感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年01月21日
時代物、次はこの作品と決めていた。主人公・勘一、幼少時に自分の責任で切り捨て御免で父親を亡くす。剣術、学業ともに秀でた彦四郎。勘一は彦四郎と再会し剣術の堀越道場で切磋琢磨し成長する。勘一は農民の苦労を知り、潟の干拓を目指す。家老の滝本主税による不正及び勘一への妨害。勘一の知らないところで彦四郎が勘一...続きを読むの命を守っていく。勘一がそれを知ったのは彦四郎が亡くなってからだった。彦四郎と勘一の関係、最初は光と影だったが、影と光の関係に変わっていく。それは何故か、勘一こそ藩のために必要だと彦四郎が考えたからだった。⑤↑
Posted by ブクログ 2023年08月23日
感動の嵐。忘れられない物語となった。沢山の人にお勧めしたい。
武士の家に生まれても、長男以外は家を継ぐことができない。婿入りか養子縁組できなければ、一生部屋済みの厄介な叔父となる。次男以下は藩校で良い成績を上げることで婿養子の道を待つしかない。とてつもなく切ない時代背景が心に刺さった。
表...続きを読む舞台で輝くことより、人(勘一)の為に自分をこれ程まで犠牲にする彦四郎の生涯。どう言葉に表現していいか、分からないくらい悲しい。しかし、人間として最も崇高な生き方だと思う。
誰よりも文武に才があり、周りに優しい彦四郎。早い時期から婿養子への要望がいくつかある。と噂されていた。将来の道も期待され、非の打ちどころのない彼であったが、勘が鋭かった。「竹馬の友、勘一には敵わない。将来の道が開けるのは自分ではなく、寛一だ」と確信していたに違いない。
勘一の妻(みね)。彼女のことが頭から離れなかった。本当の気持ちを心の中にしまっておく健気さに惹かれた。「この一言だけで生きていける」という心理描写が美しい。
全ての人々が幸せになる道はどこかにないのか、と深く考えさせられた。
光があたった勘一の足元に伸びるのは彦四郎の影 主人公は彦四郎か が光あたらなければ影はできないならば勘一とのダブル主演となるね
学問、武術に優れていながら
自分がこう生きよう そうありたいと強く思わなかったのは彦四郎が武士の世の自分の立場というものを知っていたからなのか
そんな中で
記憶の奥底にしま...続きを読むいこんた過去を背負う勘一の「生きる」「生きてやる」その強い執念を彦四郎は感じたのかもしれない
だから刎頸の契りをし
勘一のために生きる道を自分の生きる道とし
勘一の影として生きたのだと思う
誰かに認められたくて
表舞台に出る事で得る賞賛、敬意、尊重などがいかほどのものと悟っていたのかもしれない
この彦四郎の生き様にゾクゾク
かっこよすぎで切なく辛い
彦四郎が小高い丘に座って
新田を眺めた姿を想像すると
涙が止まらない
Posted by ブクログ 2024年02月03日
最後は涙なくしては読めませんでした。
自分の人生を賭けて、友である勘一を信じ、勘一の影法師として生きた彦四郎。なんて純粋で誠実で綺麗な心を持っているんだろう。
自分の評価や出世や幸せよりも、友の評価や出世、幸せを選びそれを最期まで全うした彦四郎の友情に感動しました。
Posted by ブクログ 2023年11月29日
初めての数ページは古めかしい名前や身分に眉毛を曲げたが、数分後にはのめり込んでいました。
武士というものの意思の強さ、知らないところで誰かが自分を守っているということ。人生の色々な気づきを教えてくれる本です。
Posted by ブクログ 2023年11月24日
下級武士から筆頭家老まで上り詰めた勘一と、彼と竹馬の友でかつては将来を最も有望視された彦四郎との数奇な運命を描く物語。
大願成就のため勘一が徐々に出世していく一方、それは影に徹した友の身を捨てた献身のおかげであった。お互いがお互いを認め合い、大願のためなら命や人生を捨てる覚悟で事に臨む姿に、武士の友...続きを読む情を見た。
