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歴史・時代 17位
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雪の夜、木挽町の芝居小屋の裏手で、菊之助なる若衆が果たした見事な仇討。白装束を血に染めて掲げたるは父の仇、作兵衛の首級(しるし)。二年後。目撃者を訪ねる武士が現れた。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。皆、世の中で居場所を失い、悪所に救われた者ばかり。「立派な仇討」と語られるあの夜の〈真実〉とは。人の情けと驚きの仕掛けが、清々しい感動を呼ぶ直木賞・山本周五郎賞受賞作品。(解説・中島かずき)
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「木挽町のあだ討ち」
2026年2月27日公開 出演:柄本佑、渡辺謙、長尾謙杜
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Posted by ブクログ
非常に爽やかな気持ちにさせてくれる一冊。 久蔵の章あたりから、ある程度エンディングのからくりは予想できたが、それ以上に登場人物それぞれが道理のままに行かぬ人生を強いられながらも、しなやなに受け止め、そして人としての心を忘れずに助け合う姿に感動。 本当に価値のある人生とはどういう生き方かも考えさせられ...続きを読むた。 良い本です!
映画の告知が無性に気になって、原作を修めておきたいと思い購入。 江戸時代において、血なまぐさくも誉れ高い仇討ち。その一部始終が、小気味よく、かつ、どこか愛情をもって語られていくのが面白い。 一人の少年のあだ討ちを発端に、社会に居場所がなくうまく生きることができなかった己の人生を、主人公に伝える語り手...続きを読むたち。その内容に胸がぎゅっと苦しくなったり、人情味を感じて心が温かくなったりする。物語を読むということは、本を通して登場人物たちの人生を追体験するものだとあらためて実感する。 読み進めるにつれ、主人公とともにあだ討ちの真相に近づいていく。「あだ討ち」の種明かしは驚きというよりも、これまで語り手となってきた人たちの優しさをしみじみと感じるものだった。読書が楽しい、良い作品だった。
木挽町の芝居小屋の裏手で、菊之助が果たした見事な仇討。父の仇、作兵衛の首をとる。 それから二年後、目撃者を訪ね歩くところから話ははじまる。元幇間、立師、衣装部屋の女形……。 「立派な仇討」と語られるあの夜の真実とは。 それぞれの「目撃者」たちの話にものめり込んでしまうほどの生き様がある。 仇討ち...続きを読むといえば忠臣蔵か蘇我物か。 芝居の町だからこその人情劇。 人との関わりが薄くなりつつある昨今、ラストの真実に辿り着くと胸が熱くなる。 ラストを読み終えたら、また最初からもう一度読みたくなる。 色の表現も美しく、読みながら場面が頭に浮かんでくる。 映像化されるのも納得。 ますます映画が楽しみになった。
「あだ討ち」の場面は少々芝居がかった感じがしたが、なんでこれほど単純な事を何人もの人に聞くのだろう。 これが読み始め印象だった。 まあ語る人の生い立ちや、過去の経験などについて聞くのも一興なのかとも思った。 それが少しずつ変わっていく。 単純だと思った「あだ討ち」に何かが伏せてある。 そうなると俄然...続きを読むと面白くなる。 読み終わると、物語の構成の上手さに驚いた。
ミステリー仕立ての人情物といったところ。 章ごとの語り手たちの人生がしっかり描かれていて、人情味が感じられるのと同時に、物語の結末に対する納得感にも繋がっていたように思う。
