ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 生きるぼくら

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    引きこもりの青年が、祖母の昔ながらの米作などを通して更正していく物語。その更正の過程での人との関わりと繋がり、あえての面倒な作業からの気付きとか、大切な人への思い、相互の思いやり思いやられ関係とか、心暖まる素敵な物語でした。引きこもりもそうだけど、父の死、祖母の認知症、介護とか、身近な社会問題にもなっているような題材もあり、切なくもありいろいろと考えさせられたけども、やっぱり人の一生は、人の繋がりでできてるんだなと思いました。
    父を癌で亡くした経験も相まって、初めの年賀状のエピソードは、目が熱くなっちゃいました。電車では読めませんね(笑)

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    2025年12月09日
  • HACK

    購入済み

    現実が小説を追いかける

    最近ニュースで、ミャンマー軍がタイ国境近くのミャワディにある国際詐欺グループの建物を破壊する映像が流れました。

    ちょうど読み終えたばかりの小説「 HACK 」をなぞる内容で、まるで現実が小説を追いかけているかのようです。

    「 HACK 」には、暗号資産、マネーロンダリング、謎のハッカーなどが登場し、舞台は東南アジアや日本を行き来します。

    著者の橘玲さんは、ハウツー指南やノンフィクションでも優れた著作が多数。にもかかわらず今回は小説という形式を採用したのは、フィクションだからこそ語れる情報があると判断なさったのでしょう。

    まさに今の時代だからこそ読むべき小説です。

    #ダーク #ドキドキハラハラ #タメになる

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    2025年12月09日
  • ザ・ロイヤルファミリー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    競馬知識はないが、それでもあまりあるくらい感動した。
    馬の世にのめり込んだ山王社長、ワンマン企業で一代を築いたがその人生は決して順風満帆ではない。その中でも馬主を続けていくのは馬の向こうにいる人を見て、想いを継承していくことに価値を見出していたからであった。
    前半のロイヤルホープも決して栄華な成績とはいえないが、熱狂的なファンがおり、信頼できるチームもいて、確かに次世代へのバトンを渡している。
    後半は耕一が馬主を引き継ぎ、かつて山王のライバル関係にあった椎名のその息子とは、別の関係性で切磋琢磨しながら時代を築いていく。山王社長は、栗栖に「絶対俺を裏切るな」というほど、人に裏切られてきた人生であ

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    2025年12月09日
  • 旅猫リポート

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    想像していたラストだけど、それがさらに涙を誘う。一話一話で涙。ラストは号泣。
    ペットは家族という概念が、犬や猫を飼ったことがない私にはなかなか想像できなかったけど、ナナと悟の家族以上の絆をまざまざと見せつけられた。

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    2025年12月09日
  • 僕には鳥の言葉がわかる

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    Audibleにて耳読したのがとてもよかった。シジュウカラの鳴き声(言葉)が聞き分けられるようになりました!
    鈴木さん、いろんなメディアに引っ張りだこで、先日「徹子の部屋」に出演しているのも拝見した。あの黒柳徹子さんを目の前に、全く動じたり緊張したりすることもなく(そのようにお見受けしました)、シジュウカラの言葉について語ってらした。時にタメ口で(^^;)
    自分の興味関心があることにどっぷり浸って続けていくこと、そしてそのためには周りの大人(両親や教師)がそれを見守り支えることがとても大事なんだなと改めて思った。前者を子供たちに伝えたいなと思っていたら、すでに光村図書の教科書に鈴木さんの書き下

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    2025年12月09日
  • 空、はてしない青 上

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    ネタバレ

    父親が同じ病気だったから、暗い作品なのかと思って敬遠していたが…

    序盤のパスタを茹でているのを忘れてから暫くカリカリしているシーン
    家を借りる時の騙されてないかと疑心暗鬼になるシーン
    どれも父親の介護をしている時を思い出した。

