あらすじ
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う、エンデの名作。
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「けれど時間とは、生きるということ、そのものなのです。そして人のいのちは心を住みかとしているのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。」
「時間がない」「忙しい」、口癖になっていませんか?
時短や効率にばかり気をとられ、大切なことをついつい忘れてしまう。本作は、そんな現代人に警鐘を鳴らしています。
児童書なのでとても読みやすくわかりやすいのですが、テーマ・内容共に深い作品となっており、子どもだけでなく、むしろ大人の方におすすめしたい一冊です。
すこし奇妙な格好をした、やせっぽち。
でもどこか不思議な魅力をもつ少女、モモ。
モモと一緒に時間を巡る冒険に出かけてみませんか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
梟書茶房という池袋にあるカフェで、生まれて初めてタイトルやあらすじを伏せた本を購入した本。本の紹介が数行程度書いてあり、確か誕生日の番号に振られたものだった気がする。購入記録を振り返るとゆうに6年前、、よくもまぁここまであたためたなと。笑
十数年勤めた会社にほとほと嫌気が差してしまい、退職を決意し長め休暇をとっている現在ですが、このタイミングで読む気になったのもご縁を感じる。ベッポのように、自分の中のこだわりを大事に仕事をしていたのだけど、会社の方針や求められるスピードに自分がついていけなくなってしまった。自分を嫌いになっていく感覚、まさに灰色に景色が見えるかんじ。
幼い頃、死んだ顔をして満員電車に揺られる大人を見ていた違和感。
就活時代、今が人生の最大だから楽しんでと寂しそうな顔をして話してくれた部活でお世話になった憧れのOBの先輩。
趣味や余白を削った毎日なんてなんの楽しみもないよなぁと立ち止まるとわかるけど、必死に走ってたこの間までは、ここまでしっかり思いを巡らせられなかったろうな。
大人になった今、手にとり読むことができてよかった。ありがとうミヒャエルエンデ!
Posted by ブクログ
1年に一度の自分への贈り物は、時間にまつわるものが多い。
一昨年は、どうしても行きたい場所があり、ひとりの時間を。
去年は義母が入院中だったので家族でゆっくり過ごす時間を。
そして今年は、「時間」についての物語である本書を選んだ。
時間はいのち。
そう思って時間を大切にしてきたつもりだった。
それなのに『モモ』を読んで、私は本当の意味での豊かな時間の使い方ができていなかったのではないか、と考えさせられた。
町に現れた灰色の男たちは、人々に効率と節約を教え込み、時間を貯めることこそが豊かさだと信じさせる。人々は忙しくなり、会話や遊び、無駄に見える時間を切り捨てていく。その結果、心は次第に痩せ細っていく。
そして最も犠牲になったのは、子どもたちだった。
この辺りを読んでいて非常に耳が痛かった。
その変化に抗うのが、何も持たない少女モモ。
彼女はただ相手の話を聴き、共に過ごす。モモの存在は、人が人として生きるために必要な「生きた時間」を思い出させてくれる。
灰色の男たちとの対峙で描かれるのは、時間の奪い合いではない。
問われているのは、私たちがどんな時間を生きているのか、ということだ。
モモは、忙しさを当然として生きる大人に向けて、こう問いかける。
『節約された時間は、本当に自分の人生を豊かにしているのか』
ふと思い出した。
主人が、無駄な時間にこそ価値があると言っていたことを。
一見すると生産性がないように見える時間が、実は人にとってとても重要だ、ということを伝えてくれていたのか…
大切なことに気づかせてもらった。
今年の贈り物にこの本と出会えて本当によかった。
ずっと大切にしたい本がまた増えて嬉しい♪
(*´ー`*) 仁義さんアリガトウゴザイマス
半世紀も前の本だなんて信じられない…
