あらすじ
生放送直前に出現した大物俳優の死体! 誰にも気づかれず、特番を乗り切ることは出来るのか?
すべてのエンタメファンに送る、ノンストップ・バラエティ系・軽ミステリ!
バラエティプロデューサー・幸良涙花は、がけっぷち、である。
筋金入りのお笑いファンかつテレビっ子だが、不運体質(?)のせいか、失敗に失敗を重ね、会社からは「次がダメなら制作を外す」と告知されている。
進退をかけた「次」の番組は、その名も「ゴシップ人狼」。
出演者たちが持ち寄ったリアルゴシップについて語りながら、紛れ込んでいる嘘つきを推理する、というトーク番組で、季節ごとの改変期に放送される人気特番だ。
マンネリ化する番組のテコ入れに、これを「生」で放送しろ、と上司は言うが、コンプラ的にも、事務所対応的にも無茶な企画。奮闘する幸良が、本番前に出会ったのは……
「大御所俳優・勇崎恭吾の死体」だった!
生放送まであと20分。幸良は特番を乗り切れるのか!? そして、この事件の犯人は?
現代バラエティを分析する目線の鋭さと、軽妙な会話の面白さ、そして”ゴシップ”の本質を衝く深度はピカイチ。一気読みできる超・エンタメ作品です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ノウイットオール、探偵小石は恋しないに続けて3冊目を読んだけど、3冊の中で1番好きだった。
幸良ちゃんの気持ちを考えるとちょっと泣けるラスト。登場人物にほんまの悪人が出て来ないのが良い。
以下ネタバレ
探偵小石もそうだったけど、名前トリックみたいのが多いから、面白いけどドラマ化には向いてなさそう。映像にすると同一人物なのがバレて、面白さが半減しそう。
仁礼くん、いいわ〜
Posted by ブクログ
水曜日のダウンタウンの名探偵津田のようなメタ的要素もあり、人も死ぬミステリー。
実際の世界の番組や芸能人の名前も出てきており、すごく読みやすい。
Posted by ブクログ
これは面白い。誰がどうやって?というよりも何故?何のために、が気になったし、自分の予想がことごとく外れていくのが愉快ですらあった。もう一度読みたい。
Posted by ブクログ
人の死ってポップに描けるものじゃないけど、この一冊には暗くなりすぎないで嫌な気持ちを抱かずに読めるという印象を強く持ちました!
なのであっという間に読み終えることができ、読み終えた後もスッキリした気持ちになっています。
Posted by ブクログ
待ってました、森バジル。ちょうど読みたかったTVバラエティもの。疾走感ヤバい。タレントと芸人の人狼への向き合い方の違いとか、2024年のイマ感とかはもちろん、ミステリとしても読み応え抜群。7年前にリズムネタで1発当てたことある仁礼さま好き。
Posted by ブクログ
ありえないタイミングで、ありえないモノを見つけたら。そんな状況から展開するミステリである。
生放送の人狼をテーマにした番組で、さらに出演者の大物俳優の殺人事件を推理する、というドッキリ番組で本当に大物俳優が死んでいたら?設定は面白く、読み口も軽く楽しめた。
サラッと読めるので、軽く読めるモノが欲しい時に読んでみて欲しい。
Posted by ブクログ
森バジルさん2作目。「ノウイットオール」が面白かったので読んだがこちらも面白かった。各章のタイトルがユニークで、ややエンタメ感が強いのかと思ったが良い意味で裏切られ一気読み。次も期待してます。
Posted by ブクログ
生放送前の特番のスタジオで出演予定だった大物俳優の死体が見つかる。犯人の要求は自分の指示通りに番組を進行&止めないこと。 物語はチーフADと統括Pの軽口の掛け合い、出演者の視点と思考への切り替え、殺人犯と人狼が誰なのかごちゃごちゃになりそうなのを上手く読ませていると思う。人狼番組を視聴しているようで面白かった。 ゴシップなんて九割が誇張か情報不足。6人いたら5人は嘘つきな人狼。そのくらいの目をーーー 今ちょうど世間を騒がせている芸能界の問題と重なって物語に惹き付けられた。
Posted by ブクログ
バラエティプロデューサーとしてがけっぷち
の状態にある主人公が自身の命運をかけ、人気トーク番組『ゴシップ人狼』の生放送特番に向けて奮闘するも、なぜか本番直前に出演者である大物俳優の「本物の」死体がスタジオに現れる。一緒に死体を発見したADと共にその存在を隠しつつ、犯人が用意したと思われる番組の台本に従って生放送の放映を決断するが。。
『ゴシップ人狼』とは、出演者が持ち寄った芸能界ゴシップについて語りながら、そこに混じっている嘘つきを推理するという作中の架空の人気トーク番組。
物語は何人かの主要な出演者と、ある視聴者、そして主人公のプロデューサーの視点で物語が進む。
物語当初のポップな雰囲気・セリフや主人公のドジなキャラクターから、コメディの様に展開していくと思いきやしっかりとしたミステリー。
登場人物の性格や設定、セリフ回しなどもそれぞれキャラ立ちしており、犯人の動機や二重スパイのようなトリックにおもしろさを感じた。終盤ひっくり返されて、最後にさらに一捻り。文章も読みやすく、何がウソで何がホントなのか楽しみながらサクサクと読み進めることができた。
また、小ネタとして番組製作の裏側や実際の番組名が出てくるのも興味深い(!)
