【感想・ネタバレ】法廷遊戯のレビュー

あらすじ

第62回メフィスト賞受賞!
法廷を舞台にした、衝撃と感動の傑作ミステリー

法曹の道を目指してロースクールに通う、久我清義と織本美鈴。
二人の過去を告発する差出人不明の手紙をきっかけに不可解な事件が続く。
清義が相談を持ち掛けたのは、異端の天才ロースクール生・結城馨。
真相を追う三人だったが、それぞれの道は思わぬ方向に分岐して――?

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

倫理や常識ではなく、論理のみで物事を判断する法律。法律は詳しくないけど、法律の世界を知ることができた。裁判で言われることが全てだと思ってたけど、真実を隠すこともできる、神のみぞ知る真実もあるのだと。

0
2025年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画を先に観ているので、情景が浮かびやすくてすんなり読めた。

お父さんの無罪を証明するために、そのことだけを生きる理由としていた馨の人生を思うと、ただただ辛すぎる結末だった。
馨はどんな気持ちで清義と仲の良いクラスメイトとして振る舞ってきたのか。
清義が自首するなら、美鈴が馨を殺す必要もなかったのに。

冤罪は怖いなと思ったし、裁判で真実は明らかにされない場合もあるのかなと思うと、なんだかやるせなくなった。

0
2025年10月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

主に久我清義、織本美鈴、結城馨の話。
ふたりが幼い時に罪を犯さなければ薫の父親が死ぬことはなかったし清義と美鈴が離れることはなかった。
ずーっとふたりで支え合ってきたのだから美鈴だけ無罪になり清義は自首して罪を償い離れるのは辛いだろうな。

・犯罪が起きやすい環境は、裏を返せば、冤罪が起きやすい環境ということにもなる。皮肉な話だが、犯罪が冤罪を生むだけではなく、冤罪が犯罪を生むこともあるのだ。

・大切な人を汚された──。その事実だけで、心を鬼にすることができた。

・「あなたが、絶望していた私を救ってくれたから」

・「私ができなかったことを、あなたは二度もやり遂げてくれた」「僕がしたのは、ただの犯罪だよ」「そうだとしても、私は生きる理由を見出せた」

・「ずっと、二人で生きてきたのに……、それなのに……」 美鈴の気持ちは、痛いほどわかっている。

0
2025年10月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025.09.04 (木)

本作はわたしが読んだ五十嵐律人作品2冊目。
やっぱり読みやすかった。法律ものはやっぱりどうしても取っつきにくさがあるけど、どちらも難しい事をそのまま書かずに噛み砕いておもしろく書かれていると思う。だから、終始混乱するとこなく読み終えられるんだと思う。
最後の2人の結末には納得は出来なかったけど、理解はできる。
あとなんか、サクはどうなるの……とは思う。

いつも、特筆しておもしろかった!!とはなれないけど、また次も読んでみたいと思う作家さん。

0
2025年09月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おもしろかったです。
グイグイ読めてしまった。
ただ、清義と美鈴どちらにも共感できずで、最後もなんか違うなあと思ってしまった。
2人に人生を狂わされた佐久間悟と結城馨がかわいそすぎる。
読んでる途中で「ライフ・オブ・デビッド・ゲイル」を思い出した。
そんな感じだった。

0
2025年08月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ロースクールないでの奇妙なゲームやそれから派生する実際の殺人事件を描いた作品。

主人公たちの過去がだんだん明らかになっていくのが面白かった。単純に法律も面白い。裁判の進め方とかも。

無辜ということばを知った

0
2025年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

第1部の「無辜ゲーム」で張られた伏線が、第2部の「法廷遊戯」で次々と回収されていく様には、読んでいて引き込まれるものがあった。
美鈴が黙秘し続けた理由、そしてその理由を清義にすら伝えなかった理由には驚かされ、またそれが馨の目的を達成するための最良の手段であったことを突きつけられたときには強い衝撃を受けた。
ただ瑣末な点かもしれないが、これが許されたら公判前整理手続の意味がないのではないか、とも感じた。裁判所としては実は犯行を記録したビデオカメラがあるから提示命令をかけてくれ、と言われたらそうせざるを得ないだろうし、そこに実際に殺人を否定する映像が入っていれば証拠採用せざるを得ないのかもしれない。しかし、被害者(?)の父親の無実を法廷で明らかにするためという目的が、刑訴法316条の32第1項にいう「やむを得ない事由」にあたるのだろうか。小説だから、と言われればそれまでだが、何となく腑に落ちないものがある。
また、馨が美鈴に殺される可能性まで予期した上で計画を実行に移し、なおかつ殺されたときの保険として共犯者であった清義に証拠を託す、というのはしっくりこなかった。歪んだ正義の下に生きてきた清義が、最後に自分の罪を認めて罰を受け入れることまで馨が読めたようには思えず、彼の言動にやや現実味が無いような気がしなくもない。
もっとも、美鈴と清義の境遇とそこから生まれた歪な正義を主軸に進んでいく物語は面白かったし、エンディングは救われないものだが嫌な感じはそれほど受けなかった。日を改めてもう一度読み返してみたくなる一冊だった。

0
2025年05月19日

「小説」ランキング