ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • よりみち酒場 灯火亭(ともしびてい)

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    第19回酒飲み書店員大賞受賞作。

    居酒屋を舞台にしたそれぞれの人間模様。
    どの章も主張がはっきりしていて、本当に面白い。
    特に「夫婦の味」は日本人みんなに読んでもらいたいと思いました。

    どうやらシリーズになっているようです。

    読むのが止まらない、とってもよい本でした。
    ドラマにもなりそうな気がします。

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    2025年12月10日
  • medium 霊媒探偵城塚翡翠

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    仕事で忙しくなり小説からとんと離れて実用書ばかり読んでいた頃、文庫化したことを知って久しぶりに手に取り、小説の面白さを思い出させてくれた本。
    帯に『すべてが、伏線。』と書いてあって、どんでん返し系なのはわかっていたけれど、読んでいって騙された〜!!となりました。爽快。
    こんなんあり?という設定にモヤモヤする方もいるかもしれないけれど、ぜひ最後まで読んでもらいたいです。

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    2025年12月10日
  • クリスマス・キャロル

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    この季節によくおすすめされている名作。
    これは大人が読んだ方がいいんじゃないかなって内容。子どもだと現実味がないかも。ほとんどの児童書は大人が書いてるから、大人が大人になって気づいて、子どもに伝えたいことを盛り込んでいる。大人になって読むとそれに気づくことができて新しい楽しさがある。児童書面白いかも!

    クリスマスに暖かい気持ちになれる本。

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    2025年12月10日
  • キッチン常夜灯 ほろ酔いのタルトタタン

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    今度は製菓工場で働く子が主人公。今までのキャラクターも出てくるのがうれしい。

    後になって、あの行動は周りに嫌な思いさせてたかもとか気づくことがある。それに気づける成長が愛おしいなぁと励まされた。

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    2025年12月10日
  • 破局

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    ネタバレ

    おおまかなあらすじはありふれた「破局」の話。しかし、理性によってあまりにも適切に感情を制御し自らの行動をあまりにも正確に客観視する主人公(陽平)の語り、そして麻衣子の夢や灯の部屋に潜む幽霊、陽平を追いかけてくる男がぐったりと倒れる様…によって全体は不気味さに包まれている。

    理性と対立するものとして描かれがちな性欲までもが陽平においては理性の監視下にあるように描かれているところが印象的。
    麻衣子の夢と陽平が男に追いかけられる最後の場面はリンクしていそうだが…考察しがいがあるラストシーンだった。

    膝はなんで「膝」というのだろう?

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    2025年12月10日
  • 自分は「底辺の人間」です 京都アニメーション放火殺人事件

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    地元紙による綿密な取材を通じて、加害者と被害者(特にご遺族)にスポットあてながら、感情や死刑制度の是非、報道のあり方などさまざまな角度で事件を捉えた1冊。

    私たちにできることは、この事件の背景を知り、加害者がなぜこのような事件を起こすにいたったのかを知り、自分たちの身近な生活の中でこのような事件を起こさせないようにするにはどうしたらいいか、考えることだと思いました。

    とても印象的だったのは、ご遺族の方の中で「事件を風化させてほしい」という願いでした。これはご遺族のリアルな感情なのだなと感じました。

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    2025年12月10日
  • 晩年(新潮文庫)

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    ネタバレ

    太宰治の第一創作集。

    太宰治をして「私はこの本一冊を創るためにのみ生まれた」と言わしめる一冊で、初期の作品が並び、その後の太宰治の色々な作品の種になるような短編が15入っている。

    この『晩年』は太宰治が27歳のときに刊行され、それぞれの短編が書かれたのは太宰治が22〜23歳頃。

    そんな若者が書いたとは思えないような、人生や人間の生々しい部分がえげつなく書かれている。

    でも、どこかちょっと爽やかさもある。

    短編の多くは、創作の苦しみ、世間の冷たさ、無常感のようなものが描かれている。

    太宰治がそれまでの人生の中で感じていたことだろう。

    この本の中に「私は散りかけている花弁であった。す

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    2025年12月10日
  • 立つ鳥の舞 くらまし屋稼業

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    死者を舞台へとよみがえらせる。そんな難題に挑む物語は、赤也の秘められた過去と重なり合いながら進んでいく。不可能に思える壁を越えていく姿には胸に余韻が残る。
    最終巻でこの物語がどこへ着地するのか、ただ待ち遠しい。

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    2025年12月10日
  • イクサガミ 天

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    ネタバレ

    双葉が性的対象ではなく、守られる存在として描かれているのがとてもいい。
    弱い女という存在が現れたことで、一瞬不安がよぎったけど、大丈夫だった。
    そういう点で、この先安心して読み進められそうだと思った。
    長い作品だから、覚悟がいるよね。

    子どもは守るべき存在という共通認識をみんなと持てるのは嬉しいな。

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    2025年12月10日
  • 国宝 下 花道篇