Posted by ブクログ
タイトル通りのシチュエーション設定でつかみはバッチリ。生放送をどう乗り切るのか、この物語をどう決着させるのか。幸良さんのキャラが良いし、それに相対する相手方の視点があることで倒叙もの風になっている点も、物語を進める原動力になっていて面白い。探偵役はいつのまにかなってしまったパターンで、推理展開の初期段階では信用できるのかどうかが分からず、ちょっと肩透かしを食らったような印象。最終章で明かされる状況にスッキリ。
Posted by ブクログ
「"ドジ”とか“不器用”って、社会人歴十年超えてる大人が自分に対して使っていい語彙じゃないですよね。窃盗を万引きって言ったり売春をパパ活って言ったりするのと同じで、“仕事できない”を可愛く言い換えてるだけです。そういう逃げの語彙使って“私ドジだから”的な言い方でセルフハンディキャッピングしてごまかし続けてたら、いつか取り返しのつかない大失敗を引き起こしますよ」
分かりやすさとはすなわち落差だ。緊張状態から緩和へと転じることで笑いが生まれるように、あらゆる恋愛漫画が嫌なやつを好きになる過程を描くように、原点からの距離に人は魅せられる。
誰かが唾を飲む音が聞こえた。一拍遅れて、それが自分の喉から鳴っていることに気づく。
《両思いだって勝手に勘違いしてたあたしが悪い。両思いって、小学生が言うような、単純な"好き同士"ってことじゃなくて、お互いが同じ分量だけ恋と愛を持ってること。恭吾くんとあたしの天秤は、全然釣り合ってなんかなかった》
「ばーか」無造作を装うように、左側頭部をかきむしりながら。
「お前がいま笑えてんなら、大成功だろ」
Posted by ブクログ
サラッと読めておもしろかった。最後まで全然犯人分からなかったけど、途中から幸良P覚醒しててかっこよかった…前半のドジピタゴラスイッチからのギャップがすごい。
九割は嘘か誇張か情報不足、そんな世界はなんだか悲しい気もするけど、テレビの世界はそんなもんなのかな。今のネット社会もそうなのかも。後半怒涛の謎解き?だったけど、わりかしスッキリ終わっててよかった。
Posted by ブクログ
あまりに馬鹿馬鹿しい滑稽な設定。森さんしか思いつかないと読み進めていたら…正義感に溢れた社会告発に愛情溢れるテレビ批評。最後は胸キュンの初恋にじわっと感動。ジェットコースター乗ったみたい。「テレビってそもそも、アーカイブされないフロー型のコンテンツじゃないか。今はストック型の時代。みんなで同じものを観ることがもう取り戻せない前時代の営み」「ゴシップなんて、九割は嘘か誇張か情報不足。六人いたら五人は嘘つきの人狼。そのくらいの目を持ってくれよ、テレビの前のみんな」いやいや…。
Posted by ブクログ
サクサクライトに読めた。
番組内探偵役の推理のところは本をめくる手が止まらなかった。
読んでいるうちに、こうかも、こうかも、と自分で推理しやすくさせてくれる構成と情報開示が親切だなーと思った。
楽しませていただきました!
