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最初から最後まで一気読みできるとても面白い作品だった。
法廷という言葉がタイトルについている通り、裁判や法律についての話であったが説明がしっかりついていて読んでいて理解できない部分はなかった。
正当な報いとは誰が与えるものなのか、それが問われている作品
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初の五十嵐先生作品。法廷好きとしてはたまらないっす。ミステリアスかつ素人には難しい法律をわかりやすく描いてる。法廷での人間模様を想像しながら、のめり込んでしまった。
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ロースクールで行われていた法廷を模した遊戯が、エスカレートしていき最終的には現実の事件となってしまう。最後まで結末を想像させない面白さがあった。
刑事法がわかりやすくストーリーに組み込まれており、流石著者が弁護士だと納得した。
「目には目を、歯には歯を」が同罪報復の内容ではなく、許しを与える寛容さの哲学であるということが1番の発見だった。
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面白かった!!
法律の専門用語がたくさん出てくるけど、1つ1つにしっかり解説があって、法学初心者の私でも読めました!
3人の主な登場人物の中でも私は馨がすごく好きでした。3人は意図せず辛い環境に身を置くことになった社会の、そして司法の犠牲者だなと感じました。また、ひとつの選択で、大きく人生が変わる残酷さに胸が痛くなりました。
ラストは人によって感想が色々と分かれる気がします。私は納得のすっきりした終わり方だなと思いました。
何度も驚かされる展開があって飽きずに読むことができました!裁判ってこんなに面白いんだ!と思える本です!
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事件自体はかなりシンプルですが、真相を解き明かす場である法廷に至るまで登場人物たちの人生が複雑に絡み合っており、それが次々と解き明かされていく様が読んでいて爽快でした。
無罪判決を勝ち取るための証拠集め、証人探し…などまさに逆転裁判をプレイしているような感覚で読み進めておりました。
結果的に、全ての罪が隠蔽される事なく等しく法の下に暴かれ、裁かれていくのは法廷モノらしい終わり方だと思いました。
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タイトルに一目惚れして購入。第62回メフィスト賞受賞作。
専門用語が多いにもかかわらずスラスラ読み進められ、映画化もしたそうで展開も面白い。冤罪、復讐、贖罪、貧困などについて考えさせられた。
今更ながら、法学部時代に模擬裁判をするゼミに入ればよかったとか、もっと授業に出て法律を勉強したかった、などと思ってしまった。
あとはハンムラビ法典の同害報復が寛容の論理、という一説も興味深かった。
作者の他の作品も読んでいきたい。
余談だが第1回メフィスト賞受賞の森博嗣氏とのステイホーム対談(夢があってクールで面白かった)で、五十嵐氏が語った弁護士の仕事とAIの関係は考えたことがなかったので勉強になった。
『現在は法律事務所で修習中なのですが、弁護士に求められる技能のうち傾聴が占める割合の大きさに驚いています。なので、完璧な相槌を打つ聞き上手なAIが発明されない限り、弁護士は生き残れるはずです。とはいえ、法的な評価が求められる作業(養育費や慰謝料の算定、懲役や罰金の認定等)は、既に大量のデータが集積されており、いずれはAIの独壇場になる気がしています。』(森 博嗣 × 五十嵐律人 往復書簡 より抜粋)
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冤罪の罪深さと再審の難しさについて言及された物語。
主人公と幼馴染の過去、その被害者の父を持つ結城馨がうまく入り交じっていて、謎も二重三重となっていて飽きることがない。
主人公と幼馴染のお互いを想い合う美しさ、過去に犯した罪に対する贖罪意識のどちらを優先するかの2人の言い合いはとてもよかった。
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裁判結果が有罪なのか無罪なのかだけではない奥の深いストーリーだった。
一気読みだった。
作者が弁護士なので、刑事裁判の描写も正確で、法廷の緊張感を感じることができた。
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オーディブルにて。
みれいに対して同じ罪である冤罪をつけるというだけでなく、法廷に対しても同じ罰を与えるために冤罪を生み出す場面を作り出してるのがすごいと思った。
無辜に対する制裁、など音だけではピンとこないところもあったけど総じて面白かった。
映画も見てみたい。
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映画化をきっかけに手に取った一冊。
同じロースクールに通った3人が
被害者と加害者と弁護士という
立場に変わったことは知ってた。
だから
3人に一体何があったのか
問題が解決したら関係はどう変化するのか
ずっと気になりながら読みました。
ずっと事件の鍵が見え隠れしているのに
最終章まで事件の真相が掴めなくて
一体どんな秘密が隠されているのか
気になって仕方なかった。
この事件の裏には
被害者の法廷に対する思い、
今回の事件のきっかけになった出来事、
加害者と弁護士の2人の関係性、
冤罪を晴らし再審請求を通すための方法、
無辜ゲームの本当の狙い。
幾つかの事実や想いが絡み合って
最終的にひとつの真実にたどり着いた時
私は確かに混乱したはずなのに
なぜか頭の中はすっきりしていた。
すごく矛盾しているけど
正反対の感情が一気に押し寄せてきた。
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ようやく手に入れて読んでみた。
とてもページの進む法廷ミステリーでした。
法律が沢山出てくるだろうから少し難しいのかと予想していましたが、全然そんなことはなく、素人でも理解できるようになっていて読みやすかったです。
無辜という言葉について、罪に対する罰について、ここまで深く考えたのは初めてです。
真相がうわぁ…て感じでまたよかったです。
どんどん読めたので、次の不可逆少年という作品も楽しみです。
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控えめに言って大好きな内容でした。
面白すぎて時間も忘れて一気に読みました。
