あらすじ
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う、エンデの名作。
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「けれど時間とは、生きるということ、そのものなのです。そして人のいのちは心を住みかとしているのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。」
「時間がない」「忙しい」、口癖になっていませんか?
時短や効率にばかり気をとられ、大切なことをついつい忘れてしまう。本作は、そんな現代人に警鐘を鳴らしています。
児童書なのでとても読みやすくわかりやすいのですが、テーマ・内容共に深い作品となっており、子どもだけでなく、むしろ大人の方におすすめしたい一冊です。
すこし奇妙な格好をした、やせっぽち。
でもどこか不思議な魅力をもつ少女、モモ。
モモと一緒に時間を巡る冒険に出かけてみませんか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
起きる、家事、子の支度、自分の支度、送迎、出勤、仕事、送迎、夜ごはん、お風呂、寝る時間!
毎日毎日、何時何分までにあれをしてこれをして終わらせて…の繰り返しで自分のためのまとまった時間がない!とすぐいっぱいいっぱいになり、爆発する。
そういう日々を送っている中でモモの物語はとても心に刺さった。
便利さを常に追求して、できた自分の時間は動画を観るなどで消費。
子どもの世話を効率よくこなしつつ家事も出来るだけ負担軽くしたくて、結果的に子どもと遊ぶ時間を満足に取れてなかったり…。
時間というものをどういう心で過ごすのか、誰と過ごすのか、考えさせられた。
そして読み終わって奥付を見たら、1988年7月に第三版とあり、私が生まれたのが1989年2月だから、赤ちゃんが来たってことで児童文学を買ったのかな〜お父さん。(小学生の頃に自分の部屋が出来た頃から気がづいたら部屋の本棚に入ってて今まで一回も読まなかった)
Posted by ブクログ
物理的な時間と心の時間の違いについて教えてくれる本!
タイパや生産性といった物差しとして時間を考えると無味乾燥なものになってしまう。
心の通った充実した時間を確保することで、「今」を楽しめるようにしないとな。
Posted by ブクログ
忙しくしてるよりも、ゆっくりしているほうが贅沢な時間の使い方だね。せっかくならモモのように、星とか風とか音楽とか、一瞬の今をじっくり感じる余裕がほしいよ。現代ってみんな忙しくて時間がなさすぎる。なにに時間を使うか、だれのためなら自分の時間を使おうと思うか…、これからは時間ができて「さて何をしようかな」ってなったとき、モモのことを思い出しちゃうな。自分の時間もだけど、親とか、友人とか、身の回りの人の時間も大切にしたいね。時間は貯金せず今の自分にどんどこ使おう!
Posted by ブクログ
読み始めは、なんて子供じみた話なんだろうと思っていました。
ところが灰色の男たちがモモの仲間達の時間を奪い始めてから、ページをめくる手が止まらなくなりました。灰色の男に時間を貯蓄しないかと誘われて、生活がガラリと変わっていく。余裕のないいつもイライラした生活は、まるで自分のようで読んでいてとても辛くなりました。
「時々目をあげてみるんだが、いつ見ても残りの道路はちっとも減っていない。だからもっとすごい勢いで働きまくる。心配でたまらないんだ。そしてしまいには息が切れて動けなくなってしまう。道路はまだ残っているのにな。こういうやり方はいかんのだ。」
「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな。ひょっと気がついた時には一歩一歩進んできた道路が全部終わっとる。どうやってやりとげたかは、自分でもわからんし、息もきれてない。これが大事なんだ。」
Posted by ブクログ
50年以上前に書かれた物語だけど、まるで現代社会を風刺しているよう。効率の良さと引き換えに私たちは心の豊かさを失っているのでは無いか?効率の先にあるものは何か?ということを問いかけられた気がした。
この本のテーマは時間についてではあるが、サブテーマに自分の頭で考えることの大切さも説いている。中でもおもちゃの定番である着せ替え人形やラジコンカーを遊ぶ工夫ができないおもちゃだと痛烈に作者が批判しているのが衝撃を受けた。
児童文学だけどこの本は大人にぜひお勧めしたい。
名作は子どもだけでなく大人も心打たれるものなのだと再確認できた。
Posted by ブクログ