もう一度、時間と向き合い、大切な人達と「生きた時間」を過ごしていきたいな(*´꒳`*)
今年もウン十年の付き合いになる大好きな友人達からの連絡に幸せを感じている(*´∀`*)
これこそが、私にとって生きた時間だ♪
それにしても…歳とったな笑
子どもとの時間ももっと大切にしていきたい。
子どもにもぜひ読んでほしいなぁ。本棚の目につく位置に、そっと置いておこう♪
Posted by ブクログ
時間どろぼうの灰色の男たちに立ち向かうモモ。
時間をつかさどるマイスター・ホラに時間の意味を教えてもらったモモ。
時間について考えるきっかけとなる一冊です。
Posted by ブクログ
田舎生まれ田舎育ちの親戚が東京に遊びに来て、平日の電車に乗った時の感想。
「みんな無表情で楽しくなさそう。電車が動いてる時はスマホ見て、止まったらドアに向かって一斉に吸い込まれていって、みんな同じ動きをしている。ロボットみたいだし、何かに操られてるみたいに見えた。」
モモを読んだ後ならはっきりわかる。
彼が見たものは灰色の男たちだったんだな。
究極に生産性や効率だけを考えて動くと、倫理観や感情が失われてしまう。
灰色の男に完全に支配されないというのは現実問題難しいが、少しでも立ち止まれるように。
"無駄な時間"とされるものも、ただ時間として存在している、もともと正当なものだったことを思い出せるように。
『時間とは、生きるということ、そのものなのです。』 (106頁)
時間に追われるように感じる日々だが、時にはくだらない話をして、笑って、最期に私の人生なかなか豊かだったじゃんと思えるといいな。
Posted by ブクログ
豊かな時間の大切さを学んだ
現代ではモモ達と同じ暮らしは困難と思うが、自分のココロにゆとりを持つ時間を持つことはできる
まずは日々、自分時間を確保し読書や内省したい
Posted by ブクログ
名刺代わりの一冊を選ぶならこれを選びます。自分の中でバイブルのように大切な一冊。小学生の頃に読んでからも何十回と読み返しては忘れたくないものを思い出しています。きっとあなたもモモに救われるはず!
Posted by ブクログ
時間に追われ余裕がなくなって、家族や友達、恋人との時間を大切にできなくなるのは、誰にでも一度は心あたりがあるはず…自分のこれからの人生、時間をどう使っていくか考えさせられる 人間らしく生きることを可能にし、生きることの本当の意味を忘れないでいきたい
Posted by ブクログ
久しぶりに手に取った。
この世の中にいるのは灰色の陰気な男たちではなく、ピンク色のキラキラした妖精だ。私たちを刺激で誘い、楽しませ、時間を覇権者の私欲と変える。
モモはマイスターに会って時間を解放することができたが、私たちは誰に会えば時間を取り返してくれるんだろうか。
Posted by ブクログ
この作品が半世紀以上も前に書かれていたとは、驚きです。まさしく現代の社会を映し出しているようです。
完全無欠のビビガールはさながら数年前のロボット人形だし、カシオペイアというかめはまさに現在のAIロボットです。
この作品がひときわよいと感じた点は、モモのことば(セリフ)がいかにも子どもらしいことです。
多くの児童書が、言語化のお手本のように主人公のことばをすばらしく表現している点は、すてきな主人公にあこがれをもつ一方、こんなふうに豊かに表現できる子どもばかりじゃないと多少違和感を感じていました。
モモは信念を持ち勇気をふるいたたせて、奪われた心を取り戻しに行きます。孤独な少女がひとりで行動した点が好きです。
ファンタジーでありながら妙に現実味があり、とてもおもしろいお話でした。
Posted by ブクログ
”時間とは、生きるということ、
そのものなのです。
そして人のいのちは
心を住みかとしているのです。“
タイパ 時短 効率
ってそんなことばかり 気にしている
人間になると 時間泥棒の餌食になりそうですね
Posted by ブクログ
時間をテーマに、女の子が「無関心」と戦うお話。敵はまるで現代の人々のようで、そんな人生、時間の使い方、ダメだろ!と叱られている感覚になる。これが半世紀も前に作られたということが驚き。さすが名作
