あらすじ
「サッカーをやめて、塾に通いたい」小6になる俊介は、突然、両親にそう打ち明ける。日本最難関と言われる中学を受験したいのだ、と。難聴の妹・美音の小学校入学を控え、家計も厳しい中、息子の夢を応援することを両親は決意。俊介の塾通いが始まる。だが、彼には誰にも言えない“秘密”があって……。人は挑むことで自分を変えることができる。未来を切り開こうと奮闘する人々を描く、感動の長編小説。
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Posted by ブクログ
この本を読んでいて自分が高校受験に向けて勉強を頑張っていた日々を思い出しました。次は大学受験に向けて自分も加地先生の言う金の角が生えるくらい努力したいなと背中を押されたような気がします。素敵な作品でした。是非色んな人に読んで欲しいと思います!
Posted by ブクログ
とてもよかった。
俊介の純粋で真っ直ぐなところ。苦しさを抱えているところ。
中学受験は経験していないし、学校の先生のように12歳がこんなに大変な思いをしてまで頑張るべきものなのか疑問を持ってしまう。けれど、やっぱり自分で意志を持って励む姿は応援したくなった。結果はダメだったけど、1年間ひたすら頑張ったこと、悔しさや嬉しさ、達成感、色んな感情に出会ったこと、人の努力や思いやりを知ったこと絶対に無駄にはならない。
俊介の母が高卒認定と保育士資格に挑戦することも加地の弟が勉強を始めること、契約社員になることも全部応援したい。
頑張っていれば、金の角私にも生えてくるかな。
転職を考える中で、塾の裏方も興味出た。ただ、勤務時間が遅くなるから厳しいかな。
Posted by ブクログ
塾や受験勉強ってそうだったよなって懐かしく思うとともに、俊介の焦せる気持ちも過去の自分と重なって共感しっぱなしだった
学生のうちに加地みたいな先生や大人と出会えることって、成人してからもなんだかんだその記憶が支えになるんだよなって改めて感じた
26.7.27-28
Posted by ブクログ
中学受験に挑戦する少年の物語。必死に勉強する姿や周りの応援に感動しました。
母親、少年、塾の講師の3つの視点から構成され、印象的な言葉がたくさん出てきます。特に母親が祖母に発した言葉と、塾の講師が受験生の少女に伝えた言葉が心に響きました。
Posted by ブクログ
中学受験に対するイメージがまるごと塗り替えられた一冊。もちろんこれは小説だけど、加地のような先生に10代前半のうちに、いや生涯のうち一度でも出会えたら、その人の人生や物の見方は大きく変わるだろうなと思う。子どもに武器を与えたい、というだけでなく、その武器を周囲の人のためにも使ってほしいというところまで考えられる大人は強い。
藤岡陽子さんの作品は、自分の役目を静かに果たしている、日々をきちんと懸命に生きている人を見逃さないところが特に好き。
俊介や加地だけではなく、みんなと同じようにピアニカを吹くために人の何倍も努力を必要とする妹や、自分の辛い思いは息子の盾になれたかも、と思う母親。塾のプリントのコピーを毎日毎日大量にとってくれる事務員に加地がきちんと感謝しているところ。
派手に活躍しなくても、静かに、その人その人の頑張りに確かなスポットライトを当てる。大好きな作家さん。
Posted by ブクログ
勇気づけられました。
元気づけられました。
受験、努力ってめちゃしんどいなぁって思い出したけど、
それを超す何かが身につくんだなって。
自分はもう24歳だけど、
まだ24歳だから、
今後の人生本気で頑張りたいって思った。
何回でも読み直したいです。
Posted by ブクログ
中学受験を背景にした物語だけど、そんな一言では片付けられない。大人も子供も自分の置かれた環境を受け入れて、今の時代ならではの努力の仕方が学べると思います。人と繋がりや感謝の表し方が神ってると思います!
