【感想・ネタバレ】菜の花の沖(六)のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月11日

▼疾風怒濤、涙、涙、の最終巻。

▼高田屋嘉兵衛は、ひょんなことからロシア軍艦に「拉致」されます。なんてひどいこと。ところが、ロシア軍人の側も、別段「悪の権化」なわけではありません。彼らなりの事情と道理があって、拉致った。(そのあたりの事情のために、第5巻めいいっぱい全部使ってますから)

▼嘉兵衛...続きを読むは、全く言葉が通じないのに、なんとなくロシア下士官と、「信頼と友情」を作り上げてしまう。ここンところが理不尽にすごい。

▼ただ、それでもストレスと不信感で大変に疲弊する。やがて、日本に戻れる日が来る。人質の交換が狙いなんだけど(ゴローニン事件)、ここでまた嘉兵衛が大活躍して、

「人質じゃなくて、俺を交渉人にしろ。俺を信用しろ。解放しろ。そしたら俺が、日本に軟禁されているロシア下士官を解放してくる」

という無茶苦茶な交渉を、なんと飲ませてしまう。ここがすごい。

▼そして有限実行、全てを成し遂げてしまう。このあたりは歴史の流れの「幸運」も、もちろんありますが。そして、いろんなことがあった、1年以上にわたった、ロシア人たちとの、別れ。ロシア人たちの「大将!ウラー!」の大合唱。

▼この事件が終わったところで、この小説、晩年の司馬節は、しゅるしゅるしゅる・・・・と融通無碍に終わってしまいます。さささささっと、嘉兵衛の余生。ゴローニン事件から10年以上平和に長生きしたんですが、死の間際に「たいしょう、うらー、とさけんでくれ」と言って亡くなった。

▼これは、分かりますね。その時期の生死ぎりぎりの色々な出来事と、人間関係が、いちばん刻み付けられた愛着のある風景だったんでしょうね。実に芳醇な人間ドラマでした。パチパチ。この枯淡の深みは、司馬さんの小説群の中でも晩期のものにしかない味わい。

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

末記の谷沢永一氏の解説が明媚。もう一度読みたい。
・畏れ入るの精神(日本的精神)
・愛国心は国民である誰もが持っている自然の感情。この感情は可燃性が高く平素は眠っている。これにこと更に火をつけようと扇動する人々は国を危うくする。
・意地悪の功罪
・科学や文学が商業(商品経済の隆盛)の後から踵を接して...続きを読む興る
・利という海で泳ぎながら自分自身の利に鈍い人間の魅力(利他の精神)
・裸の人間同士の関係の中に国籍は関係なくなる。

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Posted by ブクログ 2022年03月02日

この時代、差別が強く辛い思いをした人がたくさんいたのでしょう。蝦夷地の人もそうですけど、主人公の高田屋嘉兵衛さんも。貧しく身分の低い中きら登りつめた主人公は立派です。

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Posted by ブクログ 2021年05月12日

 ついに最終巻。『サンケイ新聞』で1014回に渡って連載された歴史小説である。
 本巻は,嘉兵衛とロシアのリコルドとの,不思議で,純粋で,思慮深く,責任感のあるやり取りが余すところなく描かれていて大変面白かった。
 しかも,両者とも実際に日記のような記録を残しているので,その記録を基にして,ある出来...続きを読む事(言動)に対して,嘉兵衛側から見た描写・感想と,リコルド側から見た描写・感想を並列して解説されていて,これがとても興味深いのである。その時の二人の機微に触れることができて,臨場感で溢れている。
 江戸時代の後半に,ロシアとこういうやり取りをした一船頭がいたとは。
 最終巻を読むためには,第5巻の長々としたロシアの説明は必要だったんだなと納得した。
 題名にちなんだ部分を転載しておこう。

 かれが,その晩年を送るために都志本村に建てた屋敷は,小さな野にかこまれていて,季節には菜の花が,青い沖を残して野をいっぱいに染めあげた。(p.347)

 菜の花はむかしのように自給自足のために植えられているのではなく,…中略…肥料になって,この都志の畑に戻ってくる,わしはそういう廻り舞台の下の奈落にいたのだ,それだけだ,といった。(p.348) 