Posted by ブクログ
ドイツ人作家ミヒャエル・エンデの児童文学を手にとる。人にとって普遍的なテーマである『時間』を扱った作品。このような素敵な作品に小さい時に触れることができた読書好きの方々を羨ましく感じた。
第一部の「モモとその友だち」ではファンタジー世界へ導き、夢を大きく膨らませるための助走がしっかりとれる内容で、登場人物の性格や子どもの純粋さをとても上手く表現している。
そして人の話を聞くことで周りを幸せにするモモの特殊な力を哲学的な言い回しで記す。
一一 友だちみんながうちに帰ってしまった晩、モモはひとりで長いあいだ、古い劇場の大きな石のすりばちのなかにすわっていることがあります。頭のうえは星をちりばめた空の丸天井です。こうしてモモは、荘厳なしずけさにひたすら聞きいるのです。こうしてすわっていると、まるで星の世界の声を聞いている大きな耳たぶの底にいるようです。そして、ひそやかな、けれどもとても壮大な、ふしぎと心にしみいる音楽が聞こえてくるように思えるのです。
第二部「灰色の男たち」に入ると、アニメ名探偵コナンくんに出てくる「黒ずくめの男たち」のような謎の敵が、「時間貯蓄銀行」の行員と称して登場する。彼らは周りの空気を冷やし風景を灰色に変え、人間が節約した時間を盗み預かっていく。そう、時間どろぼうだ。
極端な合理化へのアンチテーゼ。YouTube動画や映画までも速聞き再生しコスパ、タイパを重視する現代人にも耳が痛い内容になっている。床屋のフージーが幸せを手放し時間を手に入れた物語を見て、何年前だろうか?吉野家のタッチパネル導入に愕然としたことを思い出す。
ー一 時間をケチケチすることで、ほんとうはぜんぜんべつのなにかをケチケチしていることには、だれひとり気がついていないようでした。じぶんたちの生活が日ごとにまずしくなり、日ごとに画一的になり、日ごとに冷たくなっていることを、だれひとりみとめようとしませんでした。
…けれど時間とは、生きるということ、そのものなのです。そして人のいのちは心を住みかとしているのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。
モモは灰色の男たちから逃げて時間の国へ辿り着く。そこにはマイスター・ホラという時間を司る神さまみたいな人がいて、彼がモモにだしたなぞなぞの答えは「未来・過去・そして現在、つまり時間がこの世界そのものだ」というもの。
今年読んだ『14歳の宇宙論』ででてきた宙の説明「往古来今これ宙といい、、、」往古とは過去のこと、来今とは「これから来る今」、つまり現在を含む未来のこと!で『宇宙』って時間も表すんだとあのとき驚いた記憶が甦る。
とまあ、まだまだ書き足りないほど学び多き小説だった。灰色の男たちに支配された世界をモモが救出し、ハッピーエンドになるのだけれど、やはりほんわかした幸せな結末がこのみなんだな私。
Posted by ブクログ
別の世界の話とは思えない描写が多くて、考えさせられる。時間を効率化していった先にどういう世界になっていくのか、好きな仕事をこん詰めてした結果、富は得られるものの、何かを失ってしまったえぴそなど、どこか他人事とは思えなかった。娘が生まれ、とにかく生活を大切に味わっていきたいと何よりも時間を選んだ今を改めて価値付けていけたようにも思う。
カメが言葉や行動が可愛い。
Posted by ブクログ
読む本読む本でおすすめされていたので、「そんなにいいなら…」と思って手に取りました!
登場人物のキャラクターや「時間泥棒」という言葉は児童書らしくてかわいいのに、読んでいくうちに、どこか現実世界につながる冷たさというか、ゾワっとする怖さもあって不思議な感覚に…
静かな時間を過ごしてると、「何かしたほうがいいかな?時間無駄にしてないかな?」と焦ることがある自分を思い出して、もしかしたら私も知らない間に時間泥棒に洗脳されて、時間を取られてる側なのかも…と感じ、ちょっと鳥肌が立ちました(汗)
ありきたりですが、「自分にとって本当に大切な時間とは何か?」を自然と立ち止まって考えたくなる本。
(心の片隅にこの本を置いておいてほしいなと思って、まだ小学生の弟にもあげました!)
