犬山栗助さんのレビュー一覧
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描写が上手い
それぞれの短編が最後に繋がるのがよかった
死に直面し受け入れた上で
普通に生活を送れることなど
私にできるだろうか
それを見守るしかない側も
残酷で辛く苦しい
今日と同じ明日が続くという前提のもとで
生活している事をありがたく受け止めて
大切に生きねばと感じた
亡くなった人は
生きていく側にとって
思いでの中で
生きていくもの
和美の「忘れていい」は
それを知っていたから
生きるためには
なによりも生活がある
仕事をする日常があり
その中で誰かと繋がり
辛いけれど 苦しいけれど
笑える時がいつか来る
それが「生きる」という事
お気に入りは「ひこうき雲」
飛行機が鉛色の塊で
空を -
ネタバレ
光があたった勘一の足元に伸びるのは彦四郎の影 主人公は彦四郎か が光あたらなければ影はできないならば勘一とのダブル主演となるね
学問、武術に優れていながら
自分がこう生きよう そうありたいと強く思わなかったのは彦四郎が武士の世の自分の立場というものを知っていたからなのか
そんな中で
記憶の奥底にしまいこんた過去を背負う勘一の「生きる」「生きてやる」その強い執念を彦四郎は感じたのかもしれない
だから刎頸の契りをし
勘一のために生きる道を自分の生きる道とし
勘一の影として生きたのだと思う
誰かに認められたくて
表舞台に出る事で得る賞賛、敬意、尊重などがいかほどのものと悟っていたのかもしれない
この