 みなさんも書いているように,ロシアの船が去って行くときの
「ウラァ、タイショウ」
「ウラァ、“ぢあな”(ディアナ)」
の場面では、目頭が熱くなっちゃったよ。
 人間はわかり合えるんだよ。

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Posted by ブクログ 2020年08月20日

司馬遼太郎が江戸時代の商人高田屋嘉兵衛の生涯を描いた長編歴史小説全六巻。日露双方、文化、風土の違いはあれど分かり合える部分も多いのが印象に残る。

江戸時代も後半、蝦夷地の開発が進む中、高田屋嘉兵衛はロシアとの争いに巻き込まれ日本が捕虜としたゴローニンの報復的にロシアに囚われる。

あくまで一商人の...続きを読む嘉兵衛なのだが使命感や大局を見渡す視点など江戸時代の人々の文化的な水準の高さを表象しているように思える。言葉遣いや態度など司馬遼太郎は浄瑠璃の影響を指摘している。

日本が初めて本格的に直面する近代国家の進出。硬直的な幕府の官僚と対象的な嘉兵衛の生き方、態度を現代社会に置き換えてみるとどうなるのだろうか。

嘉兵衛の故郷淡路島。対岸の本州に送る菜種油の原料の菜の花が咲きほこる地。そして故郷を飛び出し船乗りとなる嘉兵衛。江戸時代の商品経済の勃興を象徴した題名。

司馬遼太郎ならではの日本人論とロシア論も含め、間違いなく歴史小説の名作の一つでしょう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年11月13日

最後の嘉兵衛との別れ際にリコルドとロシア水夫たちが「タイシヨウ、ウラァ!!」と3回叫ぶ、このシーンを読むためにこの本は存在すると思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年03月23日

ゴローニン事件後、ロシアの捕囚となった高田屋嘉平による、日露関係改善の努力。大黒屋光太夫も高田屋嘉平も、全員がそうではなかったにしろ、江戸時代の船頭クラスの教養・人格の水準が高かったことには驚かされます。

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Posted by ブクログ 2014年11月12日

2014.11.12
いい作品だった。
嘉兵衛の生き方に魅了された。

外交とは真剣勝負であり、結局は個人の信頼関係が大事。そして、その積み重ねなのだ。

仕事も全く一緒だね。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年04月26日

hello
My pen-name is Garakutakundesu.

today morning read a japanese novel's
title nanohananooki final.
novelist Mr ryotaro shiba.
this book past...続きを読む is edo jidai.
the hero is mr kahei takadaya.
he work was the shipping industry.
he life was full of ups and downs.
he was a great achievement.
I am excitement.
By g

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Posted by ブクログ 2014年03月09日

松前藩においては、統治する蝦夷事情にあまりに暗く、さらには蝦夷人に対して極めて横暴であった。対して、意外にも幕府は蝦夷人の人権を保障する姿勢を表明していた。北方領土をめぐる日露の問題については、あのまま蝦夷を天領とし続けて松前藩に戻すことなければ、決着を見ていたやも知れない。

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Posted by ブクログ 2014年01月18日

高田屋嘉兵衛さんの6冊に渡る物語を読破しました。高田屋嘉兵衛さんについては歴史の教科書で少し習うくらいでした。実際は函館の発展に大きく貢献し、ロシアと日本の外交にも大きく貢献して一商人の範疇を超えており、とてつもなくスケールの大きな方でした。確かに江戸時代後期に現れた快男児であったと思います。嘉兵衛...続きを読むさんとリコルド少佐との友情もなかなか良かったです。読んでいて元気が出る本でした。(^o^)/

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Posted by ブクログ 2013年03月31日

読んだきっかけ:古本屋で50円で買った。

かかった時間:9/23-9/30(7日くらい)

あらすじ: 突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャッカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力...続きを読むで改善しようと、深く決意したのである、たとえどんな難関が待ち受けていようとも……感動の完結編。(裏表紙より)

感想:

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Posted by ブクログ 2012年08月06日

嘉兵衛、ロシアに拉致される。長かったけど読んでよかった。リコルド少佐との友情。嘉兵衛の人徳。外交交渉を町民がやってのけたこと。全く知らなかった出来事、これは知っとくべき。