Posted by ブクログ
私にはいつ頃まで「金の角」があったのだろう。
大好きなサッカーをやめ日本最難関中学の合格を目指す俊介。根性とか努力とかが軽い言葉に感じられるほどの受験に向かう俊介の姿。それには理由があって…。
そして彼を支える周囲の大人たちの視点からも中学受験が描かれており、鼓舞奮闘し新たな一歩を踏み出す姿が心を打つ。
小説の随所には心に留めておきたい力強いエールがたくさん詰まっていました。
自分を諦めず、自分を信じて前へ進む全ての人の頭には金の角が生えているものだ。
Posted by ブクログ
序盤から涙腺にきました。
母親、小6の主人公、塾の先生目線の3遍からでどのひとも人間できてて視野の広い人たちで読んでてストレスなくよかった。
中学受験塾で働いてたので、本人も保護者も二人三脚で必死なのはわかってるしどの子も合格してほしいという塾の先生の気持ちもわかるので、途中で出てくる小学校の先生が鬱陶しかった。
Pアカ新宿校一位の女の子が強くてかなりよかった。先生目線めっちゃいい
Posted by ブクログ
中受系の小説は他にも読んだけど、
このストーリーがいちばんしっくりきた。
(中受経験はないけど笑)
子どもがストーリーの中心にいつつ、
ストーリーの中心がズレへんから
読みやすかったんかも?
Posted by ブクログ
塾、そして中学受験、それぞれの子どもたちが
受験を通し、塾を通し葛藤しながらの成長が描かれている物語
塾講師の主人公の人柄の良さが本当にすばらしくて
優しくてこんな先生がいたら頑張れる子どもは救われるだろうと思った
最後が本当に良くて大泣きしてしまった、
子供を持つ親、受験を経験した大人たちみんな
読んでほしいな、と思った
Posted by ブクログ
『中学受験を決意した俊介
この決意の裏には
ある”秘められた想い”があって、、、』
目標に向かって駆け抜ける俊介の姿は、
周りの大人まで勇気づけていきます!
のめり込むことの楽しさ、
自分の頑張りが誰かの背中を押しているかもしれない
そんなことを思い出させてくれる作品です!
思い出したくなる言葉がたくさんで、
いつの間にか付箋だらけになっていました笑
頑張るあなたにも、これからの人にもおすすめの作品です!是非!
Posted by ブクログ
何の気なしに電車の中で読み始めたら胸をえぐられる思いで涙を堪えるのが大変だった。自分が母なので、やはり感情移入するのは主人公の母。夫へ言いにくいことを伝えるタイミングをはかる時、姑に初めて反発して息子を守った時、新たな楽しみを見つけた時、一緒に一喜一憂した。俊介には精一杯のエールを最初から最後まで。
我が子にも中学受験を経験させたいと思わされた作品。
Posted by ブクログ
中学受験も塾に通った経験もないけど、子ども時代の勝負って、とてもシンプルな「点数」「勝ち負け」でしかないから、ある意味大人よりシビアなのかもなと思った。
大人になったらなったで、勝負の種類も多岐に渡る。コンペ一つとっても、関係値や信頼や安心、過去の実績とかそういったものにまで勝負するフィールドが拡げられる。
「勉強ができることは、武器になる」は、なかなか刺さる言葉だった。
Posted by ブクログ
健気でひたむきな子どもたちの姿に心を打たれる小説。
話の軸になる俊介はもちろん、妹の美音もハンデを抱えながら懸命に生きていて、あまりにも純粋ないい子達だった。どうかこういう子達が大人になっても幸せに暮らせる社会であってほしいと願う。
お気に入りの登場人物はやはり加地先生。子どもたちに真摯に向き合う姿勢が素敵だし、罪悪感を秘めた弟との関係性も良かった。
努力が実るとは限らないけど、努力は人を裏切らない。努力した先でどんな結果が待っていようと、努力した経験自体はその人を支える基盤になっていく。そんなことを改めて伝えてくれた作品だった。
年齢関係なく、何かを頑張りたいと思ってる人にはいい刺激になると思う。
Posted by ブクログ
サッカー一筋だった俊介がとあるきっかけから中学受験を目指す小説。
俊介の母、俊介、俊介が通う塾講師の加地
それぞれの視点から構成されている1年間
家庭の事情から自分が夢を抱くことを諦めていた俊介の母が、俊介の夢を応援しようと父や義母に真っ向から立ち向かうところ、そして自分の夢を見つけ俊介と共に夢に向かって進み始めるところがよかった。