Posted by ブクログ
芸能人がゴシップを披露しあう「ゴシップ人狼2024秋」の生放送中に、出演者が死体となって発見された…。果たして放送はどうなるのか、また誰が人狼なのか…
生放送の緊張する裏方具合も良かったし、ポンコツな仁礼の名探偵ぶりも良かった。バンビちゃんのパートも結構好きだったな。とにかく読みやすいし、展開がどうなるのか気になって一気読みでした。
Posted by ブクログ
テレビ局のスタジオに死体、しかも生放送もスタート。設定が新鮮で、古典的なミステリーというより、最近のエンタメって感じ。設定に負けないくらい構成も緊張感があり良かった。個人的に著者の別の本とリンクする小ネタを発見して一人でニヤニヤした。
Posted by ブクログ
生放送30分前、番組内で重要な役割を担うことになっていたベテラン俳優の死体がスタジオ内で見つかった。発見した崖っぷち女性プロデューサーとチーフADは、死体のことを隠したまま本番に臨むことを決断する。
出演者視点、プロデューサー視点、視聴者視点がポンポンと移り変わり、テンポよく展開していくのでとても心地よかった。話そのものも本番前30分+本番2時間(?)といったわずか数時間の出来事にも関わらず、それぞれの心の動きが濃厚に描かれているため、スピーディーなわりに「しっかり読んだ!」と思える満足感が得られた。
正直、犯人だけならわりと序盤の方でわかったのだが、このとんでもストーリーがどこに着地するのかワクワクドキドキさせられた。そして、案の定、最後の最後にヤラれた!しかし騙されたのもそれなりに楽しい。
Posted by ブクログ
エンタメ系ミステリで、おもしろかった!!
TV業界の色々も興味深かったし、登場人物もみんなキャラが立ってて入り込みやすかったし、ミステリとしての展開も充分で飽きずに最後まで楽しめた!!前作のノウイットオールも面白かったので読んでみたけど(あ、感想書き忘れてた)森バジルさん、今後も読み続けたい好きな作家さんになりました‼︎
子どもたちにもおすすめしよーっと♪
Posted by ブクログ
読み始めてから、あっという間にエンディングまで駆け抜けました。テレビ好き、バラエティ好きには堪えられない面白さ。「あー、こういうタレントさんいるなあ」っていう想定のしやすさが読みやすさに繋がっているのに加えて、「たぶんこうなんだろうな」という読者の予想を悉く裏切っていく展開にハラハラドキドキ。キャストとスタッフの鮮やかな連携プレーにも感動。これからバラエティ番組を見るときの見方が変わりそうです。
Posted by ブクログ
初読み作家さん。
面白かったです。
TVプロデューサーの幸良涙花は、色々あって崖っぷち。この番組をどうしても成功させなくてはならないのだが…
その番組というのがまた、ねぇ(笑)
2時間の特番で、芸能人達が知っているゴシップを語り合うもの。ギリギリまで突っ込むのだが、中には一人嘘つきが、混じっているという設定の上で、話が進む。
え~、つまり…?
その番組の直前、MCのはずだった大御所俳優・勇崎恭吾の死体を発見してしまう。
タイトルどおり!
で、そこから現実の番組やタレントもちらちら想起させつつ、何が嘘なのか?はらはら、これって一体どう~~…??
と思っていると、こう来ましたか!
楽しく読めました☆
Posted by ブクログ
発想が今までになく、TV制作会社が舞台。バラエティ生放送中の殺人事件に、崖っぷちプロデューサーが挑んでいく。とは言え、軽いコメディタッチに終始している。会話やストーリーが新鮮だった。
Posted by ブクログ
ユーモアたっぷりで実際のテレビ番組の名前が出てきたり楽しくてあっという間に読んでしまった!
推理パートが面白くて最後まで一気に読んだ!
次郎丸くんの冷静なツッコミが面白くて好き
Posted by ブクログ
最初からとても読みやすく、最後まで飽きることなく、まるでテレビを見ているかの感覚で読めた。
ポンコツ芸人が実は高学歴だと分かった途端にまともな人に見えてくるギャップがよかった。
Posted by ブクログ
死体でてくるのに
えらい軽い始まり方だし
生放送中のやりとりも
んなわけないやんみたいな内容で
だるーく読んでたら
後半、面白くなった
仁礼くんの推理がめちゃいい感じ
そっからはページをめくる手も
早くなったわ
犯人は想定内だし
別にびっくりもしなかったけど
とにかく仁礼くんが良かった
アホかと思いきや、めっちゃ
ええ子やわ
たまには、こんな軽い本も
悪くはないな
Posted by ブクログ
昨今オールドメディアと言われるテレビ業界だが、その裏側、作り手の思いが伝わる。作者がその現状を分かった上で、現実の役者や芸人の名前、事件を取り扱っているのもリアル度か増して読めた。
中でも芸人、仁礼の存在が大きくなる。序盤空回りばかりしていたが、ある事をキッカケに変貌する。それでもやはり、完璧ではなくて俗な部分な人間臭さがあり愛せた。
またその正体も興味深いものだったけど、つい予測出来てしまった。もう1人の気になった人物も同様。
ミステリーとしても楽しめたかな。初めは犯人分かった上で話進めてると思ってたけど、そうじゃなかった。
自分としては仁礼ばかりを感情移入してしまったので、少し偏ってしまった思い。
バンビちゃんのその後は気になった。