【感想・ネタバレ】モモのレビュー

「けれど時間とは、生きるということ、そのものなのです。そして人のいのちは心を住みかとしているのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。」

「時間がない」「忙しい」、口癖になっていませんか?
時短や効率にばかり気をとられ、大切なことをついつい忘れてしまう。本作は、そんな現代人に警鐘を鳴らしています。

児童書なのでとても読みやすくわかりやすいのですが、テーマ・内容共に深い作品となっており、子どもだけでなく、むしろ大人の方におすすめしたい一冊です。

すこし奇妙な格好をした、やせっぽち。
でもどこか不思議な魅力をもつ少女、モモ。
モモと一緒に時間を巡る冒険に出かけてみませんか?

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

子供の教科書に載っていたので懐かしくなり再読。余裕のある時、余裕のない時、大人、子供…その時の自分の状況で全く違った刺さり方をします。星5つじゃ全然足りない、何か大事なものを思い出させてくれる名作。

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Posted by ブクログ 2024年03月31日

町外れの円形劇場に迷いこんだ不思議な少女モモの物語。童話の形式ではあるが、展開がスリリングで読めば読むほど続きが読みたくなる。また、「聞く」ことや「時間」についても深く考えさせられる。登場人物や登場亀?も個性豊か。ぜひ、一度は手に取ってみてほしい名作である。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月28日

青木真兵氏のオムライスラヂオにて話題に上がった本作品。児童文学なのか??ってくらいメッセージ性が強い。小学生の時に読んだら全然違う感想になっていたのだろうな。

時間とは何か?本作品での時間は花で形容されており、時間の自然的な性質と神秘的な存在を上手に表していると思う。時間泥棒が葉巻にするっていう設...続きを読む定も面白い。

人間的な生活とは何か?について考えさせられる作品だなって思った。科学技術が進歩して生活が便利になった現代社会。一方、資本主義、新自由主義が発展して全てが均質化され、何もかもが商品と化した競争の時代でもある。そんな競争の中では日々賃金を稼ぐこと、自分の商品価値を高めるために効率的に時間を使っている。子供達は小さい頃から塾や習い事をして社会に出る備えをする。つまるところ人間は歯車のひとつになって、せっせと社会という漠然とした大きな装置を動かし続ける機械奴隷のようになっているようにも見える。果たしてそれが人間的な暮らしなんですか??ってのがエンデのメッセージのような気がする。
じゃあ人間らしい暮らしってのは何かっていうと、やっぱり(1)想像力を働かせること、(2)自然を受け入れること、にあるのではないだろうか。
(1)については、子供たちがそれを体現している。円形劇場におもちゃがなくたって、自分たちの想像力だけで大航海の冒険に出ることができる。高度な人形のおもちゃや高度なルールのゲームを与えられても、真に楽しむことはできない。ジジも、モモといることで溢れ出るイマジネーションを物語にして話すときは活き活きとしてい(2)についてはベッポや時間の花から見てとれる。ベッポはどんなに長い道のりの掃除であろうと、まず直近の一歩を踏み出してその次はさらにまた一歩と、行先の長さに思い馳せることなく目の前の工程をあるがままに受けいれてこなしていく。人間の時間が花であることも、人間の存在が自然と寄り添ったものであることを象徴にしているように思う。

なんか、ビジネスの世界にどっぷり浸かっちゃうと人間辞めることになりそうで怖いなって思った。本を読もう!そして自然の中に繰り出そう!

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Posted by ブクログ 2024年03月24日

今の自分が読むべき一冊だった。子供は時間に縛られていないってのと、そのことを子供に向けて伝えられるように平易な言葉で(日本語訳ではひらがなで)書いているのが、本の中でモモが成し遂げたことをエンデがやってやろうとしているようで、かっこいいと思った。
「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるか...続きを読むな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひとはきのことだけを考えるんだ。」
「時間とはすなわち生活なのです。そして生活とは、人間の心の中にあるものなのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそって、なくなってしまうのです。

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Posted by ブクログ 2024年03月22日

◯ 人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。(106p)

◯ ほらね、カシオペイア、あたしはやっぱりひとりじゃない。(282p)

◯ 不安と心ぼそさがはげしくなってその極にたっしたとき、その感情はとつぜんに正反対のものに変わってしまったのです。(329p)