永遠の0や海賊とよばれた男をはじめ、百田さんの作品はページをめくる手が止まらず、つい夜更かしをしてしまう…
Posted by ブクログ 2023年10月28日
文句なしの星5つ⭐️
江戸の侍の生き方、男の熱い友情、夢等様々な要素を含んだ圧巻の一冊。
10年前に読んで真相を知って2度目の拝読。
一度目よりもより一層彦四郎の行いを知ることができた。
Posted by ブクログ 2023年10月28日
勉にも剣にも優れた彦四郎とその姿に憧れる勘一という構図から、成長するにつれて勘一が出世していき彦四郎は落ちぶれていく構図へと移り変わっていく。成長するにつれて、親友である勘一と彦四郎の間で光と影が変遷していく様子を見ていると切ない気持ちにさせられる。勘一も含む茅島藩の人たちの彦四郎への眼差しが変わり...続きを読むゆく中で、彦四郎本人はどれだけ苦しみを味わっていったのか想像すると泣ける。彦四郎が亡くなる前に勘一の夢が叶いつつある田園風景を見れたことではじめて救われたのだろうと思った。
Posted by ブクログ 2023年07月31日
古き時代の侍の生涯を描いた作品。歴史小説特有のとっつきにくさがあるかと思いきや非常に読み易く次々と先を読みたくなってしまう。主人公・勘一と竹馬の友・彦四郎の少年時代からの話を主軸としており、大人になってからの彦四郎の行動には不可解な点が多くあったが彦四郎の死後、真実を知った勘一は後悔に苦しむ。最期は...続きを読む感動無くして読むことはできない。自分は、勘一のように国の為に全力を尽くせる男になりたいと思うと同時に彦四郎のように他者を優先できる心の大きい人間になりたいと感じることができた。
Posted by ブクログ 2023年07月27日
封建社会における理不尽な制度の中、培われた勘一と彦四郎の熱くも悲しい友情。
第一印象は「泣いた青鬼」
彦四郎の自己犠牲に救われ続けた、勘一。その彦四郎の働きに気付かず出世し報われていく。
友の夢、恋を影より支え、自分は破滅の道を進む彦四郎だったが、勘一の心境としては共に歩んで行きたかったのではない...続きを読むのか。
夢と友を天秤に掛けた時、どちらを選択するか。
勘一は友をえらびたかったのではないか。22年後の結果論なのかもしれないが、知らずに生きてきたのは辛すぎる。
最後は病に倒れ言葉を交わすことなく逝ってしまった彦四郎だったが、友のための自己犠牲の道は一方的に感じてしまった。友の犠牲の上に成り立った勘一の夢は本当に喜べるのか。
矛盾しているかもしれないが、それでも美しい生き方でもあると感じてしまった。
Posted by ブクログ 2023年07月08日
下士の息子として生まれ、茅野藩・八万石の筆頭国家老にまで上り詰めた・名倉彰蔵。
その彰蔵が、憧れ、目指していた男・磯貝彦四郎が、頭脳明晰で剣の達人。将来を嘱望されていたのに、不遇の死を遂げたと聞き知った。
彦四郎の過去を追う、彰蔵。
二人が初めてあった時彦四郎に「武士の子が泣くものではない」と言わ...続きを読むれ、その後、どれほど苦しいことがあろうと、一度たりとも泣いたことはなかった。
しかし、彦四郎の本心を理解した時、両手で地面を掻きむしり、犬のような咆哮を上げて、ただ泣いた。
終章の袋とじの章は、ちょっと、複雑な気分にさせられた。
以前、百田尚樹氏が、故安倍晋三氏と初めて会った時に、安倍氏から「影法師」の大ファンだと聞かされた。と話されていた。
奇しくも、今日は、安倍晋三氏が大和の地で、卑怯な凶弾に倒れられて一年目。
静かに、冥福をお祈りしようと思う。
Posted by ブクログ 2023年06月10日
タイトルの影法師とは誰のことだったのか、その意味に考えさせられました。(いろんな解釈ができそう)
真相を知った勘一の気持ちを思うと胸が痛みます。
Posted by ブクログ 2023年04月29日
また、百田さんに泣かされた。 自分のすべてを捨てても守るべきものがあり、それを疑わずに影となって守り通す。 そんな彦四郎の生き様に感服!
