【感想・ネタバレ】おいしいごはんが食べられますようにのレビュー

あらすじ

芥川賞受賞作&30万部のベストセラー
世界各地で翻訳続々!
最高に不穏な仕事×食べもの×恋愛小説!

解説:一穂ミチ

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」

真面目で損する押尾は、か弱くて守られる存在の同僚・芦川が苦手。食に全く興味を持てない二谷は、芦川が職場で振る舞う手作りお菓子を無理やり頬張る。押尾は二谷に、芦川へ「いじわる」しようと持ちかけるが……。どこにでもある職場の微妙な人間関係を、「食べること」を通してえぐり出す芥川賞受賞作!

共感が止まらない!
「わかりすぎてえぐい」職場ホラーNo. 1

サイコホラー小説? ミステリー小説? それとも恋愛小説? 不思議な感覚で読めた小説です。(文教堂横須賀MORE’S店/矢部直利)
喉の奥に詰め込んだ言葉や感情を吐き出したくなるような気持になった。(くまざわ書店サンシャインシティアルパ店/河口茜)
表紙・タイトルのほっこり感と内容とのギャップを、ぜひもっともっと多くの方に感じてもらいたいです。(明屋書店喜田村店/高橋杏奈)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

毒の痺れ感がたまらなく良かった。人の意地の悪いところを見るのが好きなので、この小説はぴったりだった。やってることは終わってるが押尾さんと考え方が近く、弱いものが肯定されてその場をおさめれるのが嫌いなのでめちゃくちゃ共感した。

二谷さんは押尾さんも芦川さんもその他の女性も多分あんまり人間として見てなさそう。自分より弱そうな、主張がなさそうな、時間がないから孫を見せるために子供を産めそうな顔がかわいい芦川さんが選ばれただけなのかと感じた。他にも色々ありそうだけど。
中途半端に弱い人より突き抜けた方が生きやすいし、本能か意識的かは最後までわからないが芦川さんは役を理解してて賢いと思う。近くにはいてほしくないが、1人勝ちで普通に好き。

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ


おいしいごはんを食べたいのが普通だと思って生きてきました。
食べれればなんでもいいという人とは仲良くなれないとも。
でも精神的に不安定だとなんでも食べれればいいと思う。
だから美味しいご飯が食べたい気持ちは健康や心の安定につながるバロメーターだとも思っていた。

価値観の違いって怖い。
それをいつのまにか他人に押し付けて
そのストレスでおかしくなってしまうほどの
ストレスを誰かに与えているかもしれない。
いろんなハラスメントが叫ばれる世界で
自分もずっと誰かに無意識に
美味しいご飯ハラスメントをしていたのかもしれない。

なんでこの人のお話を読まずにきたんだろう。

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2025年12月10日

Posted by ブクログ

高瀬隼子さん、ほんとに良い作品ばかり書いてらっしゃる…
私が高瀬さんの名前を記憶したのが今作の受賞のときなのだが、こんなにいい意味でおいしくない作品だとは。芦川さんみたいな人に出会いたくない。自分が汚いものに思えてしまう。一穂ミチさんのあとがきまで面白かった。
私の感覚に1番近いのは押尾さんだ。だからずっとモヤモヤしながら読んだのだけど、読み終わってもなお心が晴れず、それでいて5分と置かず一から読み始めてしまったほどの魅力がある。二谷が食事を疎みながらも食べずに生きられないのと似ている。