★時短だ、タイ...続きを読むパだ、効率化だ、睡眠時間も削って、朝ごはんも食べず、湯船に浸からずシャワーで済ませて、そうやって節約した時間はどこに消えたんだ?1週間が、1ヶ月が、1年が、びゅんびゅん過ぎ去ってゆく。これはきっと灰色の男たちの仕業に違いない。立ち止まって考えよう。ゆっくり話をしよう。

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Posted by ブクログ 2024年03月21日

児童向けやけど、大人でも読める本。
読んでてワクワクするし、外国の本ってどうしても嫌煙してたけど、いい意味で価値観を変えられた。
まずはミヒャエル・エンデの本中心に他の本も読んでいこ〜。

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Posted by ブクログ 2024年03月20日

恐らく、ネバーエンディングストーリーよりも、面白く読めるファンタスティックな子供向きの寓意小説です。モモ、ベッポ、ジジ、カシオペイア、マイスターホラといった個性豊かなキャラクターがはえていて、とてもステキな物語を醸し出しております。何よりも時間を如何に豊かに使うにはどうしたら良いのかを考えるために大...続きを読む人も読むべき。時間どろぼうは、あなたのすぐそばにもいるかもよ!!!?

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

児童文学? にカテゴライズされているのは勿体ない! と思うほどに現代の、特に大人に読んでほしい本だと思いましたねぇ…社畜死ね!!

ヽ(・ω・)/ズコー

まさに今の日本を体現しているかのような世界が描かれていますねぇ…都会化して便利になっているんだろうけれども、道行く人々の顔は硬直し、全体的にこ...続きを読むう…ギスギスしてきている…まさに現代を体現していますね!

で、ネタバレになるのかどうだか分かりませんけれども、後半…人間にとって最も大事なものがある世界に戻っていくんですよねぇ…その感じが良かったかな…著者はこれ以降、はてしない物語、とかいう長編も書いていることを知り、そちらも読んでみたいですねぇ…。

さようなら…。

ヽ(・ω・)/ズコー

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

私のバイブル!子供の頃から何度も読んでいるけど、読むたびに心への響き方が違うようなきがします。マイスターホラに連れられて、時間の花を見に行く場面はこれまで読んだ本の中で1番美しい描写だと思っています。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月11日

町の人たちに愛されるモモという少女。
道路掃除夫ベッポと観光案内ジジという友達と、いつも想像力豊かな遊びをしている子供たち。

楽しかった人々の時間が、灰色の男たちによって時間を奪われ、モモは一人っきりになってしまう。

そこに現れたカメのカシオペイアに導かれて、モモはマイスター・ホラがいる空間にた...続きを読むどり着き、灰色の男たちに奪われたみんなの時間を取り戻すために、勇気を出して立ち向かうまで。

現代に十分当てはまる深い話だった。
時間に追われる私たち。
子供が読んでももちろん、大人が読んだって十分楽しめる本だった。読んでよかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月10日

読む前 髪がくるくるの女の子の話?

読んだあと 時間について考えさせてくれる本なんだと思った。

時間、時間ってなんだ。世界中のどの都市も大きなビルが立っててだいたい景色は同じで、時間泥棒のいる今の世界に私たちはどう立ち向かおう。
都会にいるのが全てじゃないって思った。

236頁の描写が好き
...続きを読むモがひとりぼっちの時はどうなるんだろうてハラハラしてどんどんページをめくった。
マイスターホラの言っていることはたまに難しくてゆっくり読まないといけなかった。


ああホットチョコレートのんでカリカリの食パンに蜂蜜かけて食べたいなあ

作者の人、ミヒャエルエンデさんが日本人の方と結婚してるのに驚いた

エンデさんの他の作品も読みたくなった

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Posted by ブクログ 2024年03月06日

ああ、〇〇する時間がない!!
時間ってなんのことだろう?なんでなくなっちゃうのかな?時間をお金のように貯金して使いたいときに一気に使えればいいのに!!

時間とは、生きるということ、そのものだから。人は生きている限り時間と共にある。

時間というものを考える一冊。本作の主人公“モモ”のように時間は無...続きを読む限にあるわけじゃない。過去の行動を悔いて時間を節約しようとするかもしれない。それでも生きることに余裕を持って、時間に縛られることのない人生でありたい。



「果てしない物語」もいつか読みたい。いつの日か。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

人は時間を感じとるために心がある。そして人の命は心を住みかとしている。最近時間をそんなふうに大切に扱ってきただろうか。モモのように落ち着いて人の話を聴けていただろうか。私もだいぶ灰色の男たちに毒されているな。