この本が恐ろしいのは、50年前の作品ってことと、児童文学ってこと。50年後を生きる私の生きる社会の苦さやままならなさも、モモや灰色の男や時間の花を象徴として喩えて物語にしてしまったところ。なんかもう、私なんかが語ることがない。余韻や余熱や想像が、意味を持たない。感じたこと沢山あるのに、いろんなこと重ね合わせたのに、自分の言葉にならない。なにを書いても、しっくりこない。
物語の中で、時間も、贅沢な余白も、人間の心の病も全部綺麗に隙なく描き尽くされているから、巨大な伏線を、綺麗さっぱり見事に回収して、鮮やかに着地して完結してる。物語が完璧でこれ以上、言うことがなくなるんだね。自分の言葉で置き換える必要がないって言うか、結論はとっくに出たって感じ。解釈の余地なんてない。いらない。
なんだか鳥肌がたちそうだ。挿し絵もエンデ様が自分で描いたんでしょ?どれだけすごいんだよ!!それでもどうしても書きたいから時間についてありきたりなことを書かせてもらうと。笑
時間がないって本当に人からいろんなものを奪うと思う。余裕がなくなって、楽しくなくなって、笑顔や思いやりが消える。そして個性がなくなり、気力もなくなって灰色になっていく…人間としての余白も消える。慌ただしい毎日の中で、いろんな大事なものが削ぎ落とされていく。自分の心に耳を傾けることも忘れて、いつしかその方法も分からなくなっていく。心を亡くすで忙しい。宮迫のCMが浮かんだ。
子どもにとって大事だと思う遊び。大人もそう思っているはずなのに、その環境も時間も、かなり限定的になっていると思う。情報とものが溢れる世の中で、目に見えるものは持っているのに貧しい。体を使って、肌で感じて、人と触れ合ってぶつかって。道草をしてボーッとアリを眺めることからしか得られないものがある。無意味で自由で生産性のない遊びの贅沢さ。
効率やタイパを重視して灰色の男たちに捧げた時間は、スマホに消える。結局何のために時間を節約してたの?
大人になったけど、遊びや余暇や趣味は大事にしていたい。そういう余白が、人生を豊かにすると思う。ゆったりと今を感じる余白を持って、心豊かに生きていきたいなって思った。
Posted by ブクログ
おもしろかった。
結末の情景を思い浮かべて、
心底よかったと思った。
作者のあとがきも
児童文学ならではの温かみがあって
とても良かった。
せかせかしている自分に、
おい時間泥棒に盗まれてるぞ と
教えてあげよう。
Posted by ブクログ
作者の後書きが全てだも思う
「過去に起こったことのように話しましたね。でもそれを将来起こることとしてお話しても良かったんですよ。」
現代も共働きだったりスマホばっかしてたりで子どもとの時間が取れないなんていうけど
これを読んでたらいつの時代も子ども最優先とはいかない矛盾があるんだろうな
そんな中でも子どもに向き合う時間、自分や大切な人に向き合う時間を大切にしなければと思える作品
Posted by ブクログ
児童文学とは思えない。
大人こそ読むべき本だと感じた。
忙しない現代社会において、時短、タイパという言葉がよく聞かれるが、時間を節約する意味とはなんなのか、人間らしい時間の使い方とは何なのかをとう一冊。
Posted by ブクログ
ずっと気になっていたが、読めていなかった『モモ』。
ざっくりとした内容はNHK「100分で名著」を見て知っていた。
現在、ドイツ語学習者向け『モモ』を使ってドイツ語を勉強しており、この機会に読んでみようと思い選んだ。
序盤の100ページほどを読んだ時点で、「これって本当に児童書!?」と思った。
そして『モモ』が発表されたのは1973年だと知り、さらに驚いた。
ミヒャエル・エンデを予言者のように感じてしまうほど、現代を生きる私に刺さるものがあった。
文章やストーリーは子ども向けに書かれているが、これはぜひ大人に読んでもらいたい作品だ。
時間泥棒である「灰色の男たち」は、人々から時間を奪っていく。
街の人たちは無駄を嫌い、予定を詰め込み、いつも忙しくイライラしている。
子どもたちでさえ、遊ぶ面白さよりも「将来の役に立つかどうか」が全てになっている。
大切な人との会話、触れ合い、自分を慈しむ時間。
そういうものがどんどん剥ぎ落とされ、1秒の時間も無駄にしないことが良しとされ、時間に振り回されながら生きている人々。
その姿が、現代の我々と重なった。
「仕事に役立つことをしろ」
「無駄なことをするな」
「タイパを考えろ」
そんな言葉が溢れている私たちの日常に必要な物語だと思った。
特に印象的だったのは、「時間の花」だ。
自分自身の時間というものを、こんなにも美しく、儚く描くことができるのかと驚いた。
物語の最後には、『作者のみじかいあとがき』が載っている。
このあとがきを読むと、子どもたちに向けたミヒャエル・エンデのあたたかい眼差しを感じることができる。