高瀬さんにハズレなし、これからもよろしくお願いします。

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2025年12月05日

Posted by ブクログ

ごまめって自分のことかもしれない

芦川さんも自分だし、押尾さんも自分だし、芦川さんも自分

ご飯も食べるのも嫌い、体調が悪ければ仕事は休む、多少無理が必要な時は自分も押し殺してみんなのカバーをする

3人それぞれの属性を持ち合わせているからこそ面白い読むのに2時間もかからなかった、面白い、非常に面白い

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2025年12月02日

QM

購入済み

うわあこんな職場やりづらいな。
誰が悪いとかって言うよりはそれぞれの価値観って言うか、ちょっと立場弱かったり能力低い人を前にしたときどんな風な扱いをするのか、たしかに「嫌い」というのはなんか違う、でも苦手。できれば関わりたくない。
芦川さんはまさしくそんな感じの人。
私がもし同じ職場にいたらサッとお菓子を受け取ってそれ以上も以下もないような関係性を維持できるように努めちゃうかもしれない。
平均より少しデキが悪い人、それを理解して先回りして守ろうとする周りの空気、そのしわ寄せが他の人にいくところとか、なんて描写がリアルなんだろう。読んでてもどかしい、こんなにむず痒くなるような書き方、すごい。
あと二谷が、「生きていくための食事」にやたらと意味づけしようとしたりする世の風習に抗おうとするところも少々胸が痛かった。
可愛い表紙なのに、こんなギッスギスした内容と思わなかった。
最高に面白かったです。

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2025年11月10日

Posted by ブクログ

会社という狭いコミュニティで、二人の主人公二谷と押尾さんが、一人の女性芦川さんに翻弄される話。

タイトルの印象と読後感が全く違います。
そして、おそらく勤め人はみんな共感する作品かと思います。
僕はこの作品ものすごく好きでした。
そして、芦川さんにものすごく嫌悪感を持ちました笑
こうゆう弱さを盾にする図々しい人っているんだよな。。
だけどやっぱり一番良くないのは取り巻きの、藤さんと原田さんだよね。藤さんはわかりやすくアウトな人だけど、原田さんのような自分の善意を押し付けてくる人は怖い。自分が正しいと疑わない感じで。

ストーリー通して面白くて、没入する感覚がありましたが、最後の二谷の気持ちがよくわからないなぁと思いました。なぜ芦川さんを可愛いと思えるのだろう。
こんな感覚の合わない人と結婚したらストレスで禿げる気がするのだけど。。。笑

以下、好きな文。

p14苦手ってどういうところが
どうして、じゃなくて、どういうところが、と聞かれたので少し安心する
→芦川さんのことを苦手と話す押尾さんに対して、二谷の返しと押尾さんの心情の文章。こういう微妙な応対力にその人の性格や繊細さって出るなぁって思います。こういう返しができる人でありたい。本筋の内容ではまったくありませんが笑

p42みんな自分の仕事のあり方が正しいと思っているというのは腑に落ちた。芦川さんは無理をしない。できないことはやらないのが正しいと思っている。わたしとは正しさが違う。違うルールで生きている。
→押尾さんの心情の文章。本当に会社の中で生きてると毎日これを痛感する。なんでそれでも社会や会社が回っていくかというとやっぱり誰かが割を食ってるんだと思う。

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2025年12月21日

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ネタバレ

無邪気な善意で周りが一部疲弊しつつも職場の大半の人は「好意を無碍にはできない」と倫理観を守っていて、正しいけどなんか疲れるな…と思った。

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

私の職場に芦川さんいるんですよね。
だからより共感できて面白く読めました。

そして二谷の食への考え方もわかるところがある。
食に翻弄されている人への嫌悪感が特にわかる。

食事を丁寧に大切にすることはどう考えても大切。
素敵なことで、こだわれることは正しい。
ただ、それを強要することは違う。
けど現実社会避けて生きることはできない~

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2025年12月14日

Posted by ブクログ

あいは、美味しいもん目がけて出掛けるし、偏頭痛で仕事休むやつうざいし、仕事できないやつが可愛からって許される世界なんて滅びしまえ!と思う。でも、辞めるからってあんな堂々と本音は言えません。

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2025年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。ずっとモヤモヤを抱えつつ、それでも面白くてグイグイ読めました。
「わかるけど分かりたくない」な登場人物たち全員のどこか一部分に、自分にもこういうとこあるわ…って思ってしまうのが嫌なんだろうと思う。
それをまざまざと見せ付けられるのが…