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Posted by ブクログ 2024年02月28日

モモ、よぉく頑張ったー!って最後思った。面白いね〜。
現実でも時間が盗まれているような感覚になることがあるな。それを、その犯人を時間泥棒っていう設定の世界ってことだ!♪(๑ᴖ◡ᴖ๑)♪

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Posted by ブクログ 2024年02月27日

古い本って難しくて時間かかりそうな先入観あるけど、一気読みしてしまった〜

児童書にしてはあまりにも深いと思ったけど昔読んでたら何も思わなかったんだろうな

わりと効率重視してしまう性格だしそれがいいと思ってるけれど、時間に追われることで心がやせ細る人たちの描写が怖かった、、

時間を気にせずには生...続きを読むきていけないけれど、無駄な時間を無駄と思わないようにしようと思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月22日

「時間」とは生きること。
しかも「ただ生きる」だけではなく、
「心と共に」生きなければ意味がない。
そこに心はあるのか?
心と向き合っているのか?
その問いは忘れてはいけないとても大切なこと。
当たり前だと思っていた「効率的」「無駄のない」生き方。
それが正しいと思っていた生き方。
でも、それは、
...続きを読む誰かが決めた生き方であって、
自分が決めた生き方ではない。
時間は限られている。
時間はつまり自分の命。
でもだからと言って、1秒も無駄にせず生きるという意味をはき違えてはいけない。
無駄がなく、がむしゃらに働き、お金を稼いで、
地位や名誉を獲得したその先に何があるのか?
人と接する時も、仕事をする時も、遊ぶ時も、ぼーっとする時も、
そこに「心」がなければ、それはただの「過ぎた時間」になってしまう。
私は価値ある時間を過ごしたい。
どんな時も。心と共に有りたい。
ふと立ち止まり、
空を見上げる、
地面に咲いている植物、鳥の声、川のせせらぎ、風の音、
すぐそこにいてくれる美しいものたち。
そんな素晴らしいものたちと時間を共にすることを楽しめない心に、
本当の幸せはあるのか?
時間の使い方は、その人の生き様。
「心のあり方」を自分自身にも問い、
改めてこの命(時間)を心と共に大切にしていこうと思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月24日

中学生の時に初めてプレゼントされた本。
何度読んでも面白い!!

1年に2回くらい急に読みたくなる。
10年読んでて、読むたびに前読んだ時とは違う想像をしながら読むのも楽しい。
文章の感じ方や想像が年々変わっていってるのを実感して、ずっと手元に置いてこの先自分がどんなことを思ってモモの世界をどんな風...続きを読むに想像しながら読んでいくのか楽しみ。

特にご飯のシーンが想像するの楽しい!幸せ!
あと時間の花のシーンも自分でどんな花があるのか、どんな時計がどれくらいあるのか想像するのも楽しい!
何年経っても大好き!面白い!
何度読んでもワクワクドキドキを感じる物語!

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

いつの間にか物語の世界に引き込まれてしまった。
「今」を心から堪能する子どもに戻ったような感覚を覚えた。不思議な世界にも足を踏み入れ、恐怖や勇気や嬉しさや、色々な感情が鮮明に自分の中に湧き上がるのも驚きだった。

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Posted by ブクログ 2024年01月30日

間違いなく名作です。決して色褪せません。訳もレイアウトも見事です。開いて3ページ目にはもうこの世界観に引き込まれることと思います。

あくせく急ぐほど、時間はなくなる…ほんとにそうなんですよね。

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Posted by ブクログ 2024年01月29日

有名過ぎて読めていなかった本でしたが、新な一年を迎えるにあたり、意を決して半日公園とカフェをはしごして読み終えました。
かわいいモモの物陰がこれから先もふとした瞬間に「時間ってなに?」とかわいく問いかけてくれる気がしており、間違いなく、読んで良かったなと思いました。

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ネタバレ購入済み

時間どろぼうを倒せ!

