし、事務が大脱走。
公的病院は大赤字を垂れ流し、民間にも売れず、撤退戦も出来ず、チキンレース。
尊敬を得られない職業になった現代では、医療はただ価格を吊り上げるしかない。
そうすれば、まともな人が集まってくる。

色々と学びがありつつ、最後は何だかな〜という感想が残った。

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2026年02月08日

Posted by ブクログ

一気に読んだ。
血液透析の末期がどんなに苦しいかとか、緩和ケアは一部の人しか使うことができないとか、初めて知ることばかりで、どう自分の人生を終わりにするかなんて自分ではどうにもならないのかと悲しく、また怖くもなった。
が、この本の出版で、政治も動き出している。「人生に向き合う医療」を願う。

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2026年01月19日

Posted by ブクログ

家族が慢性腎臓病なので気になって読みはじめました。著者は、実際に夫が腎臓病で、辛い闘病生活を共に過ごされて、看取られた後に時間をかけて本書を書いてくださったことにまず感謝です。近くに透析患者がいない私は、透析というものが全くわかっていなかったですが、これからもしかしたら家族が経験しなければならない治療の全容を思い描くことができました。病院によっては透析の選択肢が示されない可能性、血液透析の最後に尿毒症になるととても苦しいこと、腹膜透析だと身体への負担が減ることなど、知らなかったことがとても読みやすく書かれていました。読んで本当によかったです。

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2026年01月17日

Posted by ブクログ

沢山の人に読んで欲しい

ノンフィクション作家さんである著者が夫との透析の生活から最期まで書き綴った内容である

透析についてまるで知識がなかった
献血を受けるようなイメージを勝手にしていたが辛く痛みも伴うなんて

信頼できるお医者さんに出会えなかったことは 同じ結果だとしても残された家族にとってずっとモヤモヤが続くのではないか

災害も多い日本において透析患者が困る事態にならないように 腹膜透析なども広く知ってもらい 在宅でケアできる体制が整うことを望む

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2026年01月07日

Posted by ブクログ

腎不全で透析に週3回通いながら放送業界の第一線で活躍する夫の闘病と死に立ち向かう姿を描くドキュメンタリー。人生百年時代でも、この本を読めば闘病という心身の過酷な体験を身近に感じられて読書を通して貴重な体験をさせて貰った。
リアルな闘病体験を全体の三分の一ほどで描いたあと、その後に腎不全終末期の課題に向き合う著者の考え方が語られているのは説得力があった。著者の活動を応援したい。

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2025年12月30日

Posted by ブクログ

無知だった。あまりにも無知過ぎた。
だからこそ、このタイミングでこの著書と出会わせてくれたのだと思う。不思議と必要なタイミングでさりげなく授けてくれる人が現れる私の人生。
どんな病気でも終末期には苦しまず逝けるようケアが施されるものと思っていた。
そうじゃないんだ…こわいな。
実際に透析患者だった最愛の御主人を看取った筆者御自身の壮絶な体験。そして、今の透析医療の現実。
ひとりでも多くの方の元に届いて欲しい一冊。
誰ひとり残さず、最期は穏やかであってほしい。
そして、堀川恵子さんの文章が好きだ。
テンポがよく、サバサバとしていて時にクスッとなってしまう正直な物言いが小気味良く、読まさる。
病床にありながら必死で取材しペンを進め(その間のエピソードも綴られていた。)、志半ばで逝かれた御主人との共著『狼の義―新 犬養木堂伝』も読んでみたい。
#透析を止めた日
#堀川恵子
#林新
#透析
#読書
#読書時間

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

透析患者を取り巻く状況ーーー例えば、透析に通うADLがなくなった時から社会的入院を余儀なくされるとか、寝たきりでも死ぬまで回し続けるのが一般的とか、透析を止めて安らかに逝く手段がないとか、そもそも腎不全は緩和ケアの対象外だとかーーーそういうことを私は全く知らなかった。
著者と夫の日常の描写を通して、特にその最期の壮絶さを通して、著者の問題意識は痛いほど伝わってきた。夫の死後、献血に行ったら栄養失調と言われ、一気に白髪になり、などという記載もあったが、本当に苦しかっただろう。
それでも本書の後半の冷静な取材は見事だった。現状を綴るだけでなく、明確に腹膜透析と在宅ケア社会資源という理想型を提言している。医師の「死の一瞬に尊厳があるのではなく、死へと向かう生に尊厳があるような生き方、これを医療者として支援していきたい」という言葉も刺さる。
だが、この一連の取材は、自分たちの望まなかった苦しい最期を振り返り直視しなければならない、辛い作業であったろうと思う。「取材者たれ」と自分に鞭を打ち続けた著者のことを思うと胸が詰まる。

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2025年12月08日

Posted by ブクログ

透析という言葉の裏に隠れている医療現場について学べる良書。
さらに、患者中心主義に基づいた解決の糸口についても伝えてくれた。
色々学べて読んでよかった!