俊介が受験をしたいと思ったきっかけ、妹に対して長年抱えてきた思い…そしてそれを解放してくれる加地先生の言葉もよかった。
そして、第3章は涙なくして読めなかった
加地先生の過去、そして生徒たちに対する思い…
受験直前に俊介を送り出す際にかける言葉もよかった。
自分が受験した時の気持ち、夢に向かって頑張りたい気持ちを思い出し、苦しかったり嬉しかったりした感覚が甦った。
Posted by ブクログ
最難関の中学受験に向かって小6の俊介がまっすぐな気持ちで努力を惜しまず塾で学んでいる。その姿に、まず応援したくなった。
生まれつき難聴の妹、美音のためにという心持ちがしっかりしていて、負い目をかかえつつ努力を重ねている姿にいつのまにか引き込まれた。
受験に否定的な義母には母親が、学校担任には塾の加地が俊介を守ってくれたことに、大人のあるべき姿をみた気がした。自分の価値観に子どもを縛りつけてはいけないということは大切なことだと再認識した。
中学受験は必ずやらなければならないものではないが、そこで培った努力は必ず将来役に立つという、塾の加地の言葉が印象的だった。
「なぜ勉強するのか?誰もが一度は思うことだ。勉強をしておくと大人になって働くとき、逃げ出さずに粘る力、思考する力、情報を読み取る力、地道な反復や暗記が身につく。家事も含んで働くときに必ず役に立つからだ。」この言葉も印象的だった。
加地の弟の場合も比べられがちな兄弟間のことで回り道をしたけれど、明るい兆しが見えてきて安心した。
受験前の激励会の場面は、読んでいて泣きそうになった。こんなふうに受験を迎えられたら、やるだけやったと落ち着いてできそうな気がした。
最後の俊介の姿がとても印象的。
俊介の未来に幸あれと思わずには、いられなかった。
母親の視点から
中学受験に向けて塾通いを始めた子供がいます。
同じ母親として、物語の母親の温かさにジーンとなりますし、塾講師の苦労や優しさもすごく感動します。そして、これから大変な中学受験への希望も持てる内容で、読んでよかったです。
Posted by ブクログ
start 2026.8.8 finish 8.10
自分の経験と似てることって、読むスピードが自然と早くなるね!
2日だ読んじゃうなんてびっくりだ!
<あらすじ>
中卒であることがコンプレックスの菜月。私立中学を合格したい夢をもつ息子に影響されはじめ……?
トレセンに落ちた俊介が、塾に通って中学受験をしたいと言い始める。
p18 「おれ、中学受験がしたいんだ」
p36 夫婦の会話がリアル。自分が働きに出て、俊介の塾の費用を稼げばいいと思うが、これから小学校に上がる美音は、学校が終わったらまっすぐおうちに帰りたいという。それを聞いたときの浩一と菜月の会話。
俊介、自分の夢を言わない強さ、すごいな。
夢が何かを言わないから、何だろうと気になって、次を読もうと思う。
p64 俊介「加地先生がいつも言うんだ。頑張る子どもの頭には、金の角が生えてくるんだって」
p69 自分の知らない話がきけて(保育士になるには専門学校とかいかなくてよくて試験を受ければよい)専業主婦じゃなくて、外に出てよかったと思う
菜月は純粋だと思う。p72 「思いがけず花束をもらったかのようだった」
p86 俊介「お母さんさぁ、いまから夢を持てばいいじゃん。お母さんのやりたいこと、なんかないの?」
p115 加地先生「自分史上最高に頑張る五日間を過ごすように」
p119 倫太郎「俊介、下剋上だよ」 いいやつだな。
p129 「聴覚を共有できるロボットをつくりたい」
p136 「最近は高卒認定試験というものに合格するため、美音を寝かした後に勉強もしている」
p175 「これまでとは違った景色」が少しだけ見えるようになってきたのかもしれない。
p177 (A組に昇格したあと)一番後ろの左端に用意されていた俊介の席からは、A組のみんなの背中がとてもよく見えた。(夏合宿のホテルで組み分けされたあと p119 と逆 ホワイトボードが遠かった。ここからだとみんなの背中しか見えない。あとどれだけ努力すれば、自分の前に座るやつらに追いつくのか。果たして追いつくことなど可能なのか。嫌でも視界に入ってくる、いくつもの背中に目をやる)
<キャッチフレーズ>
金言が散りばめられた、夢を追いかけている人に勇気をくれる一冊
周りの大人もいい人がいる。
こっそり志望校を変えたいと言いに来た父親や、中学受験を否定する豊田先生などもいるが。
