小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ物語は、医師である主人公が硝子館の主神津島を殺した罪で塔の最上階の展望室に閉じ込められているところから始まる。この硝子館は熱狂的なミステリマニアである神津島が綾辻行人の「館シリーズ」に憧れて作った建物であり、自身の発明であるトライデントにそっくりな形状となっている。その館の中で、神津島、執事の老田、メイドの巴が順番に殺されて、それを名探偵役である月夜碧が解き明かす、というのが大筋のストーリー。
こういった連続殺人で1人目を殺した犯人と2人目を殺した犯人が違うというのはなかなかない設定なので、普通に殺人事件としても面白かったが、それ以上の仕掛けが隠されているのを知った時には先が気になりすぎて深 -
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素朴な願い。でもそれを実現する行動力の強さにときどき笑ってしまうほど。バイトしてアメリカに行こうとしたけどお金が足りなくて父親に直談判したり(そして行けたり)、アラスカに行って夢中になってしまい、帰ってくるころには大学の試験がすべて終わっていて単位を落としそうになるのに、教授に訴えて単位とれたり、アラスカ大学に入学するのに30点足りなくて、あきらめるのかと思ったら教授にプレゼンして入学させてもらったり。とにかく「人に会う」「話す」「説得する」で無理やり人生を切り開いていく。
エスキモーの村に滞在してアザラシをさばくのもすごいし、オーロラを撮るためにマイナス50度〜100度の雪山に何週間も滞在す -
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不登校の中学生・こころが不思議な鏡の世界へ迷い込み、同じように学校から離れた7人が集まるファンタジー設定だけど、芯にあるのは現実のいじめや孤立の重さで、読み進めるほどその双方が絡み合っていく。ファンタジーとしての設定はシンプルで間口が広いと思う。
キャラクターそれぞれにちゃんと事情と輪郭があって、最初はぎこちなかった7人の距離が少しずつ縮まっていく過程が丁寧に描かれている。メンバーの一人ひとりが抱えているものはうっすらとしか見えないけど、それがかえってリアルで、各自の言動の背景を想像しながら読める。こころ視点で語られる苦しさや、「ここでなら息ができる」という感覚の描写が素直に刺さった。
上 -
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「生きる言葉」と聞くと、言葉って生きているよね、時代によって変わっていくよね、という捉え方と、言葉によって人は生きている、という二つのことが頭をよぎった。
ここにはそのどちらについても考えさせられることがたくさんあった。これは言葉についての、科学的なアプローチの本だ。だからSNSにおける「クソリプ」についての分析もあるし、AI時代の短歌への考え方もある。
でも私が惹かれたのはやはり演劇に夢中になる俵さんだったり、息子に対している時の俵さんだったりするのは、ミーハーなので許してほしい。
言葉について語る時、的確な表現と、わかりやすい言葉が選ばれていて、まるですぐそばで語りかけてくれるように沁みて -
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ネタバレグッときたところ
三章 トマトジュースとバタフライピー
・俺はなんでも、わかりやすく表に出ているものだけで判断していたかもしれない。こいつのこと、今までどれだけちゃんと見ていたのだろう。
四章 赤鬼と青鬼
・するとオーナーは、少女みたいに楽しそうに笑った。
「もちろん思いっきり生きてるわよ。でも私はね、人生は何度でもあるって、そう思うの。どこからでも、どんなふうにでも、新しく始めることができるって。そっちの考え方のほうが好き」
私は納得する。それなら彼女らしい。とても。
オーナーは自分を抱くようなしぐさで両腕をつかむ。
「ただ、人生は何度でもあるけど、それを経験できるこの体はひとつしかない -
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ネタバレ都知事選で安野さんを知り、衆院選で応援するようになり、そこでこの本を知り手に取った。読後彼はどこまで多才なのだろうと、嫉妬も湧かないレベルの尊敬が溢れ出た。もしかしたら、AIで下書きを書いているのでは?と思わされるほど、AIの力を思い知らされたが、それと対比されるように各人物の人間臭い感情の動きが描かれており、仕事小説としても物語としてもハイレベルだった。自分がスタートアップを起業する可能性はゼロに等しいが、経営者がどんなことを考え、どんな壁にぶち当たるのかがリアルにわかった。特に、事業をピボットによりズラして成功に導くのは、自分の普段の仕事にも活かされそうな気づきだった。死者のAIに教えを請
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