小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
ネタバレどこからか煙のように立ち昇って、あたりに充満していくような思考の巡り、記憶の連鎖を描くのがとても上手い。
「ちょっと思い出しただけ」のなにげなさで、ほとんど急所を突いてくる言葉がつぎつぎと繰り出される。
5篇のいずれもがつよい印象を残して、過去にも未来にも刻まれる感じがした。
【花束の夜】
職場の先輩でありながら、体の関係ももっていた倉本の送別会。解散後、みんなで渡した恒例の花束を「これいらねえから」と押し付けられた主人公・水本は、花瓶を求めて八月の夜の街をさまよう。
その道中でつらつらと考えるのは倉本とのことや、あるいは漠然と仕事のことや過去の恋愛のこと。
〈社会で働き始めてしまった自分 -
Posted by ブクログ
ヒボさんに励まされるように読み進めた本書。10日も遅れたけど、ほんとに読みごたえのある本だった。
パレスチナ問題のすべてが網羅されており、資料も適切で、ボクのパレスチナへの向き合い方やこれからの方向づけまでしてくれて⋯。
はじめは今までに学んだことのある内容だから読み飛ばそうと思っていたけど、ヒボさんのレビューに頬をはたかれて姿勢を改めた。それからはメモにまとめながら、また10数点の資料をスマホカメラで写しながら、じっくり時間をかけた。もちろん随所に写真を挟みながら進め、いつでもサッと振り返れるものをめざしたので時間を要したのだ。
振り返り続けないと消えてしまう情けない脳みそを励まして。
みな -
Posted by ブクログ
原題は「absent in the spring」。
邦訳の「春にして君を離れ」の文字通り、主人公は砂漠の中で一人物思いにふけて過去の自分を見つめ直すわけだが、「一度枯れ落ちて生まれ変わる(季節である春)チャンスを失う」主人公が赤裸々と描かれて残酷に感じる。
主人公は、単なる幻想に過ぎない幸せ(春)の中で、ただ独りよがりで孤独であったのだ。
同じくシェークスピアから引用された「汝がとこしえの夏はうつろわず」にあるように、人の美しさは永遠に続くと唄うシェークスピアへの、人の本性はこれほど内省しても変わらないというアガサ・クリスティの皮肉を感じる。
夫のロドニーがクソだという人も多いが、僕は同情 -
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話題の研究者のエッセイ。
とてもとても読みやすいけれど、純粋な興味探究の力の凄みと熱意を感じた。
あれ?と疑問に思う感受性もそれを証明するための実験も、トラブルを克服する対応力やアイデアも全て、シンプルに「シジュウカラのことを知りたい」という想いに根ざしていて、雑念のないピュアな信念を突き通せたからこその様々な偉業なのではと思った。
本としては子供でも大人でも読めるような軽妙で分かりやすい文体で、エッセイとしても完成されているように思った。
イラストも可愛らしいし多彩な方だなと思った。
誰にでもおすすめできる良書。
自然が好きな小さい子のいる友達のプレゼントにしようかな。 -
Posted by ブクログ
前書きからアクセル全快の短編集。村上春樹自身が「四〇〇字詰め原稿用紙八十枚」の長めに書いたと語るように、文量、ストーリー展開ともに分厚めの作品集です。どの作品も読み応えがありますが、一番気に入ったのは「木野」。村上作品お決まりのジャズバーで各々が読書や音楽、物思いに耽る場面はさすがの描写力だと思いますし、一人で何かに没頭することは本当に贅沢な時間の使い方だなと結婚した今思います。また、蛇の登場から始まる時間•空間の転位は『ねじ巻き鳥クロニクル』を思わせる展開。他の作品を含めて何度夜中に電話のベルがなったり、ドアがノックされたのか分かりませんが、遂にその相手の正体と真意が明らかに。なるほどと思わ
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