2022年09月29日

「時間どろぼう」なる怪人の秘密結社と浮浪児モモの戦い。70年代ドイツの児童文学として、なかなかの傑作だと思う。
モモは直接戦うすべを持たないが、超常的な能力を持つ存在が手を貸すことにより逆転への道が開ける。
時間の人生哲学を優しくレクチャーしてくれる内容。

#深い

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購入済み

良かった

2021年12月25日

時間に追われた現代人の皆さんに、ぜひおすすめです。

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モモがんばれ

2021年04月24日

童話ではありますが 、いろいろ考えさせられました。作者はドイツ人だということで、同じヨーロッパでもスラブ系からは出て来ない話だと感じます。疲れていっぱいいっぱいになったときに、思い出して心の余裕を取り戻したいと思います。

#感動する #深い #タメになる

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購入済み

良質なファンタジー。

2020年05月08日

児童文学とはいうものの、内容も深いですし、大人が読んでも充分楽しめる作品だと思います。
とても良かったです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月19日

モモがひとりぼっちで寂しくて不安な時はカシオペイアが何度も助けてくれました。カシオペイアがいなければ、小さなモモは乗り越えられなかったと思います。
ラストの時間の花が舞うシーンがとても綺麗ですっかり虜になりました。
ニノのレストランで久々にニノと再会を果たすもゆっくり話すことができず、きのこテーブル...続きを読むで食べにくそうに食べ物を詰め込む姿が辛かったです。

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Posted by ブクログ 2024年03月14日

最初の入りからはこんな風に物語が動いていくなんて想像もできなかった。
「時間」について深く考えさせられる本。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

とても面白かった上に時間について考えさせられた。風刺してるところも多く、子ども向けの小説だけれど、大人こそ読むべきだと思う。ついモモを応援したくなった。不思議な世界観に魅了された。

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Posted by ブクログ 2024年02月27日

子育てと仕事で毎日時間がないと思ってる今だからこそ、心にグサッとくるものがあった。
忙しい中でも、毎日数時間だけでも子どもと真剣に遊んだり話したりする時間を作ろうと思った。

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Posted by ブクログ 2024年02月27日

子供の時間の感じかたと大人のそれとは全く違うものなのかもしれない。
スマホを持つ前の時間の使い方はどうだったか??ヒマってどんな感じだったっけ??
考えてみようかな。

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Posted by ブクログ 2024年02月10日

あくせく過ごす現代人の状況をあらためて
見つめ直したくなる作品でした。
大人でも興味深く読めました。

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Posted by ブクログ 2024年02月09日


時間について考えさせられる作品

これが過去についてのことのように話したが 未来のことでもあると言えるみたいなこと

あとがきにあって たしかに~って思った

時間に追われとる人っておるよね そうなると余欲なくなるよね

そうならないように 1月1日を大切にしたいと思った

児童文学だから 高学年...続きを読むの本好きの子とかにも オススメできそう。

モモがなんといっても魅力的!!!

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Posted by ブクログ 2024年01月26日

『金曜日の本屋さん』の中で出てきた「モモがモモになるために必要なものは何でしょう。答えがわかったら渚くんもモモになれますよ」という一節が出てきて、答えを知りたくて読んだ。
21章あるうちの7章(~p131)までは、一体どんな話を読んでるんだ!?これ、最後まで読み切れるやろうか…と心配の方が大きかった...続きを読む
読み進めるうち、18章あたりからは話の展開にドキドキ。児童書なのに大人なはずの私が食われたように感じる。
…で、この本を読むきっかけとなった答えが何だったのか!?時間が経って忘れそうになったら、またこの本を手に取って19章を読んでこの感覚を思い出そう。

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Posted by ブクログ 2024年01月21日

子供の頃読まなかったので、大人になった今、読んでみました。

児童書だと舐めていた。
死ぬこと、生きること、どう生きるべきか、なかなか深い物語でした。
50年間、読まれ続けている理由がわかりました。
この本は大事に大事に持っていようと思います。

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Posted by ブクログ 2024年03月27日

珍しく児童文学を読んだ。本書は今回初だが、ミヒャエル・エンデの作品は小学生の頃に読んだ記憶があり、とても懐かしい。まさか成人してからまた読むことになるとは。

本書『モモ』はとても有名な作品らしく、むしろ大人向けではという声もあるようだ。
ただ、読んでみたものの登場人物に感情移入できない。確かに時間...続きを読むや心の余裕は大事と思うけど、お金儲けのために昔からの居酒屋をファストフード店に改装したニノを良くないとも思わない。そこに居るイライラした客たちも、過剰に悪いように表現されているように思えてくる。このように感じる自分は、コスパやタイパを重視する「忙しい現代人」を普通のものと捉えてしまっているのだと思う。

調べると本書の原著の出版は1973年。当時と比べ、世の中はどう変わっているんだろう?
この先の長い人生、時には効率重視の考え方を横に置いて、「モモ」たちのように過ごして、自分の大事にしたいものを考えても良いのかもしれない。

もし本書を小中学生の頃に読んでいれば、自分はどんな受け止め方をしただろう? 少し悔しくも思う。

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