ぜひ最後まで読んでほしい箇所だ。
日常を過ごしていく中で一度立ち止まり、自分にとっての時間とは何か、大切にしたいものは何かを考えたくなる作品だった。
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時間をケチケチすることで、ほんとうはぜんぜんべつのなにかをケチケチしているということには、だれひとり気がついていないようでした。じぶんたちの生活が日ごとにまずしくなり、日ごとに画一的になり、日ごとに冷たくなっていることを、だれひとりみとめようとはしませんでした。
(P106)
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「時間がない」、「ひまがない」——こういうことばをわたしたちは毎日聞き、じぶんでも口にします。いそがしいおとなばかりではありません、子どもたちまでそうなのです。けれど、これほど足りなくなってしまった「時間」とは、いったいなになのでしょうか? 機械的にはかることのできる時間が問題なのではありますまい。そうではなくて、人間の心のうちの時間、人間が人間らしく生きることを可能にする時間、そういう時間がわたしたちからだんだんと失われてきたようなのです。このとらえどころのない謎のような時間というものが、このふしぎなモモの物語の中心テーマなのです。
(P401『訳者のあとがき』)
Posted by ブクログ
子どもの頃に愛蔵版に憧れていましたが当時購入できず、そのまま読むタイミングを失い大人になってから読みました。とても深い内容で早く読まなかったことを後悔しましたが、今の私が読んだからこそより深く理解出来た部分もあると思うので、今読めて良かったのかもしれません。
最近話題の絵本版がありそちらは5歳の子どもと読みましたが、絵本は物語の序盤のみなので、いつか我が子にも全編を読んで欲しいなぁと思いつつ、押し付けにならないよう善処したいと思います。
Posted by ブクログ
とても好き。
最初から最後まで、単語一つ取っても素晴らしい。
灰色の男が「これでいいんだ」と最期に言った理由、人間由来のものであると思ったら分かるような気がする。
Posted by ブクログ
面白かった。子供の頃に読んだことがなかったので、読んでみた。
小さい頃に読みたかったなあ。
小さい頃に読み継がれる理由が分かった。
一気に読んでしまった。
最初は、1話完結かと思って読んでたが、実はつながってて、時間泥棒の話が出てきてから面白くなってきた。
時間に囚われてるのは私だなぁ、、
Posted by ブクログ
内容 並外れた聞き上手のモモ。たくさんの友達と仲良く暮らしていたが、一方で、時間泥棒に時間をかすめ取られてゆく世間の人たち。そんなみんなを救うため、モモは立ち上がる。
感想 中年になっての再読。主人公のモモがほとんどしゃべらないことに、感銘を受ける。人との温かい交わりを「無駄な時間」として放棄する大人たちの姿もそうだが、「子どもの家」に集められ、既成の遊びを「将来のため」と称して遊ばされせられる子どもたちの描写に、戦慄が走る。「時間の花」という概念を、忘れずに持ちつづけたいと思う。子どもにもわかる言葉で書かれているし、子どもなりに受け止めるとは思うが、本来は大人のための寓話。
Posted by ブクログ
究極に生産性や効率だけを考えて動くと、倫理観や感情が失われてしまう。
灰色の男に完全に支配されないというのは現実問題難しいが、少しでも立ち止まれるように。
"無駄な時間"とされるものも、ただ時間として存在している、もともと正当なものだったことを思い出せるように。
『時間とは、生きるということ、そのものなのです。』 (106頁)
時間に追われるように感じる日々だが、時にはくだらない話をして、笑って、最期に私の人生なかなか豊かだったじゃんと思えるといいな。
小話をひとつ。
田舎生まれ田舎育ちの親戚が東京に遊びに来て、平日の電車に乗った時の感想。
「みんな無表情で楽しくなさそう。電車が動いてる時はスマホ見て、止まったらドアに向かって一斉に吸い込まれていって、みんな同じ動きをしている。ロボットみたいだし、何かに操られてるみたいに見えた。」
モモを読んだ後ならはっきりわかる。
彼が見たものは灰色の男たちだったんだな、と。
何回か読んでいます
自身が小学生時代に初めて読み、こどもにも読み聞かせしております。
今回読書感想文を書くにあたり手元に本がなく図書館でも貸出中だったため、初めて電子書籍で読ませて頂きました。電子書籍には苦手意識がありましたが、嵩張らず、文字も見やすく、途中から読み始めるのも手軽に出来、電子書籍の良さを感じました。また繰り返し読みたいと思います。
時間どろぼうを倒せ!
