【感想・ネタバレ】モモのレビュー

あらすじ

時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う、エンデの名作。

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「けれど時間とは、生きるということ、そのものなのです。そして人のいのちは心を住みかとしているのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです。」

「時間がない」「忙しい」、口癖になっていませんか?
時短や効率にばかり気をとられ、大切なことをついつい忘れてしまう。本作は、そんな現代人に警鐘を鳴らしています。

児童書なのでとても読みやすくわかりやすいのですが、テーマ・内容共に深い作品となっており、子どもだけでなく、むしろ大人の方におすすめしたい一冊です。

すこし奇妙な格好をした、やせっぽち。
でもどこか不思議な魅力をもつ少女、モモ。
モモと一緒に時間を巡る冒険に出かけてみませんか?

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Posted by ブクログ

ネタバレ

灰色の男たちは現実にいて、知らぬ間に時間を奪われているとか、そんなことを想像した。時間、効率……技術発展の恩恵を受けて有り難く生活しているわけだが、技術の速さと人間の時間は比例せず、人間を機械は走り去っていく。
忙しさは日に増して、ニノのレストランのような人たちで溢れかえる。
そんな社会、都会の歯車の中に入れられている私たちに本当に必要なのは、モモのような存在。
「モモのところに行ってごらん!」

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2025年11月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本を読んだり、音楽を聞いたり、映画を見たり、友だちと話したり、、、速読、倍速視聴、効率が重視される世の中で時間が勿体無い!と思われるようなこと=たのしいと思うこと、むちゅうになること、夢見ることはなにより自分自身を充実させるものなんだね。忘れたくない気持ちがたくさん詰まった本だった。

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2025年11月04日

ネタバレ 購入済み

時間どろぼうを倒せ!

「時間どろぼう」なる怪人の秘密結社と浮浪児モモの戦い。70年代ドイツの児童文学として、なかなかの傑作だと思う。
モモは直接戦うすべを持たないが、超常的な能力を持つ存在が手を貸すことにより逆転への道が開ける。
時間の人生哲学を優しくレクチャーしてくれる内容。

#深い

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2022年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語全体が「時間とは何か」という問いに向き合っている。SNSやAIに触れることが当たり前になった今、つい"効率性"や"他者との比較"に振り回されてしまうが、この作品は立ち止まって自分の時間を取り戻すという、いまの時代ほど必要な姿勢を思い出させてくれる。忙しさを言い訳にしがちな人ほど、読んだあと心にくるものがある一冊である。
一方で、ティーンズ向けなので、ひらがなが多く、普段から本を読む人からすると読みにくいと感じるかもしれない。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久方ぶりに読書らしい読書を行い、小学生時代、そして高校生時代頃に冒頭で読む事を挫折した「モモ」に手を出した。
しかしながらやはり、最初の100ページまで読むのがかなり苦慮するような気持になったのは果たしてまだ私の中で読みたいと言う気持ちが湧き起らなかったからか、もしくは私には既にその時から灰色の時間泥棒たちが気付いたらやってきており、楽しいという気持ちを無くさせてしまっているからだろうか。

果たしてモモはいったい何者なのか、それは最後まで分からないし、何処から来たかも最後まで分からない。
ただ分かるのモモはただそこにいて、相手の話をじっと聞いてくれる心の豊かさを持った、時間に「余裕がある小さな女の子」であることだけ。
なぜ彼女にそういった特別な才能があったのかは分からないし、彼女が眠っていた1年間という時間は取り戻す事はできないまま、彼女がある日やってきた時の様な日常が当たり前のように再び街に訪れて日常が「元通りに」なっていく。

それはまるで息をするかのようにやってきて、そうして知らぬ間に消えて行ってしまった、幻想的ともいえる灰色の生き物は、5歳までしか自由に遊べず6歳の年には強制的に小学校へ通うようになり、決められた世の中のルールを学び決められた仕事を永遠ともいえる長い時間を行う、現実世界の我々のことをあざ笑うかのように描かれている。

日常の中で誰かに腹が立つことがあるだろう、理不尽な事に直面することがあるだろう。
そうした時にきっと私は何度となく、この物語を思い出し、私は灰色の男たちから葉巻を譲り受けたいとその度にきっと望むだろう。
きっと灰色の男たちの正体は私たちのそうした日常のちょっとした不満や不安が生み出した、自由だった子供時代への葛藤や熱望の幻影だったのだろう。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

文学小説は読むのが苦手なので時間かかった。

時間泥棒は現代の私たち?
時間をいかにショートカットしていろんなことをたくさんやれるか?効率的に考えることは大事だけど

一つ一つの出来事を味わい心を豊かにしていく。時間の質も大切。
モモと時間泥棒の戦い?シーンは少しアドベンチャーに感じてジブリアニメを想像しながら読んだ。
名作だけどアニメや映画化はされてないのかな?

ついつい自分の話をしてしまう相手っている。
それがモモ。会いたい。

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2025年11月03日

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