加地の父親は痴人に弟直也のことを「親が甘やかすから、いくつになっても子どもが自立しないのだ」と忠告され、無理にでも子どもを家から出すべきだ、と言われてそれを実行してしまうと、直也は自死を選んだ。
加地先生は、いい意味で力が抜けていていい。
加地先生が、弟直也の面倒を見なかった自分を許せなくて中学受験の講師をしているように、俊介は自分のせいで美音が先天性の難聴になった自分を許せなくて中学受験に挑もうとしている。「自分を許せない」って何かをする動機だったりするよね。
<登場人物の年齢>
加地36歳
直也(加地の弟)33歳 中学で兄のように勉強ができず13歳で社会と断絶
猿渡28歳
<キーワード>
中学受験 自信 夢 勇気
<どんな人におすすめ?>
・中学受験を控えるお子さんを持つ方
・育児中の方
・家族モノが好きな方
・教育関係の職業の方
・人の本気は美しい
・かつて受験を経験した大人の人
Posted by ブクログ
最終章は涙なしでは読めませんでした。電車の中で読んでいなくて良かった、と思ったくらい、読み進めていくうちに泣いてしまっていました。急に小学校6年生の春にサッカー辞めて中学受験をしたい、と言い出した俊介を、わたしも読みながら、最初は俊介のお父さんと同じように思っていました。どうせ飽きたらやめるんだろうなぁ、と。でも、いつになっても投げ出すことなく、寝る間も惜しんで勉強している姿にいつの間にか俊介を応援している自分がいました。なので結果は残念だったけど、努力を一回経験した子は、この先の人生でどんな局面に立たされても諦めることはないのだろうな、きっとこの先の俊介の人生は素敵に輝くのだろうな、と思いました。中学受験って受かちなた、落ちたの結果よりも、そこまでのプロセスが一番大切なんだな、と気付かせてもらえた小説でした。
Posted by ブクログ
中学受験に臨む小6生。
それも最難関校。
中学受験を決めたのが遅かったので追いつくのは並大抵ではない。
それを見守る親や塾の先生、そして本人のやる気が熱い。
結果が伴えば万々歳だが、そうとは限らない。
最高に頑張った!そんな思いは財産になるよね。
Posted by ブクログ
2026/6/21
中学受験がテーマの作品。
中学受験に挑む息子、その母親、塾の講師の目線で語られる。
おもしろかったなー!
一生懸命に頑張る主人公の俊介を純粋に応援したし、私はやっぱり、母親にもとても感情移入して読んだ。
息子の受験のためにやむを得ず始めた仕事。
そこで彼女自身も、目標を持って頑張ろうとしている姿にグッときた。
頑張っているのは俊介だけではなく、母・友人・塾講師、もちろん父親や妹も。
一生懸命になれる人はとても魅力的だし、眩しい。
がんばっていれば、きっと何かを掴むことはできる。
思い描いたものとは違ったとしても。
そんな力を信じさせてくれた、作品だった。
Posted by ブクログ
中学受験に挑戦する俊介が、塾に行きたいと親に相談し、夏休みの合宿などを経て、受験を迎えるまでの日々を綴るお話。一章は母親視点ですが、俊介の受験を応援する気持ちが自身の高校中退の悔しい経験からだと気づき、義母の心無い意見と闘うところは、とても嬉しくなりました。
二章は俊介視点で夏休みの講習と合宿がメインですが、受験勉強に夏休みを費やすことに否定的な学校の先生や、友だちの言葉に揺れる俊介の気持ちが痛いほど伝わってきます。
そしてその相談に乗ってくれた、塾の加地先生の視点での三章では、中学受験の塾講師をなぜ彼が続けているのか、その背景と想いが明かされて、熱い想いの根っこに胸があつくなりました。
俊介だけでなく、他の子どもたちにもきちんと目をかけていること、中学受験は合否じゃなく、良い受験だったかどうかだという言葉、人は挑むことで自分を変えることが出来るという言葉がすごく刺さりました。
中学受験を頑張っている、頑張ろうと思っている人たちに、ぜひ読んで欲しいです。
そしてそれは中学受験だけじゃなく、これからの人生への力強いエールをもらった気がしました。加地先生みたいな先生に出会いたかったですね。
Posted by ブクログ
自分の夢に向かって勉強する息子、その夢を応援するためにパートにでた母と手取りを上げるために部署異動をした父、兄の希望を叶えるために学童に通う妹。家族で協力している時に、自分たちの勝手な価値観を押し付け、塾通いを否定する祖母と教師。時代遅れでビックリする。
金の角とは?
