【感想・ネタバレ】菜の花の沖(六)のレビュー

あらすじ

突然の災厄が、嘉兵衛を襲った。彼自身がロシア船に囚われ、遠くカムチャツカに拉致されたのだ。だが彼はこの苦境の下で、国政にいささかの責任もない立場ながらもつれにもつれたロシアと日本の関係を独力で改善しようと、深く決意したのである、たとえどんな難関が待ち受けていようとも…感動の完結篇。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

戦国大名や幕末の志士を主人公にした小説が目立つなかで、司馬遼太郎にしてはめずらしく、民間人である廻船商人・高田屋嘉兵衛を主人公にした長篇小説。この高田屋嘉兵衛という人物については、わたし自身はゴローニン事件の一方の当事者として、日本史ですこしだけ習った記憶があったが、ラクスマンやレザノフといった海禁政策下におけるほかの来航者と、それに対して幕府がどのような対応を行ったかという一聯の流れのなかで教わるため、個個の案件や人物については詳しくは知らない人が多いのではないであろうか。わたしもほとんど名前だけしか知らない状態で読み始めたが、この嘉兵衛という人物がじつに魅力的で、なぜいままでもっとよく知らなかったのだと後悔するほどである。嘉兵衛はたんに巨万の財を築きながら、不運にもロシア艦船に拿捕されてしまった被害者というわけではない。嘉兵衛は拉致された人質という立場にありながら、坐してただ助けを待っていたわけではなく、みずから事件解決の糸口を切り開こうと尽力する。突然言語もわからぬまま極寒の地に連れられてきて、希望を失わないどころか事態を理解して日露交渉に活路を見出したその姿勢には舌を巻くばかりである。また、事件に至るまでの前半生もすばらしい。「百姓は生かさず殺さず」という言葉に象徴されるように、江戸幕府がさまざまな規制によって農民を締めつけていたことは有名な話であるが、こと商人に対しても例外ではなく、たとえば船舶の建造にかんしても、じつにさまざまな制約があり、他国に見られるようなより技術的に発達した種類の船の建造は禁じられていた。嘉兵衛はこのような規制を率直におかしいと感じつつ、禁を侵さずにできるだけ最適の構造を追求して建造するなど、開明的な思想の持主であった。開明的といえば蝦夷地開発においてもそうで、当時まだ寂れた漁村に過ぎなかった箱館にその航海上の利点を見出し、開発に尽力したほか、松前藩が非人道的な扱いをしていた土着のアイヌに対しても、ちゃんと人間として尊重して、漁法を教えるなどの交流があった。こんにち、嘆かわしいことにいまだにネット右翼などのあいだでアイヌに対する差別が見受けられるが、いまから200年以上前の高田屋嘉兵衛のほうがよっぽど進歩的な考えの持主であった。嘉兵衛の行動については、それぞれ人質として助かりたい一心からどのように振る舞うことが最適か考えただけに過ぎない、あるいは商人としてひたすらに利益を追求した結果としてこのような姿勢になっただけである、という側面もないとはいえないかもしれないが、たとえそうであったとしてもやはり偉大な人物であることには変わりがないと思う。司馬遼太郎はよくもまあ、教科書にちょっと名前が出てくるだけの商人がこのようにすばらしい人物であるということを「発見」したものである。

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2026年01月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後の嘉兵衛との別れ際にリコルドとロシア水夫たちが「タイシヨウ、ウラァ!!」と3回叫ぶ、このシーンを読むためにこの本は存在すると思う。

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2017年11月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ゴローニン事件後、ロシアの捕囚となった高田屋嘉平による、日露関係改善の努力。大黒屋光太夫も高田屋嘉平も、全員がそうではなかったにしろ、江戸時代の船頭クラスの教養・人格の水準が高かったことには驚かされます。

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2015年03月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

hello
My pen-name is Garakutakundesu.

today morning read a japanese novel's
title nanohananooki final.
novelist Mr ryotaro shiba.
this book past is edo jidai.
the hero is mr kahei takadaya.
he work was the shipping industry.
he life was full of ups and downs.
he was a great achievement.
I am excitement.
By g

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2014年04月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ついに読み終えてしまいました。
故郷に足を踏み入れたいがために言語習得に
熱を入れ、相手側からくる不条理には
敢然と立ち向かった嘉兵衛。

それはひとえに幼い時の経験が
ものを言ったのだと思いますね。
そうでなければここまで「庶民」としては活躍しませんもの。

そのひたむきな心は当初は嘉兵衛たちに好意を
持っていなかったものさえも変えてしまいました。
(その後のほかの日本人の漂流時は
その人は厚遇で彼らを救います)

そして、すべてが終わった後の
言葉のやり取り…
間とかもうね、グッとくるものがありましたよ。

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2020年01月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

鎖国の時代にロシアと日本のいざこざを、個人の力で平和的に収めた高田屋嘉兵衛.
信頼と仁義を貫いたことによって成しえた偉業。

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2013年08月08日

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