Posted by ブクログ
「時間を節約することで、実は別の大切な何かを節約してしまっていることに、誰も気づいていない」
「時間とは生きることそのものであり、人の命は心を住処としている。時間を節約すればするほど、生活は痩せ細っていく」
という言葉が強く印象に残った。現代社会では、時間をいかに効率よく使うか、無駄なく処理するかが常に求められている。それは正しい態度のように見える。しかし『モモ』を読んで、時間を切り詰めることは、単に行動を早めることではなく、感じること、立ち止まること、誰かと心を通わせることまで削ってしまう行為なのだと気づかされた。
効率化の先にあるのは、豊かさではなく、むしろ「生きている実感の希薄さ」なのかもしれない。時間は管理する対象ではなく、心を通して味わうもの。これからの生き方では、「どれだけ早くできるか」よりも、「どんな気持ちでその時間を生きたか」を大切にしたいと思った。この作品は、今の時代だからこそ、そして今の自分だからこそ、深く刺さった。時間との向き合い方を見直すための、大事な指針として心に留めておきたい。
何回か読んでいます
自身が小学生時代に初めて読み、こどもにも読み聞かせしております。
今回読書感想文を書くにあたり手元に本がなく図書館でも貸出中だったため、初めて電子書籍で読ませて頂きました。電子書籍には苦手意識がありましたが、嵩張らず、文字も見やすく、途中から読み始めるのも手軽に出来、電子書籍の良さを感じました。また繰り返し読みたいと思います。
時間どろぼうを倒せ!
「時間どろぼう」なる怪人の秘密結社と浮浪児モモの戦い。70年代ドイツの児童文学として、なかなかの傑作だと思う。
モモは直接戦うすべを持たないが、超常的な能力を持つ存在が手を貸すことにより逆転への道が開ける。
時間の人生哲学を優しくレクチャーしてくれる内容。
モモがんばれ
童話ではありますが 、いろいろ考えさせられました。作者はドイツ人だということで、同じヨーロッパでもスラブ系からは出て来ない話だと感じます。疲れていっぱいいっぱいになったときに、思い出して心の余裕を取り戻したいと思います。
Posted by ブクログ
子どもの頃に読みそびれて、自分の子どもに買ってあげることができたので、ついでに読んだ。
大人でもこんなに楽しめるなんて。難しい言葉もなく、優しい心でゆったり読める本でした。
Posted by ブクログ
ずっと読みたかったが、装丁のゴツさにビビり何となく手を出せていなかった。あとがきが何気にすごい事を言っている気がする。例え何年先でも、この本が言いたい事はクリティカルに刺さるのではないだろうか。
家に帰ってもする事ないし働いた方が良くない?と言われたことがあるし自分も確かにそうだなと思って何となく残業していたこともある。ただ、そうして金を稼ぐ時間以外を無駄という風に捉えてしまうとまさに灰色の男たちのように時間をどんどん節約してやせ細ってしまうわけだ。
Posted by ブクログ
小学校高学年から読める本なので読みやすかった。
モモの話の聞き方が上手でなんでも話してしまうのも、時間が関わってると思うな〜。
私はめちゃくちゃ効率重視で動いてしまうから、もっと他に大事なことがあるんじゃないのか考えてみたい。
Posted by ブクログ
初めてこの本を読んだのは小学5年生ぐらいでした。それからこの本は定期的に読み直す大切な本になりました。
時間の大切さをこの物語は教えてくれました。「過労死」という言葉ができるほど現代の日本人はとても忙しいです。仕事ばかりに時間を使うことは果たして正解なのか。時間のあり方について学ぶことができる物語でした。
Posted by ブクログ
本文も面白かったけれど、巻末にある佐々木田鶴子氏の寄せた文章がとても興味深かった。
ミヒャエル・エンデ本人と直接言葉を交わした人の話を読めるとは思わなかった。
「初めてモモを読むならこの本を!」というSNSのアドバイスに従って、この出版社の、この版を選んで良かった。
Posted by ブクログ
本を読むことが苦手だった子供の時に、初めて夢中になって読めた本を思い出して、改めて読み返してみた。
あの時、何が面白いと思ったのかは分からないけれど、不思議な世界で起きた物語に引き込まれていったのだと思う。