人にはそれぞれの人生があって、恨み、愛情、罪悪感など、繋がって欲しくないところが繋がり、手に届くものがあと一歩で届かなかったりと…苦しいなぁ〜………と思いながら読みました。
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衝撃的だった。
法学部のロースクールで行われてた
無辜ゲーム。
そこから3人の学生が、被害者であり、加害者でもある。
最後の最後まで、事件の真実が覆され続け、
最後の答えに衝撃。
全ての伏線が怒涛の勢いで終息され、それぞれの罪と罰が明らかに。
無辜と同害報復
作中に置いて、キーとなる概念。
最後にはっとせられ、それでいて悲しい結末とすこしの救い。
さすがの弁護士さんの作品でした
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最後まで衝撃の連続だった。展開が全然最後まで読めず、誰の味方をすればいいのかもわからないのも面白かった。三人の過去と一連の事件が交錯する時、誰を責めるべきなのか罪は何か罰は何かどう償うのか、考えさせられる作品だった。
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3.8
面白くて一気に読み終わった。
著者が弁護士ということで専門用語も多かったがとてもわかりやすく説明されていて逆転裁判をやってる気分になれた。
法都大ロースクールのときの無辜ゲームがただの遊びかと思いきや
この法廷遊戯一冊に関わってくるところがさすがだなと思った。
続編が出ればいいなと思った一冊でした。
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読み始めは、法律の漢字ばっかりの用語が連なって読みづらくなかなか進まなかったケド、気付いたらハマって最後まで一気読み!!
期待通りの、評判通りの作品でした。
おもしろかった!!
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結末を迎え、重暗い空気ながら、澄んだ気持ちになりました。
著者が弁護士ということで、裁判に関しては丁寧に描かれており、難しい内容でありながら、理解しやすかったです。
ミステリーとしても、終盤に畳み掛けてくる展開には圧巻でした。
法律の言葉の意味や考え方に興味を持ちました。
例えば「無罪推定の原則」。これは、「何人も、有罪と宣告されるまでは無罪と推定される。」という考え。
殺人事件のニュースで逮捕された人をみると、「あっ、犯人。」と思ってるいるのですが、厳密にいうと、まだ無罪の人なんですね。これ以外にも法律に関する言葉が沢山出てきて、好奇心がそそられました。
ミステリー小説で花が登場すると、花言葉を調べるようにしています。それが、物語のキーになる事が多々あるので。本作でもある花が登場します。作中でその花の花言葉について触れられる事はないのですが、物語を読み終えると、花言葉が物語の根幹にあることに気づかされます。
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ロースクール時代の話は登場人物達に共感できず、自分にははまらないかなと思っていたが、事件が起こってからは加速度的に面白くなり最後まで一気に読んでしまった。
専門用語が多かったが、説明がわかりやすく苦にならなかった。
事件の大筋は難しいものではなかったが、それに関わる登場人物達の人生や心情が複雑に絡み合っており、引き込まれた。
ラスト1行にゾワっとした。2人の今後や法律について考えさせられる、個人的に好きな終わり方だった。
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無罪の美鈴を清義がどう弁護するかみたいな話か思ったら最後にどんでん返し。これ、清義、美鈴、馨の誰に肩入れするかでラストの重さが変わる気がする。
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1章の大学時代の無辜ゲームの描写は卒業後の実際の裁判の進め方というかに関わってくると思ったけど、まさか事件の下準備の部分になってるとは思わなかった。
また、無罪で解決、終了となるかと思ったらまだ隠れた事実があるのにも驚いた。
そして時効があるとはいえ、罪への向き合い方が2人で異なるのも今後その先の歩みにどんな違いを産むんだろうと思った。
法律を扱っているということで専門用語が多い本だったけど、難しすぎて理解不能とはならない程度の説明になっていて助かった。
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仕事が忙しい上に体調まで悪くなって本を読むのも感想を書くのも滞る。
少し良くなったので、薄れてしまわない内にエキスだけでもと書き留める。
底辺のロースクールに通う清義と美鈴に、既に司法試験に受かりながら在学する秀才の同級生・馨、3人の物語。
最初から最後まで、繊細で論理的、緊張感が張りつめた話が進む。
学生たちのお遊びだった「無辜ゲーム」がエスカレートし次々と起こる事件が薄気味悪く、次々と明らかになる過去の出来事がいちいち衝撃的。
終盤の法廷劇は、同害報復、再審請求、公訴時効といった法の考え方や仕組みに沿って、散りばめられた様々なピースが完成形に向けて組み立てられていき、最後まで理詰めで、それ故に起こる二転三転がこちらの予断を上回る。
同じ施設で育ち互いを護ろうとした清義と美鈴の社会に対する見方が哀しい。
妻に愛想を尽かされ死んだことにさせられて墓まで建てられた権田の話が妙に記憶に残る。
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あー、一気に読んじゃだ
体調不良なのに
けどそれくらい引き込まれました
3回読まないとわからない文もあったけどね
法律っておもろいなってのが素直な感想
弱者の武器
無知が1番のなんちゃら
って聞いたことあったけど
それゆえに法律を武器に引き換えて戦おうとした人たちのお話。歯車がずれたのは、きよよしか、みれいか?いや、おとなの不条理な行動や、軽はずみな言葉が、大きな憎悪と復讐心を掻き立てた。
人間の意志の弱さや、強さが両方現れた凄まじいミステリーだった
罪を認めて罰を受け入れる
罰を拒否して罪を受け入れる
他の人の感想見て思ったことは、3人全員とも正義を貫いたっていうこと、セイギと馨は、友人だったと言うこと。
罰を持って、許しと受け取ることができること、
この辺りがすごくすごく切なくて、
この3人がまた違う世界で、愛をずっっと受けて生きられます様に。
と、願うばかりや
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さすがメフィスト賞といった印象
法律用語が多いが、丁寧な表現で文章は読みやすく
ストーリーもなかなか味わい深いものがありました。
面白かった!