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    上巻で人々の波乱万丈な人生にハラハラしっぱなしで、「こんな勢いのまま下巻はどうなるのだろう」と思っていた。若いころの勢いを失って少し感傷的にでもなるのではないかと危惧したからだ。ところが下巻では物語のスピードがまた一段上がって、読み始めたら一気に読んでしまった。上巻はまだ余裕がある話だったな、と思うくらい。目まぐるしくて、桜吹雪に巻かれていたかのようだった。

    子供の頃と大人になってからというものは、時間の経ち方にはかなりの違いを感じるのだけれど、その感覚がそのままこの下巻に詰まっているように感じた。上巻の青春期には芸を磨くことに急いでいた日々だったけれど、年を重ねれば今度は「時間」そのものが

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    2025年12月10日
  • 蛍たちの祈り

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    決して裏切らない作家さん
    最初短編集なのかあと思いましたが
    最後まで産んでくれたこと
    生きたことに 感謝出来る小説です

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    2025年12月10日
  • そして、バトンは渡された

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    ネタバレ

    女子高生の視点で親が変わっていったことについて語られる物語。

    この主人公の経歴だと、苦労して、毒親で、とかいうことが一切なく、新鮮で面白かった。

    主人公の優子がどこか達観していて、大人びていながらも人間関係について真面目に考えている姿が好きだった。各親の優しさが描かれていることから生まれる小説自体の優しい雰囲気にとても良い癒される本だった。

    ちょうど海外にいたから、日本の小説に癒される時間だった。

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    2025年12月10日
  • 正欲(新潮文庫)

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    「多様性」とは結局のところ社会が包摂(角を削って丸くして社会に溶け込ませるようなイメージ)できる限りの多様性でしかない。包摂しきれない多様性は社会から排除され、なかったものとされる。「多様性」という耳触りの良い言葉が孕む欺瞞を鋭く描いた作品。

    特殊性癖とは違うが、私はアロマンティック(他者に恋愛的に惹かれない)を自認しており、恋愛とは無縁でありたいと思っている。なんでも恋愛に結びつけられ、なぜ恋愛しないのかと問い詰められ、恋愛していない者は劣等であるとジャッジされる異性愛至上主義社会にほとほと疲れている。そのような私にとって、この作品は「多様性」批判でありつつ異性愛至上主義批判でもあると感じ

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    2025年12月10日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    最後の解説にも書いていた通り、物語の1行目が秀逸で、グッと心を捕まれ物語に引き込まれていく感覚を味わいました。
    5篇の中でも「溺れるスイミー」が特に好きで、自分が居るべき場所を離れていくことに安堵や心地良さを感じる主人公の気持ちに凄く共感しました。
    表題作の「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」では、思春期特有の人間関係の縺れを表現する文章が絶妙だと思いました。また、啓太と晴子がおにぎりを頬張りながら交わした会話がとても好きでした。

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    2025年12月10日
  • 告解

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    「飲酒ひき逃げ死亡事故 その後」
    加害者側だけではなく被害者側の視点でも展開していく
    読み進めるうちにこれは滅多にないことではなく、誰にでも起こり得ることだとじわじわと実感する
    まごうことなき傑作

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    2025年12月10日
  • コンビニ人間

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    私を小説にハマらせた本です。
    「普通」とは何かテーマに、コンビニバイトの女性の生き方が描かれています。

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    2025年12月10日
  • 同志少女よ、敵を撃て

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    初めて戦争をテーマにした小説を読みましたが、、、最高でした。
    主人公と周りの人間関係性や戦争に対する信念には常に考えさせられ、戦いになると迫力や展開スピードの速さに一気読みさせれました!!
    第二次世界大戦のソ連歴史背景を知ってるともっと深く読める作品だと思います。

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    2025年12月10日
  • かがみの孤城

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    ネタバレ

    最初から最後まで面白く、この物語にのめり込んで読んでしまうくらい良かった。自分もこの本の世界に入っているような気分になれた。

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    2025年12月10日
  • ハサミ男

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    続きが気になりすぎて一気に読んじゃったけど
    これは再読して伏線とその回収の答え合わせを
    丁寧にもう一度したくなる結末。

    頭の中で映像化して読み進めるタイプではないから
    思い込みだけではなくて文中の小さな違和感を
    ちゃんと拾えてる気がするんだよな。
    叙述トリックミステリだいすき。

    く〜〜騙された〜

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    2025年12月10日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    おすすめミステリランキング常連の本書。
    面白くて一気に読めた。
    角島と本島が並行して語られる構成だから
    あの1行で全てが繋がった時の驚きは◎

    ただ、"ニックネームが代々引き継がられる"から
    例の1行の理解、消化スピードが
    え!!!!というよりかは
    ん、、?、、、、、、は!!!!!!?だった笑
    (伝われ)

    人がどんどん死んでくからどきどきはらはらページを捲る手が止まらない感じが、ストレスフルな退勤後の就寝前に最高でした。

    たくさん本を読んできても、このミステリ面白かったな〜って思える作品!

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    2025年12月10日