「時間どろぼう」なる怪人の秘密結社と浮浪児モモの戦い。70年代ドイツの児童文学として、なかなかの傑作だと思う。
モモは直接戦うすべを持たないが、超常的な能力を持つ存在が手を貸すことにより逆転への道が開ける。
時間の人生哲学を優しくレクチャーしてくれる内容。
モモがんばれ
童話ではありますが 、いろいろ考えさせられました。作者はドイツ人だということで、同じヨーロッパでもスラブ系からは出て来ない話だと感じます。疲れていっぱいいっぱいになったときに、思い出して心の余裕を取り戻したいと思います。
Posted by ブクログ
時間とは何かを問う名作。
「時間とは心で感じるものである」
時間を節約しようと忙しなく生きていると、次第にこころに余裕がなくなり、真の意味での時間の大切さを感じられなくなってしまう。
タイパが重視される現代社会において、目的を見失わずに、時間の使い方にもう一度目を向けることが必要だと感じた。
忙しく過ごしてたっていい。ボーッとして過ごしてたっていい。時間の使い方にしっかりとした目的があるなら、それが幸せにつながり、本当の豊かさとして自分自身の中に根を広げると思う。
Posted by ブクログ
何故今になって、刊行が50年くらい前の児童書が流行っているのかの理由がわかった
多忙に追われて自身の生活の重心を見失いがちである現代人にとって刺さりやすいテーマだった
小学生対象の文章なので理解しやすい分、自分自身を顧みて昔は良かったと嘆いた笑
Posted by ブクログ
幼い頃に読んだ覚えがあって、少なくとも家にはあって、懐かしさを思って手に取った。結局、全く読んだ覚えはなかったけれど、小学生の自分には理解できなかったからかもしれない。
物語の中の人や街は、今の世の中と同じで、いつも時間がなく、指の間から大切なものがすり抜けていく焦燥感が描かれていた。時間とは何か。自分もいつも時間を無駄にしてしまうので、与えられている時間を大切に過ごしていきたいし、それを伝えられる人間になりたいと思った。
Posted by ブクログ
効率的に休みを使わないといけないという思いが強くてしんどくなりメンタルを壊してしまいました。そんな時にこの本と出会いました。特別な何かをしなくても良い時間、誰かと過ごす時間が人生を豊かにするのだなということを感じました。この本と出会って少し生きやすくなりました。
Posted by ブクログ
長かった…
読んでいる時にメモしたフレーズが何個かあり読み返してみた。
私がこの物語から受け取ったメッセージは"時間"。
時間にまつわる色々な事象から、私ならどうするか⁇問いを投げかけられた気分になった。
Posted by ブクログ
寓話・教訓のお話。登場人物は魅力的で特にほら話が得意なジジが時間泥棒に金持ちになる夢を叶えられて、その生活を維持するために物語を量産してスケジュールに追われていく姿がリアル。 この物語は寓話でおとぎ話なのだが、時間泥棒に時間を奪われた人々の姿にリアリティがある。そのために、むしろ時間泥棒に奪われている人の方に親近感を抱くほど。ここが素晴らしい。 良い児童文学はおとぎ話の中にいる現代的な価値観を持った人物をちゃんと描いている。ハリボテではなく生きている人物が出てくる。
Posted by ブクログ
これからの自分の人生、時間について考えさせられる本。なんのために頑張っているのか、ゆったりと幸福を感じる時間は本当に無駄なのか、何を大切に生きれば良いかを再認識できる。
Posted by ブクログ
「将来のためになる」勉強を強制され、この世界では、巨大な情報産業に踊らされる操り人形のような人々は時間を奪われ、「生きること」を奪われ、心は貧しくなり、荒廃していく。この病気について警告しようとものなら、狂人として精神病院に隔離される。
有限で神秘的な「時間」をどう使うかを問う物語でした。誰かために割いた時間のために気付いたら「夢」や「希望」がなくなっていたら恐ろしいですね。
Posted by ブクログ
自分の豊かさを作れるのは自分だけなのに、外の豊かさの基準が正解だと思い込む、こなすことで思考を止める
楽に居場所が作れて便利だからこの考え方自体は嫌いじゃない
休日何すればいいか分からない、に陥りがちで気づけば夜になっている
好きにしていいと言われると何もできない
この一文が最も共感できた
分かりすぎる