    早期に家族を退場させたのは暗くなりすぎるからなのか

    ジョアンヌがブルートム、ポック、主人公(弱者)を引き取ると言う表現が素敵
    下巻を早く読みたい

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    2025年12月09日
  • 百年の子

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    心に刺さる作品でした。
    敗戦の玉音放送を聞いた場面がいちばん印象的でした。

    戦時中の人々の感情は、現代にも残っているものがあるなと感じました。
    耐えていたものや目を背けてきたものが目の前に突き出された時、はじめて自分が堪えていたことに気づく。

    思いが真っ直ぐ伝えられない環境は、どの時代でも同じなんだなと思いました。
    だけど、「諦めない」ことが結局大事で、その気持ちが人も時代も動かせるのだと改めて気づきました。

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    2025年12月09日
  • 殺し屋の営業術

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    面白かったー!
    2日で読み切ってしまった
    テンポ感も良いし、読みながらハラハラドキドキ、怖い場面もあり、肩の力が入りながらもあっという間に読み終えた。
    主人公はかなりイカれた人ではあるし、絶対に関わりたくない人だが物語では、最高の立ち回りをしている
    最後の最後まで面白く、さすが話題になってる本だなと感じた。

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    2025年12月09日
  • プロジェクト・ヘイル・メアリー 下

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    ネタバレ

    大変面白かった。
    後半はどんどん読み進めてしまったし、最後は読み終わるのが勿体無く感じてしまった。

    異星人のロッキーとの掛け合いがとても面白い。
    主人公にもロッキーにも作者の性格が反映されているんだろうけど、登場人物を好きになれる本って読んでて楽しいですね。

    映画化も進んでいるみたいなので、どのように映像にされるのか楽しみです。

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    2025年12月09日
  • あえてよかった

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    「子どもたちの未来に触れる仕事」の台詞に感銘を受けました。発達障害だけでなく、令和の子どもたちのことをよく取材して執筆しているのが伝わる作品でした。
    最後は心がすーっと、洗われる気持ちになりました。

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    2025年12月09日
  • イクサガミ 人

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    島田宿に集結した14人の同時戦闘が圧巻。これだけの人数のバトルを描くのは普通めんどくさくて避けそうだけど、見事に捌いているからすごい。横浜での陸蒸気での戦闘も息もつかせぬ面白さだった。山田風太郎がこの作品を読んだらどう思っただろう。感想が聞きたかったな。

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    2025年12月09日
  • R62号の発明・鉛の卵(新潮文庫)

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    久々の安部公房面白い。こんなにSF感あふれる作品を出してたのかと驚きます。また全編に死が充満しています。自分の子供の頃は死は日常だった。ばあちゃんは死んでしまうし、じいちゃんは死んでしまうし、叔父さんは死んでしまう。恐ろしいけど、人間はいつか死んでしまう儚い存在だということ思い知らされていたんだと思います。親戚付き合いも少なくなり、同居家族も少ない現代の子供は死に接する機会も少ないのかな?
    冒頭の作品からして若くして失業してしまった主人公が失意のあまり自殺を図る。が、どうせ死ぬんだったら役に立ってみないかと怪しい誘いにまんまと乗ってしまう。君そんなだから会社馘にになるんだよ〜。機械はその工業的

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    2025年12月09日
  • 歌舞伎町ララバイ

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    先が気になってドキドキしながら次のページをめくる手が止まらない、そんな作品に久しぶりに出会えた。

    もちろんこれがすべてではないが、歌舞伎町のリアルとその背景を端的に捉えた作品なのではないかと思う。漠然とネガティブなイメージだけを持っていた歌舞伎町という街に少し違うイメージを持つことができた。

    騙し騙され、昨日の敵は今日という任侠の世界。安全な居所を失って集うトー横キッズたち。ホストと、それに貢ぐことによって危ない世界で稼がざるを得ない女性たち。
    そのような様々な人たちが集う街では、良くも悪くも他人に興味も執着もないことが多く、その場の流れで人間同士もくっついたり離れたりを繰り返している。本

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    2025年12月09日
  • 余命一年、男をかう

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    ネタバレ

    久しぶりに一気に読みました!キュンとくるラブストーリー。瀬名がどんなイケメンなんだろうと想像したり、ふたりの不器用な愛への展開がなんだかあたたかく。唯はこのまま長生きしてほしいな〜。
    ほんと読後感良いいいお話でした!