(体調悪くて定時で帰るのに、お菓子作る時間はあるのかよ…)
お菓子作りで職場に貢献してるつもりなのかもしれない、そういうところを見て見ぬふりされてるのにも気付いた上でやってそうなところが……!!という訳で、わたしも芦川さん嫌いです。
でも、芦川さんが「一番出来ない人」ポジションでいてくれることで救われる気持ちもある。「この人よりマシ」というのは甘美な毒です。冷静な時は、出来ないやつと比べてどうするよ!ってなるけど…解説の一穂ミチさんの、「ごまめでない側が歯ぎしりさせられることのほうが多いような…」に深く共感しました。

おいしいごはんを人と食べるのは好きだけど、「おいし〜!」を大げさに求められるのが嫌。
「美味しいねぇこれ」、と時々ハッと気付くくらいで、後は関係ないことくっちゃべっていたい。
食を楽しむも楽しまないも、みんなで一緒に同じように〜でなくて良いのでは。。。

卵や牛乳、小麦のアレルギーの人とか、グルテンフリーしたい人とか、持病で糖質やカロリー制限してる人がいるかも?というのは考えないんだろうから、芦川さんはなかなか図太いと思いました。
でも頭痛いときは帰りたい!自分の身体を労れるのは自分自身しかいないので…潰れたら元も子もないので「無理しない」ラインを自覚して、何があろうとサッサと帰れるところは芦川さんのえらいところです。

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2025年12月09日

Posted by ブクログ

ずっと気になっていた作品。
リアルな会社のお話。

出てくる人物が本当にいるよねぇーって人達。
そして、こういうタイプの人が苦手だし、でも理解しなきゃっていう、この矛盾もわかる。

食べ物に関しても、理解できる部分がある。
食に関して好き嫌いをざっくり分類してもあるけど、その他大勢で食べたくないとか、強要されるのが苦手とかもっと分類したら沢山あると思う。

複雑な食への思考を持っている彼が真逆の人とこれから食をどう共有していくのかが気になった。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芦川さん嫌い。イライラした。
そういう私は押尾さん側の人間だからだ。
繊細ヤクザ的な、弱い人間が周り人に気をつかうのを強要してくるのが辛い。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

もやもやする、みんなのもやもやの気持ちもわかるけど、この捻くれてる主人公たちと同じ思想を持っていないと、世間から軽蔑するような目で見られるのではないだろうか、ということにもやもやする。物語は主観で書かれているから、やっぱり本当に世間から外れているのは二谷と押尾だろうに、、と思いたい。
芦川さんのような人は私に心当たりがある。1番高校の時に仲良かった子。大学になってからは1回しか会ってない。みんなの保護の対象のようになっていて、カワイイ〜と言われ、無理はしない女の子。私もみんなのようにカワイイ〜、といいつつ、本心は社会人になったらどうやって生きていくんだろう、どうやったらこのポジションを手に入れられるんだろう?と思っている節もあった。だからなんとなく、卒業して5年たって疎遠になっているのだと思う。でも、結局社会人になっても芦川さんのようなポジジョンを手に入れるんだろうなー、だって本人は何も悪くないんだもん。でも私は、美味しいものは美味しいと、人と共有しながら食べたいし、食べるためにいきたい。
それだ、たべることを大切にする本が好きで、そうかと思って読んだら、全然違って、なんなら蔑ろにしたい人たちの本でどう処理していいか分かんないんだ。衝撃的な本だった。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

高瀬隼子の本はわたし至上、最もなめらかに読むことができる。それはなぜなのかを考えてみた。

高瀬隼子の世界には、たくさんのリアルな“人間の嫌なところ”が存在する。
それは、丸かったり、角ばっていたり、トゲだらけだったり、棒状だったり、霞のようだったりと、かたちはさまざまだ。