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Posted by ブクログ 2011年11月21日

とうとう高田屋嘉兵衛が日本とロシアの文化の差異、解釈の違いによる国家間の軋轢に巻き込まれつつも、自身の意思で困難に立ち向かっていく。最終巻には、ハッピーエンドと悲しき運命という両極端な物語が収まっています。良作です。

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Posted by ブクログ 2011年08月09日

最終巻では、いよいよ嘉兵衛がロシアに拉致される。一方のロシア捕虜(ゴローニン)の返還に向けての息詰まる交渉、人間ドラマが描かれている。
最終的には、人間同士の信頼性がものを言うのであるが、『グローバル人材』と声高にいっても、結局は、とてもベーシックなところが重要なのだ。
以下抜粋
「結局は流暢な言語...続きを読むのみが人間の関係を成立させたり、深くしたりするものではないことを、この夜のリカルドと嘉兵衛における交情が物語っている」

嘉兵衛にとっての『上国の対語としてのよくない国』は、「他国の悪口を言い自国をむやにみ誇るという愛国主義が鼓吹されている国と思われる」。

自分の父は函館出身であるが、その先祖は京都出身だという。
江戸時代、「蝦夷」がどのような位置付けにあったのか、政治的に、商業的に、それが理解できたことは、自らのルーツを知る上でも大きな収穫であった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年04月11日

よかった。この巻を読むためにそれまでの話があったのだと思えるくらい充実した内容だった。特にリコルドの「二人も!何て沢山の友達だろう!」の言葉と、リコルドと乗組員たちによるウラァ・タイショウの三唱の件は読んでいて鳥肌がたった。
そしてこの話がノンフクションであるということに一番感動した。
あと、この『...続きを読む菜の花の沖』というタイトルもすごくいいつけ方だと思った。コレ以降菜の花の鮮やかな黄色を見るとこの人のことが浮かんでくるだろうなぁ。

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Posted by ブクログ 2011年01月11日

嘉兵衛の船が、ゴローニンを救おうとするリコルド少佐率いるロシアのディアナ号に遭遇、カムチャッカへ。嘉兵衛とリコルドの友情とゴローニンを救うための模索。言葉の通じない日露のふたり。嘉兵衛についていく文治、以下5人。この巻のために5巻があるようなもの。黒船がくる少し前の話。「タカダヤ・大将」と慕われた嘉...続きを読む兵衛の大仕事。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年01月19日

ついに読み終えてしまいました。
故郷に足を踏み入れたいがために言語習得に
熱を入れ、相手側からくる不条理には
敢然と立ち向かった嘉兵衛。

それはひとえに幼い時の経験が
ものを言ったのだと思いますね。
そうでなければここまで「庶民」としては活躍しませんもの。

そのひたむきな心は当初は嘉兵衛たちに好...続きを読む意を
持っていなかったものさえも変えてしまいました。
(その後のほかの日本人の漂流時は
その人は厚遇で彼らを救います)

そして、すべてが終わった後の
言葉のやり取り…
間とかもうね、グッとくるものがありましたよ。

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Posted by ブクログ 2019年01月04日


最終巻。

突如、拉致され、交渉、政治物語に。

最後になって、国を背負ってる意識 → 大物感出ちゃうんだけど、ビジネスマンとしての円熟期は描かれず。^^; 読んでる感じでは、 4 → 6 に飛んで、あれ?っていう。

そ、そういう話じゃないのか。

そして、家業を息子でなく、離れた弟に継がせちゃ...続きを読むうところとか、考え方が進んでる。

でも、他の兄弟や息子はどう思ったんだろう?