再読本に入れる。
Posted by ブクログ 2023年04月16日
感動!で涙が滲み胸が熱くなった。
これまで時代劇を避けてきたけど、いいもんですね。百田さんが時代劇を描いていたなんて知りませんでした。正直、フォルトゥナの評価が高くなかったので、期待していませんでしたが、見事に裏切られました。お父さんが切られる最初から読者は衝撃に見舞われるわけだけど、自分の成功の裏...続きを読むには刎頸の契りを交わした友の存在があって、節目節目で助けられていた事が紐解かれるたびに、感動せずにはいられませんでした。
また、昔の言葉や単語が出てきて、辞書を引き引き読む事になった訳だけど、改めて日本語の美しさを感じた次第です。
それにしても、袋とじの部分は単行本では省かれたものが、改めて収録されていましたけど、読者はわかってた事だし、隠さなくてもいいんじゃね、と思う所でした。だって、それがまた涙わ誘うんですもの。とにかく良い小説に出会えてよかった。
NHKの時代劇でやってくれないかなぁ!
Posted by ブクログ 2022年10月31日
信念、友情、愛。それらが何も矛盾することなく純粋なものとして描かれている。
それぞれの純粋さにより爽やかな気持ちでありつつ、全体を見るとやるせない気持ちでもあるもいう読後感。
数年ぶりに読んだけれども、全く色褪せていなかった。
Posted by ブクログ 2022年09月02日
時代ものが苦手で、漢字の読み方や役職がどんなものかも定かでない状態の自分だが、読み進めるうち、もっと情景を理解しこの物語を頭の中でリアルに想い描きストーリーに入り込みたい!と思わせる、なんとも魅力ある話でした。
生まれとはつくづく運だな。
この時代に生まれてよかった。
Posted by ブクログ 2022年08月25日
江戸時代って本当に生きるのに大変な時代なんだなと時代小説を読む度に思ってしまう。頭脳明晰で剣の腕も抜群の彦四郎、しかし天は彼に幸せな生き方を選ばせることはなかった。親友の勘一が彼の隠された秘密に気づく時。報われない市井の人々がいるからこそ哀しく、そして物語になる。評価高いなぁ。
Posted by ブクログ 2024年04月05日
文庫ではもう一つの結末なるものが収録されていた。
時代背景からいうと、その時代に生きることの難しさは、男も女も変わらぬ苦しさがあるものだ。
男の友情ではあるが、愛する一人の女性を命を賭けて守り抜こうとした男の生き様か。
話はとても美しいが・・・
友のため、愛する人を・・
時代はどうあれ、私にはわから...続きを読むん・・。
Posted by ブクログ 2024年01月02日
なぜ彦四郎はそこまで勘一に全てをかけられた?
少し彦四郎がいい人すぎて、物足りない。
最後、みねが結局彦四郎への想いを抱き続けていたのも、少し悲しい。
あくまでも主人公は勘一。
私は完璧すぎる彦四郎より、勘一のファンだった。
でも最終的に彦四郎が一番の主役みたいになって、すこし悲しかった。
勘一...続きを読むがあまりにも報われなさすぎる。
真っ直ぐに突き進んで、竹馬の友を救えなかった悔いを、永遠に抱えて生きるのは辛い!ファンとして。
しかもみねも結局彦四郎が好きなんかいって。
彦四郎はなぜ、そこまで勘一に全てをかけられたのか、その納得要素が少し足りない気がした。
勘一は将来を見通せる男。命をかけられる男。国のためには自分より彼の方が必要だと思った、その男気は理解できるけれども。ちょっと綺麗すぎる。
Posted by ブクログ 2023年08月28日
分かりやすい時代小説で、タイトル通りなので読んですぐにオチがわかってしまうところも清々しくてよい。
江戸末期の武士の立場がいかに脆くとも志だけで生きていく。そんな中での嫡男と次男以降という立場の違いがいかに剣に長けていようと学があっても婿取りがなければ部屋住という強制的なニートを強いられる。主人公は...続きを読む武士でも下っ端、竹馬の友は中流階級の武士であっても次男。ここに二人の運命が開けていくのだが、さらに友の屋敷で働く下女に主人公が恋してしまうから友の悩みはいかほどであったであろう。近年の小説ならば主人公とその友人のお互いの立場からの描写を交互に表現してその心の内を読むことが出来るがこの作品にはない。まぁ、なくても全然わかりすぎて主人公が気づかな過ぎて苛立ちを覚えるほどだ。