時間をテーマにした本ということで、時間がないと嘆く大人になってから改めて読むと、新しい読み方ができる本だと思った。
時間は一人一人与えられていて、それをどう使うかはその人次第で、長くも短くもなるもの、小さな花を愛でたり、友人とおしゃべりしたり、そういったゆとりを持つことが人間らしい豊かさに繋がっていることが描かれていた。
忙しさに追われるだけでは時間が消えて行ってしまうので、ふと足をとめる時間をしっかり持っていきたい。
Posted by ブクログ
【時間】について考えさせられる物語
「時間を制する」「時間の使い方」こういったタイトルの本が書店に沢山並ぶようになりました。
なんでもない趣味に使う時間(読書や習い事、ジムなどではない趣味)
家族とテレビを見ながら会話をして笑い合う時間
仕事終わり居酒屋に行って今日の疲れを癒やす時間
…
その全てが、悪とされてしまってるのではないかと感じています。
将来の自分がお金で困らないように、人生を急ぐ。
(それも、大事なことです。)
コロナの時代もありましたが、商店街はガラリとし、近隣住民との会話も減り、上司とは事務的な会話ばかり。(もちろん、犯罪やハラスメントなどの被害が相次いでいる事実がそうさせたのもあります。)
ふと立ち止まり、人間の寿命が有限だったことに気づきます。
親と過ごせる時間はあとどれくらいか?
後回しにしていた大切な友人との食事、もしかしたら、明日、どちらかが事故にあってしまうかもしれない。
話はそれますが、嵐のコンサートに昔誘われたことがありましたが断りました。まさか、活動終了する日が来るなんて思いもしませんでした…後悔(泣)
人間と、人間との間に無限はありません。
人間が無限でないように。
もう一度、大切な人との時間を、大切にしようと感じる作品に出会えて、生きててよかったなと感じました。
Posted by ブクログ
心の豊かさとは何か。
私たち現代人は、いつも何かに追われていて、せかせかと毎日を過ごしているように思います。
一日があっという間に、一週間、そして一年も気付いたら過ぎ去っている。
私も「忙しい」を理由にして、蔑ろにしてしまったものがたくさんあると思います。振り返ると、もっと自分と、相手と向き合えばよかったと思う瞬間が頭に浮かぶ。
自分の時間も相手の時間も大切に、ゆっくりと立ち止まり振り返りながら過ごして生きていけたらいいなぁ。
Posted by ブクログ
効率よく動くより、心の声を大切にしながら、人との交流を大切にしながら生活することの豊かさ。
無駄こそ価値という見方。
心が満たされれば、お金や成功がなくても豊かな気持ちで生きていける。
Posted by ブクログ
後半の時間泥棒がうんぬんってとこより、時間泥棒が現れる前のみんなや世界の描写が大好きだった。その世界に流れているゆっくりとした優しい時間は、まさに読んでいる最中に私が浸かっていたベイジルタウンに流れているものとすごく近しいものがあるように感じて、なんだか居心地がいい、不思議な気分になった。
モモが人の話をただ聴いているだけで相手のイマジネーションがどんどん膨らんでいったり、喧嘩していた2人が仲直りしたり、物事が勝手に解決の方向に向かったりするっていうところがすごく好きだったし、無口なおじいさん道路掃除夫ベッポのモモへの思いやりや、想像力でどんなところにもモモを連れて行ってくれるジジの魅力の描き方にはすっごく心が温かくなってワクワクして、涙も出るほどだった。
読んでて面白かったのが、この本を早く読みたいがために会社の休憩をわざわざ同期が来ない時間にとって読んでいる私、少しでも暇があるとこの本を取り出して時々歩きながらでさえも読んでしまっている私って、なんかセカセカと時間を短縮してコミュニケーションを排除した孤独な時間に自ら身を置いてる、時間泥棒的な読み方をしてない?って思ったこと。
あと「時間泥棒」って言葉のニュアンス、日常生活でもときどき「話が長すぎて人の時間を奪ってる人」とかを指したりするけど、それって本来使い方逆なんじゃないかな?って思ったりも。この本の中では、とにかく時間を切り詰めて無駄な時間を1秒でも多くなくすことに全力を注ぐ(それが時間銀行にお金を貯めることになると信じ込まされているから)人のことだけどなぁ。と書いてて思ったけど、これは時間泥棒に騙されてる人のことか。時間泥棒自体は人から時間を奪う人で合ってるのか。難しい!