そして、嘉兵衛のいなくなった次代であっさり高田屋が失速しちゃうんだけど、その辺の関係者の心情も描いてほしかったなー。

まぁ、でも読んでよかった。

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Posted by ブクログ 2016年07月15日

船乗り高田屋嘉兵衛が幼少の頃から話は始まる。当時の船事情、江戸の文化を細かく描写、成長・成功していく主人公を追うのは楽しい。途中、4巻、5巻では「 高田屋嘉兵衛」が殆ど出てこなくなり、ロシア事情、当時の日本との交流が書かれる。そして最終巻でゴローニンの話。結局著者は「ゴローニン事件」を扱いたかったの...続きを読むだなと分かる。

他の作品より物語性が弱く、その代わり時代背景・文化事情が多く語られている点では違いを感じる。(私も物語らない4巻、巻は読むのが辛かった)

一代で繁栄を築いた男の強さを感じる。

【学】
要するに生産性の面での江戸の能力の低さが菱垣廻船を発達させた。江戸初期から中期にかけて菱垣廻船の繁栄は100年続き、中期に樽廻船現れ、菱垣廻船の栄を奪った

清酒も豊臣期の末か江戸初期に伊丹付近で発明されたと言う。それまでは、酒と言えばどぶろくであった。

戦国期は兵農未分離で農民が武器を持てば士であり、裕福な農民は郎党を率いる騎乗の士になったし、抜きん出れば侍大将にもなれた。豊臣期の刀狩りよって農兵は分離され、江戸期にはそれが身分として固定された

函館の起源を喜兵衛と考える人もいる

能登半島昔の船乗りにしては、夜は恐怖という感覚は、言われてみればそうだが、なるほど&ビックリ!

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Posted by ブクログ 2014年04月26日

高田屋嘉兵衛の人生の華?とも言うべきロシア外交の部分であるが、実際の文献(当時の記録)からの引用を多用し淡々と述べられている。小説なのか?という印象だ。

ロシアの考え方を理解するために5巻があり、高橋三平との関係があったから廻船問屋の主人で商人でしかない嘉兵衛が今で言う外交官のようなことをできたこ...続きを読むとを示すためにその前、函館での話しから官船の扱いから御用船頭になった話があり、全てはこの部分の話を理解するために必要な「壮大な前置き」だったと言えるであろう

そのせいか、嘉兵衛の人生の最後の山場、クライマックスであるはずであるのに、読んでいて妙に淡々としすぎて簡単に過ぎた印象も残った。

ドラマ性がない文章になっているという感じか。

このあたりが、司馬文学が冗長とも言われる所以なのかとも感じたが、黒船以前の外交の日本史、特に対ロシアの歴史の流れを知るお話、としてはいいものではなかったかな、とも感じた。

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Posted by ブクログ 2013年09月21日

高田屋嘉兵衛が国後島の沖合で拿捕されて、ロシア領であるカムチャッカ半島へ連行される。ディアナ号での航海の間、そしてカムチャッカ半島で過ごす間に、リコルド少佐(艦長)と心を通わせる様が丁寧に描かれ、とても清々しく、文化や言葉を超えて友情を育んだこの二人をとても羨ましく思った。さらに、友情だけでなく、そ...続きを読むれぞれロシア、日本という、国同士の架け橋になろうと奮闘する様も素晴らしい。
お互いに言葉を知らなくても意思疎通できていくことは、私自身も丁度行った海外旅行で感じた。偶然、夜行バスで隣になった現地のおじさんとお互いにほとんど言葉は分からないが、少しの単語を理解して、楽しく話すことができた。単語や身振り手振り、顔の様子をみて、相手の話したいことを感じ取ろうとすれば、会話できるのだと思った。
ただ、日常会話ではなく、高度な外交的な話までできるほど交流できたリコルドと嘉兵衛は、私とは比べ物にならないほど、感受性に優れて人を理解するすべを知っていたのだと思う。見習いたい。

また、嘉兵衛はリコルド少佐とはこころを通い合わせたものの、その部下であるルゥンダコフ中尉は日本人に悪意を持っていた。この人のことについて書いた文は、この心持ちを私自身も持ちたいと思った。その一節を引用する。

人生の不自由の一つは、自分の監督者を自分で選べないことである。監督者が、識見なく、視野せまく、狭量でかつ小心であるということは、被監督者の日常を暗くし、ついには気が萎え、体まで弱るものだが、かといって相手に非があるわけでないために、これを憎むわけにもゆかない。
「災難と思え」と、嘉兵衛は、その配下たちにも言いきかせてきた。