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

自分がいかに、人工透析について知らなかったか、それだけでなく偏見の目を持っていたのかに気付かされた。
透析クリニックの前に、送迎の車が停まり、患者さんたちが乗り降りしているのを見ると、不摂生の結果、医療費の高騰、という言葉が頭をよぎることがあった。

でも、透析を受ける(まわす、というらしい)というのは、その人の心にも身体にも大きなダメージがあること、家族の負担も大きいこと、そもそも透析を始める理由も様々であること。

知らずに判断するのは良くない、とよく言われるけれど、まさにそう。


さらに、「人工透析」が市場のシステムに組み込まれているのも悲しい現実だと思った。以前いった病院に「病ではなく人を見る」的なことが書かれていたけれど、医療はそうあってほしいと思う。


以下メモ

・透析導入者の平均年齢は69.87歳。透析患者の7割が65歳以上の高齢者。

・透析患者は増加の一途という定型表現が使われがちだが、現実は2022年末の数値は前年比で初めてわずかながら減少に転じ、今後この傾向が続くことも予想されている。

・近年、治療のプロセスにおいて行き過ぎた医療者主導を是正し、透析を導入しないことも患者の権利とする傾向が強まっている。これに対して「医療者の倫理観の発露」という観点も重要だと訴える。
患者の自己決定権は、十分な情報提供の上にあるべきもの。「尊厳死」は軽々しく患者に委ねていいものではない。

・一般に過剰な延命措置を行わない「尊厳死」には、多くの人が賛同する。問題は、尊厳死という選択の先に、まるで安らかな死があるかのように錯覚されていることだ。尊厳死と安楽死が混同されている。近年は病院死が増えて死が見えにくくなり、死の苦しみを具体的に想像することが難しい。「ぴんぴんころり」など現実には稀だ。多くの場合、緩和ケアが機能しなければ、尊厳死を選んだ先にある死は必ずしも平穏なものにはなりがたい。

・血液透析と腹膜透析

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

とても読み応えのある一冊だった。
腎臓にまつわる病気や、日本の医療制度について知らないことをかなり教わることができた。

それに加えて、僕は果たして、ここまで愛し、愛してくれる人に今後の人生で出会えるのだろうか?と疑問を感じた。
自分が林さんと同じ立場に立った時、信念を持ったまま矍鑠と人生を終えられるだろうか。それを背負ってもいいと思ってくれる人に出会えるだろうか。そして僕はその人に、背負ってもらう覚悟ができるだろうか。また、すべて逆も然り。

なんかそんな、自分の今後について考えさせられる本でもあった。
愛とは。
助け、助けられる、とは。

とてもよかった!

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

透析患者の辛さ、実態を知った。
透析専門クリニックの裏話も知った。
自分がもし透析必要な状態になれば、腹膜透析を選びたい。

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

透析を止めるとは?どういうことだろうか?気になり、読みました。人生の質は、最期の死様まで大切に扱われ、選択の種類や経過がつまびらかにされる事が必要だと感じました。
著者の配偶者と自分の経験を、傷口を開く覚悟で記し、
透析についての、日本の現状まで取材した行動力と精神力は、すごいものがありました。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

透析がこんなに辛い治療だったとは。正直言って驚いた。この本をきっかけに、患者に様々な選択肢を与えられるような環境に進むことを望む。

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2025年11月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 知らないことが多すぎる。この本からたくさんのことを知った。

 透析患者は生きているかぎり透析を続けるしかないことは知っていたけど、透析を止めた後に旅立つまでの間に人生最大の苦しみがあることは知らなかった。止めたら死ぬけど、それは穏やかなものだと思っていた。

