小説・文芸の高評価レビュー
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2025年最後の本
「塑する思考(佐藤卓)」で書いていることと近く読みやすかった。
あやふやなつかみどころの無い現実に対して、それを考えることを放棄したり、簡単な答えを知って終わることは現代社会に蔓延っていると感じる。特にスマホですぐに調べられる時代では、身体を使って脳を入出力することが減っている。
常に万物は流転しており、それを自己にもあてはめる話は目から鱗。自分は意識と無意識から成っており、無意識にも目を向けているか、またその中でも自己は常に更新されておりその前提で人と関われるかなど。他人が変わるのは当たり前と捉えないといけないし、逆に自分は身体を動かして世界と交わってアップデートし -
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『爆弾』
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1.物語の概要: 些細な事件からの急転
物語は、一見すると何の変哲もない些細な事件から幕を開ける。
中年男・スズキタゴサクが酔っ払って暴力沙汰を起こし、傷害の現行犯で逮捕される。
取調室での彼は、冴えない風貌で、誰もがすぐに終わる小事件の被疑者だと高をくくっていた。
しかし、事態は取調室の中で急変する。
スズキは突如として不気味な予言めいた告白を始める。
「十時、秋葉原で爆発がある」。
警察官たちは当初、酔っ払いの戯言として一笑に付すが、スズキの言葉通り、秋葉原の廃ビルで大規模な爆発が発生する。
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2.物語の展開: -
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凄いものを読んだの一言に尽きる。波瀾万丈とはまさにこのこと、苦難ばかりの彼の人生。それでも歯を食いしばって続けてこられたのは、やはり芸への情熱ゆえだったのだと思う。芸に生き、芸に捧げた一生。圧巻の終幕に観客のごとく息を呑み、万感の思いが込み上げる。今年を締めくくる作品がこれで佳かった。
また、語り口が明瞭で非常に読みやすく、かといって単調ではなく、要所要所で血の通った生きた表現が立ち上ってくるのがまた秀逸だった。苦しい場面が多いけれど小説は笑いどころもあって、緩急のバランスが良い。
映画の方を先に観たけれど、小説が映画を補い、映画が小説を洗練させていて、良い相乗効果になっていると思う。映画を観 -
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ネタバレ推理小説は全く読んだことがなくて、初めて手に取った推理小説が「medium」でした。
最後の逆転が予想外で「騙された!」となりました。
私自身、推理小説の初心者ですので、「犯人が誰なのか」というのを予測して、当たったら楽しいという風にイメージしてました。ですが城塚翡翠が言ってた通り、「推理小説は推理を楽しむよりも、驚くことが目的となって読まれている。」というのは推理小説の楽しみ方に考えさせられます。
読み終わって思いましたが、倒叙ミステリで読者を楽しませたり、思わず殺人犯に肩入れをさせたくなる小説をつくる相沢沙呼さんは天才です、、 -
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年末に片付けも思うように進まない上に、日常にある焦燥感を抱えている時に、ふと思いつき手に取りました。
初読みの作家さん
連作短編集
片付け屋の十萬里さんが、部屋が散らかる原因を突き止めて、部屋だけでなく、その人の生き方も抱えている問題も解決していく。
十萬里さんの指摘が私自身が抱えていたモヤモヤしたものを吹き飛ばしてくれて、読んだ後、清々しくなりました。
ケース1の片付けが興味深かった
目を閉じて思い浮かんだ部屋が自分が望む部屋。
明日人生最後のゴミ捨ての日だったら?
人生最後のゴミ捨ての日だったら、私はどれだけ捨てるだろう
私も十萬里さんに片付けを指南してほしい。チェックシートが面 -
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「抽選見合い結婚法」が、少子化対策のために制定される。25歳から35歳までの未婚の男女は、見合いにより結婚しないといけない。手紙が送られてきて、見合い相手と近所の会場に赴き、見合いをする。2回までは、断わることができる。しかし、それ以上断るとテロ撲滅隊に入さないといけない。このため、2回断わってしまうと、相手にその事がバレてしまわないように振る舞わなければならなくなり、足元をみられたりする。
物語には、4人の主人公がでてくる。看護師の女性、美人お嬢様、オタク男子、有名人の息子。
それぞれが、それぞれの問題や事情を抱えているが、見合いすることで成長していく。
しばらくすると、この法案は撤廃される -
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読み終わりたくなかったけど読み終わっちまった!2025年の100冊目に相応しい作品だった!!
家守奇譚からの村田エフェンディ滞土録からの…冬虫夏草!!!最高のシリーズだった。
夏目友人帳とか好きな人本当に読んでほしい…
この作品を紹介するならまず家守奇譚を読んでほしいのであえて紹介はしないんだけどとにかく最高だった、本当に心の底からずっとずっと読んでいたかった。
特に桔梗と寒菊が好きだったな、どっちも泣いたし、主人公である綿貫を私はすでにめちゃ信頼してるんだけどそれをさらに強固にさせてくれる感じ、非常に好きだわ〜。
あーー、最高だったなー。このシリーズの3冊はいつでも読めるように買う!! -
Posted by ブクログ
ネタバレ最高のエンタメ小説でもあり人類の虐殺についても描写されているのでテーマのメッセージ性も強かった。
上下巻なので濃厚な内容で特に下巻に入ってからは展開がどんどん進んでいくのでとても楽しめた
虐殺のシーンはこれが実際に現在も行われていることのほんの氷山の一角であると考えるとヌースたちに新人類にもう主導権を渡してもいいのではないか、とすら感じてしまう。確かに誰しもが残虐な面を占めるわけではないけど、それにしたってこれまでの歴史や現状のアフリカを見るとやっぱ人間の倫理って利益とか原初の欲求には敵わないんかなー、とも思った。
もし新人類が自分の欲望でなく、全体に平等に利益が分配される仕組みを構築して