言葉にするならば、したたかさ、意地の悪さ、依存心、偽善、利己心と言ったところだろうか。

人間が集団で存在するような場所では、それは人間の数だけ存在し、ひしめき合い、その場をどんよりと埋め尽くしているだろう。

ふと、我に返ってみる。
当然、私の心のなかにもさまざまな“嫌なところ”がある。
もしくは、これまでの集団生活の中で“経験してきて”もいる。

「あー、気持ちわかるわー」
「いたわ、昔の職場にこういう人」
「オタサーの姫じゃん」

作中にある“人間の嫌なところ”の解像度が高すぎるゆえに、つい、脳内でひとりごとを呟いてしまうほど、共感性が高いのだ。

──お前にも内なる闇があるだろう?

そのように問われている気がしてしかたがない。

しかし、さまざまなかたちをした“人間の嫌なところ”の性質は、ひしめき合ったり、重なり合ったりしながらバランスをとって、共存するのだろうと私は思う。

誰かが得をしたり、損をしたり、または甘い蜜を吸ったりしながら巡り巡っていく関係性なのだ。

ところで、私は本作において、共感はできるが、味方ができる人物はひとりもいなかった。そして、共感できない点もあった。

それは唯一、”食べ物に対する価値観”だ。

“おいしいごはんを求める必要がないこと”も理解しがたいし、“食べ物を粗末にする”ことも理解しがたいかった。

“食べ物を粗末にしないこと”など、幼少期に学ぶ道徳的常識ではないかと憤りさえ滲む。

しかし、この人道的マナーすら覆してしまうほど、澱み尽くした“人間の嫌なところ”が膨張した結末がまっている。もはや事件と言っても過言ではないはずだ。

本作は、ある意味、サイコホラー。
あるいは人が死なないミステリー。
もしくはサスペンス。

表紙のシンプルでかわいらしいデザインに騙されることなかれである。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

ごはん系ほのぼの小説かと思って読み進めたら、不穏。人のお茶勝手に飲むとか何これと思って、裏表紙のあらすじ見たら芥川賞だった…そうだった…。

文学部に行きたかったのに経済学部に行ったように、二谷は自分の主張を受け入れてもらえた経験が乏しく、親の価値観に沿って生きてきたのではなかろうか。妹が芦川さんを義姉にちょうど良さそうと言ったように古い価値観の親に育てられている。
我慢我慢の人生で、特に嫌なことを主張するのは苦手でありそう。
ところが、押尾さんに芦川さんは苦手だとこっそり言われる。さらにいじわるをしようと言われる。芦川さんはみんなに好かれているのに、だからこそ彼女にしたのに。
押尾さんのように、こそこそ主張して、こそこそいじわるするようになる二谷。ごはんを作ってもらったあとにラーメンを食べる。押し付けられたスイーツをこっそり捨てる。
いやーー…それなのに付き合い続けて結婚まで匂わせるなんて嫌すぎるな〜…。

早退しといてスイーツ作ってる芦川さんも、それを良しとする周りも嫌すぎるなあと思ったけれど、配慮を当たり前としていたり、それを実はむかついていたりするのはあるあるなのかもしれないな。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

職場のあの何とも言えない人間関係や会社という社会の縮図をえげつない解像度で書いている、知らず知らずのうちにに飲み込んでいた違和感やあの時押し殺した感情がどっと込み上げてくるような、苦虫を噛み潰すような感覚。
この中の誰にもなりたくないし、誰にも感情移入はできない。正義が勝つのではなく、弱い人が守られることで勝つ社会、130ページそこそこの本でぎゅっっっと凝縮された濃すぎる内容に胃もたれしてしまう。
この可愛い表紙と優しいタイトルがどれだけの皮肉を孕んでいるのか、これを買った時は想像もつかなかった、かなり好きな作品