匿名
起こる出来事に対して淡々と物事を進めてゆくセイギ達、人間味がないなと感じたけれどラストの気持ちの揺れようで、追い詰められてるのがヒシヒシと伝わってきました。
Critical Hit!!!
2024年2月読了。
少し前に映画化されており、世間を賑わすヒットでは無かったが、観た人の「これはスゴい!」と云う感想を聞いて、興味を持って読んだ。
感想としては「法律をど真ん中の基軸に置いた、スピード感の有る優れたミステリ」だと思った。法律を扱ったミステリ自体は多いが、(著者の意図かは不明だが)感情的な人間関係の展開や、ゲームの様な無茶苦茶なプロットの物が多く、正直あまり素直に面白いと思える作品は、多いとは言えない。
何十年か昔に、海外の法廷ミステリが大流行した事も有ったが、どうしても『陪審員制度』を意識したアッと言わせようとする展開が多く『そんな(大事な)証拠や事実を、誰もその時点まで気付かない訳が無いやろ〜』と思ってしまい、あんまり嵌まらなかった。
その点で本作は、上記の色々なツッコミにも耐え得る優れたプロットのミステリだと思う。こういう小説に『人間が描けている、いない』のレベルのケチを付ける人は、単なる《意地悪》でしか無いだろう。小説全体に漲るスピード感と過不足の無い法律説明は、著者の強い《武器》にも成っている。これは例え本職の人もだからといって簡単に出来ることでは無い。現に、昔々本職でミステリ作家を名乗っていた或る《大御所》は『結局、断崖絶壁で決着付ける』様な作品ばかりを書き、2時間ドラマ等で著作権料を稼ぐ様に成ったら、かなりのゴーストライターを囲っていた事でしか有名に成らなかったものだ。
ただ、敢えて《意地悪》を言わせて貰えるのなら、主役とヒロインの二人だけでも、もう少し人物、性格の描写を入れてあげられれば、言う事無しの大傑作に成れたかもしれないと思う。この辺りは、今後も作品を書いていくことで《筆力》として付いてくるとは思うが…。
Posted by ブクログ
メフィスト賞。
法廷が舞台のミステリというのは逆転裁判みたいで珍しい。結局は全て馨に仕組まれていたということで、ロースクール在学中に既に司法試験に受かっている天才という伏線もあり良くできている。
会話も文章もソツはないのだがやや淡々としている。
Posted by ブクログ
段々読む手が止まらなくなった
最初は人物にイライラしたけど(笑)
裁判が始まるとこちらまでドキドキしたし、
自分が傍聴席にいるような感覚になった!
セイギは使命感で美鈴を守ってて、
美鈴は恋だったのかな?と、最後の美鈴の叫び?で感じた…切ない…実際はわからないけど…
Posted by ブクログ
最初は学生の法廷ゲームかと
思って読み進めていたら
馨、セイギ、美鈴の深い関係性が
この無辜ゲームの始まりだったのだ。
難しい法律用語が沢山出て来て
頭の整理が追いつかないない場面
もあったが、後半の二転三転する
3人の過去の繋がりは法では
裁けない人間の弱さや守りたい人
を身を挺して守る為に犯した罪
をどう償うのか、三人の選んだ選択は
裁判で割り切れる物では無かった。
無辜ゲームを仕掛けた馨はこれを予期
していたのだろうか。
Posted by ブクログ
専門用語が多い割にするりと読みやすかった。目には目を歯には歯の考え方を復讐ではなく寛容の考え方ってのが印象的だった。ラストのオチもあ、そーいうこと、って思って良かった。