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    2025年12月09日
  • 人質の朗読会

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    命は尊いものであり、生きていると色んなこと起こってくるけど、感動を大切にしたいと、この本を通して感じた。

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    2025年12月09日
  • マリリン・トールド・ミー

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    コロナ禍で大学生活を送った身としては大共感したし後半にかけてぐんぐん良すぎて夜更かしして読んでしまった

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    2025年12月09日
  • ジャガー・ワールド

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     小さな島で過ごしていた少年の平穏な日々は、エルテカ王国の襲撃によって壊れてしまう。捕獲された少年は生贄として館に囚われの身となってしまうが、謎の女性の助けを経て、新たな生活の場を得るようになる。やがて成長するとともにエルテカで暮らすようになった彼は、遠国パレンザへの遠征のために組織された大軍勢の一員となる。そこで彼はひとりの男に目をとめる。軍団長の中のひとりが、父親を殺した男だったからだ。復讐心を抱きつつも遠征ははじまり――。

     というのが本書の導入。導入どころか、長い長い物語の導入の導入くらい。マヤ文明に材を採った架空の国家を舞台にした歴史ファンタジーで、ある程度、中心となる人物はいるの

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    2025年12月09日
  • ダ・ヴィンチ・コード(下)

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    あーおもしろかった
    本当は出てくる場所を検索したりして写真などを見ながら読めると没入感が増して良いのだろうけど、早く謎が知りたくてついつい先を急いでしまう
    映画だと兼ね備えてるんだな
    実際に見てみたいなぁ

    10年くらい前に読んだけどほぼほぼ忘れていたので楽しく読めた
    あの時も「こーんな内容の小説…大丈夫なのかなぁ」と思ったけど、今回も心配になった
    作者が危ない目に遭ってないといいけど

    ソニエールの暗号、謎かけはすごい
    薔薇の下、△▽のもとにあるマグラダのマリア
    剣△と杯▽が守る血筋

    この本を読んでいる間に「フランスに行ったからお土産どうぞ」と言われたり
    先日フェスで初めて見たBUCK T

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    2025年12月09日
  • わたしたちが光の速さで進めないなら

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    この短編集は一貫して
    人間の知的好奇心が描かれているように思う
    私たちは感情があるからこそ苦しんでいるのに
    苦しみさえも取り上げられたくないという
    矛盾した存在であること、
    目に見えない物こそ物質としての所有欲があるのではないか…などとSFを超えた哲学的問いかけがかなり読書欲を刺激してくれた。

    人と“何か”の善意によって、
    あるいは善意とも言えない、
    本能的な、偶発的な、何かによって起こる
    “こうだったら世界って素敵”って思えるような
    心温まるストーリーの連続。
    こんなにも好き!って思えた短編集は初めて

    【巡礼者たちはなぜ帰らない】
    感情のない村。愛が存在しない村。
    マイナスの感情を知らな

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    2025年12月09日
  • かがみの孤城

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    友人に勧められて、普段は小説は読まないが読み始めた。正確には、オーディオブックで聴いた。
    文章はとても読みやすく、最初はSFチックなストーリーの物語がゆっくり進行していく感じ。いじめられっ子の主人公が、似た境遇の子どもたちに出会う。
    こんなにもリアルに中学生の心情を描けるものかと、作者の洞察力に脱帽。

    ありきたりかもしれないが、人は一人では生きていけないことを思い知らされる。
    そして物語の終盤では、様々なことが怒涛のように繋がっていき、先が気になり過ぎて一気に読み進めてしまった。鳥肌が止まらず、ただただ涙がこぼれた。
    他の方のレビューにあるように、伏線回収が美しかった。全てを読み終わって、今

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    2025年12月09日