巻末に袋とじでその下女の最後の行動が書かれているのだが、これは主人が死んでからなのか、それとも許しを得て言ったのかがわからない。いずれにしても蛇足感がある。映画監督が本編上映後のDVD発売時にディレクターズエディションとかいって蛇足満載テンポフル無視で自己満足に酔った映像を差し込んで販売するあれほどではないが、きれいに終わらせて後の話は読者の想像で締めさせてやれって思うね。
Posted by ブクログ 2023年07月31日
。
少しの変革を起こそうとしても、全てが命懸けの時代。
たった一瞬の判断を間違えるだけで、一瞬にして全てを失ってしまう時代。
その一瞬を間違えたために失われた地位と名誉かと思われていたのに。
まさか全て計算されたことで。
全ては友のため。
ここまで自分を犠牲にすることができる彦四郎。
最後、もう一...続きを読む度勘一に会って報われて欲しかった。
Posted by ブクログ 2023年05月05日
本オチ自体は想像がつくのだが、それでも先が気になってどんどん読めるし、分かってても涙が出てくる。本来取っつきにくいはずの時代物をここまで分かりやすく書けるのもさすが。やはり文章が上手い。
3対1のところにちょっと無理がある気もするけれど(そこのせいで予想された結末が実は違うのでは、と考えるようになる...続きを読むのである意味狙ってる可能性はある)、ほかは上手く組み立てられている。
文庫版付録の裏オチについては、なるほどな、という感じでこれもありだと思う。どういう経緯でこういう裏オチ扱いになったのかは気になるな
Posted by ブクログ 2023年05月01日
百田尚樹といえば、あの「永遠の0」の作者である。
今度、映画化もされるようだが、とても良い本だと思うので、この映画は楽しみだ。
で、「影法師」
江戸中期、徳川幕府が旺盛を極め、武士が武士としての仕事に迷っていた時代。
一人の青年が筆頭家老にまで上り詰めたお話である。
流石、百田尚樹、大変よくでき...続きを読むたストーリーだ。
面白い。
「影法師」「永遠の0」以外にも「輝く夜」も読んでいるが、「永遠の0」に続いてお勧めの本である。
「輝く夜」は、・・・ま、ここから入ると百田尚樹を勘違いするかもしれない。
Posted by ブクログ 2022年12月21日
勘一と彦四郎、2人は刎頸の友。勘一は筆頭家老まで登りつめた一方、才能溢れていた彦四郎は不遇の死を遂げる。
厳しい身分制度が存在した江戸時代、2人の運命を変えてしまったのは、嫡男かそうでなかったかの違い。
友人のために命を賭した彦四郎だが、本作の友情はあまりに一方通行過ぎないないか。最後きれいに纏まっ...続きを読むているが、彦四郎の本心がわからない。それが狙い?(勘一の妻みねのための自己犠牲では?というレビューを読んでなるほどと感じた)
江戸時代の時代背景、身分制度、情景が丁寧で読み易い作品だった。
Posted by ブクログ 2024年02月28日
下級武士から筆頭家老まで上り詰めた勘一、竹馬の友である磯貝彦四郎の行方を探る。
あれから彦四郎はどのような人生を歩んだのか…
そして、その真相を知った時・・・
やはり、最後のスピード感すごいですね。読む手が止まらない。
そして、最後…なるほど『影法師』。感動しました。
さすがです!
Posted by ブクログ 2024年01月20日
昔の時代の単語が難しくて途中までなかなか進まなかったけど最後の方は一気に読んだ。
階級ですべて決まる時代って不本意なこと多いし大変。そんな中で、自分が死ぬかもしれないのになんとしてもここに田んぼを作りたいとか思えるのすごいな~。
彦四郎が自分のこと全部捨ててまで勘一に捧げれるのはすごすぎる〜。
Posted by ブクログ 2023年03月11日
中学時代朝読書で読んでうっかり泣きそうになった記憶がある。
10年以上前の話だから、細かなことは覚えてないけどとにかく泣いたことは覚えてる。
時間があれば、パラパラ読み返したいかも。