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

まずこの本はめちゃめちゃ薄いんですよ。すぐ読めるかなって思って買ってみた。この薄さにこれだけ濃い内容詰めれるのすごい。舞台も本当に狭いで身近すぎる。自分の席の隣で起こっててもいいくらいな。二谷には感情移入できないし、芦川さんまじで身近にいてほしくない。押尾さんの最後にメンバーに放った言葉にはガッツポーズ。書評の通り、このタイトルが良い意味じゃないことってあるんだ。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルに裏切られた〜〜
思っていたホッコリではなくて今まで読んだ中でもトップレベルで後味の悪いお話でした
美味しいご飯を食べたいなと思って食前に読んだけど間違ったみたい笑

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2025年12月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルからは美味しいご飯を食べながら人間関係に頑張るような話をイメージしたが、裏切られた。食を通して人間関係を描くのに食をこんなに悪く書けるかと驚いた。みんな邪悪。芦川さんに苛つく気持ちは分かるけど、その反応がそうなるか?あるあると見せかけてそんなんある?いや、世間的にはあるんかな。どこにでもある人間関係の歪さを強調した話っぽいけど、どこにでもあるか?自分が割と楽天的に生きているだけなのか。なんか気になって先を読んじゃうけど、違和感を残す変な読後感だった。

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2025年12月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

解説にもあったようにきっと美味しいのだろうが、またはまずくないのだろうが、二谷の身体感覚に表される嫌さの表現がよかった。味に関係なく、豊かなものとして自分に提供されたもの。というのが嫌なのだろう。腹が減るから食べているだけだが、そこに豊かさや栄養、趣味趣向、気分、そんな前向きな感情ばかりが乗っかったまま、生きることに同意させられる感覚はわかるものがあった。押尾は芦川が羨ましい、鼻につく、のだろうが、二谷は芦川を見下している。押尾は変に真面目で会社員として芦川を認めているからこそ苛立つのだろう。自分にもこういう意気地の悪さがある。猫を助ける時に、傘を持って立っているだけ、男を呼ぼうとする芦川にはドン引きした。自分は女だから男に頼る。ということになんら抵抗がなくて気持ちが悪い。多様性と言われる今でも、女として扱われたいんだから余計なことをするなという人間も一定数いる。自分たちが舐められている。同等に見られないことが悔しくはないのだろうか。わからない。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

タイトルと表紙からエッセイだと思ったが、結構キレキレの小説だった。
私は美味しいものが好きだしいっぱい食べたいが、時間と手間をかけて料理しようとはあまり思わないので二谷の言いたいことはわかる。
職場で弱い立場の人が守られて、他が割を食う不公平もわかる。
一方で押尾さんみたいに正直になるのは悪いことじゃないと思いつつ、職場にそういう人がいたら面倒。
いじめの犯人探しみたいなことが起こったら心の底からうんざりだ。
私は職場ではドライでいたい派なのだろうと思った。
みんなの職場観が試される小説かも。

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2025年12月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いやぁ、全然共感はできなかった。食べ物雑に扱うところとか、好きではない。なのにあまり不快感なくするする読めてしまった。二谷の食に対するアレルギーに近い心情が、なぜか説得力があったせいかもしれない。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

気持ちはわかるんだけど行動が理解できなかった。
でもこういう理解できない人たち現実にいる。
結局、弱い人というか、我慢せずに物事を言うことができる(そういう環境にいた。そう育てられた)人が強いんだと思う。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

タイトルだけで手に取るとギャップでやられてしまうかもしれない。
個人的にはスカッとしない終わり方でもやもやしたし、自分が今後生きる中で芦川さんみたいな人とは出会いたくない。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルとは違って内容はなかなかダークな感じの内容。

芦川さんは弱くて、みんなが守ってあげないといけない、配慮しないといけない存在で、でもそれには納得いかない気持ちの人も沢山いて……

どちらかと言うと自分は押尾さんの気持ちの方に共感できるな、と思いました。

でも強いものが勝つんじゃなくて、弱いものが最終的に勝ったことは少し複雑な気持ちになりました。
芦川さんは弱いように見せて、本当は神経が図太かったり、嫌なことには鈍感で居られる強さがあるんじゃないのかなと思いました。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

