小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
10数年ぶりの再読。私が動物のノンフィクションや科学エッセイを読む切っ掛けになった、思い入れのある作品。そして動物福祉の「環境エンリッチメント」という言葉も知った作品でもあります。
この1冊に、ペンギン、チンパンジー、アフリカハゲコウ、キリンと、飼育員が動物と向き合い続けた日々が描かれています。
飼育員の苦労や葛藤、初めての感動体験、飼育員の目を通して見る動物たちは、その特性にとどまらず個性豊かで魅力的!
人間ドラマならぬ「動物ドラマ」が繰り広げられていて、その世界にすっかり魅了されてしまいました。
もっともっと彼らのことを知りたくなります。
ペンギンが、実は南極よりも南米ペルーやアルゼンチンなど温帯地域の陸地に営巣する種類の方が多いこと。鳥のショーでは異例の「フリーフライト」に初めて挑んだこと。遊ぶ様子はまるで人間そのもののチンパンジーの親子。キリンは想像よりはるかに繊細でデリケートなこと。
これまで知らなかった動物のこと、悲喜こもごも飼育員との奮闘の日々がぎゅっと濃縮されていて、驚きや感動、興奮とともに胸踊る読書体験でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレどうしても「直木賞」が欲しい!
売れっ子作家の天羽カイン
その激しさがちよっと苦手、と思いながら
編集者の千紘に自分を重ねて読んでいた
私にも似たような経験があったから。
私は編集者ではないし、相手も作家ではないけれど
その人の作る世界観が大好きで、その世界観を少しでも良いものにしたいと全力で伴走していた時期があったから。
最後は四度目の正直で「直木賞」を獲って終わるのかと思いきや…
あの問題の部分
実は最初にその部分を読んだとき
あまりにも自分の心に響いて
これはブクメの「渾身の一行コミュニティ」に書き込もうとメモに取っていた部分だった。
そこを千紘が書き換えないかと提言した部分も、その後さらにやっぱりこうした方が、と再提言した部分も…
私ならどちらが良いと思うだろうか
何度も何度も読み直した。
改めて、作家さんが一冊の本を纏めるまでの苦労が、ほんの少しだけわかった気がした。
どんな作品も、産みの苦しさにも似た、何度も何度も繰り返しを重ねているのだろうな
最終的にまとまった本になるまでに、変えられた部分は永遠に陽の目を見ることはない。その作業の苦しさとか悩みとか葛藤が、波のように押し寄せてきた。
天羽カインが下した結論。
つくづく不器用で真っすぐな人だな、と思う。
それでも彼女の結論に異議はない
自分の作品としてのプライドなのだろう
それでこそ、プロなのだ
最後の最後
受賞したのは…
たぶん、あの賞なんでしょうね
それが
この作品を明るく輝かせていたと思う
千紘とカインは
この後はもう
一緒に仕事をすることはないのかな…
そこはとても残念
確かに千紘がやってしまったことは
どうしたって許されないことだし
絶対にやってはいけないことだったけど
でもその部分以外にも
千紘の助言で書き換えた部分はたくさんあったのだと思うし
二人が心を合わせて伴走できたからこそ素晴らしい作品になったのだと思うから
まぁ
分岐点というものはあるんだよね
いろいろ考えてしまった。
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