最後の作者のあとがきで、作者が汽車に乗り合わせたこのお話を教えてくれた人に「この物語を過去に起こったことのように話しましたが、未来に起こることとして話すこともできたんですよ」って言われたんだよって書いてたところも面白かった。この、作者が、これは自分が考えたんじゃなくて誰かから教えてもらったんですって言うことで、この本がノンフィクションであるかのように最後に魔法をかけて子どもの夢を守るの、「ルドルフとイッパイアッテナ」でもそうだったよなぁと思い出した。実際、私もまだあの話は猫が書いた物語を作者が代わりに出版したものだって心のどこかでは信じてる気がする。子どもの頃にかけられた魔法って解けないよなぁ。うつくしい。
そういえばこれ小さい頃からずっとママからおすすめされてた記憶があったんだけど、ママにモモ読んだよーって言ったら「あれ説教くさくてあんまり好きじゃない」って言われた。多分好きなのはパパの方だった…笑
Posted by ブクログ
とても有名だが子供の時読んでいなかったので今更だが読んでみた。
名作と言われるものは書かれた時代から何十年経っても内容が時代とマッチするから名作なんだなあ。人類が進歩とともに忘れていってしまうものはいつの時代も同じなのか。
大人が便利さを求めて効率化を進めていくと心が貧しくなりイライラすることも増え子供にもしわ寄せが行く。タイパと言いながら時間そのものを大切にできておらず何が幸せだったのかを忘れていってしまうのではないか?という現代にも通じるお話。
ジジがモモに聞かせてくれた劇中話がなんだかとても素敵だった。三体三部もだったけど物語のなかに夢のような物語を更に組み込める作家さんってすごいなあ。
Posted by ブクログ
「時間をケチケチすることで、ほんとうはぜんぜんべつのなにかをケチケチしている」
小学校の学級文庫に並んでいた1冊だが、合理性や効率化を追求した果てに、大切な何かを置き去りにしてしまった人にこそ刺さると思う
視覚味覚が肥えた現代人、聴く力はどうでしょうかね
Posted by ブクログ
モモの人に耳を傾ける能力というものが、とても特異なものとして強調されていることが印象的だった。
せかせか生きたくない、ちゃんと自分のための時間軸で生きていたい
Posted by ブクログ
この物語は、48年前の1972年に発表されたもの。
日本は高度成長期の只中だった。この後、バブル景気が訪れる。世界でも同じようだったのだろうか。
まさに「時間泥棒」が暗躍する時代、子供たちに向けて書かれたということがとても重要だったと思う。
しかし、この物語は年代を超え、大人にも読まれ、時代も超えて受け継がれる。
時間を酷使し、お金が動き、経済が右肩上がり。多くの人が儲かる話に乗って、やがてバブル崩壊、リーマンショック。染み渡るように広がっていくSNS・・・。
今ようやく、モノに縛られない価値観が生まれ始めた。モモと、思う存分遊べるだけの仲間でありたい。