 誰もが、死の間際に緩和ケアを受けられるものと思っていた。しかし実際は、緩和ケアを受けられるのはがん患者とAIDS患者、重度の心不全の患者に限られていて、透析患者をはじめその他の病気の患者は受けることができない。

 透析に血液透析と腹膜透析という二つがあることも知らなかった。日本の腹膜透析の患者は透析患者全体の2.9%だという。香港では69%、欧州やカナダでは20〜30%、日本は極端に少ない。

 著者は取材を進める中で、腹膜透析患者のQOLがとても高いことに気がついた。終末期に腹膜透析を選んだ患者と家族、医療関係者の見取りの場面がとても穏やかで、どこか「納得」して死を見送っていたと感じた。

 しかし、日本で腹膜透析はなかなか普及しない。そこには、巨大医療ビジネスの闇、それは診療報酬という形での国の「関与」がある。それらを明らかにしながら、それでもこの状況を改善しようと全国で励んでいる医療従事者を取材し、僅かな希望を見出そうとする。

 本書は、著者と透析患者の夫の塗炭の苦しみから、「ことに終末期に生じる問題について、患者の家族の立場から思索を深め、国の医療政策に小さな一石を投じようとする」ものである。そして、その試みは成功し、国は緩和ケアの対象に腎不全を含めることにした(2025年11月5日 中央社会保険医療協議会)。

 慢性腎臓病は日本人の5〜8人に1人が罹患する国民病(本書解説より)であるので、僕自身、あるいは家族や友人たちの誰が罹患してもおかしくないものである。本書に出会って、本当に良かった。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

愛と勇気で世の中に一石を投じた、貴重な一冊です。

2024年1月に、恩師が人工透析になったことを知ってから、何かに取り憑かれたように腎臓の病気について調べ始めました。しかし、透析を止める日がくることについて考えは及ばず....
2024年11月に本書出版されたことを知ったとき、ハッとさせられました

著書の夫である林新さんの透析導入は、難病が原因でした。治療の記録は克明です。克明であるがゆえに辛い。林さんは治療過程の中で、実母からの移植も受けています。

第一部は1人の患者の治療記録に留まらず、ご夫婦の愛に満ち溢れていました。透析を止めることになってからの様子は、涙なしに読めませんでした。緩和ケアの対象が、がん患者に限定されているという現実を、私は初めて知りました。

第二部は林さんの死後、著者が病院の内情にも踏み込んで、透析患者の終末期までを取材した記録です。終末期患者の透析を見合わせる適切な時期、透析を選ばないという選択、透析患者の高齢化、腹膜透析の選択など、課題は山ほどありました。“この本を育てていきたい”という著者の思い、重く受けとめました。

10月6.7日連続で、朝日新聞に“「透析を止めた日」著者 堀川惠子さんに聞く”という記事が載せられていました。来年度予算編成の指針となる「骨太の方針」に腎不全患者緩和ケアの推進が明記されたとのこと。そして、11月2日には「腎不全患者のための緩和ケアガイダンス」が9月末に公表され、腎不全で初の緩和ケアの手引きとなることが、記事になっていました。

堀川さんの熱意とペンの力で、世の中が良い方向に動きつつある。著者の努力に最大限の敬意を表します。そして、透析患者だけでなく、他の病気の緩和ケアも進んでいくことを願うばかりです。

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

前半は実体験を詳しく記述し、後半は現状の課題に対する一つの答えとしての腹膜透析について丁寧な取材を基にこちらも丁寧に記述されている。前半は特に実体験ということもあり、大変だなという言葉では表せない程の読書体験ができた。文字どおり、健康は貴重だと改めて思いを強くした。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

夫を送った経験を記録し、その後も取材を積み重ねた本作。入り口はあるのに出口がない血液透析をめぐる日本の医療の現在地を問うた力作だ。衝撃だった。透析について何も知らなかった。実は昨年、親戚が透析に向かう送迎車の中で突然死、という出来事があった。なんと不幸なこと、と悲劇を嘆いたが、この本を読むとそれは透析患者にとっては幸せな最期と言えるかも?と思わされるほど、透析者の最後の過酷さに震えた。緩和ケアを受けられるのががん患者だけという現実にも、唖然とした。「ガンで死にたい」と言わしめる背景にはこういうことも含まれてるのか。皆保険制度の問題、医者不足の問題、病院経営の問題、緩和ケアとはどうあるべきか?尊厳を保ったまま死ねるのか?医療の世界はこんなにも暗澹としてるのかと不安にはなる。延命治療はいらない、と思ってたけど、その結果どうなるのか?苦しくても知ること、知らしめること、考えること、選択すること、選択肢が用意されてること、大事だと思った。このライターのノンフィクションを読むのは三作目。「暁の宇品」「教誨師」いずれも素晴らしかった。最も信頼しているライターの1人だ。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

