小説・文芸の高評価レビュー
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実は私、東野圭吾作品はちょっと苦手だったんです。
東野作品ではときおり、人間の内面がひどく醜く描かれていて、そいつらにまったく共感できずに、物語にのめり込めないことがあったので。
名作『容疑者Xの献身』ですら、物語は非常に面白かったものの、ヒロインの行動や心理に共感がもてませんでした。
けれど、「ナミヤ雑貨店の奇蹟」は違いました。
みんながみんな、心が優しい人達なんです。読み始めたら夢中になり、もう止まりませんでした。最後まで一気に読んでしまった。
物語は同じ養護施設で育った敦也、翔太、幸平がとある事情から空き巣に入り、逃亡用の車が故障したため、夜があけるまで空き家に身をひそめること -
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ネタバレ「どうやらぼくは、いくらあなたをナースチェンカと呼んでも疲れることがないようですね」このセリフがとてもに好き!
主人公のセリフが、この文字ちっさめの本で丸9ページも続いてたときは笑っちゃった。長ぇ。
その長セリフをすべて聞くナースチェンカ。「いけませんわ」と意見を述べているところを見るに、本当にちゃんと聞いててくれたんだなぁ。
ナースチェンカの長ゼリフはちょこちょこカギカッコで切るのに、主人公は一気に来る。その対比が好きでした。
最後はあんな終わり方になったけど、孤独な主人公にとっては、こうして話を聴いてくれたことだけでももう、幸福だったんじゃなかろうか……。だから最後に幸せを願ったのかな -
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翻訳者のことを気にせず読み始めたら、あまりに自然な訳だったので作家が日本語で書いたのかと錯覚した。 逆にいわゆる意訳で本当に作家のニュアンスを正しく伝えているのか、不安になりよくよく訳者の略歴を見て納得した。 ああこれくらい両方の国に根をおろすと、こんな翻訳ができるんだと思った。
さて本の内容はすばらしい翻訳と相俟ってとても読みやすく、いろいろな発見に満ちていた。
子なしで生きると決めた理由は皆それぞれ違うだろうけど、その周囲の反応が韓国伝統の家族主義やジェンダー問題などが入り混じってとてつもない迷路に入ってしまった気がした。 日本は韓国ほどではないにしても、周囲の圧はそれなりにあり、自 -
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モーターサイクルの男、ありくいの夫婦、ジャガー、しろありの女王、守護天使。夏帆の日常に突如表れたキャラクターたちを、どんな風にとらえたらよいのだろう。彼らは不思議な存在だったし、夏帆にとって、必ずしも心地よい存在ではなかった。
モーターサイクルの男は、夏帆をデートに誘いながら信じられない言葉を突きつけ、戸惑わせた。ありくいの奥さんは友好的ではあったが、犯罪まがいの不可解な依頼をする。
分かりやすい言葉でリズムよく書かれているので、スルスルと読むことができる。しかし、物語からキャッチした大事なところが、言葉にできない。読み進めるほどに、自分が触れたことのない場所をギュッとされる感覚を覚える -
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とんでもなく分かりやすいのに、ちゃんと専門的なことも詳しく丁寧に噛み砕いて解説してくれていて、気づいたら一気読みしてました。
ご本人のお茶目さも面白くて、突然ルー大柴さんの名前が出てきて笑ってしまいました。でもとても大事なきっかけをくれたんですよね、ルー語。
最初から最後まで飽きずに読めたので、この本はぜひ親戚の子どもにも新しく買って贈りたいなぁと思います。(ふりがな版があるみたいですね)
でも全然子ども向けで退屈って感じでもないです。大人が読んでもとても面白いです。
家までの道のりでつい鳥の声に耳を傾けるようになって、歩くのも前より楽しい気がします。 -
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1番印象に残ったのは1944-2/23の「これが存在しているうちは、そして私が生きてこれを見られるうちはーこの日光、この晴れた空、これらがあるうちは、決して不幸にはならないわ」という一節でまずいつ殺されてもおかしくない中学生がこんなに前向きに生きていけるんだということに驚きましたし、今僕は幸せなので、何かきっかけがないとこのような当たり前に存在している自然に感謝する機会というのはなかなかありませんが、苦しい時何か不安な時には当たり前の日常への感謝やそれこそ自分が日々愛を受け取っているという自覚をしていくことは生きていくゆうきになるのかなと思いました。また終わり方も印象的でしたね。アンネ自身が終
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最高にハッピーな極上のユーモア小説。
まさに今読みたいものど真ん中だった。
自分の中で【英国フェア】を開催中なので、その繋がりで初ウッドハウス。
1番面白かったのが『長説教大賞ハンデ戦』。教会の牧師さんをなんと〈競走馬〉に見立て、誰の説教が一番長いかをハンデまで付けて大真面目に賭ける。
下調べで「この牧師は名馬だ!」と喜んだり、牧師の調子次第で賭けの倍率は大荒れに。
何も知らない牧師のおじいちゃんたちには悪いけど、お坊ちゃんたちが大真面目に一喜一憂する姿は、おバカでくだらなくて愛おしい。
学生時代の〈校長先生の朝礼〉を思い出すような遊び心が全開で、自分もあの頃に戻ったような気分で楽しかった。 -
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ネタバレ好奇心に着目した本を読むのは初めてで、大変学びが多く、おもしろかったです。
以下特に印象に残った点です
・拡散的好奇心と知的好奇心との違い、知的好奇心は勝手に生まれるものではなく育んでいく必要がある
・好奇心を育むにはある程度の知識をもつこと、己の無知を自覚することが重要
・セレンディピティは単なる幸運ではなく、これまでの積み重ねの上にあるもの、優れたアイデアは長い時間かけて養われた思考習慣の結実
・長期記憶は認知能力の背後に隠れている力である、知識があることで脳の処理能力を本質的なことに使える
子どもへの接し方、教育のあり方について考える上でも有用な情報が多かったです。
詰め込み型教育へ -
Posted by ブクログ
面白かった。
核研究の重要な秘密を持った科学者ウェズリーが隠れるチベットに、終戦を迎え帰国出来るはずの道雄は坂木により強引に捜索に駆り出された。
中国成都から標高4000メートルを超える剣山を超える難関の描写が生々しく、加えて国民党軍、共産党軍、アメリカ軍が三つ巴のようにウェズリーを奪還しようとする場面には緊張感があり肉体的な痛さを感じる。
戦後も謂れなき命令で戦争を継続強いられる側と、富を収奪しアメリカ軍や政治家と優雅に暮らす谷野の対比が、理不尽であるだけに坂木や道雄に気持ちが寄っていく。
核を持つ危険性など場面は戦後2年目でありながら、現代の立場からも納得できる作者の想いが伝わる熱い言葉に
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