頑張る子どもの頭には金の角が生えてくる。
そして、その角は子どもの武器になる。
妹の難聴が自分のせいだと思い、妹の為に頑張らないとと自分を奮い立たせて挑む中学受験。
結果は不合格だったが、学ぶ楽しさを知った彼はへこたれる事なく、高校受験では第一志望に合格。
塾は勉強の意味と楽しさを知るところ。
塾講師にとっては勉強を教える楽しさを知るところ。
金の角持つ子どもたちと出会う場所。
Posted by ブクログ
中学受験というものは、地方暮らしの私には1ミリも考えたことがなかったけど、小学校にして登るべき山の高さに驚いた。スポ根のような世界だった。
主人公の俊介であるが、最初は母の目線で語られ、後半は、塾講師の加地の目線で物語が語られていく。
加地のバックグラウンドが、とても考えさせられた。
泳ぎ方を知らずに海に放り出される子供、という表現がとても印象に残っている。
親として、泳ぎ方を教えてあげる責任を果たさなればいけないと強く思った。
Posted by ブクログ
金の角を持つ子どもたちは確かにいると思う。
でも金の角が生えるのは子どもだけではなく、年齢に関係なく何かの目標に向かって真摯に取り組む人に生えるものなのかもしれないと思わせてくる本でした。
Posted by ブクログ
同じ中学受験を描いている「翼の翼」のレビューで、こちらの本を薦めている方がおり手に取りました。
「翼の翼」では大号泣しましたがこちらは割とさらっとした描写で、ほろり、という感じでした。
倫太郎や俊介が6年生春というおそすぎる入塾にも関わらずA組に駆け上がっていった時、その裏では4年生から頑張り続けて途中で息切れしてクラス落ちして泣いている子がいるのだろうと、ついつい考えてしまいました…。
また、この1年の母親の体力精神力金銭的な負担はものすごいものだったろうに(専業主婦から仕事受験生の母1年生の壁の何重苦… 普通に考えて勉強する時間ないでしょう)、さらっと乗り切っているように見えてなんだか納得いかず。
父親も物分かり良すぎな気もする。(先生の話であんなすぐに切り替えられるわけない)
先生の弟の話も蛇足感あり。(放置したから勉強ができずに引きこもったという単純な決めつけもどうなの)
こちらの本で中学受験入門後に、「翼の翼」を読んで圧倒されるのが、順番的には良いと思います。
Posted by ブクログ
実は。身内に今年中学受験して合格した子がいるので、とても身近に感じた。
中学受験に挑む少年の奮闘と家族の献身。その熱量に引き込まれる一方で、拭いきれない違和感があった。
特に、塾講師・加地の弟の描かれ方。
「親が無理に勉強を強いてこなかったことが、本人の不利益に直結した」と断じる構造は、あまりに短絡的ではないかな?
勉強に励む姿を美徳とする一方で、そこから外れた人間の背景や葛藤が、あまりに簡略化されている。本人の資質や家庭環境、学校での疎外感など、本来は多層的なはずの理由を「放置したから」という一点に集約するのは、いささか強引に感じる。
人は挑むことで自分を変えられる。それは一つの真理だろう。しかし、その輝きを際立たせるために、別の道を選んだ人生を「不本意な結果」としてのみ配置する手法には、物語としての限界を覚える。
提示された「正解」の狭さに対しては複雑な思いが残る作品だった。