【概要】
1部:著者の夫の生き様、死にゆく様と伴走する妻の闘病生活が描かれている。
2部:日本の透析医療の現状。そして、透析患者であっても穏やかに最期を過ごすことができた人の紹介。

【感想】
旅立ちが近いことを自身で感じ、大切な人とのお別れや身辺整理を行なう中でもなお、肉体的な苦しみから解き放たれない様子がそのまま伝わってきて読んでいて本当に辛かった。日本の医療の限界や、近い将来自分と大切な人に訪れるかもしれない未来に絶望感さえ感じ、とんでもない虚無感に襲われた。透析患者が故に保険診療の絡みで緩和ケア病棟に入れず、望む緩和ケアを受けられないどころか、蔑ろにされているような孤独感を病院の中にいても感じてしまうのか。
2部では、腹膜透析という選択肢に一筋の光を感じた。全ての人が、その人が望む形で最後のときを生き抜けるような世の中になってほしい。

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2025年10月30日

購入済み

身につまされる

身内を同じく見送ったものとして考えさせられた作品。 自分がこの病について不勉強でけして穏やかに看取れたとは言えず当時は分からなかったことが堀川さんによって解明された気がする。

#深い #共感する

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2025年06月11日

Posted by ブクログ

新聞記者の弟が本著者にインタビューをしてその記事を送ってくれた。お勧めだという本書を読んでみる。「死」にも興味があるし。

ジャーナリストだなと思う。透析が必要な夫に起こっと事、してきた事を世に伝える。末期患者がどうなるのかの情報が世には無いという事で、それを伝え、問題定義したところに価値があるだろう。

・透析患者には緩和ケアが無い
・真に問われるべきは、透析の出口を整えて来なかった日本の医療
・尊厳死と安楽死が混同されている。緩和ケアが機能されなければ、尊厳死選んだ先には平穏な死になり難い場合がある

等、今までほとんど関心がない私も学びになる事が多々あったと思う。医師、看護師にも患者に真摯に向き合ってくれる人もいることわかり、心励まされる。

一方イマイチ関心が持てない自分にも気付く。日本でも貧困率が上がり、医師だけでなく全体的な人手不足の状態で、この問題に取り組もうというモチベーション私には無いしの本を読んでも動かず、意識のギャップを感じる。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

2/1
読んでいて苦しくてとても悲しくなった。
本当に健康が一番。

自分も大切な人もずっと健康でいて欲しいけど、
いつかは覚悟を決める日が来る。

いつ自分がどうなるかわからないけど、今この瞬間を大事に、自分と周りの人を大切に生きたい。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

とても重い内容で、馴染みのない医療用語も出てくるので、最後まで読むのに時間がかかりました。

今生かされていることに感謝の気持ちが芽生えると共に、自分自身や身近な人達の幸せな最期の迎え方についても深く考えさせられます。

ビジネスファーストではなく、苦しまず穏やかな終末を視野に入れた医療制度が整うことを切に願います。

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2026年02月06日

Posted by ブクログ

夫を腎不全で亡くした著者が、透析治療について取材した骨太のノンフィクション。前半の、夫の闘病と患者家族である著者のサポートの様子は、読み進めることが苦しくなるほど過酷なものだ。後半は透析治療の現状を紹介しており、勉強になる。透析機器でビジネスをする企業の展示会の様子は、時期的に違和感を感じたかもしれないが、ジャーナリストとして客観的に深く取材してほしかった。

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2026年01月30日

Posted by ブクログ

本の雑誌からのピックアップ。闘病記は前半で、後半には透析医療についての渾身のルポ。辛い前半があるから、尚のこと、後半に提示される問題への意識も高まる。誰もが当事者になり得る案件だけに、無関心ではいられないし、いざというとき、まず最初にあたるべき書としての資料的価値も大きい。素晴らしい。

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2026年01月07日

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