【感想・ネタバレ】おいしいごはんが食べられますようにのレビュー

あらすじ

芥川賞受賞作&30万部のベストセラー
世界各地で翻訳続々!
最高に不穏な仕事×食べもの×恋愛小説!

解説:一穂ミチ

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」

真面目で損する押尾は、か弱くて守られる存在の同僚・芦川が苦手。食に全く興味を持てない二谷は、芦川が職場で振る舞う手作りお菓子を無理やり頬張る。押尾は二谷に、芦川へ「いじわる」しようと持ちかけるが……。どこにでもある職場の微妙な人間関係を、「食べること」を通してえぐり出す芥川賞受賞作!

共感が止まらない!
「わかりすぎてえぐい」職場ホラーNo. 1

サイコホラー小説? ミステリー小説? それとも恋愛小説? 不思議な感覚で読めた小説です。(文教堂横須賀MORE’S店/矢部直利)
喉の奥に詰め込んだ言葉や感情を吐き出したくなるような気持になった。(くまざわ書店サンシャインシティアルパ店/河口茜)
表紙・タイトルのほっこり感と内容とのギャップを、ぜひもっともっと多くの方に感じてもらいたいです。(明屋書店喜田村店/高橋杏奈)

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Posted by ブクログ

ネタバレ

美味しいご飯は食べたい。食べるのも好き。
ただ私も結構二谷と似たような食への考え方がある気がする。
そういう意味で私にとってこの本は自分の価値観を再考するきっかけとなり面白かった。
どちらかといえば「ごはんがおいしく食べられますように」というような考え方だが、そもそもおいしいとはなんだろうとか考え直すのが楽しかった
自分の趣味嗜好や思考に改めて触れられるような一冊として良かった。


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社会人3年目にして大した理由はなけれど悶々とした不満を抱えてはじめての会社を退職した。
本は久しぶりに読んだが、私にとってすごく共感もできる本だったと思った。
この日本のどこかの世界線にきっとこんな会社がリアルにあると私は思うほどに身近に感じるものだった。
真面目でそこそこ器用で頑張る押尾と、そつなくこなせて表面上はなんでも上手く取り繕っている二谷、z世代と呼ばれるような権利主張をしできないと早々に決めてしまえば他人にお願いをする芦川。
私は押尾に最も共感を覚えつつも芦川の立場もよくわかる気がした。
私的にはこの物語の中で1番タチが悪いのは二谷だった。
業務の中で、できないことをできないと早めに判断することもときに大事だと私は考える。だからといえ他人に皺寄せがいくのはおかしいと思うし、その償いを業務ではないところで善意という方法で補完しようとしていることに対していけ好かない気持ちを覚えた。
押尾に対しても、おかしい不平等だという声が届かなくて腹立たしい気持ちは共感できるがそれで意地悪をしてしまうというのはいかがなものだろうか?でもただひたすらに耐えていくといのも中々に厳しいのはとても分かる。
そこが上面なコミニケーションで上手く綱渡りをしないというか押尾らしいところでもあるのかもしれない。
二谷に関しては、人が作ったものに対して上面を繕い顔を作りありがとう!すごい!と言いながらもよく思わず裏で捨てたりする癖に芦川を可愛いと感じ付き合っていくというのは甚だ気持ち悪いと感じた。
人から善意を受け取ることに段々鬱々とする気持ちは分かるが、人の気持ちに対して向き合っていないところが私には癪にさわるなと思いながら読んだ。


おいしいと思う人は、おいしいと思えばいい。
私はおいしいだけでは無く、可愛いとかかっこいいとかそう言うものにも当てはまるなぁと思いながら読んだ。
現代はSNSの発展からか、世の中で評価されているものを、自分がどう感じるか確かめる前に、自分の感性として錯覚してしまっている人が多いのではないかと感じる。
そこに自分の感性からの感動は本当にあったのだろうかと疑問に思う。
そんなふうにこの作品を読みながら考えていた。

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2026年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どこにでもある会社の、どこにでもある人間関係。

最初は押尾さんが悪いのだと思っていたけど、読み進めていくうちに、芦川さんのような女性を思わずにはいられなかった。
どんなコミュニティにも、周囲から守られ、甘やかされる人がいる。そして、その人のために、周りの人が仕事や負担を引き受け、後始末をすることになる。
誰か一人が明確に悪いというわけではない。それでも、そこには確かに不公平さや、言葉にしにくい不満が存在している。

