小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
本作は、三島由紀夫の戯曲『近代能楽集』へのオマージュで、「中山可穂版・現代能楽集」との触れ込みですが、古式ゆかしい能楽物語ではありません。
私の能楽知識が皆無なので調べてみると、本書3編の表題が能楽の演目名になってはいますが、話の筋は大幅に改変されています。「能はぎりぎりまで贅肉を削ぎ落とされた究極の芸能」で「神・男・女・狂・鬼」に分類され、そこからインスピレーションを受けたのでしょうか…。
さらに、希望や救済なしに絶望を美へ結実させた三島戯曲からの触発も大きかったでしょう。切なさ・儚さ・狂おしさを孕んだ愛のかたちが浮き彫りにされ、人間の情念が純度高く描かれます。
中山可穂作品は -
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オモシロさと清々しさの塩梅がちょうどよい。
くすっと笑えるエピソードもあれば、ずんと胸打つ言葉もあり。作家さんのエッセイってどちらかに偏りがちだけど、宮下さんの文章はそのどちらもあり、心地よい。
宮下さんも旦那様も、適応力がすさまじい。ヘビやヌカカとの邂逅、元診療所での生活、村人全員知り合いで文化祭参加、などなど、万人ができることじゃない。お子さん3人も皆チャーミングで、「この親にしてこの子あり」の言葉をここまで体現している親子もなかなかいない。
そして『羊と鋼の森』、大好きだったけどトムラウシ在住中に書かれていたのか! 森の空気を想像しながら、もう一度読み返してみよう。 -
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私ってホントに理想的な読者よなーって自分で思う。ミステリーやサスペンス、面白いように騙されるもん毎回。漫然と読んでて特に謎解きとかに力入れないってのもあるけど、えーーっ⁈って毎度著者の意図通りに騙されて楽しい。それで中盤までは被害者と被告人とだけ法廷で…男性作家が書いてるようなピシッとしたところと女性作家的なウェットな部分とのバランス感も好き。あとがきで今野敏が言うように、男っぽい中年男性を描くのが上手い女流作家。あんなシブくてしつこくて熱さと冷静さを兼ね備えた、頭の回る仕事のできる男に若造のねーちゃんがかなうわけない。顔洗って出直してこい!って感じだけど、彼女の家庭の事情もいろいろあり思い詰
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面白かった。
禁忌の子とは、そう言う意味だったのかーと。
人間は遺伝だけでなく、その育ち方でこうも違った運命になるのかと思うと信也の生い立ちがあまりに悲しい。
同じ顔とのことで、予想は早くからついてしまったが、最後のどんでん返しに、なるほどそう来たか〜と驚いた。
ミステリーの解き明かしや体外受精の説明などちょっと混乱しそうだったが、全体的には読みやすく、また、
テンポも良かったので一気に読んでしまった。
文章も読みやすい。
結末は希望が見えて良かった。
武田の家族が幸せであるといいなと思う。
城崎がイケメンでクール。
続編があるそうなので、城崎さんの活躍が
また楽しみだ。
できれば、シ -
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盲目でありながら苦労して、学問で身を立てた人の成功譚…という単純なものではなく。
見えないけれど察せる心眼があるばかりに必要以上に崇められたり、でも結局は見えないから機微が感じられなくて自分の価値観だけで人を苦しめたり。
特別扱いはされたくないけど、認めてほしい。
いろんな葛藤が渦巻いていて、結局は見えようが見えまいが、人を察するのは不可能に近いという。
良かれと思うことが、他方にとっては騙されたと感じたり、迷惑だったり。いつの世もそうですよね。
聖人からたまーに漏れ出る本音が、よかった!
そして、「見えない」を使ってたまに純真無垢な感じになるところが、若干あざとくて面白い。
初読の作家さん -
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Posted by ブクログ
ネタバレめっっっちゃおもしろかったです。
分からない言葉が全然なくて、調べたりして手を止めることなくすらすらと読めました。
人間のいやーな部分が炙り出される話が大好物なので、一緒に辛い気持ちになったり、自分のことを言われてるようでドキッとしたり、最後までハラハラしながら読みました。
本を読む楽しさ、久々に感じました!
自分はみんなと違うと思いたい、そういう気持ちは若い頃は特に誰にでもあると思う気持ちだと思うのですが、冷笑界隈には特に刺さるシーン多めだと思います。
以下めちゃくちゃネタバレになりますが、
拓人あんた就職浪人してたんかーーーい(°▽°)
分析力があるとか落ち着いてるんじゃなくて -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじを読んで後味の悪い胸糞な結末を覚悟していたのだけれど、ある意味大きく裏切られた。いや、人間の糞な部分はこれ以上無いほど感じたし後味も悪いのだけれど、異常な状況下で起きた様々な謎すべてに納得のいく答えを受けた快感がすごかった。犯人はなんとなくこの人ではないか?程度にしていた予想は当たっていたのだけれども、エピローグ…そしてあらためてタイトルを見たときに「あ…っあ…あ…」とカオナシと化した。
犯人が最後に試した行為、そして明かさずにいられなかった心境が人間味にあふれていて、ここまでやり遂げたにもかかわらず今後この人は幸せな人生を送ることはないだろうな…と、犯人なのだからそれでいいはずなのに