本書のクライマックスは、リコルドと嘉兵衛の別れであるが、嘉兵衛が日本に戻ったときの奉行所からの扱いよりも、ディアナ号での扱いのほうがよいという矛盾に憤りを覚えた(当時の制度としては仕方ないとはいえ)。ディアナ号は水夫までが嘉兵衛を「タイショウ」と呼び、歓迎してくれることに、嘉兵衛はいつも胸が一杯になっただろう。もし、今の世の中に生きていたら、様々な国の人々との架け橋になったのではないだろうか。

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Posted by ブクログ 2013年08月10日

『菜の花の沖』全6巻読破。約半年かかりました。ゴローニン事件からのリコルド登場がメインと思いきや、彼らが登場するのは最後2冊。ラストのリコルドとタカダイカヒの友情とその別れには感動。当時の常識を覆した嘉兵衛の志は見習う所が多い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年08月08日

鎖国の時代にロシアと日本のいざこざを、個人の力で平和的に収めた高田屋嘉兵衛.
信頼と仁義を貫いたことによって成しえた偉業。

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Posted by ブクログ 2013年01月11日

高田屋嘉兵衛さんを主人公にしたお話の最終巻です。
嘉兵衛さんがゴローニン事件のとばっちりでロシア船に拿捕されちゃって、その後ロシア側のおじさんと心を通じ合い(向こうのスパイになったとかではないよ!)日本側に幽閉されていたゴローニンさんを解放し、日本とロシアの間にわだかまりをつくらずに事件を解決しまし...続きを読むた。
何があっても、人を信頼しようとする嘉兵衛さんの姿は素晴らしかった♪

でも高田屋は結局、蝦夷地(北海道)が幕府の直轄地から松前藩に返還された後、松前藩に仕返しをされて、潰されちゃうんだよね。
このお話では、かなり松前藩はダメダメな自分さえよければ藩になっています。
実際は、どうだったんだろうね。

嘉兵衛さんは、ゴローニン事件の解決後かなり心身ともに衰弱しちゃって、故郷の淡路島に戻って一生を終えます。
高田屋の滅亡を知らなくて良かったかも。
大変だったろうけど、素晴らしい人生だと思いました。
らじも見習います!

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Posted by ブクログ 2012年10月20日

クライマックス。喜兵衛とリコルドの友情が外交上の成功を納める。他国の言語が話せなければコミュニケーションはとれないと思いがちだが、心や他人に対する尊敬がないと本当の会話はできないんだと思った。人間や社会について書かれたこの本をこの齢で読めて良かった。

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Posted by ブクログ 2015年07月14日

感動した。
船の話がとても多くところどころワンピースでみたことあるなと思っていたが、
ラストシーンを読んで、ワンピースの元ネタはこれだったのかと感心してしまった。
仕事を成し遂げてからのかへえがあまりにも事きれていて、とても哀しい。
司馬遼太郎の小説の主人公はいつもそう。
永遠に終わることなく続いて...続きを読むいそうな主人公の物語はある日突然事切れたかのように終わりを迎える。
人間の一生もそうなのかもしれない。

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Posted by ブクログ 2011年07月18日

あー、ようやく読み終わった!
5巻はえんえん当時のロシア事情が語られるのみでちょっときつい…ですが、この本に書かれた高田屋嘉兵衛の生きざまには勇気を与えられます。苦労がおおいかぶさってきても、めげずにそこに活路を見出し、必死に生きる人の姿は、力強くて励まされるものです。

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Posted by ブクログ 2012年10月10日

 感動的なシーンがつづき、リコルドと嘉兵衛の詳細なやりとりも記載されてはいるがなにやらうそ臭さを感じてならない。現実に即していないというのか、観念的すぎる感じがするのはわたしだけだろうか。この様にあってほしいと願う著者の気持ちが入りすぎている。小説なのだからして、それは当然なのである。読み進めるうち...続きを読むにノンフィクションと勘違いさせる作品であった。

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Posted by ブクログ 2011年10月01日

面白かったか、つまんなかったかと言えば、つまんなかった。 それをいったら、 シバリョーの作品で面白かったものなんてないよ(きっぱり) こちとら教養を身につけるために読んでんだ(開き直り)

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