読後感は最悪。決してハッピーエンドではないし、すっきりする結末でもない。
モヤモヤした感情を抱えたまま、いがみ合い、何も解決しないまま終わる。それがこの物語にとって1番いい終わりだと思いました。

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2026年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「食事の際に『美味しい』と評さなければならない圧迫感」という非一般的な主題のもとで、職場の男女関係の生々しさについて皮肉的に表現している作品。

個人的には作者の食事観が特に印象的だ。食事というのはそもそもが生きるのにかなり前向きな営みであるのに、そこに「美味しい」だの「形が綺麗」だの、余計な価値観まで付与し始めてしまったら、確かにお腹いっぱいになってしまう気がする。

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2026年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

芦川さんに配慮されない職場ならどうなるんだろう、辞めちゃうのかな
どちらかというと自分は芦川さん側の人間だけど芦川川さんのような無意識な狡猾さはないし共感できない部分もあって、頑張ってたとしても陰湿で意地悪な押尾さんも論外で二谷さんも全く共感できず、、
弱いくせに狡猾さも気遣ってオーラも出せないから自分は会社の中でしんどいのか

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2026年10月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

はじめに表紙とタイトルから、
ご飯もののエッセイかな〜と思って裏を読むと
なんだか嫌な気持ちになりそうな予感、
買うのをやめた。
少し経ってまた、あれっこれどんなお話だっけ?
とあらすじを読んで、あぁ〜そうだった、、
と平積みに戻す。
という流れを何度か繰り返し、
もう読んでしまえ、と諦めて?手に取った。
表紙が無害そうなのが良くない。笑
———

二谷は食べる行為をとても嫌っている。
だから自炊なんて、食事に時間をかけるような行為も
当然理解できない。
芦川さんは弱い存在で、周りに可愛がられ
守られている。芦川さんの仕事のしわ寄せは、
近いポジションの押尾さんへ向かう。


二谷は芦川さんと流れで付き合い始める。
芦川さんは自炊だけでなく、手作りのお菓子を
職場に持ってくるほど料理が好きで得意だ。
一見、相性が悪そうな二人、
二谷は「ちゃんとした飯を食え、
自分の体を大切にしろって言う、
それがおれにとっては攻撃だって、
どうしたら伝わるんだろう。」と、
芦川さんにいらいらしながらも関係は続く。


押尾さんも二谷さんも、
芦川さんの存在によって追い詰められていく。
でも本人は嫌がらせされても、愚痴も言わないし、
いつもニコニコして、側から見たらとても良い子だ。
みんな芦川さんの味方だ、芦川さんを攻撃すればそれは
「弱い者イジメ」になってしまう。
ずっと不穏な気配があった。
———

押尾さんの言葉が印象に残った。
「二谷さんは
目の前にある食べ物の話をほとんどしないから、
わたしもいちいち言わないで済む。
おいしくても、
自分がおいしいって思うだけでいいっていうのが、
すごく良かった」
↑ 宇多田ヒカルさんのpink blood の歌詞を思い出す。
『誰にも見せなくても キレイなものはキレイ
もう知ってるから
誰にも聞かなくても キレイなものはキレイ
もう言ってるから』
———

二谷は市販のクッキーに対して思う。
「パティシエが帽子とマスクとエプロンを着けて、
調理室で焼いたのだろう。
そういうのを想像するとほっとする。
食べる者の顔など分からない人が作った、正確な食べ物」
↑
自分のために作ってくれた、という状況は
嬉しいと思う人が多いだろう。
だけど、絶対に喜ばなければいけない、
美味しいと言わなければいけないプレッシャーがあり、
まして目の前に作った人がいる場合、
煩わしいと思う気持ちは分かる。
———

送別会で出されたケーキに乗った
〈二谷さん、押尾さんありがとう〉のプレートが出たとき
なぜか涙が出た。
妬み嫉みという感情が世界に存在しなければ、
もしくは押尾さんがもっと弱ければ(強ければ?)、
芦川さんと仲良くなれたのかな。なんでこんなに切ない。

やっぱり、気持ちが沈むお話だった。
でも読んで良かった。

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2026年10月28日

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