雪夜に木挽町の芝居小屋の近くで若衆の菊之助が自分の父親を殺害した下男に仇討ちを行った。これが俗にいう『木挽町の仇討ち』である。その2年後、菊之助の親類を名乗る男がこの仇討の背景を探る、といった話。 あらすじすら読まず読み始めたので、最初は仇討ちを目撃した人々の『なぜ木挽町に流れ着いたのか』という話...続きを読むを聞く意図がつかめず乗り切れなかった。途中を過ぎたあたりでこれらの話が背景に絡み合ってくると非常に楽しく読めた。時代ものですが、確かにミステリの要素あるなと。 この度、映画化されるようです。「菊之助の親類」が主人公のようですが、小説では影は非常に薄いです。この縁者の行動のなぜを考えながら読むことができて、非常に良かった気がします。原作と映画で味わいが違いそうなので、楽しい読書でした。
江戸・木挽町には、大きな芝居小屋が3軒、その他にも小屋が立ち並んでいた。 その一角で、雪の降る睦月の晩に、元服前の美しい若侍・菊之助は父親の仇討ちを見事果たした。 一見博徒のような風体の大男・作兵衛が、菊之助の仇の相手だった。 この仇討ち事件の目撃者は数多く、たちまち木挽町界隈の人々の語り種となった...続きを読む。 仇討ち事件から2年ほど経過した辺りで、菊之助の知り合いという若い侍が木挽町に現れ、目撃者たちに仇討ちの様子を尋ねて話を聴きまくった。 何故にこの若侍は菊之助が起こした仇討ちの話を聞き及ぶのか⋯、その話の内容から仇討ちの真実に迫る物語だ。 この物語の構成は6話からなっていて、1話ごとに芝居小屋に携わっている人が語り手となって物語が進んで行く。 語る人たちは、れぞれの人生に辛酸を舐め、迷いに迷い、悲しみの中から乗り越えて生きてきた、ある意味で強者たちだった。 その人々は、なぜか菊之助と密接な関係を築き、仇討ちが成就するように裏から協力を惜しまないのだ。 物語は菊之助の仇討ちが果たされたところから始まるのだが、なぜ菊之助は父親の仇を打たなければならなかったのか⋯。 仇となった作兵衛は、何故に菊之助の父親を斬ったのか⋯。 仇討ちの話を聞き回っている若侍は何者なのか⋯。 仇討ちの目撃者たちの話を通して、仇討ちの真実が浮かび上がってくる物語だ。
見事なあだ討ち。天晴れでした。 世の中で居場所を失った人達だからこそ、人の立場や気持ちをくむことができたように思いました。 「木挽町の仇討」の目撃者を訪ねる武士。 世の中の悪所と呼ばれる芝居小屋で救われた人達に、仇討のことを聞きます。それと同時に彼らの生きざまも。元幇間の木戸芸者、立師、衣装係の...続きを読む女形、小道具係、筋書。彼らが語る仇討の様子と今までの生きざまから、徐々に仇討ちの真実が浮かび上がってきます。 仇討のことを話す彼らの人生も紆余曲折あり、悲喜こもごもで読みごたえがありました。 仇討を果たした菊之助、仇の作兵衛そして木挽町の人達。本当にお見事でした。 なぜ仇討ちではなく、あだ討ちなのか。 それがわかったときに、この小説の面白さが倍増しました。 〈目次〉 第一幕 芝居茶屋の場 第二幕 稽古場の場 第三幕 衣装部屋の場 第四幕 長屋の場 第五幕 枡席の場 終幕 国元屋敷の場 特別エッセイ 夢に酔う、嘘に救われる 中島かずき ○直木賞、山本周五郎賞受賞作品。
とても面白い本でした。少しずつ尻上がりに、話が面白く、かつ、いろんな秘密が明らかになっていきます。 すべて、それぞれの章の主人公の語り口調で、進んでいきます。それぞれの関わり合う人々の人生の苦難と救いが語られます。 「あだ」討ちとなぜ題名がなっているか、最後でようやくわかりました。 最後は爽やかに終...続きを読むわります。一人の純粋な武士のために、皆が知恵を出して、なんとか苦悩から助けることとなり、良い読後感でした。 映画も楽しみですね。
これは仕立て方がうまいな。面白かったです。 てっきり仇討ちそのものを描くのだと思っていたのだが、違った。どういうことなんだろ、と思いながらだったが話し口調がどうにも軽快でその場で本当に聞いてる気分になる。それぞれから見た仇討ちがひっくり返されるのも見事。読者の囲い込みがうまいですわ。 歌舞伎で舞台化...続きを読むされたとのことだが、これは観てみたいと思わせるね。
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木挽町のあだ討ち(新潮文庫)
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