世の中って割とこういう関係で溢れているんだろうなと感じた。
人は思っていること全てを言葉にはしないし、なかには表情にも出さず、平気で少しも思っていないことを言葉にできる人もいる、ということを学んだ。自分に正直に生きたい、生きた方がいいというのは私のエゴで、本当は正直になることなんて求められていないし、それなりにその場の雰囲気にあったことを言って過ごす方が楽に生きられるのかもしれない、そう感じてもやっぱり正直にいたい、という自分の気持ちを初めて知った。

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2025年12月01日

Posted by ブクログ

どの職場でもありそうな、微妙に不快な人間模様が描かれている。

まずメインとなる登場人物が二谷、芦川、押尾。
二谷という男は食に対しての興味が一切なく、むしろ美味しく健康的な食事を摂ることに対して、嫌悪感すら抱いている。
成り行きで付き合うことになった芦川は実家住みのテンプレートのような男が守りたくなる女。
料理も得意で、毎日カップ麺をすする二谷に家庭的な料理を作ってあげている。

また、それだけでなく職場にも手作りお菓子を毎日持ってくるようになっていった。
二谷はその場で食べなくてよいお菓子は夜誰もいなくなってから足で踏みつけたり手でぐちゃぐちゃに潰してからゴミ箱に投げ込み、それを押尾が嫌がらせのため芦川のデスクに毎回置く、という行為を続けていた。

物語としては大きな抑揚のない話であるが、なんとも不快な気持ちにさせられた。
不快な気持ちになったのは上記の行為やそれを行った二人ではなく、むしろ純粋な被害者であるような芦川に対しての思いが大きい。

彼女の狡さはきっと同年代の同性であれば強く感じとれるものであるが、小説に出てくる藤というおじさん世代や、彼女と歳がかけ離れた原田のようなおばさん達には、彼女は優しく守るべきか弱い女の子になる。

おそらく芦川が勤める職場の人間構成が変われば、話は全く変わっていただろうが、残念ながら芦川の嫌らしさを押尾と共有できる存在が彼女の付き合っている男しかいなかったため、結果押尾が加害者というレッテルを貼られ爪弾きにされた。

押尾が彼女に対して感じていた不満は、声に出して糾弾するほどではないが、なんとなく喉に何かつっかえたもやもやが溜まっていくのが分かる
体調不良を周りにアピールすること
それで繁忙期に当たり前に早退すること
にも関わらず帰ってからお菓子は毎日作れる元気はあること
手作りお菓子を当たり前のように皆が喜ぶと思っている傲慢さ

お菓子の件一つとっても挙げればきりがないが…。
とりあえず押尾は会社を退職するはめになったが、結果辞めたことがハッピーエンドのように思える。
次の会社には第2の芦川がいないことを願うばかり。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

面白かった、と思う。
「嫌なものを見たな」という不快感と同時に野次馬心みたいな高揚感のまま読み進めて、気がつけば完読していた。うーん、語るには難しい本だ

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

芦川さん、いろいろお前のせいやぞ!と言ってやりたい。。でもそうさせてるあの環境がな〜。。。
ずっとむしゃくしゃする話やった。
二谷みたいなやつはモテるよね。

あと芥川賞ってどういう選定なんやろ、他のやつも読んでみたい。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

世界観はすごく好きだけど後味がすっきりしないので、読んだ後にモヤモヤを残したくない人にはおすすめしない。
私はこの本の登場人物誰にもなりたくないけど、自分との共通点を感じてしまうのがすごく嫌だ

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

仕事からかけ離れて小説を読みたい人にはおすすめ出来ない。

「あー、こういう人いるいる」と思う瞬間が何度あって親近感が湧いて、今まで関わってきた会社の人達を思い出してしまった。
現代社会のあるあるも交えながら、食事への捉え方が皆違って面白いです!

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2025年12月01日

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